日本の玄関口である東京・成田空港。海外へのフライトが今でも多くあり、国際線のフライトであれば時間に余裕を持って空港へ行く人も多いのではないでしょうか。
そんなときに活用したいのが「空港ラウンジ」。成田空港は国際線がメインの空港ともあって、数多くのラウンジがあります。本記事ではプライオリティパスで利用できるラウンジを中心に、成田空港で利用できるラウンジについて詳しく解説します。
プライオリティパスで快適に出発まで待機しよう
国際線が多数発着する日本の玄関口・成田空港。そんな成田空港を利用する際、Priority Pass(プライオリティ・パス)があると便利に利用することができます。
Priority Passで利用できる成田空港のラウンジ
2024年現在、成田空港においてPriority Pass(プライオリティ・パス)で利用することができるラウンジをご紹介します。ただし、Priority Pass対象のラウンジは変更されることもあるので最新情報は公式サイトでご確認ください。
ターミナル | 施設名 | 種類 | 営業時間 |
---|---|---|---|
第1ターミナル | I.A.S.S Superior Lounge -NOA- | ラウンジ 出国後 | 7:30-21:00 |
I.A.S.S Executive Lounge 1 | ラウンジ 保安検査前 | 7:00-21:00 | |
肉料理 やきすき やんま | 食事 保安検査前 | 正午~17:00 | |
Japanese Grill & Craft Beer TATSU | 食事 出国後 | 正午~18:00 | |
第2ターミナル | I.A.S.S Superior Lounge -KoCoo- | ラウンジ 出国後 | 7:30-21:00 |
I.A.S.S Executive Lounge 2 | ラウンジ 保安検査前 | 7:00-21:00 | |
鉄板焼 道頓堀 くり田 | 食事 出国後 | 7:30-22:30 | |
9h nine hours Narita Airport | 休憩 保安検査前 | 24時間 | |
第3ターミナル | ぼてぢゅう屋台 | 食事 保安検査前 | 5:30-22:30 |
成田空港は、ラウンジからレストラン、休憩施設まで幅広く利用することができます。2024年以降、各社カードでPriority Passでの利用施設制限が続いているので、利用可能設備については発行会社のサイトなどもご確認ください。
またこのリストの中で、出国後のエリアにある「IASSスペリオールラウンジ」は、プラチナカード以上のカードだけでも利用できるカードラウンジです。
ラウンジは出国審査後の方が豪華 nine hoursなども活用しよう
成田空港にあるラウンジは、出国後のエリアの方が圧倒的に快適です。出国後のエリアにある「I.A.S.S Superior Lounge -NOA-」については後ほど詳しく紹介しますが、食事などが提供されるほか、開放感のあるラウンジになっています。
そこで出国審査前に時間があるのであれば「nine hours」がおすすめです。カプセルホテルですが、シャワーを浴びることができます。成田空港は特に、北米方面へ向かう夜行便が多い空港。夜行便を利用する前にシャワーを浴びてさっぱりすることができます。
nine hoursは2024年現在、Priority Passでは4時間までの仮眠利用ができるほか、シャワーなどの設備を利用することができます。
特に成田空港のPriority Pass対応ラウンジでは、シャワー設備がありません。そのため、出発前にシャワーを利用したいのであれば、このnine hoursを利用してから出発するのが良いでしょう。
また、4時間以内であれば仮眠スペースも利用できます。僕は朝早く、名古屋・中部から東京・成田へと移動したため、30分ほど睡眠。仮眠スペースは便利ですが、飛行機に乗り遅れないように注意してくださいね。
プライオリティ・パスはレストランの利用が制限されている場合もあるので注意
成田空港ではPriority Passの「お食事」というサービスが利用できます。レストランの利用が可能になっています。出国前エリアにあるレストランでは、お好み焼き「ぼてぢゅう屋台」や「鉄板焼 道頓堀 くり田」などが利用可能です。
出国後のエリアにもPriorityPassのレストランに対応した施設があります。第1ターミナルの出国後エリア3階のゲート26の隣には、「Japanese Grill & Craft Beer TATSU」があり、和食が楽しめるビアバーとなっています。
インドネシアやタイ、インドなどの東南アジア・南アジアを周遊して帰国した後にこのすき焼きをいただいたのがなかなか最高でした。
2024年以降、一部のカード会社発行のPriority Passで「お食事」の利用が制限されています。詳しくは、自分の利用しているPriority Passの発行会社のホームページをご確認ください。
成田空港のラウンジ「IASS Superior Lounge 希和 -NOA-」
ここからは成田空港の出国審査後エリアでPriority Passに対応したラウンジである「IASS Superior Lounge 希和 -NOA-」ラウンジを利用した際の様子を詳しく紹介します。ラウンジ内の様子はもちろん、食事などの様子も含めて解説します。
出国後のエリアで利用できるIASS Superior ラウンジ
IASS Superior Loungeラウンジは、国際線エリアの手荷物検査後・出国審査後に利用できるラウンジです。和風な室内になっており、落ち着きがあります。ただしこのラウンジで残念な点が、シャワー設備がないこと。これだけは注意です。
こちらが、ラウンジに入ってすぐのエリアです。黒を基調としつつ、提灯などの飾り付けがあり和風なエリアとなっています。
ラウンジの入り口から見て奥にある、2部屋目へと続く廊下です。ここには鳥居のようなデザインが施されています。
鳥居のデザインされた廊下を通ると2部屋目があります。こちらは白を基調としたデザイン。特に木目調の椅子なども配置されており、明るくて居心地がよかった。僕はここで出発まで1時間ほど、待機していました。
各座席にはコンセントとUSBポート、そしてWi-Fiを完備
IASS Superiorラウンジでは、各座席に電源が完備されています。窓側の座席はもちろんのこと、それ以外の座席でもUSBポートとコンセントが利用できます。
世界各国の空港ラウンジの中でも、飛行機が見られるラウンジってそこまで多くはないんですよね。このIASS Superior Lounge 希和 -NOA-では、A滑走路の方を向いた、飛行機を見ることができる作業デスクがあるので、飛行機好きとしてはとても嬉しい。
そしてもちろん、ラウンジ内にはWi-Fiが完備されています。成田空港では空港全体にWi-Fiが整備されていますが、ラウンジのWi-Fiの方が利用者が少ないため、安定しています。
ラウンジ内では食事が無料でオーダー可能
ラウンジ内では食事が無料でオーダーできます。カウンターでオーダーする制度になっており、僕が利用した際はカレーやそば、うどんなどを注文することができました。なお、サラダなどはカウンターで注文するタイプではなく、自由に取ることができるビュッフェ形式になっています。
カウンターはかなり並んでいますが、これだけの人がいても3分ほど並べば注文することができました。注文の受付も効率がよく、どんどん注文することができます。
食事は日本風の味付けになっており、量もそこまで多くはなく美味しくいただくことができました。飲み物ももちろん、無料でいただくことができます。
第2ターミナルも同様のラウンジを完備 成田空港のラウンジは混雑することも
今回は第1ターミナルのIASSスーペリアラウンジの様子を詳しく紹介しました。国際線が多く発着する成田空港では、これ以外にも空港ラウンジが充実しています。
第2ターミナル「IASSスーペリアラウンジ 虚空-KoCoo-」
第2ターミナルにも同様のスーペリアラウンジが完備されています。第2ターミナルで、保安検査および出国審査の終わった後のエリアで使えるラウンジは、「IASSスーペリアラウンジ 虚空-KoCoo-」のみになります。
第2ターミナルのIASSスーペリアラウンジ「IASSスーペリアラウンジ 虚空-KoCoo-」も、今回の記事でご紹介した「IASS Superior Lounge 希和 -NOA-」とほぼ同じ設備になっています。出発までの時間を快適に過ごすことができるでしょう。
夕方の時間帯、成田空港はかなり混雑するので注意
成田空港の特徴として、羽田空港より国際線が多いことが挙げられます。特にアジア各地と北米方面の乗り継ぎフライトが豊富です。ともに夕方(16時台〜19時台ごろ)に出発のピークを迎えます。
羽田空港は欧米方面の朝便(あくまで日本人のお客さんに便利な時間帯に出発する便)が多いのに対して、成田空港は夕方のフライトが多いです。夕方の時間帯は空港内はもちろんのこと、ラウンジもかなり混雑するので注意が必要です。
IASSスーペリアラウンジも入場制限がかかり、スマートフォン対応の番号制での入場となります。この辺りはキャパシティが大きく、利用できる人も比較的制限されたエアラインラウンジの方が便利ですね。
第1ターミナルではレストラン「Japanese Grill & Craft Beer TATSU」も
今回僕は利用しませんでしたが、第1ターミナルではレストラン「Japanese Grill & Craft Beer TATSU」も利用できます。
この「Japanese Grill & Craft Beer TATSU」はプライオリティパスで利用できるレストランとして設定されていますが、一部のカードではレストランの利用が制限されています。ラウンジも利用制限がかかる時間帯もある成田空港、レストランも一部カードで利用できないとなるとかなり制限があります。この辺りはなんとか改善してほしいところです。
出国前のラウンジは「IASSエグゼクティブラウンジ」
ここまで紹介してきた「IASSスーペリアラウンジ」は出国審査・手荷物検査後に利用できるラウンジで、国際線で出発する際のみに利用できるラウンジです。国内線を利用する場合や到着の際には「IASSエグゼクティブラウンジ」が利用できます。
出国前には「IASSエグゼクティブラウンジ」が利用可能
成田空港においては出国前に「IASSエグゼクティブラウンジ」が利用できます。IASSラウンジはゴールドカード以上のクレジットカードでも利用できるラウンジで、出国審査前・手荷物検査前のエリアにあります。出発前や搭乗手続き開始前はもちろんのこと、到着時にも利用できるラウンジです。
ラウンジに入る際にビール1本を無料で受け取ることができます。ビールはラウンジに入る際の1本だけが無料で、2本目からは有料です。ソフトドリンクはドリンクバー形式で、無料で飲むことができます。
また、成田空港の第1ターミナルおよび第2ターミナルから出発する国内線を利用する場合、こちらのラウンジを活用することになります。第1ターミナルからはANAとPeachが、第2ターミナルからはJALが国内線を運航していますが、どちらも国内線の搭乗待合室はかなり狭く、ラウンジなどはありません。そのため、出発前にIASSエグゼクティブ・ラウンジを利用するのがおすすめです。
第1ターミナルのIASSエグゼクティブラウンジ-落ち着いた雰囲気でPC作業などにも
まずはANAやスターアライアンス加盟航空会社が発着する、第1ターミナルのIASSエグゼクティブラウンジの様子です。
ラウンジは4階のレストランフロアにあります。レストランフロアの合間を縫って配置されているためか、やや歪な形状でした。
パソコン作業などができる、やや高い高さのデスクや、ソファ形式のくつろぐことができる椅子が配置されています。
なお、ラウンジ内にはお手洗いがありません。一度外に出て、お手洗いに行く必要があります。スタッフの方が案内してくださるので、そこまで心配はいらないでしょう。
第2ターミナルのIASSラウンジ 第1ターミナルより広くて快適
続いて第2ターミナルに設置されたIASSエグゼクティブラウンジです。第2ターミナルのIASSエグゼクティブラウンジも4階のレストランフロアに配置されています。ただ、こちらは長方形の比較的広々とした空間になっています。
中央にソファ形式の椅子が配置されているほか、普通の高さのデスク・チェアも配置されています。僕はこのデスクで、少しパソコン作業をしていました。
ソファタイプの座席がかなり多くあります。飲み物を置くことができるので、フリードリンクを持ってきて飲みながらくつろぐことができます。各座席にはWi-FiのSSIDとパスワードが記載されたプレートが置かれています。
作業ができるデスクの様子です。第1ターミナルのIASSエグゼクティブラウンジとは異なり、カウンター形式のデスクではありませんでした。
ANAラウンジやサクララウンジなど、航空会社のラウンジも活用しよう
成田空港はANAやJALの他、北米のエアラインも乗り入れています。航空会社もラウンジを持っているため、活用したいところです。
スターアライアンス系列なら「ANAラウンジ」が快適
ANAをはじめとしたスターアライアンス加盟航空会社で第1ターミナルから出発する場合、ANAラウンジが利用できます。ANAラウンジは、
- スターアライアンス便のファーストクラス・ビジネスクラス・プレミアムエコノミークラスに搭乗する乗客
- スターアライアンス・ゴールドメンバーの乗客
が利用できます。エアライン・ラウンジであるため、カードラウンジと比べてややハードルは高めです。
ANAラウンジではワインなどはもちろんのこと、日本酒も飲み放題です。日本ならではのお酒を楽しむことができます。
そのほか、ラーメンやうどん、そばなどの料理も注文することができます。出発前に日本食を堪能してから、飛行機に乗ることができます。
JAL利用ならサクララウンジ
JAL便や、ワンワールド加盟航空会社のビジネスクラス・ファーストクラスなどを利用する場合、JALのサクララウンジが利用可能です。
また、成田空港にはJALのファーストクラス・ラウンジが設置されています。ただ2024年現在、成田空港発着のJALヨーロッパ路線はフランクフルト線しか残っていないこともあり、ファーストクラス設置の成田路線は現存していません。そのため、実質的に利用できるのはダイヤモンド会員のみとなります。
ユナイテッド航空もラウンジ「ユナイテッドクラブ」を所有
スターアライアンス加盟航空会社の場合、ANAラウンジが利用できるほかユナイテッド・クラブも利用可能です。ユナイテッド航空は成田空港をハブ空港に準じるような拠点空港としています。アメリカ路線を数多く運航しているほか、以遠権フライト(フィリピンや台湾、モンゴルなど)にもフライトを運航しています。
スターアライアンス加盟航空会社を利用する場合で、ラウンジの利用対象になる場合はANAラウンジの他、ユナイテッドクラブも利用可能です。混雑状況等に合わせて活用すると良いでしょう。
ANA Arrival Loungeは到着時や国内線でも利用可能
さらにANAやJALは「アライバル・ラウンジ」も用意しています。ANA Arrival LoungeはANA便のビジネスクラスで到着した際に利用できるラウンジです。実際にシンガポールからビジネスクラスで成田空港に到着した際に利用してきました。
国際線の到着ロビーにあり、国際線で到着してから国内線へと乗り継ぐ動線上にあります。また、国内線の出発ラウンジとしても機能しています。
国際線の出発ラウンジとは異なり、そこまで広くはありません。個人的には窓がないのが残念。また、食事なども提供されませんが、出発までのんびりと待つことができます。
17時台ごろから、国際線からの乗り継ぎを前提とした大阪・伊丹便や名古屋・中部便、札幌・千歳便などが出発するため、少し混雑します。
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