高校数学Ⅰまとめノート No.1 集合とその関係

数学Ⅰ基本事項集

集合とは

ある条件をみたすものの集まりを集合という。その集合をつくっているものを元(要素)という。\(a\)が集合\(A\)の元(要素)であることを\(a\in A\)と表す。また、 \(x\)が集合\(A\)の要素でないことを\(x\notin A\)で表す。有限個の要素からなる集合を有限集合,無限に多くの要素を含む集合を無限集合という。

高校数学と中学数学の圧倒的な違い、それは高校数学では論理的に答案を書かねばならないということです。中学数学でも証明問題などあったかと思いますが、その証明のようなことを全ての問題に対してやらなくてはならないのです。

こんなの、計算とかに何も役立たないし!

これは数学を学ぶ意味という、非常に深いところまで話が進んでしまうのですが、数学とは要は「論理的思考」をする学問なのです。こんな集合などという用語を定義するのは、論理的思考の土台となるからです。

正直最初に勉強したときにはこの集合などという思考をする価値は見えにくでしょうが、仕方ない。今は我慢してください。今後、特に大学に入ると本当によく使うんです。

elemntの訳

高校数学では、集合を構成するものを「要素」と呼ぶことが多いです。しかし、実際の数学界では「元」と呼ばれています。これはもともと、elementという英語で入ってきた言葉をそのまま「要素」と訳したものの、日本語の「要素」は複数の場合も含まれるなど日本語の問題があったために「元」が一般的になったという経緯があります。高校数学は実際の数学より最大30年程度遅れているといわれています。そのため、要素という言葉を使うことが今なお多いですが、実際に入試を採点する大学教授にとっては「元」という表現のほうが普通です。

集合の表現

【集合の表し方】

  1. 集合の要素をすべて書き並べる方法で\({ }\)の中に要素を列挙する。
  2. 集合をつくる条件を示す方法で,\(\{x|p(x)\}\)のように表す。ここで\(p(x)\)は\(x\)のみたすべき条件で、文章や等式、不等式などで表される。

読み方

\(\{x|p(x)\}\)のように表す場合、縦の線は通常読まず、どうしても読みたいときは“mid”(英語で中央の線を示す)と読む。

重複するものの扱い

要素を列挙して表示する場合は、重複するものは通常省略する。これは、単純化の意味もあるが、最も重要な意味は要素の個数を数え間違えないことである。

ここは集合の表し方の話です。実際に入試でこのような表し方をされる問題がありますので、一応覚えておきましょう。例えば京都大学などはあえてこういった書き方をするのが好きですね。入試問題を解くレベルになったとき、この表し方は重要です。集合の元(要素)が存在するか、などを議論するときなど、この表し方が使える場面は、入試では意外と多いものなのです。

「かつ」と「または」

条件Aを満たしていいて、さらにその上で条件Bも満たしている場合、「条件AかつBを満たしている」という。

また、条件Aあるいは条件Bの少なくとも一方を満たしている場合、「条件AまたはBを満たしている」という。

「かつ」と「または」。そう、普通の日本語です。英語でいうとandとor。そんなことくらいわかるよ。そのとおりだと思います。

しかし、数学の論証をしていく上ではこの部分をしっかりマスターしなくてはならないのです。この「かつ」と「または」を混同すると大変なことになります。

「かつ」と「または」って普通の日本語の文章の中で書けばほとんどの人は理解できると思います。理解できない人はいないのではないでしょうか。

しかし数学になると、このレベルの混同をしてしまう人が本当にいるんです。いるんです、というより、普通に混乱させようとするような問題があったりするんです。

ここはマスターするとかではありません。今はふ〜んって思って通り過ぎて貰えばいいんですが、もし混乱しそうな問題に出会ったら、その場合は焦らずしっかり順を踏んで考えてください。

「ある」と「任意の」

「任意の\(x\)について\(p\)である」ことの否定は、「ある\(x\)について\(p\)ではない」

「ある\(x\)について\(p\)である」ことの否定は、「任意の\(x\)について\(p\)ではない」

この「ある」と「任意の」の否定の関係はよく使います。なのに分かっていない生徒は多い。なのでしっかり理解して確認してください。

数学では「任意の」という書き方がよくされますが、これはあまり馴染みがないと思います。

任意の、なんて日本語普段の生活で使わないし!難しい言い方するなよ!

少し言い換えてみましょう。

「任意の」とは、「何を選ぶか、それは選ぶ人の『意』見に『任』せます、という意味です。要は、「任意の定数\(a\)について」と言われたら、定数\(a\)は何を選んでもいいということ。ということは「すべての」と言い換えられます。

どれ選んでもその条件を満たすってこと、つまりすべてがその条件を満たすってことか!

そのとおりです。「任意の」という表現、意外と入試でも出てきますので使えるようにしておいてくださいね。

全体集合と空集合、補集合

全体集合と空集合集合を扱っているとき, そこで扱っている対象のすべてのものの集合を全体集合といい, ふつう\(U\)で表す。また, 要素の全くない集合を空集合といい, 記号\(\phi\)(ファイ)または{ }で表す。空集合はすべての集合の部分集合と考える。

これはそういう定義です。全体集合とは名前の通り「全体」、空集合も名前の通り「空」ですね。

空集合はすべての集合の部分集合と考える…って、また意味分かんないこと言ってるよ

はい、意味わからないですね。どういうことかというと、要は集合の包含関係においては「大きいものは小さいものを含む」という考え方なんですよね。

したがって、空集合とは元(要素)の個数が0個の集合ですからすべての集合より小さいということになります。ので、空集合はすべての集合の元(要素)である、ということになるわけです。

一般的に使われる文字

一般的に使われる文字は覚える必要はありません。しかし、自分で設定する際の参考になるので知っておくと便利なのは事実です。

集合どうしの関係

集合\(A,B\)について、\(A\)のすべての要素が\(B\)に属するとき、\(A\subset B\)と表し、\(A\)は\(B\)の部分集合である、という。また、\(A\subset B\)、\(A\neq B\)のとき、\(A\)は\(B\)の真部分集合であるといい、\(A\subset B\)の中には\(A=B\)の場合も含まれることに注意。

また、集合\(A\)に対して, 全体集合\(U\)の要素で\(A\)に含まれないものの集合を, \(A\)の補集合といい, ふつう\(\overline{A}\)で表す。

別の表現

\(A\subset B\)を、要素を用いた表現をすれば、\(A\subset B\)とは\(x\in A\)ならば\(x\in B\)であることを表す。「\(x\in A\)ならば\(x\in B\)」とは、\(x\in A\)であるような任意の\(x\)に対して必ず\(x\in B\)になっていることを表す。このように適宜「任意の」とか「ある」を補って読む必要がある。

集合同士の関係の考え方です。集合が含まれる、含むなどの定義です。

これも特にコメントしなくて大丈夫でしょうが、記号\(\subset\)と\(\in\)については書いておきましょう。\(\subset\)と\(\in\)の区別、意外とわかっていない生徒が多いです。

まず「\(\subset\)」。これは集合同士の関係を表すのに使います。それこそ、集合\(A\)が集合\(B\)に含まれる、などといった場合に使います。

一方の「\(\in\)」。これは、集合と元(要素)の関係で使います。例えば、元として「1」が集合\(A\)に含まれている場合、「\(1\in A\)」と書きます。

要するに、含まれている側のものが「集合」であるか、それとも「元(要素)」であるかで見分けるのです。

ここで注意が必要なのが、「含まれている側が1つか2つ以上か」という書き方をしていないことです。集合は、その要素が1つであっても「集合である」という見方をすれば集合になるのであり、1つだから何も集合していないじゃん!っていう主張は通用しないのです。「集合」と「元(要素)」の違いは個数でないことは注意してください。

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