首都圏から甲府を結ぶ特急かいじ号。そして、その先の松本・南小谷までを結ぶ特急あずさ号。首都圏と甲信越を結ぶこれらの特急列車について、この記事では徹底的に解説します。
「えきねっと」を中心に割引きっぷも
特急あずさ号は、2019年3月の全席指定化に伴い、6枚綴りの「あずさ回数券」が廃止されました。これにより、チケットショップなどからも特急あずさの割引切符は姿を消し、現在ではJR東日本の公式ネット予約サイト「えきねっと」からの予約が最大の割引となっています。
「えきねっとトクだ値」が割引率最大!半額になることも
JR東日本は、自社で運営する新幹線や特急列車では全面的に「えきねっと」を導入しています。そして、えきねっとでのみ予約が可能な「えきねっとトクだ値」などの割引きっぷを多数、発売しています。
特急あずさ号の割引きっぷについても「えきねっとトクだ値」で発売されています。13日前までの予約で最大30%OFFになったり、乗車当日の0:50までの申し込みで最大10%OFFになります。
通常価格 | えきねっとトクだ値 乗車当日までのお申込み 10%OFF | お先にトクだ値 13日前までのお申込み 30%OFF | |
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新宿⇄甲府 | 3,890円 | 3,490円 | 2,710円 |
新宿⇄松本 | 6,620円 | 5,950円 | 4,620円 |
「えきねっとトクだ値」に関しては、別の記事で予約方法なども徹底的に解説しました。利用方法などについても詳細に扱い、予約方法もスクショを用いて徹底的に解説しました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
また、えきねっとでは「チケットレスサービス」が展開されています。
JR西日本が最近、自社路線のほぼ全ての路線でチケットレス特急券を導入したのに対し、JR東日本は乗車率の高い一部の特急列車のみにチケットレス特急券を導入しています。
えきねっとのチケットレス割引では全ての区間で100円引きとなります(「えきねっとトクだ値」は、乗車券がセットになった運賃のためチケットレスでは乗車できません)。さらに、JREポイントが貯まるため、Suicaなどを使っている人にとっては実質的に「現金」に近いポイントが貯まります。

特急あずさ号の回数券がなくなった現在、えきねっとを使った公式ルート以外での割引はほぼなくなってしまいました。これ以外には、学生であれば学割などが使えます(乗車券のみが2割引となります)。
特急「あずさ」は首都圏と甲府・松本を結ぶ特急
特急あずさ号は首都圏と甲信越エリアを結ぶ特急です。甲信越エリアへは北陸新幹線も走っています。塩尻から松本の間は同一区間を、名古屋から直通してきた特急しなの号が走っており、特急しなの号は長野まで直通します。
しかし、特急あずさ号は東京からきた特急列車。東京からやってきて長野まで直通すると北陸新幹線と乗客の取り合いになるためか長野まで直通する定期列車は設定されていません(一部の臨時列車で、長野へと乗り入れる場合があります)。

また、特急あずさ号の特徴として「観光需要が大きい」ことが挙げられます。甲府などのそれなりの都市も多数あるため、ビジネス需要も全く持ってないわけではありませんがメインは観光需要です。JR東海エリアから直通してくる特急しなの号も同様で、平日より休日の方がかなり混雑します。

特急あずさ号では車内販売はある ただし飲み物がメインなので注意
中央線の特急列車には、車内販売がある列車とない列車があるので注意が必要です。特急あずさ号には車内販売がありますが、特急かいじ号は車内販売がありません。また、JR東日本はお弁当などの販売は全面的に終了しました。車内販売は飲み物とちょっとしたおつまみ、という感じです。以前、特急ひたち号に乗車したときに車内販売のアテンダントさんが回ってきました。が、カートではなく肩掛けのかごでした。
なお、特急あずさ号については公式には、東京・新宿〜松本の全区間で実施となっています。ただし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一旦中止して再開して、が繰り返されているような状況です。今後の状況も見通せない中で「駅で購入していくのがよい」とアドバイスせざるを得ません。これが車内販売の全面的な終了につながってしまうのは分かってはいるのですが…
全席指定席 特に東京付近では満席に近いことも
特急あずさ号は全車指定席の特急列車です。自由席がないので注意が必要です。
特急あずさ号は全席指定席で自由席がないので注意!
特急あずさ号およびかいじ号は全車指定席の特急列車です。事前に指定席特急券を購入してから乗車するようにしましょう。
JR東日本では、特急あずさ号やかいじ号、ひたち号やときわ号など、首都圏を走る特急列車を相次いで全車指定席化しました。通勤時間帯を中心に、特急券を購入せずに乗車する人がかなり多く、車内検札の手間がかなり大きくなったためと思われます。
ただし、帰りの時間が決まらないというお客さんのために「座席未指定券」が用意されています。名前の通り座席が指定されていないきっぷです。普通車指定席の空席に座ることができます。値段は指定席特急券と同額であり、窓口や券売機で座席指定を行うことができるので、よっぽど時間がない場合以外は座席の指定を受けてから乗車することが好ましいです。
また、JR東日本が運営するネット予約サイト「えきねっと」では、特急券のチケットレス化が進んでいます。
通常価格より100円引きで乗車することができます。スマホで予約してそのまま乗車できるのでオススメです。
「座席未指定券」を利用する場合、頭上のランプで空席状況の確認を
特急あずさ号や特急ひたち号など、首都圏から各地を結ぶ全席指定の特急列車には、頭上にランプが備えられています。
ランプが緑色の場合は空席、黄色の場合はまもなく予約済みの区間、そして赤色の場合は予約済みの区間を走行中、となります。指定席を予約している場合は自動的にランプの色が変わるため、首都圏のグリーン車のようにICカードのタッチなど、特に何かする必要はありません。

「座席未指定券」で乗車する場合、このランプの色を確認して利用する必要があります。また、始発駅を発車後、途中駅からのお客さんがギリギリの時間に予約することも多々あります。特に本数の多い中央線特急では考えられます。常にランプの色も気にかけておかなくてはならないのは、座席未指定券で座った場合の定めです。
特急あずさ号の混雑状況
特急あずさ号は首都圏と甲信越を行き来する特急列車です。特に首都圏では混雑する傾向にあります。

ただし、中央特快などとはうまく住み分けが行われており、新宿の次の停車駅は立川です。これより近くの駅の利用者は中央特快を使うようにとのJR東日本の意図が見えます。
車内の様子・座席の設備を徹底紹介!
最後に特急あずさ号・かいじ号の車内の様子を紹介します。なお、このE353系は特急「富士回遊」号にっも使われており、富士急行線にも直通運転をしています。
座席は特急ひたち号とほぼ同じ コンセントもあり快適な座席
特急あずさ号、特急かいじ号の座席は最新型。特急ひたち号などとほぼ同じで、かなり快適な座席です。何といっても座席自体が大きく、かなりゆとりがあります。コンセントなども装備されています。

写真を見ていただくと分かるように、座席がかなり大きいことがお分かりいただけると思います。

枕は可動式になっており、上下に動かすことができます。東北新幹線・北海道新幹線のE5系もこんな感じの枕になっていますね。僕はあまり、動かす機会はありませんでした。

ドリンクホルダーもしっかり装備されています。コーヒーなどを駅で購入してから乗り込むことが多い僕にとっては、かなりありがたい設備と言えます。
車内にはテーブルやコンセント、Wi-Fiも設置
また、ビジネス需要も見据えて車内にはさまざまな設備があります。最新型の特急車両としてコンセントやWi-Fiなどもしっかり装備されています。

背面のテーブルは大型のものになっています。パソコン作業や食事などもしやすく便利です。

なお、肘掛けなどにテーブルはなく、座席を向かい合わせにするとテーブルは使えなくなります。

全席にコンセントが設置されています。コンセントは前の座席の下の部分にあります。隣にお客さんがいないときは、実質的に2つのコンセントが使えます。
比較的長い編成で、車内設備も充実
特急あずさ号は最大12両編成です。かなり長い編成になっており、車内設備も充実しています。

グリーン車は9号車にあります。そのほかは全てが普通車指定席となっています。お手洗いは最低でも、2両に1箇所づつは配置されています。

車内にはフルカラーの電光掲示板があります。これによって案内がなされます。
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