米系エアラインの中では圧倒的に日本路線が充実する、ユナイテッド航空。ニューヨーク〜東京のフライトも1日2便運航しています。今回その1つ、東京・成田〜ニューヨーク・ニューアーク路線に実際に搭乗してきました。その経験をもとに、
- ユナイテッド航空のエコノミークラスの座席は?機内の設備は?
- ユナイテッド航空って、機内食が美味しくないと聞いたけど実際には?
- ユナイテッド航空のニューヨーク行きって実際どんな感じ?
などといった疑問にお答えします。日本の航空会社とは異なり機内食の味付けなど、ところどころアメリカらしさがある。でも、そのアメリカらしさが味があっていい。そんなユナイテッド航空を隅から隅まで紹介します。
ユナイテッド航空の東京・成田→ニューヨーク・ニューアークのフライト搭乗VlogはYouTubeで公開しています。あわせてご覧ください。
1日2往復の東京〜ニューヨーク路線を運航するユナイテッド航空
ユナイテッド航空は東京からニューヨーク・ニューアークまでの路線を1日2往復、運航しています。また、サンフランシスコやシカゴなどで乗り継いで利用することもできるため、比較的柔軟んい利用できます。
東京の成田・羽田からニューヨーク/ニューアークへ毎日運航
ユナイテッド航空は、東京からニューヨークへのフライトを1日2往復運航しています。1往復が東京・羽田からニューヨーク・ニューアークへ、1往復が東京・成田からニューヨーク・ニューアークへのフライトです。
便名 | 出発 | 到着 |
---|---|---|
UA130 | 東京・羽田18:25 | ニューヨーク・ニューアーク18:15 |
UA131 | ニューヨーク・ニューアーク9:45 | 東京・羽田14:20 |
UA78 | 東京・成田17:25 | ニューヨーク・ニューアーク17:05 |
UA79 | ニューヨーク・ニューアーク11:35 | 東京・成田15:55 |
東京・羽田発、東京・成田発ともに夕方に東京を出発します。午前発および深夜発のニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港便を運航するANAとは異なり、ニューヨーク在住の方にとって使いやすいダイヤ、また東南アジアからの乗り継ぎに便利なダイヤに設定されています。
本記事で紹介している東京・成田〜ニューヨーク・ニューアークのフライトはB787-9で運航されています。
一方の東京・羽田〜ニューヨーク・ニューアークのフライトは、B777-200ERで運航されています。ユナイテッド航空は特に、成田空港をハブ空港と位置付け、ロサンゼルスから成田までやってきた機体がニューヨーク行きとして利用されたりします。
乗り継ぎ利用も含めて選択肢はたくさん
ユナイテッド航空は、米系エアライン3社の中でもトップクラスの便数を誇ります。アメリカ国内線も充実しているため、ニューヨークから東京への直行便にこだわなければ、自由に利用することができます。
僕自身、2024年の南米から帰国する際、ニューヨークからの直行便ではなくシカゴから羽田へのフライトを利用しました。運賃も空席状況に合わせて、シカゴから東京・羽田に空席が多ければそちらの方が安くなります。東京・羽田および成田〜ニューヨーク・ニューアークのフライトは似たような時間で選択肢が少ないですが、乗り継ぎ便を選べば時間は比較的自由に選べます。
ユナイテッド航空のホームページから予約すると、選択肢がたくさん出てくるのでうまく利用すると良いでしょう。
ユナイテッド航空はANAとのジョイントベンチャーで便利に利用可能
ユナイテッド航空はスターアライアンスに加盟しています。同じスターアライアンスに加盟するANAとは、単なるアライアンスメンバーの枠組みを超えて「ジョイントベンチャー」を組んでいます。ANAとのジョイントベンチャーにより、東京〜ニューヨーク路線は合計、1日4往復が運航されています。
ユナイテッド航空のサイトからユナイテッド航空便を予約していた際であっても、ANA便に変更することもできます。僕自身も、アメリカ国内で移動する予定がありユナイテッド航空国内線を予約していたものの、予定変更となり帰国しなくてはならなかったためANA運航国際線に変更したことがあります。
なお、ANAが運航しているニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港から東京・羽田空港へのフライトについては別の記事でまとめてありますので、ご覧ください。
JALとアメリカン航空のジョイントベンチャーは東京・羽田発着のみ、1日3往復であるのに対して、選択肢も多く便数も多い。東京〜ニューヨーク間はスターアライアンスの方が便利です。
ユナイテッド航空では、機内でWi-Fiが利用可能
ユナイテッド航空は機内でWi-Fiが利用できます。ユナイテッド航空のアプリを事前にインストールしておくと、メッセージング(LINEやiMessage、WhatsAppなど)の通信が無料で利用できます。
なお、ユナイテッド航空のアプリをインストールしておくだけでOK。ユナイテッド航空のマイレージ会員である必要などはありません。
なお、2024年夏からはANAも同様のサービスを実施しています。「フライト中1時間だけ無料」となるJALより、フライト中ずっとメッセージングのみ無料の、のANAの方が使いやすいと言えるでしょう。
ユナイテッド航空のエコノミークラスの座席を徹底紹介!
ここからは、実際にユナイテッド航空のエコノミークラスを利用した経験をもとに、機内の座席などについて紹介します。なお、ユナイテッド航空とジョイントベンチャーを組むANAのニューヨーク線については別の記事で紹介しています。
ユナイテッド航空のニューヨーク便は、B787-9やB777-200ER
ユナイテッド航空が日本路線に使用している機材は主に中型機や大型機などで、双通路機(通路が2本ある機材)を飛ばしています。
- B777-200ER
- B787-10/-9
このほか、グアム発着路線はB737-800/900/-8を使用しています。また、成田からの以遠権路線(成田〜セブや今後就航するコロール、ウランバードルなど)も主にB737シリーズを使用しています。
ニューヨーク・ニューアーク〜東京・羽田路線はB777-200ERに統一されています。ニューヨーク・ニューアーク〜東京・成田路線は、2024年10月末まではB787-9が投入されていましたが、その後2024年11月〜2025年3月末まではB777-200ERが、その後は再びB787-9となっています。成田路線は時期によって機材が異なります。
B777-200ERは、大型機B777シリーズの中でも標準サイズの機体です。ANAは胴体延長型のB777-300ERをニューヨーク路線に投入しています。
ユナイテッド航空のB787-9です。中型機のカテゴリーながら、東京〜ニューヨークをノンストップで飛行できる機材です。
ユナイテッド航空では、ANAやJALと比べて座席の「統一化」が図られています。特に長距離路線用のB777やB787のエコノミークラスでは同一の座席が使用されており、良くも悪くも「当たり外れのないエコノミークラス」となっています。
本記事では、そんなユナイテッド航空のエコノミークラスの座席を、写真&実際に利用した体験談をもとに詳しく紹介します。
革張りのエコノミークラスの座席は、一般的な「エコノミークラス」
ユナイテッド航空のエコノミークラスは、基本的に革張りになっています。ANAやJALのエコノミークラスの大半が布張りになっているのとは対照的です。
革張りの方がメンテナンスの面で有利なのでしょうが、布張りの方が座っていて心地よいです。ただ、14時間近いフライトとなる東京〜アメリカ東海岸路線を利用しても不快に感じることはありませんでした。
ユナイテッド航空のエコノミークラスには「エコノミープラス」と呼ばれる前方で、足元の広い座席などもあります。そのため一概には言えませんが、通常の無料座席は「普通のエコノミークラス」で、普通に座席は狭いです。
ただエコノミークラスはやっぱり、隣に人が来るか否かが結構大事。隣が空席であればかなり、余裕を持って過ごすことができるものの、隣に人がいると狭く感じます。
各座席にモニターやコンセントを完備 USBポートも使いやすい
世界各国のエアラインを利用してきた中で、ユナイテッド航空の大きな特徴として感じたのが「座席設備が、機材に関わらず統一されていること」。全席にシートモニター、およびコンセント・USBを完備した座席が、多くの機材に使用されています。
全席に設置されているシートモニターは、サクサク動きます。ただ、サイズはおそらく、10インチもない程度、ANAのエコノミークラスと比べるとやや小さく、JALの国際線エコノミークラスと同じくらい。
シートモニターでは当然、フライトマップなども表示させることができます。ユナイテッド航空は、グアム線なども含めて日本路線を多数運航しているため、日本語の日本映画もたくさん用意されているのも日本人にとってはありがたいポイント。
また、足元にはコンセントが設置されています。110V/60HzのAC電源で、日本のコンセントに対応した形状のコンセントになっています(アメリカは日本と同じコンセントの形状です)。
お手洗いも綺麗だが、日系航空会社とは異なりウォシュレットはなし
続いてはユナイテッド航空が運行するB787のお手洗いの様子を紹介します。ボーイング社の飛行機はB787以降、比較的新しいお手洗いが設置されています。ただし、日系航空会社(全日空・ANAや日本航空・JAL)が導入しているウォシュレットは設置されていません。
飛行機の機内であるため、さすがに陶器のお手洗いではありませんが、綺麗で清潔なお手洗いが設置されています。お手洗いの室内は広くはありませんが、日本人の体格なら基本、困ることもないでしょう。
洗面台の様子です。前の人がどう使ったか次第で綺麗さは変わります。日系航空会社では、CAさんがかなり頻繁に綺麗にして、気持ちよく使ってくれるようにしています。ここはやっぱり、日系航空会社の優位性が際立ちます。
おむつの交換台も設置されています。ウォシュレットが設置されていない点以外は基本的に、日系航空会社が国内線向けにも導入しているB787とほぼ同じです。
ユナイテッド航空78便で東京・成田からニューヨーク・ニューアークへ
ここまでは機内の様子などを詳しく紹介してきました。ここからは実際に東京・成田からニューヨーク・ニューアークへ向かった際の様子を紹介します。ユナイテッド航空のニューヨーク便における機内食サービスなど、気になる点にフォーカスして解説していきます。
なお、超長大記事ですが実際にユナイテッド航空で渡航した際のリアリティある記事は既に公開しています。
ユナイテッド航空が次から次へと出発する、成田空港の夕方
羽田空港が再国際化された現在でも、夕方の成田空港からは北米方面のフライトが多数、発着します。ユナイテッド航空は特に、成田空港をハブのような位置付けとして多数のフライトを運航しています。
2024年現在、ユナイテッド航空が成田空港から運航する米国本土路線は、ニューヨーク/ニューアーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、デンバー、ヒューストン。さらにグアム、セブ(フィリピン)、コロール(パラオ)路線を運航しているほか、今後は以遠権路線として、ウランバードル(モンゴル)、高雄(台湾)路線を運航予定。まさに「ハブ」空港です。
ユナイテッド航空はグアム路線の一部が朝、出発するフライトとして設定されていますが、本土路線はほぼ全てが16時代および17時代に固められています。
ユナイテッド航空では、グループ1から4までに分けて搭乗となります。グループ1と2の列が設定されており、3以降は順次呼び出しとなっています。
前方には「ユナイテッド・ポラリス」の愛称がつくビジネスクラスが設定されています。ユナイテッド航空は長距離フライトのビジネスクラスを、他のマイレージ特典に開放していないようなので、乗るのはなかなかハードルが高い。
今回僕も、マイルを使ったアップグレードも考えたのですが、残念ながら叶わず。この辺りは、予約クラスなどの制限がかなりかかっています。
東京・成田→ニューヨーク・ニューアークのフライトはワイドボディ機(通路2本の機材)で運航されるため、荷物棚の取り合いになるような感じもありませんでした。
千葉県の夜景を見ながら成田空港を離陸
座席につきました。ユナイテッド航空では座席モニターに「本日のフライト予定」というものが表示されます。今回は離陸後、機内食があってその後に消灯、そして軽食を挟んで点灯して2回目の機内食があって着陸とのこと。
出発は夕方、到着も夕方。東京からニューヨークへのフライトはほとんどが、時差の関係で時刻表上ではほぼ0分。少しだけ仮眠しつつニューヨークまで移動しよう。
夕方の成田空港を出発します。左側にはANAのホノルル行き・A380「Flying Honu」が見えています。これ以外にも東南アジア方面や北米方面のフライトが次から次へと出発するのが、夕方の成田空港。
夕焼けを上空から見ることができるのではないか、と勝手に期待していたのですが間に合わず。ゲートから滑走路へ向かう途中で日の入りを迎えてしまいました。
飛行機は成田空港をほぼ定刻で離陸。成田空港のA滑走路から東向きに離陸して、そのまま海岸線を越えて太平洋上へと出ました。太平洋横断の旅の始まりです。
1回目の機内食の時間-ユナイテッド航空エコノミークラスの機内食は??
離陸して30分ほど、1回目の機内食のサービスが始まります。「ユナイテッド航空は機内食がおいしくない」という噂を聞いていたので、その実力やいかに。
まずはスナックから始まります。エアラインと飲料メーカーが協業しているのはしょっちゅうあることで、ユナイテッド航空はコカコーラと提携しているよう。
ドリンクにはコーラをいただきました。アメリカのエアラインでは、コーラを注文すると缶とコップでいただける。これは嬉しい。
機内食がやってきました。日本で積み込んだ機内食のため、まあ食べられる、許容範囲内。チキンにしましたが、白米がついている。この白米がちょっと…僕は普通に平らげましたが、やっぱり地上の白米とは違ってしまう。ANAのホノルル便(Flying Honu)に乗った時はもう少し良かったから、ケータリング会社もユナイテッドは独自の会社を使っているのか。
サラダも、ユナイテッド航空のアメリカ発便よりは全然良かった。ユナイテッド航空のアメリカ発便のサラダが、僕はどうも苦手でした。この日本発のフライトでは、コーンと枝豆にマヨネーズの味付けがしてあり、日本人でも食べられる味付けでした。
日本時間の12時過ぎ、アラスカ上空で日の出
機内食が終わったらそのまま機内は消灯へ。映画を見ているお客さんもいれば、寝ているお客さんもいます。僕はあまり眠たくなかったので、しばらくパソコン作業をしていました。
日本時間の深夜11時過ぎ、飛行機はアラスカの上空を飛行中です。飛行機の外には朝焼けが見えてきました。これがとてつもなく、美しい。
アラスカ州上空を飛行中、飛行機の窓の外では陽が登ってきました。写真は日本時間で0時過ぎに撮影した様子。僕も流石に眠たくなってきたので、そろそろ就寝します。
機内では2回目の機内食に「軽食」
機内では、2回目の機内食として「軽食」が提供されます。僕は思いっきり寝ていたのですが、ちょっと周りがゴソゴソし出したので起きてしまった。こういう敏感なところ、なんとかしたいんだけどね。
軽食が提供されました。もちろん、ドリンクのサービスも同時に行われます。軽食は簡単なパッケージに入った「軽食」ですが、しっかり温かい。
中身は春巻き?のようなものでした。日本で積み込んだ機内食のため味付けは優しめ。「ユナイテッド航空の機内食はおいしくない」という噂を耳にしていて覚悟できていたからか、意外とおいしくいただいています。
トロント上空からアメリカ上空へ、着陸前の機内食サービス
軽食をいただいた後、そのまま再度仮眠。気づいたら残りの飛行時間は2時間ほど、飛行機は既にカナダの上空へと入っていました。
カナダ上空からアメリカの上空へ入る頃、機内では最後の機内食の提供が始まります。夜を超えたので「朝食」という設定の機内食です。オレンジジュースと、メインにはオムレツを注文しました。
出発後、および到着前の機内食を通して最大の難点は「トレーが机の上で滑る」ということ。テーブルは手前が低くなるように少し、傾斜がついているのですが、これのおかげで滑る。僕はウェットティッシュを挟んでなんとかしていました。ユナイテッド航空さん、味はこのままでもいいから、これだけはなんとか改善してほしい。
ニューヨーク・マンハッタンの景色を見ながらニューアークへ
飛行機はニューヨーク州を横断するように飛行。やがて飛行機の窓からは、マンハッタンの摩天楼が見えてきました。
僕は1年半ぶりのニューヨーク。ああ懐かしい。ちなみにマンハッタンの摩天楼は、同じニューヨークでもジョン・F・ケネディ国際空港に到着する場合は見られません。
ニューアークのリバティ国際空港に到着しました。ジョン・F・ケネディ国際空港ほど幅広い国際線が飛んでいるわけではありませんが、主要航空会社はかなり飛んできているのがこのニューアーク。奥にはブリティッシュ・エアウェイズの飛行機やスカンジナビア航空の飛行機が見えます。
今回の南米渡航では、この後にも飛行機が大量に続きます。ここニューヨーク・ニューアークから続いては南米の玄関口・ヒューストンへ。ヒューストンまでは日本では乗ることができないB757に搭乗しました。
今回の南米旅の様子は、かなり長い記事ですがこちらにまとめてあります。飛行機についてもまとめてありますので、合わせてご覧ください。
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