JR東日本およびJR北海道の特急列車が大幅に割引となる「えきねっとトクだ値」。期間限定ではありますが、最大50%OFFも設定されており、予定が決まっている場合はかなりお得に新幹線や特急列車を利用することができます。
東日本・北海道エリアをお得に旅をするなら絶対に利用したい「えきねっとトクだ値」。今回は、この割引きっぷについて詳細に解説します。また、実際の予約画面をスクリーンショットを使って解説することで、予約方法についても解説していきます。
なお、JR東日本以外の割引きっぷに関して解説した記事もご好評をいただいています。
「えきねっとトクだ値」の対象外の列車を利用する場合、こちらの記事も参考にしてくださいね。
最大50%OFFも!使えば絶対におトクな「えきねっとトクだ値」
えきねっとトクだ値は、JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」を通して事前予約することで最大50%OFFにもなるかなりおトクなきっぷです。ただし、各種制限があるので注意が必要です。まずは、えきねっとトクだ値を利用する上で知っておきたいこと、注意してほしいことを挙げていきます。
「トクだ値」では、列車によって割引率は異なる
えきねっとトクだ値は、列車によって割引率が異なります。最も割引率が高い「えきねっとトクだ値」は、朝夕などの便を中心にすぐに売り切れます。一方で、昼間などの便は比較的空きがある。
また、新幹線を中心に、種別ごとに違いも設けられています。例えば、東北新幹線では最速種別である「はやぶさ号」には「えきねっとトクだ値」の設定が少なくなっています。普通車指定席に関しては、仙台-東京間では、はやぶさ号にトクだ値の設定はなし。盛岡・新青森・新函館北斗-東京間でも最大25%OFFです。
一方、はやぶさ号より比較的停車駅が多い「やまびこ号」には、より高い割引率の「えきねっとトクだ値」が設定されています。
ビジネス需要が旺盛で、比較的座席が埋まりやすい仙台-東京間にも設定されており、最大30%OFFの設定があります。はやぶさ号と比べて最高速度も抑えられており、停車駅が多いため30分ほど余計にかかりますが、あまり焦らずお得に旅したい、という場合にはオススメです。
特に新幹線については、列車によって割引率が異なるということを知っているとよりお得に利用できます。
列車の空席と「トクだ値」の空席は違うので注意!
えきねっとトクだ値を利用する上で注意せねばならないのが、新幹線の空席状況とえきねっとトクだ値の空席状況は異なるということ。えきねっとトクだ値は座席数限定の商品で、新幹線自体には空席があったとしても、えきねっとトクだ値は所定の枚数が発売されたら売り切れ、となります。
細かな座席数は分かりませんが、割引率が最大の「トクだ値」は全座席数の数%程度に制限されており、割引率が最低の「トクだ値」でも全座席数の数10%程度に制限されているようです。
この場合、通常の運賃を支払って購入せざるを得ない、ということになります。えきねっとトクだ値には「◯◯日前までの購入」との記載がありますが、それより早くに所定の枚数が売り切れた場合は売り切れとなるので注意が必要です。
以上のことと、次に解説する通り変更が可能なこと(変更には制限があるので次の節も参照)から、予定が決まったらすぐに予約しておくのがいいでしょう。
変更が可能 直前に変更の場合、通常通りのきっぷになるので注意
「えきねっとトクだ値」のありがたいところは、直前の変更にも対応できるところ。飛行機などの場合、事前予約制の割引運賃では変更ができない場合もあります。
「えきねっとトクだ値」となる予約は、原則として「えきねっと特典」の対象となります。「えきねっと特典」対象の予約は、予約変更が何度でも無料です。紙のきっぷの受取り前で「えきねっと特典」の対象列車へ変更する場合、申込み時の乗車日から3ヶ月先の乗車日まで何度でも変更できます。
「えきねっとトクだ値」は販売期間が決まっているため直前の予約では変更ができませんが、最低でも無割引きの運賃へは手数料なしで変更することができます。
つまり、仮に変更となっても通常のきっぷの値段を払うことになるのだが、予約を流用できるため変更手数料や払い戻し手数料などを一切払う必要がありません(変更先の切符の料金との差額は必要です)。
このように、予定が変更となっても何かしらの予約に流用できるのも、「えきねっとトクだ値」の大きな魅力です。
新幹線ではeチケットサービスも
JR東日本では、新幹線のチケットレスサービスを「えきねっと」を用いて推進しています(JR東海のように、「新幹線専用」ではなく在来線と一体でサイトを運営しています)。
新幹線の「えきねっとトクだ値」では、チケットレスで乗車が可能
「えきねっとトクだ値」を用いた新幹線の予約は、新幹線eチケットサービスにも対応しています。つまり、割引運賃ながらチケットレスという利便性を享受できるのです。
のちほど、新幹線の予約を行った際のスクリーンショットを公開します。最後に説明する「ICカードの登録」を行っておけば、割引き運賃ながらそのまま改札へ、ICカードをタッチして乗車することができます。
チケットレスで乗車すれば乗客としては手間が省け、JR側としても改札機のメンテナンスコストが削減できる。双方にとって良い手段です。
在来線はきっぷの受け取りが必要な場合も
在来線の場合、話は異なります。
在来線特急の「えきねっとトクだ値」は原則、きっぷの受け取りが必要です。これは、在来線特急ではチケットレス乗車があまり想定されていないことが原因です。
在来線特急が通るエリアは、エリアによってはICカード非対応の駅も多くあります。また、仮に乗降駅が共にICカードに対応していてもエリアを跨ぐ場合、原則使えないということになります。
そのため、2022年現在、「えきねっとトクだ値」で予約した在来線特急は全て、紙の切符の受け取りが必要になります。新幹線では「えきねっとトクだ値」の予約が全面的にチケットレスで乗車できる一方で、在来線の予約は紙のきっぷの受け取りが必要な場合があるので注意しましょう。
個人的には2026年を目処に導入するとJR東日本が発表した「Suicaのクラウド化」により実現されると期待しています。そして、新幹線eチケットサービスと同等のサービスが在来線でも利用可能になり、利用者目線ではかなり大きな改善になるのではないかと期待しています。
JR北海道も全面的に導入!
JR北海道は、自社で特急等のネット予約システムは導入していません。JR東日本が構築した「えきねっと」を導入し、特急の予約ができるようになりました。
現在では、JR北海道の特急列車の全て(臨時列車を除く)に「えきねっとトクだ値」が設定されています。JR北海道でも、ここで紹介する予約方法で「えきねっとトクだ値」の割引運賃を予約することができます。
さらに、2023年のダイヤ改正からは新千歳空港と札幌・小樽を結ぶ快速「エアポート」の座席指定に「えきねっとチケットレスサービス」が導入されました。きっぷを受け取ることなく、快速エアポートの指定席に乗車できます。また、期間限定の「富良野・美瑛ノロッコ号」などにもチケットレスサービスが導入。このように、北海道での「えきねっと」導入も進んでおり、関東圏以北では大幅に使えるようになっています。
予約方法を徹底解説!
ここからは「えきねっとトクだ値」の予約方法を、スクショを交えて徹底的に解説します。
まずは通常通りのきっぷ検索
まずはえきねっと公式サイトから通常通りのきっぷの検索をします。
ここから予約をします。
乗車駅と降車駅を入力。そして日時、人数を選択して検索をします。複数人の場合、人数の選択はここでしておく必要があります。僕は、人数選択を後からやると思って見落として進んでしまい最初から、ってことがよくあります。注意しましょう。
詳細な条件も入力できます。「えきねっとトクだ値」での申し込みをする場合、新幹線または在来線特急になります。「えきねっとトクだ値」を利用する場合、その区間では最も合理的な方法になるでしょうから、あまり気にする必要はないと思います。新幹線の「やまびこ」(「はやぶさ」号より多くの駅間で「えきねっとトクだ値」が設定されており、割引率も高い)などを指定して予約する場合は『「はやぶさ」「こまち」「かがやき」「のぞみ」「みずほ」を優先して検索する』のチェックを外しましょう。
検索結果から利用列車を選びます。利用列車の「きっぷ・座席の種類選択へ進む」をクリックします。
設定があれば表示される
「えきねっとトクだ値」を使いたい場合、特別に何かを設定して検索する必要はありません。列車を選択後に出てきます。「❶きっぷの種類」は「新幹線eチケット」を選択します。「えきねっとトクだ値」は「新幹線eチケット」専用の商品であるため、「紙のきっぷ」を選択した場合購入できません。なお、「新幹線eチケット」は紙のきっぷとして受け取ることができます(ただし、JREポイントなどの積算条件が変わるので注意が必要です)。
えきねっとトクだ値は、複数の設定がある場合、複数表示されます。当然ですが割引率が高い方から埋まっていくので、場合によっては割引率がやや低い、少し高い方だけ残っていることもあります。
なお、「えきねっとトクだ値」が所定の枚数完売された場合、ここには×が表示されます。その場合は、通常の割引なしのきっぷを購入するか、別の列車を選択することになります。
グリーン車やグランクラスにも「えきねっとトクだ値」の設定があります。今回、この画面ではグリーン車の予約を行います。
割引率などを選択したら「次へ」をクリックします。
座席の指定を行いたい場合は座席の指定を行います。JR東日本の「えきねっと」は、予約完了後も座席変更は比較的自由に受け付けてくれます。
シートマップから座席を選択します。空席状況等を確認しながら座席を選ぶことができます。
座席を選択したら、申し込み内容の確認へと進みます。
最終確認をしましょう。「えきねっとトクだ値」の割引対象になる場合は基本的に、「えきねっと特典」の対象となるので変更ができますが。
支払いは原則、クレジットカードを利用します。カード情報を確認し、セキュリティコードを入力します。
確認事項が表示されます。「この内容で確定」をクリックした段階で、クレジットカード決済が行われます(デビットカードなどを使用している場合、「この内容で確定」をクリックした段階で口座から引き落としが行われます)。
続いてICカード情報の入力も済ませてしまいましょう。
新幹線eチケットを利用する場合はICカードの登録を
新幹線eチケットは紙のきっぷとして受け取ることも可能ですが、原則ICカードを利用して乗車することになります。
Suicaを利用しており、過去に新幹線eチケットを購入したことがある、またはJR東日本のアカウントで紐付けをしている場合は「選択」の中に出てくるはずです。
僕の場合、Apple WatchのSuicaを使用しているので「モバイル」を選択して確定します。なお、他人の分のチケットを購入している場合、ここで実際に乗車する人のICカード番号を入力しておくとその人が自身のICカードで乗車できます。実際に実物を受渡する必要がないのでとても便利です。
ICカードの設定が完了しました。あとは新幹線改札にICカードをタッチすれば乗車できます。
「えきねっとトクだ値」の商品に関しても、「えきねっと」のマイページから履歴で乗車予定を確認できます。
最初にも紹介しましたが、「えきねっとトクだ値」の対象とならないJR特急・新幹線等の予約方法もまとめてあります。
おかげさまでご好評をいただいています。こちらの記事も参考にしていただければと思います。
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