鹿児島中央から指宿までの間を走る特急「指宿のたまて箱」。海沿いを走り、鹿児島の一大観光地である指宿までを結ぶ特急列車です。
実際にこの「指宿のたまて箱」に乗車してきましたのでご紹介します。
観光列車らしい座席がいっぱい 特急指宿のたまて箱
観光列車である「指宿のたまて箱」には、観光列車らしい座席が数多くあります。まずは特急「指宿のたまて箱」の座席の様子をご紹介します。
車内は木を基調としたデザインの落ち着いた座席
JR九州が九州島内各地で走らせている観光列車は、木を基調とした座席が多くあります。この「指宿のたまて箱」も例外ではなく、木を基調とした座席になっています。
座席はこんな感じ。2列に配置されたリクライニングシートと、カウンター席とがあります。カウンター席は海側の座席です。桜島などの綺麗な景色が見られる海側に、カウンター席が設置されています。
実際に予約して乗車しましたが、カウンター席はほとんど埋まっている様子でした。一方のリクライニングシートは空席が目立ちます。やはり、観光列車らしいカウンター席に乗車したいと考える方が多いのでしょう。
リクライニングシートは、JR九州の観光列車でよくある座席です。丸いリクライニングボタンがあり、そして肘掛けからテーブルが出てくるタイプの座席になっています。
予備車は「はやとの風」と共通だったためシックなデザイン
特急「指宿のたまて箱」は通常、2両編成での運転となりますが、一部の繁忙期や点検時は予備車が使われることがあります。僕が実際に乗車した日は予備車を含めて3両編成での運転でした。
予備車は特急「はやとの風」(2022年3月をもって運転終了)と共通の予備車となっています。特急「はやとの風」のイメージが強く、車内はかなり落ち着いた雰囲気になっています。
座席はこちらもリクライニングシート。座席周りの設備は「指宿のたまて箱」の専用編成と似たような感じになっています。
観光列車らしい特別席も充実
特急「指宿のたまて箱」は観光列車であり、観光列車らしい特別席も用意されています。
雄大な桜島の景色を楽しむことができる海側を向いた座席も用意されています。この座席でのんびりと海を見ながら指宿枕崎線の景色を楽しむってのもなかなかいい。
子供向けの小さな座席もあります。観光列車ならではの設備ですね。
指宿のたまて箱の車内は、JR九州の観光列車らしい装飾がたくさん
特急「指宿のたまて箱」の車内は、座席以外の部分も観光列車らしく装飾があります。JR九州の観光列車は、どの列車に乗ってもさまざまな装飾がありますよね。
車内販売がある!車内にはWi-Fiも設置
JR九州の観光列車のほとんどには車内販売があります。そして、JR九州は観光列車に優先的に車内Wi-Fiを整備しました。
車内Wi-Fiは、僕が乗った時は乗客が比較的少なかったこともありしっかりと高速でつながりました。ただ、観光列車でネットをガンガン使うこともないし、「指宿のたまて箱」は比較的乗車時間も短いためあまり需要はないようにも思います。
車内販売はカートで行われます。車内販売用のカウンター等の設置はありません。コーヒーを購入しようと思っていたのですが、ちょっと車内販売が来るのが遅く、終点の指宿駅までに飲み切れる自信がなかったので購入しませんでした。
なお、JR九州の観光列車における車内販売では、クレジットカードやICカードなどが支払いに利用できます。
ソファ席などもある!
特急「指宿のたまて箱」にはソファ席も用意されています。
ソファ席は基本的には、指定席として販売はされていません。座席という扱いがされておらず、この特急列車に乗車している人であれば自由に利用することができます。
ただし、ソファ席は山側にあります。ソファ自体は海の方を向いて設置されているので海側を向くことにはなりますが、海側の座席の方が圧倒的に桜島などの景色は楽しみやすいです。
予備車両にもしっかりとソファ席が用意されています。予備車両のソファ席は、予備車両の車内の雰囲気に合わせて落ち着いた雰囲気になっています。
フリースペースも用意されています。このスペースは海側にあり、海側の景色を楽しむことができます。
車内にはあらゆる箇所に遊び心が
車内にはソファ席以外にも遊び心があります。
入ってすぐの頃にはハンドルがあります。指宿の沿岸の海をゆくヨットをイメージしているそう。
また、車内のショーケースには地元の工芸品などが展示されています。地元の工芸品などを展示するのは、JR九州の観光列車では常套手段ですね。
フリースペースは大きな窓になっています。外から見ると、景色を楽しむことができるように作られた窓の大きさがよくわかります。
JR九州の観光列車では、お手洗いの中にも額縁などでその観光列車をイメージした絵などが飾られています。
お手洗いは、特急列車のお手洗いとしては至って普通の感じ。ウォシュレットがついていないのがちょっと残念。
洗面台の周辺は木目調になっています。これもJR九州の観光列車らしくていい。
特急指宿のたまて箱で指宿へ
実際に、特急指宿のたまて箱に乗って指宿へ行ってきました。
鹿児島中央駅から指宿枕崎線へ
鹿児島中央駅から指宿・枕崎線に入ります。
鹿児島中央駅は、九州新幹線の終着駅であり、特急「きりしま」も発着している鹿児島の中心的ターミナル駅です。
鹿児島中央駅から乗車します。指宿のたまて箱の「たまて箱」感がある車両に乗り込みます。
桜島を眺めながら列車は指宿へ
列車は鹿児島中央駅を出ると、進行方向左手に桜島を眺めます。最初のうちは、鹿児島の陸地を走っていきます。海の向こうに見る桜島も綺麗ですが、「街の向こうに見る桜島」は、鹿児島の人たちが桜島をどのように眺めてきたかがよくわかってこれも良い。
もちろん、海沿いに出ると桜島を海越しに眺めることもできます。
進行方向左側に桜島が見えます。やっぱり、桜島はこの辺りの人々にとっては象徴的な存在なんですね。こうやって実際に見るとよくわかります。
知覧平和記念資料館に近い、喜入駅です。知覧平和記念資料館にもいつか行きたいと思っているのですが、いまだに実現していません。
指宿駅からは車を使いたいところ
指宿駅に到着です。特急「指宿のたまて箱」は、指宿駅に到着するとミストの演出があります。
たまて箱を開けた時のような演出だそう。ここから指宿の観光が始まります。
指宿駅はあまり何も考えないで来ましたが、車があった方が良さそう…指宿駅の前にもいくつかレンタカーがあるので予約してからこればよかった…次は鹿児島中央駅でレンタカーを借りて、車で鹿児島エリアを回ってみたい。
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