インド・デリーの治安 実体験から-観光をするなら詐欺に気をつけろ

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インドの首都・デリー。人口世界一の国の首都。そのカオスっぷりを体感してきました。今回はそんなインドの首都・デリーで「何が起こっているのか」を、実際に渡航した際の感想を交えて生々しく解説します。

ニューデリーに到着して最初にインドのカオスを感じるのが空の玄関口であるインディラ・ガンディー国際空港。ニューデリーの空港についても詳しくまとめました。

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カオスな国・インドの首都デリーは特にカオス

インドはカオスな国である。渡航前からそう、聞いていましたが、本当にそうだった。人が多い。そしてそれぞれの人が自分のために生きている。そう感じることができたのが、インドの首都・デリーでした。

渡航前から聞いてきた「インドに行けば世界観が変わる」。実際に自分の見える世界は変わった。この記事をこれから書こうといういま、どこまでインドの世界観が表現できるかは自分にもわかりません。それでも記事を書きながら少しづつ言語化を試みたいと思い、インドから帰りのフライト中、この記事の執筆に手をつけることにしました。

首都 デリーは人だらけのカオス

インドの首都・デリーは人だらけ。さすが人口世界一の国です。あっちへ行っても人、こっちへ行っても人。本当にあちこちに人がいるのがここインド。

地球の歩き方には「人間の森・インド」なんて書いてあった。人間の森なんてよく言ったもので、本当にその通りのだった。あちらにも人、こちらにも人。どこを見ても人だらけ。

首都 デリーは人だらけのカオス
インド・ニューデリーの風景

インド人の特徴として「自分の利益さえ確保できればOK」という、わかりやすい国民性があります。例えば詐欺なんかも、自分の目的さえ達成できればなんでもOK。リキシャだって、自分の求める金額が手に入ればOK。そうすれば自分にお金が入ってくるから。

こそくさく黙って自分の利益を確保するのではなく、しっかり自分の主張をして勧誘するのがインド人。人間の森・インドにあって、その中で生きていくためには必然的に要求される技能なんでしょうね。

ちなみに1日も過ごせば、本当にいい人なのか、それとも何かしらの詐欺をするために声をかけてきた人なのか、目を見ればわかるようになってきます。目は口以上にモノを言う、なんて言いますが、人間ここまで善悪が表情に出てしまうものなんですね。

トゥクトゥク(オートリキシャ)が便利

インド・デリーではトゥクトゥクが便利です。タクシーより圧倒的に台数も多く、つかまりやすい。人間が多いインドにおいて、サクッと乗ることができて、サクッと降りることができるトゥクトゥクが重宝されてきたのでしょう。

ただし、トゥクトゥクを利用する場合は必ず、乗る前に値段交渉をしておきましょう。インドに限らず外国では当たり前ですが、タクシーなどを利用する場合、あらかじめ値段交渉をしておかないと後々トラブルになります。

トゥクトゥクの場合、近距離(15分以内)で70〜80ルピー程度、中距離(30分以内)で100ルピー程度が目安です。最初は50ルピーなどを提示し、交渉するのがオススメです。

トゥクトゥク(オートリキシャ)が便利
移動手段はトゥクトゥク

最近ではUber Taxiでトゥクトゥクを呼ぶことができるようになっています。値段交渉せずとも、キャッチに捕まらずとも、あらかじめ予約した行き先まで安全に運んでくれます。クレジットカードで事前に決済が行われているため、ボられる心配もありません。

交通ルールは皆無 移動時間には余裕をもって

インド・デリーには大量の人がいます。デリーでは交通ルールという概念がありません。常にクラクションが鳴っている世界です。トゥクトゥクやタクシーなどの運転手さんも慣れていますが、Google Mapで出てくるような時間では移動できないのが、ここデリーです。

移動する際には必ず、時間に余裕を持って移動する必要があります。空港への到着も4時間前〜3時間前を目処に。デリーを観光したいから、とりあえず乗り継ぎの数時間で頑張ってみようなんてことをするとまず失敗します。

ニューデリー駅前の様子

ニューデリー駅周辺は、高架橋などの建築こそしっかり整備されているものの、実際には勧誘ばかり。向こうに渡るにはチケットが必要だの、とりあえず騙そうとしてきます。そういうったものに手間を取られていると思わぬところで時間を食われます。

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デリーにおける観光地の治安

ここまでデリーの負の側面を中心に解説しましたが、良いところもあります。ニューデリー駅など、観光客が集まる場所には詐欺師が集まります。ただ、街を歩く分には優しい人が多いし、困っている人がいれば助けてくれます。この章では、デリーにおける観光地の治安について解説します。同時に、そこから学んだ世界観についても触れたいと思います。

有料観光地は治安が良好

まず有料観光地は、観光地に入る前とあとで治安が全然違います。有料観光地に入る前は、勧誘が大量にいる。ただ、トゥクトゥクから降りてきたところだと、まず声をかけられることはない。そこからトゥクトゥクに勧誘することなんてできないから。

有料観光地は治安が良好
フマユーン廟

インド門はセキュリティ・チェック前に注意-目は口以上にものを語る

ニューデリーの観光名所であるインド門。インド門の前では詐欺師がたくさん。

インド門の前でトゥクトゥクを降りるとまず、一眼レフで写真を撮られる。そして声をかけてくる。そのままその写真を売りつけようという魂胆です。

本当は詐欺ではないと信じたいのですが、一眼レフを持った人たちが無数にいる。ここまでインド人を見てきて、これは高値で売りつける詐欺としか考えられなかったので全て「No thank you」でスルー。いやいや撮るだけだよ、的なことを言いたげな人もいましたが、足を止めずに歩き続ければ、まず大丈夫。それ以上追い上げてはきませんでした。

そして観光地とだけあって、無数にトゥクトゥクが停まっている。そのトゥクトゥクの運転手さんたちがひっきりなしに声をかけてくる。Noをいうことが大切です。

インド門から国会議事堂側を見る

インド門のすぐ下に行くためには、セキュリティ・ゲートを通る必要があります。このセキュリティゲートを越えると、観光客の勧誘もいなくなります。つまり、セキュリティーゲートを越えるような詐欺師はほぼ皆無。セキュリティゲートのスタッフも、顔で見分けがつくのでしょうか。この頃になると僕も、その相手の目つきで詐欺師か否かがわかるようになってきていました。

日本でも「目は口以上にものを言う」なんて言ったりしますが、まさにその通り。目つきを見れば、その人が何を求めていて、何をしようとしているのかがよくわかります。

Connaught Placeでは観光案内所の勧誘ばかり-詐欺師という、割りの良くない仕事

インド・デリーの中心地にあるコーナウト・プレイス(Connaught Place)。市民の憩いの場になっています。

ただ、ここConnaught Placeは勧誘が禁止されているのか、声をかけてくる人は少ない。公園に入ろうとした時に「私は学生だよ」といって、日本語混じりで声をかけてきた詐欺師は、この公園の入り口のところで退散して行きました。ちなみに最後に「タージマハルに行かないか、旅程をアレンジしてあげるよ。公園見てきたらおいで、政府の観光案内所に連れていくから、そこで無料のマップがもらえるよ」と。いやいやいや、YouTubeや地球の歩き方に書いてある詐欺の方法、まんまやないかい。

Connaught Placeは一見、いい場所だが…

そしてConnaught Placeを出て食事へ向かおうとしたとき、こちらを見てるインド人男性が。もうわかった、これは詐欺師だ。何か名札をつけているが、政府の観光機関だと主張するためか。自分のことを狙ってる詐欺師じゃないか。

そこで円形の公園を0.8周くらいしてやった。途中でちょっと違う道に入ったら、着いてはこなかったけど先回りするような道を歩いてくる。僕が木の影に隠れた瞬間、走っている。いやいやいや、バレてるから。

公園を0.8周したところで僕は公園から出ました。その人も公園から出た。はい確定。本当に観光のことがわかっているスタッフなら、こんな無駄に歩かないだろう。

公園を出てお店の前を歩いている時も、ずっとあとをつけています。ユニクロの前にきて、右に曲がると見せかけて柱に隠れた瞬間に進路を変えてやりました。そしたらびっくりして慌てて声をかけてくる。カタコトの日本語で「危ないよ」。いやー、お前が危ないから。てか、さっきから追いかけてきてたのわかってたし。大きな声で「No thank you!」と言ってそのまま振り切ってきました。

追いかけ始めてた時からわかってたし。もう、下手くそすぎる。そんなんだから、詐欺師くらいしか仕事にありつけず、そしてまともに飯を食うこともできていないんじゃないかよ。

そんなことを思いながら、インド・デリーでの逃げ場であるスターバックスに駆け込みました。

経験談:いい逃げ場は「スターバックス」だった-卵が先か、鶏が先か問題

僕がニューデリーの観光で使っていたいい逃げ場がスターバックス。スターバックスはインドでは高級カフェ。味は基本的には、アメリカや日本と同じかな。ただ、インドにおけるスターバックス経営はタタ・グループが関与しています。

インドの人たちは難しい。多くの日系企業がインドでビジネスをしようとして失敗、撤退をしている。そんなインドでしっかり基盤を築いてビジネスをしていくためには、インド最大の財閥の力に乗るのがベストという選択でしょう。

インドのスターバックス

話は変わりますが、インドのスターバックスは安全です。スターバックスには基本、セキュリティスタッフがいます。そのため、詐欺師たちはついてくることができません。もちろん詐欺師たちも入ることができてしまうのですが、インド人にとってスターバックスはとてつもなく高いのです。

スターバックスの店内にいる人たちは、8割がインド人、2割が欧米人という感じ。なのですが、そこにいるインド人はとてもいい人たちばかり。スターバックスでたまたま隣に座っていた人が声をかけてくれて、しばらく英語で話していました。僕が座る前からそこに座っていた人のためまあまず詐欺師であるはずがなかったこと、待ち合わせの人が来たので別れてきましたが、とてもいい人だった。

デリーで感じた格差。それは出生に基づく格差、というよりは、その人の性格がもたらした格差なのではないかと感じたのです。お金のある人たちは、正直でいい人、困っている人を助けられるような人ばかり。しかしお金のない人たちは全力で人を騙そうとしてくる。そしてその騙し方が上手ではない。

つまり、ここインドで学んだことは「貧しいから人を騙してお金を得る」のか「人を騙してお金を得るから貧しい」のか。そんな「卵が先か、鶏が先か」というような、深いことを考えさせられたものでした。

卵が先か鶏が先かはわからない。けれど少なくとも自分は「人を騙さず、困っている人に真摯に向き合った結果として、幸せでありたい」と考えるようになりました。

ちょっと感情的な文章になってきたので、この辺りにして次の章ではデリーにおける鉄道の治安に焦点を当てて解説していきます。

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デリーの地下鉄など、鉄道の治安は良好

デリーは声かけも多く、治安的に不安な側面が多くあります。完全に上級者向けの行き先です。一方で地下鉄の治安は意外とよく、安心して利用することができます。

デリー市内の鉄道は安心してのることができる

デリー市内の地下鉄はかなり綺麗で安心して利用することができます。ニューデリー駅から郊外へ向かう、いわゆる国鉄にあたる鉄道は一部、治安が悪い列車もあるようです(今回は利用していないので、いつか利用する機会があればレビューします)。

デリー市内の鉄道は安心してのることができる
デリーの地下鉄車内の様子

デリーの中心部を走る地下鉄とは思えないような治安の良さです。手荷物検査があるものの、大きな荷物を持ち込むことも可能です。ちなみに地下鉄の中はエアコンが効いており、匂いなども気になりません。

地下鉄の駅周辺の観光地が少ないのが少し残念なんだけど、デリーでは地下鉄がいい感じの逃げ場になっていました。

地下鉄でもセキュリティチェックがある

地下鉄の治安がいい要因の1つとして「セキュリティチェックがあること」が挙げられるでしょう。デリーの地下鉄では、乗るときに必ず手荷物検査があります。X線検査と金属探知機による検査があり、銃器類などが持ち込めない。

また、手荷物検査があると怪しい人は通れない。スタッフが止めるのもありますが、そもそも怪しい人はそういう、人と接触しないと入れないところには入ってきません。

地下鉄でもセキュリティチェックがある
デリーの中心部とは思えない綺麗な駅構内

地下鉄の駅構内はデリー中心部とは思えない、とても綺麗な駅舎です。清掃も行き届いており、やばい人もいないのが地下鉄の駅。

ただ1つだけ、窓口でチケットを購入しようとするとお釣りをごまかされたりします。多分デリーでは普通にあること。僕は1日だけのデリー滞在だったためめんどくさがったのですが、あらかじめモバイル乗車券(スマホに表示されたQRコードで乗車可能)を買っておくのがおすすめです。

空港鉄道で空港の1駅手前「エアロシティ」は憩いの場

デリーの中でもデリーとは思えない、綺麗で安全で憩いの場があります。それが「エアロシティ」。ニューデリー・インディラガンディー国際空港のすぐ横にあるエリアです。

空港鉄道で空港の1駅手前「エアロシティ」は憩いの場
エアロシティ

エアロシティについては別途記事を作成したいですね。日本食のお店も入っていたり、もちろんインド料理も楽しめたり。空港行きの地下鉄の駅から歩いてアクセスできるという圧倒的な利便性、周りには外資系含めてホテルも充実。さらに、ショッピングエリアの入り口には手荷物検査があるため、比較的安心して楽しむことができます。デリーとは思えないような綺麗なエリア。日本人にとって憩いの場となることは間違い無いでしょう。

今回の旅日記はこちらから:2024年夏の東南・南アジア旅行日記 インドネシア&インド旅

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