松山の駅からほど近い場所にある松山の観光名所・松山城。観光地としてアクセスもよく、天気がよければ松山の街と、その先に伊予灘を見ることができます。
愛媛・松山城は初代城主 加藤嘉明が築き始めた名城!
松山城は、標高132mの勝山に築かれた城です。「平山城」という分類で、簡単にまとめてしまうと「平地の中にポツンと山がある、その山の上にお城を築いた」ということですね。
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1601年に戦国時代の武将・加藤嘉明によって築城が開始されました。1601年とは、関ヶ原の戦い(1600年)の翌年、徳川家康が江戸幕府を置いてついに天下を統一的に統治しようとしていた頃です。
加藤嘉明は関ヶ原の戦いで徳川方につき、その戦功が認められ20万石の大名となりました。加藤嘉明は戦国大名、その中でも城攻めの経験が豊富でした。そのため、自身の城攻めの経験に基づいて「難攻不落」の城の築城を開始しました。
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そのため、この松山城ならではの設備が数多くあります。具体例として少し挙げると、
- 折り返し登城道…城に登るために、途中で180度折り返さなくてはならないため、敵の不安を煽る
- 戸無門…扉がない門。この先の筒井門に敵を引き込むために設置したと思われる
- 筒井門・隠門…本丸へと続く門。だが、見えない奥にもう1つ門があり、こちらから敵の背後を急襲できる
- 太鼓櫓・太鼓門・巽櫓…石垣に高さを持たせ、石落としなどを設けることで侵入してくる敵に備える
というわけで、相当に考えられたお城になっているわけです。が、残念ながら1627年(寛永4年)、加藤嘉明は会津40万石に転封となっています。
その後、蒲生忠知が松山城主となり、1627年(寛永4年)、ようやく二ノ丸の完成を見ます。しかしこの蒲生忠知も1634年(寛永11年)に急逝。子がなかった蒲生家はお家断絶、一時的に城主のいない城となってしまいます。
蒲生忠知の死後、1635年(寛永12年)には徳川家康の甥・松平定行が伊勢桑名から転封、以後、江戸時代が終わるまで松平家が管理しました。
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この松山城は、全国に12しか残っていない「現存天守」です。天守閣が当時のまま残る、数少ないお城です。
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城内には、愛媛県出身で人間国宝だった高橋貞次さんの刀の展示や、
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こちらは改修工事の際に発見された落書き、「侍の似顔絵」。松山城二の重南の下見板張りの裏に描かれていたものです。大工さんが書いた落書きだと考えられています。もちろん、落書きなので正確なことは分かりませんが、モデルは作事奉行であろうと考えられているそうです(展示横の説明書きによる)。
松山城の観光は見どころたくさん!1時間半くらいはかかる!
松山城は意外にも見どころが多いです。僕は、1時間くらいで観光は終わるだろう、と考えていたのですがそんなことはない。意外と時間がかかります。
本丸広場は長時間開放!夜景も!営業時間は???
松山城の営業時間は次の通りです。
天守開放時間 | ロープウェイ運行時間 | リフト運行時間 | |
2月〜7月 9月〜11月 | 9:00〜17:00 | 8:30〜17:30 | 8:30〜17:00 |
8月 | 9:00〜17:30 | 8:30〜18:00 | 8:30〜17:00 |
12月〜1月 | 9:00〜16:30 | 8:30〜17:00 | 8:30〜17:00 |
松山城の本丸前には広場があります。この広場は朝から夜まで解放されています。
本丸広場 | 開放時間 |
4月〜10月 | 5:00〜21:00 |
11月〜3月 | 5:30〜21:00 |
松山城は、松山市街の中心にあり、松山の街を一望することができます。そのため、夜景も楽しめそうですね。
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ただし、本丸広場にある売店等の営業時間は異なるので注意してください。
見どころがいっぱい!
松山城の特徴は最初にもご紹介しました。
松山市は松山城を観光地とすべく力を入れています。そのため、この松山城には見どころもたくさんあります。
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松山城の天守閣から見た松山の街です。松山は四国の中でも最大の人口を誇る大きな街です。百貨店なども整備されています。その松山の街の先には、海が見られます。瀬戸内海を望み、天気が良ければ右の方には広島・山口が見えます。真正面(JR松山駅の方面)を向くと九州・小倉と博多の間くらいが見られますが、流石に小倉などは遠すぎて見えません。
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松山城は最初にもご紹介したように、難攻不落の城。城攻めの経験が豊富な加藤嘉明によって築城されたお城です。その難攻不落さを体感できるようにと、VRの体験スペースが設けられています。
みかんジュースの蛇口もある
松山城の天守閣広場には、売店があります。ここに、みかんジュースの蛇口もあります。みかんジュースの蛇口でみかんジュースを飲んでこればよかった、とも思わなくもないです。が、僕が登った日は圧倒的に暑かったのでアイスをいただきました。
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もちろん、伊予柑のソフトです。これがなかなか美味しかった。伊予柑ならではの酸っぱさが残っていて食べ応えがありました。
松山城へのアクセスは路面電車が便利!
最後に、松山城へのアクセスをご紹介します。
松山城へは路面電車で「大街道」へ
松山城へは路面電車でアクセスすることができます。JR松山駅から徒歩で松山城まで行くこともできますが、リフト・ロープウェイ乗り場はJR松山駅のちょうど反対側、徒歩で30分以上かかるところにあります。
松山は伊予電鉄の路面電車が走っています。便利なのでこの路面電車を使うのがオススメです。JR松山駅からは道後温泉方面の路面電車に乗り「大街道(おおかいどう)」の電停で下車しましょう。電車の進行方向左側に松山城へと続く道があります。明らかに観光のための道となっておりわかりやすいです。
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伊予電鉄の市内線(路面電車)の運賃は一律で、1回当たり170円です。僕が今まで日本全国をあちこち回ってきて、観光地へのアクセスのために走っているバスなどを考えると、かなりお手頃な価格だと思います。
登り方はいろいろ!リフト、ロープウェイ…
登り方はいろいろあります。主に、
- ロープウェイ
- リフト
- 徒歩
の3通りです。ロープウェイとリフトは片道270円、往復520円です。ロープウェイとリフトは共通のチケットであるため、往復きっぷを購入して行きと帰りで別手段を使うこともできます。
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ただし、2021年現在では新型コロナウイルスの影響があって可能な場合はリフトを使うことが推奨されています。ロープウェイはベビーカーなどを持っている方や車椅子の方をはじめとした、リフトの利用は困難な方が優先して使えるよう配慮してください、との案内がありました。
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リフトとロープウェイは並行しているため、どちらに乗っても同じ駅から同じ駅まで移動することができます。乗り場の建物も同じ建物です。
徒歩でも登れるから、片道徒歩もオススメ!
片道切符も販売されているため、片道は徒歩で、ってのもオススメです。
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ロープウェイとリフトがありますが、徒歩でも片道30分ほどで登ることが可能。体力に自信がある方はぜひ、徒歩で登ってみてはいかがでしょう?
コメント
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