東京から仙台・盛岡を経てを結ぶ秋田新幹線。秋田新幹線の割引きっぷや混雑状況、座席の様子などをレビューします。
なお、秋田新幹線については実際に乗車した際の様子をまとめたVlogを作成しました。こちらもあわせてご覧ください。
秋田新幹線の予約方法 えきねっとがオススメ
秋田新幹線の予約はJR東日本の公式予約サイト「えきねっと」を使うのがオススメ。えきねっとは割引きっぷも多く設定されており、シートマップから座席を指定することもできるので便利です。
秋田新幹線こまち号の料金は?
まずは秋田新幹線こまち号の料金表です。秋田新幹線こまち号は全車指定席で自由席がありません。ここに掲載するのは主要駅から各駅への普通車指定席の料金です。
発着駅 | 東京 | 大宮 | 仙台 | 盛岡 | 秋田 |
---|---|---|---|---|---|
東京 | 3,190円 | 11,410円 | 15,010円 | 18,020円 | |
上野 | 2,570円 | 2,890円 | 11,200円 | 14,800円 | 17,810円 |
大宮 | 3,190円 | 10,870円 | 14,250円 | 17,260円 | |
仙台 | 11,410円 | 10,870円 | 6,790円 | 10,460円 | |
盛岡 | 15,010円 | 14,250円 | 6,790円 | 4,420円 | |
雫石 | 16,100円 | 15,230円 | 7,880円 | 1,620円 | 4,090円 |
田沢湖 | 16,320円 | 15,560円 | 8,210円 | 2,060円 | 3,350円 |
角館 | 17,020円 | 16,150円 | 9,020円 | 2,830円 | 3,000円 |
大曲 | 17,350円 | 16,480円 | 9,350円 | 3,180円 | 2,650円 |
秋田 | 18,020円 | 17,260円 | 10,460円 | 4,420円 |
「はやぶさ」号と「こまち」号は加算料金が設定されているためやや高くなりますが、秋田については「こまち号を使わない」という選択肢がないため、こまち号を使うことになります。
なお、この章の最後に紹介する「えきねっとトクだ値」などを使えば、秋田新幹線はもっと安くなります。
秋田新幹線こまち号の特定特急料金と混雑状況 全席指定席で自由席はない!
秋田新幹線の列車は全列車が指定席で、自由席はありません。ただし、特例として秋田新幹線区間(秋田〜盛岡)は「特定特急券」が設定されており、この特急券では普通車指定席の空席に座ることができます。また、満席の場合は「立席特急券」が発売されます。「特定特急券」「立席特急券」は指定席料金から530円を引いた額、つまり自由席特急券と同額です。
乗降駅 | 盛岡 | 雫石 | 田沢湖 | 角館 | 大曲 | 秋田 |
---|---|---|---|---|---|---|
盛岡 | – | 760円 | 760円 | 1,200円 | 1,200円 | 1,860円 |
雫石 | 760円 | – | 760円 | 760円 | 1,200円 | 1,860円 |
田沢湖 | 760円 | 760円 | – | 760円 | 760円 | 1,200円 |
角館 | 1,200円 | 760円 | 760円 | – | 760円 | 1,200円 |
大曲 | 1,200円 | 1,200円 | 760円 | 760円 | – | 1,200円 |
秋田 | 1,860円 | 1,860円 | 1,200円 | 1,200円 | 1,200円 | – |
特定特急券の特急料金を掲載しておきます。駅の券売機で購入することができます。なお、盛岡から仙台・東京方面へそのまま抜けることはできません。自由席だけで東京まで向かう場合、盛岡でやまびこ号に乗り継ぐことになりますが、特急券が分割されるため逆に高くなります。
秋田新幹線区間(盛岡〜秋田)では、空席が比較的多い印象です。特定特急券が設定されている在来線区間だけに乗車する場合、座席の指定がない特定特急券でも良いでしょう。
ただし、ゴールデンウィークや年末年始などは非常に混雑します。当日にはすでに予約が取れない、ということも多々あるので、「最繁忙期」に相当する期間に乗車するのであれば前持って予約をしておくのがオススメです。
「えきねっと」で予約可能 ついに「タッチでGo!新幹線」にも対応
秋田新幹線を始めとしたJR東日本・北海道エリアの新幹線は「えきねっと」で予約ができます。東海道新幹線とは異なり、「新幹線専用のネット予約サービス」は存在しません。
えきねっとでは「トクだ値」などの割引きっぷが多数設定されています。えきねっとトクだ値の割引については、後ほど解説します。
秋田新幹線や東北新幹線、上越新幹線、山形新幹線、北海道新幹線、北陸新幹線では東海道・山陽・九州新幹線の「EX予約」「スマートEX」のような新幹線専用のネット予約サービスは存在しません。JR東日本が運営するネット予約サイト「えきねっと」での予約となります。「えきねっと」では、在来線の特急列車も併せて予約することができます。
「新幹線eチケット」サービスでは、SuicaなどのICカードで新幹線に乗車することができます。これが実質的に、東海道・山陽・九州新幹線の「EX予約」「スマートEX」に対応するものです。なお、えきねっとは年会費が完全無料。「エクスプレス予約」のような、年会費制で割引率の高いきっぷの設定はありません。
さらにJR東日本では、「タッチでGo!新幹線」を大幅に拡充しています。秋田新幹線の区間でも利用できるようになりました。あらかじめチャージをしたICカードで、運賃・特定特急料金を引き去る仕組みです。特に本数の少ない仙岩峠の区間などでも、ICカードで普通の列車と同じ感覚で乗車できます。
えきねっとでは、秋田新幹線が最大半額に!
JR東日本が運営するネット予約サイト「えきねっと」では、「えきねっとトクだ値」と呼ばれる割引きっぷが設定されています。
設定区間 | 通常価格 | 15%OFF 乗車当日までの申し込み | 35%OFF 乗車13日前までの申し込み |
---|---|---|---|
東京-大曲 | 17,150円 | 14,570円 | – |
東京-秋田 | 17,820円 | 15,130円 | 11,570円 |
秋田新幹線こまち号に設定されている「えきねっとトクだ値」の価格表です。えきねっとトクだ値は、早い時期に予約をしなくてはならないことに加え、座席数に制限があります。新幹線自体には空席があっても、あらかじめ「えきねっとトクだ値」に割り当てられた座席数がなくなると販売が終了します。使用する場合、早めに予約をしておくのがオススメです。
「えきねっとトクだ値」に関しては、別の記事で予約方法なども徹底的に解説しました。利用方法などについても詳細に扱い、予約方法もスクショを用いて徹底的に解説しました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
E6系新幹線の座席は最新の新幹線らしく快適!
秋田新幹線で使われる「こまち号」は2022年現在、全列車が「E6系」新幹線となっています。この「E6系」新幹線の車内を紹介します。
普通車もグリーン車も、2+2列の配列
秋田新幹線で運用されるE6系新幹線は「ミニ新幹線」と呼ばれる部類です。新幹線の車両自体がやや小さくなっています。そのため、2+3列の配列が難しく、2+2列の座席配置となっているの特徴です。
車両の幅自体が小さいながらも、2+2列の配列となっているため座席幅にはやや余裕があります。これが山陽・九州新幹線の「N700系8両編成」と同じで快適なのです。
2+3の配列となっているはやぶさ号等の「E5系」より余裕があります。
座席は、秋田の稲穂をイメージしたカラーリングで落ち着きがあります。また、背もたれも結構厚く、座面もふかふかで快適です。E5系新幹線の座席と比べるとやっぱり快適。
もちろん、大きなテーブルも配置しています。パソコン作業などに便利、って今まで色々な記事で散々書いてきましたが、最近の特急・新幹線ではこの大きさのテーブルが当たり前になりつつあります。
窓枠の部分には飲み物を置けるような場所があります。秋田新幹線は、特に秋田から東京まではそれなりに時間がかかります。こういった細かな配慮もとてもありがたいところです。
ドリンクホルダーもしっかり配置されています。スターバックスなどのカップの飲み物を購入して持ち込む場合も安心。
そして、ちょっとしたお土産袋などをかけて置けるフックもあります。座席の上の物入れに入れると忘れてしまいがちなので、これはありがたいですね。
コンセントは窓側座席のみ 大きなテーブルがあるので長時間乗車も快適
秋田新幹線のE6系には、コンセントが窓側座席にしかついていません。これは少し残念なところ。
窓側の足元の部分についています。また、コンセント上側に大きな突起があるため、一部の大きな電源タップは干渉して使えない可能性があります(大抵のパソコン電源などは、コンセントの部分が大きくてもソケットは上下どちらかに寄っているのでなんとかなる)。
テーブルは座席背面に大きなテーブルが。インアーム式のテーブルはありません。
座席の幅に対してやや余裕のある感じもし、東海道・山陽新幹線の普通車と比べるとやや小さいのかな、と感じます。
お手洗いなど、車内設備も最新の新幹線
最後にお手洗いなどの車内設備もご紹介します。
車内にはフルカラーのディスプレイを装備。
お手洗いは2両に1箇所づつ、各車両についてどちらかの車端部には装備されています。その案内がディスプレイの横に。写真で、ディスプレイの横にトイレのマークがありますが、このマークがある側のデッキにお手洗いがあります。これを見ることで、最短でトイレまで行けるような仕組みになっている。う〜ん、なるほどよく考えられている。
お手洗いはかなり広々しています。特に多目的トイレについては、ベビーベッドやベビーチェアもしっかり完備。
トイレにはウォシュレットも装備されています。
また、多くのお手洗いにベビーベッドも装備されています。帰省などで家族での利用もしやすいように配慮されています。
洗面台もこの通り。左から順に、せっけん・手洗い(水)・ハンドドライヤーとなっている、便利な洗面台。
大きな荷物も置けるように荷物置き場が用意されています。秋田から東京となるとやや長距離で、大きな荷物を持った方もお見えになると思うのでこれは便利です。
秋田新幹線(在来線)区間は絶景!からの320km/h高速運転
最後に、秋田新幹線の車窓を紹介して終わりにしましょう。ここはのんびりと紹介していきます。
秋田新幹線の車窓から見える景色についてはVlogも作成していますので、ご覧ください。
ミニ新幹線区間は在来線特急からの眺め
秋田新幹線の区間、すなわち、盛岡から秋田までの眺めはなかなか壮大。かなりいい景色です。
秋田から大曲まで、列車は反対方向に進みます。大曲で進行方向を変えます。
大曲は、写真の真ん中に大きく広告が出ている花火大会が有名です。8月の最終土曜日に毎年行われています。いつか見にいきたい。
大曲を過ぎると列車は絶景区間に 仙岩トンネルを越えて県を跨ぐ
大曲を越えて座席の方向と列車の進行方向が揃うと、列車は岩手県へ向けて県境を越えていきます。ここからの区間がなかなか景色が素晴らしい。
秋田新幹線は雪景色の中を通っていきます。最初は田んぼの中を疾走、冬であれば真っ白な景色の中を走り抜けていくのですが…
だんだんと山に深く入っていきます。
こまち号は、田沢湖駅を過ぎるといよいよ「仙岩峠」越えに挑みます。この区間がなかなかの絶景。ただ、仙岩トンネルを掘り直し秋田新幹線の在来線区間を高速化する計画が現在進んでいるため、この絶景が見られるのもあと10年ちょっとか。
川がだんだんと「急流」という感じになってきます。
仙岩トンネルを越えたところです。なかなかいい景色だ。
仙岩トンネルを越え、坂を下って盛岡に近づくと、列車は再び田んぼの中を走り抜けます。仙岩峠を越えて太平洋側へとやってきたので天気が変わります。
盛岡からは高速走行!新幹線最速の320km/h
盛岡駅で列車は北海道・東北新幹線「はやぶさ」号と連結をします。はやぶさ号と連結をして、東北新幹線区間へ。
仙岩峠越えの区間を中心に、ゆっくり走っていたため先ほどまでの景色が嘘かと思うくらい一気にスピードを出し始めます。これがなかなか見ものです。
列車は盛岡駅ではやぶさ号と併結し、仙台駅へと到着します。最終の「こまち96号 仙台行き」を除いて、盛岡から仙台まではノンストップで320km/hを出して走ります。
仙台までやってくると列車は残り1時間半で東京へとつきます。仙台から宇都宮までの区間では320km/hの運転をします。かなり速く、車窓からの景色は見ものです。
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