北陸新幹線・上越新幹線のE7系・W7系グリーン車は圧倒的快適な車内

北陸
北陸新幹線鉄道車内徹底紹介関東・甲信越

北陸新幹線・上越新幹線で活躍するE7系・W7系。本記事ではE7系・W7系のグリーン車の車内を詳しく紹介します。

  • E7系・W7系のグリーン席にはどんな機能がある?コンセントや読書灯は?
  • E7系・W7系のグリーン車の車内の雰囲気は?乗り心地は?
  • 北陸新幹線・上越新幹線のグリーン車に格安に乗る方法は?

など、上越新幹線・北陸新幹線のグリーン車について詳しく解説します。また、東海道・山陽新幹線のグリーン車や北陸・上越新幹線の普通車・グランクラスとの違いも解説します。

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E7系・W7系のグリーン車の座席を解説!

E7系・W7系のグリーン車は、12両編成のうち敦賀・新潟側から2両目・11号車にあります。和をテーマにした内装で、E2系・E5系や東海道・山陽新幹線とは異なる雰囲気です。

E7系・W7系のグリーン車の座席を解説!
E7系新幹線 北陸新幹線・長野駅にて撮影

まず初めに、E7系・W7系のグリーン車の車内・グリーン席の様子を、写真を用いて詳しく解説していきます。

グリーン車は2+2の座席配列でかなり快適

首都圏と日本海方面を結ぶE7系・W7系のグリーン車は“和風の和”をテーマとしてデザインされています。普通車よりやや暗くして高級感を出すというよりは、インテリアで高級感が出ています。窓枠上部や通路側の座席の足元には照明が灯されており、ここからも高級感が感じられます。

グリーン車は2+2の座席配列でかなり快適
E7系・W7系のグリーン車の車内

グリーン車の車内の様子です。座席とカーペットには「和」をテーマに、兼六園横の成巽閣の群青の間をモチーフにした格子柄が描かれています。

グリーン車は2+2の座席配列でかなり快適
2人がけの座席の様子

座席は2人がけの座席になっています。グランクラスとは異なり、独立した2人がけ座席になっているわけではありません。横4列配置でシートの横幅は約460mm、シートピッチ(前後間隔)は東海道・山陽新幹線のグリーン車と同じ1,160mmとなっています。

グリーン車は2+2の座席配列でかなり快適
リクライニングは電動

座席のリクライニングは電動で動くようになっています。E7系・W7系にはフットレストがない代わりにレッグレストが完備されています。レッグレストも電動で操作できるようになっています。

グリーン車は2+2の座席配列でかなり快適
リクライニングを倒した状態

電動で動くリクライニングの角度は最大31度。フルフラットとまではいかないものの、かなりの角度まで倒れます。

そして何より、E7系・W7系のグリーン車では「クレイドル式」(ゆりかご式)が採用されています。ゆりかごのように、身体を包み込むように座席が動きます。座面が動くだけではなく、リクライニング時にありがちな腰部のズレが解消されています。

グリーン車でも全席にコンセントを設置 大きなテーブルも完備

最近の新幹線では当たり前となりつつある電源コンセント。E7系・W7系では新幹線車両として初めて、普通車を含む全席にコンセントが設置されています。もちろん、グリーン車でも全席にコンセントが設置されています。

グリーン車でも全席にコンセントを設置 大きなテーブルも完備
コンセントは2席の間の、肘掛け下にある

普通車ではコンセントは窓下の壁、足元の部分、または前の座席の裏に設置されています。一方、グリーン車は2つの座席の間にある肘掛けに設置されています。グリーン車の座席間隔を考えるとこの配置がベスト。

グリーン車でも全席にコンセントを設置 大きなテーブルも完備
テーブルは座席の背面に設置されている

各座席にはテーブルが設置されています。最近の新幹線車両では、広々としたテーブルが当たり前のように装備されていますね。

グリーン車でも全席にコンセントを設置 大きなテーブルも完備
座席のテーブルを広げた様子

テーブルは普通車と同じくらいの大きさです。しかしながら、普通車と比べて重厚感があります。右奥にはドリンク用のくぼみがあります。

グリーン車でも全席にコンセントを設置 大きなテーブルも完備
テーブルは前後にスライド可能

テーブルは飛行機のテーブルのように、前後にスライドできるようになっています。座席間隔が広いグリーン車でパソコン作業をしようとするとやや遠くなるため、この機能は意外と使います。

ここまでは各座席に設置されたコンセントやテーブルなど、ビジネスに便利な機能を紹介してきました。次にリラックスする上で便利な機能をご紹介します。

読書灯や窓枠の物置は実用性を重視

東海道・山陽新幹線のN700系・N700S系グリーン車にはない枕が、E7系・W7系には各座席に設置されています。座席の枕は上下可動式になっているので、自分の好きな位置に配置することができます。

読書灯や窓枠の物置は実用性を重視
座席の枕と読書灯(点灯した状態)

また、座席の枕横には読書灯が設置されています。新幹線の中で本を読んだりする場合に、この読書灯はとても便利です。

読書灯や窓枠の物置は実用性を重視
ドリンクホルダー

グリーン車には、座席の肘掛けの部分にドリンクホルダーが設置されています。JR西日本が中心となって開発された新幹線にはよく設置されているタイプのドリンクホルダーです。

読書灯や窓枠の物置は実用性を重視
簡単な物を置くことができる

また、窓側の座席に座っている場合、窓枠の部分にも簡単なものを置くことができます。ドリンク程度はもちろん、スマホなどちょっとした物置に使えるのが便利です。

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北陸新幹線・上越新幹線はE7系・W7系で統一

2024年のダイヤ改正より、北陸新幹線・上越新幹線はすべての列車が「E7・W7系」に統一されました。

北陸・上越新幹線で運転されているE7系・W7系とは…?

「E7系」「W7系」は、JR東日本・JR西日本が所有する新幹線の車両です。JR東日本が保有するものは「E7系」、JR西日本が保有するものは「W7系」と名前が分けられていますが、ドア横のロゴと車内チャイム以外、すべて仕様は同じです。

最高速度は、上越新幹線区間で275km/h、北陸新幹線区間で260km/hとなっています。現在日本で最速の新幹線は320km/hですが、上越・北陸新幹線は線路規格の問題があるため、線路の規格に合わせたスピードになっています。

北陸・上越新幹線で運転されているE7系・W7系とは…?
E7系・W7系

E7系・W7系の外装(エクステリアデザイン)は、車体上部には「空色」が配され、車体色は「アイボリーホワイト」、車体中央の帯色は「銅色(カッパー)」と「空色」になっています。E7系・W7系が活躍する上越新幹線・北陸新幹線ともに東京と日本海側を結ぶ新幹線であり、日本海をイメージした塗装になっています。

本記事では主に、グリーン車の様子を紹介してきました。現在では全列車の全区間においてグリーン車が営業運転されています。

北陸新幹線敦賀延伸によって車両数が大幅に増加

E7系・W7系は2014年にデビューしました。北陸新幹線のうち先行開業区間、いわゆる「長野新幹線」の愛称で呼ばれていた東京〜長野間でデビューしました。その後、2015年の北陸新幹線・長野〜金沢開業によって、北陸新幹線の全列車がE7系・W7系に統一されました。

北陸新幹線敦賀延伸によって車両数が大幅に増加
北陸新幹線・富山駅にて撮影

2024年には北陸新幹線が敦賀まで延伸開業しました。かつて特急「しらさぎ」「サンダーバード」が走行していた北陸本線に代わる大動脈となり、JR西日本所有の「W7系」が大幅に増加しました。

上越新幹線もE7系に統一 W7系の定期乗り入れはなし

上越新幹線は、大宮駅~新潟駅を結ぶ269.5kmの新幹線です。実際には東北新幹線に乗り入れて東京駅~新潟駅間を運行しています。途中の高崎駅で北陸新幹線が分岐します。実は、北陸新幹線も大宮〜高崎駅間で上越新幹線の線路を走っているのです。

上越新幹線には2024年現在、「とき号」と「たにがわ号」の2つの列車種別があります。「とき号」は、東京駅~新潟駅を結ぶ列車、「たにがわ号」は東京駅~高崎駅・越後湯沢駅を結ぶ列車です。「たにがわ」号は冬季のスキーシーズンに限り、ガーラ湯沢駅まで乗り入れています。

上越新幹線では2019年より、E7系の営業運転が行われています。W7系はJR西日本所有の車両であるためダイヤ乱れ時をのぞいて原則、上越新幹線(高崎〜新潟)には乗り入れません。

上越新幹線もE7系に統一 W7系の定期乗り入れはなし
上越新幹線・新潟駅にて撮影

E7系は12両編成で、「とき」号として運用する際は自由席が1~5号車、指定席が6号車~10号車、グリーン車が11号車、グランクラスが12号車となります。「たにがわ」号として運転する際は、自由席が1~10号車、グリーン車が11号車、グランクラスが12号車となります。

なお、2024年以降、臨時の「とき」号は全席指定席として運転されています。列車によって自由席の有無が異なるので注意してください。

グリーン車を使うなら「えきねっとトクだ値」がおすすめ

本記事で紹介したグリーン車は、JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」やJR西日本のネット予約サービス「e5489」で割引きっぷが発売されています。

えきねっとで販売されている「新幹線eチケット(トクだ値)」では、事前の予約でグリーン車も割引が受けられます。

また、JR西日本のネット予約サイト「e5489」を利用している場合も同様の割引「eチケット早特」が設定されています。

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グリーン車とグランクラス・普通車を比較

最後にE7系・W7系のグリーン車を東海道新幹線のN700Sのグリーン車や普通車・グランクラスと比較します。

東海道新幹線N700Sのグリーン車との比較

東海道新幹線・山陽新幹線のN700S(およびN700A)は16両編成で、8・9・10号車の3両がグリーン車になっています。東海道新幹線・山陽新幹線のグリーン車は編成の中央にあるのに対し、E7系・W7系のグリーン車は端にあるので少し改札から遠い。

比較設備E7系・W7系N700S・N700A
上下可動式なし
フットレストなしあり
リクライニング電動手動
コンセント1つ/1席1つ/1席
テーブル大型背面テーブル
ドリンクホルダーも完備
大型背面テーブル
肘掛けにもテーブルあり
N700S・N700Aのグリーン車との比較

E7系・W7系のグリーン車とN700S・N700Aのグリーン車を単純比較するとこんな感じ。「JR東日本+JR西日本」が開発したE7系・W7系と、「JR東海+JR西日本」が開発したN700S・N700Aのグリーン車。座席の機能を見ても違いが感じられます。

東海道新幹線N700Sのグリーン車との比較
東海道・山陽新幹線のN700S系グリーン車の様子

普通車よりちょっと贅沢したいときにおすすめなグリーン車

今回紹介したグリーン車は2+2の座席配列になっているのに対して、普通車は3+2の座席配列になっています。グリーン車にある床のカーペットやレッグレストは、普通車にはありません。

E7系・W7系の普通車

また、リクライニング性能もグリーン車と普通車では異なります。先ほども紹介した通りグリーン車のリクライニングはクレイドル式になっていて、身体に密着するように座席がリクライニングします。一方、普通車は背もたれが動くのみです。

普通車の座席

なお、E7系・W7系では普通車にも上下可動式の枕が設置されています。また、普通車でもコンセントは全席に設置されています。

特別なタイミングにはグランクラスを体験してみるのもおすすめ

E7系・W7系ではグリーン車の上級座席となるグランクラスが設置されています。東北・北海道新幹線のE5系・H5系で設置されたグランクラスが、引き続き導入された形です。

E7系・W7系のグランクラス

グランクラスは1席ずつ独立しており、プライベート感があります。また、北陸新幹線の最速達列車となる「かがやき号」では専任アテンダントが常務しており、飲料・軽食サービスが付いています。

最高級の空間が提供されている

また、グランクラスには最新の揺れ防止装置・フルアクティブ・サスペンションが搭載されていますが、グリーン車は普通席同様の揺れ防止装置です。

E7系・W7系のグランクラスについては、別の記事で詳しく解説しています。また、Vlogも公開していますのであわせてご覧ください。

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