ブログを書き始めて4年、過去最長の旅です。写真を多数使いながら解説していきます。今までになく長い記事になりますので、目次もご活用ください。またこの大陸横断鉄道に関する情報は、特に日本語の情報がネット上でも少ない。ご質問があればコメント欄で質問いただければ、遅くなるかもしれませんが可能な限りお答えします。
車窓の様子については、日記形式の記事を作成しました。
アムトラックが構築する大陸横断鉄道
アムトラックはアメリカ本土で鉄道を運行する公社(半民反官の会社)です。アメリカ全土に鉄道網を持つため、大陸横断鉄道も複数、運行しています。
なお、アムトラックについては、予約の仕方などをできる限り丁寧にまとめた記事も作成しました。
California Zephyr号はアメリカ大陸でも最高の絶景を走る列車
この記事で紹介するCalifornia zephyr号(カリフォルニア・ゼファー号)は、大陸横断鉄道の一部です。2023年現在、厳密には一気に大陸横断をする列車は走っていません。アムトラックがシカゴを中心としているため、すべての列車がシカゴで分断されています。
California zephyr号は大陸横断鉄道の中でも風光明媚な景色の列車として知られています。アムトラックの公式サイトにも「全米で最も美しい列車」と紹介されるほどです。
California zephyr号は、サンフランシスコ郊外のエメリービル駅と、シカゴ ユニオン駅を結ぶ列車です。50時間以上、2泊3日の旅になります。
車窓からはまさに、絵に描いた「絶景」続きで、飽きません。
この記事では写真も多用しますが、Vlog動画も作成しました。美しい景色を収録していますので、ご覧ください。
大陸横断の旅をしている乗客も多い 大陸横断のルートは多数
実際にアムトラックのCalifornia zephyr号に乗車してみて、大陸横断の旅をしている乗客も数多くいます。
アムトラックのネットワークをご覧ください。西海岸からシカゴまでを結ぶ列車4つ設定されています。
- California zephyr(カリフォルニア・ゼファー);エメリービル(サンフランシスコ)〜シカゴ
- Empire Builder(エンパイア・ビルダー);ポートランド〜シカゴ
- Southwest Chief(サウスウエスト・チーフ);ロサンゼルス〜シカゴ
- Texas Eagle(テキサス・イーグル);迂回ルート/ロサンゼルス〜シカゴ
西海岸での発着地点が列車によって異なります。僕たちはこの中でも最も景色が美しいと言われるCalifornia zephyrを意図的に選びました。
シカゴからニューヨークやボストン、ワシントンD.C.など、東海岸の各都市への列車もあります。シカゴを超えて直通する列車は設定されていません。シカゴから東海岸への列車については、Lake Shore Limitedの記事にて紹介しています。
California zephyr号で、風光明媚な景色を楽しもう
繰り返しになりますが、California zephyr号は風光明媚な景色が人気です。アメリカの広さを体感できると同時に、アメリカならではの絶景を楽しむことができます。この素晴らしい景色は動画でも紹介していますが、写真でも少しだけ紹介します。簡単に紹介するだけなので動画もご覧ください。
サンフランシスコ郊外のエメリービル駅を出て半日、冬には深い雪山となるシェラネバダ山脈を超えます。
雪景色の中に1本の線路。これは日本ではみられない、アメリカの鉄道ならではの景色です。
特にシェラネバダ山脈(エメリービル〜デンバー)では山間と都市部が交互にやってくるため、雪景色を走っていたと思えば数時間後には砂漠の中を走る。景色が移り変わるため、乗っていて飽きません。
朝の静かな風景を、個室の中からのんびりと眺めることができるのも大陸横断鉄道ならではの風景です。
谷間の部分を列車はゆっくりと走っていきます。山間部を超える区間では、機関車は最大4両にもなります。
雪景色の中を、雪を舞い上げながら進んでいく姿は、大陸横断鉄道ならではの景色です。
途中では長時間(1時間〜2時間程度)停車する駅もあります。このような駅では少しだけ降りて外の空気を吸ったり、タバコを吸う人はタバコを吸うことができます。
このように、大陸横断鉄道の旅は「非日常」を味わえる旅です。飛行機の競合でもなく、列車ならではの旅が楽しめるので人気です。
California zephyr号の車内の様子を徹底的に紹介
ここからはCalifornia zephyr号の車内の様子を徹底的に紹介していきます。
ここまで詳細に車内を解説した記事は、日本語のみならず英語記事を探しても見当たりませんでした。詳細に解説します。もしご質問があれば、可能な範囲でお答えしますのでコメント欄よりご質問ください。
Roomette(個室)が圧倒的にオススメ 個室内の設備を徹底解説
僕は今回、大陸横断の旅において個室(Roomette・Sleeping Car)を利用しました。座席車(Coach)の様子も見学しましたが、やはり個室の方が圧倒的にオススメです。コストは3倍近くかかりますが、このコストを払っただけの価値を見出すことができるのが個室車です。
Sleeping Carは2階建ての構造になっています。アメリカの鉄道は、日本の鉄道のように高いホームがありません。1階から乗り込む構造になっています。
Amtrakには改札というものがなく、切符も必要ありません。スマートフォンを用いてチケットを表示できますが基本的に使うことも少ないです。個室の乗客は基本的に、乗務員さんに名簿で確認してもらうことになります。
個室内の様子です。天井はかなり高く、日本人はもちろんのことアメリカ人が普通に立つことができる高さです。閉じ込められている感がない。
座席の様子です。横幅はかなりあります。また、リクライニングは座面を前に出すことで使用できます。
座面が前に出てくるため、あまりにもリクライニングを倒しすぎると足の置き場に困るでしょう。僕は個室を1人で使用していたので苦にはなりませんでしたが。2人で個室を利用する場合、リクライニングを使用すると向かい合って座る際、膝がぶつかる可能性があります。
リクライニングの深さは制限がありません。座席を最大限リクライニングすることで、座席がベッドに変わるからです。ベッドにするとこんな感じ。日本人の普通の体型であれば、余裕で寝返りを打つこともできます。
もちろん、座席にそのまま寝るのではありません。ベッドタイプに変形した後、布団を敷くことができます。これはありがたい。
先ほどから写真に写っていましたが、各個室には人数分の枕も完備されています。日本のホテルによくあるような枕と同じで、使い心地は上等。
個室は定員が2名となっています。上部にもベッドがあります。レバーを引くことで下げて、使用できます。昼間の時間帯は上げておくことで、部屋の中がかなり広くなります(下げっぱなしだとかなり圧迫感があるのでオススメしません)。
また、テーブルがあります。
テーブルを広げるとこんな感じ。かなりの広さがあり、お腹の方(手前)に出てくるため、使いやすく感じました。インターネット環境が安定しないためテレワークなどには向きませんが(する人なんていないか)、ちょっとしたパソコン作業などには便利です。
僕は旅をしながらブログ記事を執筆するのが趣味なので、記事の執筆作業をオフラインで快適に行なっていました。
各部屋にはゴミ箱も完備されています。運転中に回収に来ることはありませんが、ゴミ箱が各部屋にあるのはかなり助かります。
各部屋には鍵もあります。内側から閉めることができます。なお、外側からは鍵をかけることができないのが欠点です。ただし、外側から鍵がかかっているかは確認できないため、僕は部屋を開ける際はカーテンを閉め、中に人がいないことがわからないようにすることを徹底していました。
カーテンを閉めた様子です。安全などの問題から、夜の時間帯であっても廊下の電気はついたままです。それでもカーテンを閉めると完全に個室内は暗くなるほど、しっかりとしたカーテンがあります。
上部にはスピーカーとライトが設置されています。この読書等は、上段のベッドを利用する際に使えるように配置されているものと考えられます。
ホテルと同様、各部屋にはタオルも備え付けられています。
さらに、ハンガーも各部屋に備え付けられています。ハンガーは2つあります。ジャケットを干す程度になります。
大きな荷物を持ち込んだ際、固定できる用のベルトです。ただし、国際線で機内持ち込みができない大きなサイズのスーツケースは、ベッドと干渉するため入りませんでした。国内線の機内持ち込みが可能なサイズのスーツケースであれば、ここに固定することができると思います。
枕元にはコントロールパネルがあります。最上部には下のベッドを使う乗客向けの読書灯があります、右下の白い丸ボタンがそのスイッチです。その下には音声のコントロールがあります。個室内における放送の音量を調整できます。毎晩、消灯の放送があるため、早めに寝たいときはこの放送音量をゼロにしてから就寝していました。
下側については、黄色のボタンはアテンダントさんを呼ぶボタン、その隣の白色のボタンは左にスイッチすることで個室内のシーリングライトを、右にスイッチすることで夜間用の常夜灯を入れることができます。
座席車(Coach Class)は短距離での利用などを想定か
続いてはCoach Class(座席車)の紹介です。
Coach Classは短距離での利用が前提となっていると考えられます。座席は日本で言うと、新幹線グリーン車程度の座席設備になっています。新幹線グリーン車程度の座席設備はあるものの、あくまで座席です。睡眠をとることが前提にはなっていません。
また、個人的にCoach Classの車両で気になったのが臭い。臭くはないのですが、アメリカ独特のきつい香水の匂いがします。ここで睡眠をとるとなると、ちょっときついなと思いました(一緒に行った知人も、同じことを言っていました)。
座席自体はこんな感じ。重厚感のある作りになっていますが、日本の新幹線などとは違い、革張りになっています(日本の特急列車は布張りであることが多く、新幹線グリーン車でもみずほ・さくら号のN700系や東日本系列のグランクラスくらいしか革張りシートは思いつきません)。
座席はもちろん、リクライニングができます。短距離向けの座席とはいうものの、California zephyr号は1つの駅間で6時間以上かかることもザラにあります。最低限、長距離列車としての機能は備わっています。
各座席には1つづつ、コンセントが備え付けられています。今の時代、どこを旅するにしてもコンセントはないと困りますよね。ちなみにアメリカのコンセントは、電源電圧が120Vであるもののプラグの形状自体は同じです。ドライヤーなど特殊なものを除いては100V程度から240V程度まで対応した製品が主流になってきているので、特にスマートフォンやPCの充電器はそのまま使えることがほとんどです。
各座席の背面にはテーブルも備え付けられています。テーブルがあるので、ここで食事をしたりパソコン作業をしたりすることができます。
テーブルの様子です。やはり、個室(Roomette)と比べるとテーブルは小さいですが、パソコン作業などには使えそうです。
座席車の場合、荷物スペースも限りがあります。個室のように、大きな荷物を持ち込んで広げる、なんてことは厳しいでしょう。
ダイニングカーで食事をいただける
California zephyr号の場合、ダイニングカーが付いています。1日3食をここでいただくことができます。
Sleeping car(個室)の乗客は、料金に既に食事代金が含まれています。そのため、車内で追加料金を払うことなく3食を食べることができます。一方、座席車(Coach Class)の乗客は、食事が含まれていません。1食あたり$40を払うことでダイニングカーで食事をすることができますが、実際にほとんどの乗客は後ほど紹介する売店で食事を済ませています。
Coach Classの乗客でダイニングカーを利用する場合は、支払いにはクレジットカードなども利用できます。個室の乗客を含め、食後にはチップを支払う人が半分ちょっといるというイメージでした。
ダイニングカーの様子です。眺めの良い2階がダイニングルームになっています。1階がキッチンのようです(原則乗客は立ち入ることができません)。
座席は4人がけで、2人以下で利用すると相席になることがほとんどです。現地の人たちと1時間半、英語で話しながらディナーはなかなか楽しいものです(最低限の英語ができれば、ですが)。
ここからはダイニングカーではなく個室車両の設備になります。個室(Roomette)の乗客は、コーヒーを無料で飲むことができます。各座席にコーヒーのタンクがあり、ここから欲しい時に自由に持っていくことができます。
また、ICE WATER、冷たい水もいただくことができます。ただし、シャワールームの近くの部屋には自由に持っていくことができるタオルと一緒にペットボトルのミネラルウォーターが置かれていました。また、展望車両にもミネラルウォーターがあります。個室には、そもそも最初から3本のミネラルウォーターが置かれています。ペットボトルのミネラルウォーターをほぼ無制限に自由にいただくことができます。ここから水を持っていくことはほぼないです。
展望車両は常にお客さんがいっぱい 気分転換にもってこい
Amtrakの長距離列車には、展望車両がついていることがほとんどです。展望車両は、全ての乗客が利用することができる共用スペースです。
いつ行っても、お客さんで溢れかえっていました。空席があることもあれば、ないことも。ただ、展望車両に行ったけど座れなかった、というのは出発してすぐの時だけ。座席数が多いので、お客さんはいっぱいいるものの空席はあります。
展望車両は、窓側を向いた座席が40席程度あります。ここは夫婦やカップルなどで利用している方、2人組の知人同士で座っている方などが多い。
後ろ側(エメリービル・サンフランシスコ方)には4人がけの座席が多い。ここも意外と、2人で1つのボックス席を占領しているお客さんがいます。
展望車両はなんといっても見晴らしが良い。
上部にも窓があるため、自然の光が差し込んできます。この明るい空間が、煮詰まってしまう列車旅を開放的なものにしてくれます。
座席の様子も少しだけ紹介しておきましょう。窓側を向いた座席の様子です。背もたれはそこまで高くはないものの、快適に座ることができます。1人がけの座席と、2人がけの座席があります。
目の前(窓枠の下の部分)にはちょっとした小物を置くスペースも設けられています。この展望車両で、軽い食事をする人を想定していると考えられます。
座席の横の部分には、ドリンクなどを置くことができるテーブルが設置されています。揺れる車内でも飲み物を置いておけるよう、ドリンクホルダーが設置されています。展望車両から景色を眺めながら、朝のコーヒーを飲む。これはなんとも言えない、最高の時間です。
さらに展望車両にはコンセントまで設置されています。周囲の金具の形状を見る感じ、後から追加工事で設置されたものでしょう。コンセントがあるかないかは大きな差になります。これはありがたいですね。
車内には売店もある
アムトラックの車内には売店もあります。座席車両(Coach Class)の乗客は食事などをここで済ませることになります。
売店はたまに閉まることがありますが、昼間の時間帯はほとんど空いています。
車内販売のメニューです。支払いにはクレジットカードが利用できます。また、Apple PayやGoogle Payなどのモバイル端末を使った決済も利用できます。
売店の目の前には座席があり、売店で購入した商品をここでいただくことができます。
Roomette(個室)の乗客はシャワーが使い放題
Roomette(個室)の乗客はシャワーが使い放題です。日本の寝台特急・サンライズ瀬戸・出雲号の場合、シャワーカードが必要(有料)でシャワーカードにも枚数制限があり、さらに時間の制限もあります。
しかし、Amtrakのシャワーは基本的に無料で無制限です。これは本当にありがたい。
シャワーはこんな感じ。上に上げることで、金具から外すことができます。
シャワーから出るお湯の温度はひねって調整します。
タオルももちろん、おいてあります。部屋にもおいてありますが、シャワールームにもおいてあるので僕は基本的にシャワールームのものを使っていました。
そして石鹸もしっかり完備。
アメリカはシャンプーやリンスが置いていないホテルもあるのですが、アムトラックには大量のシャンプーが置いてありました。
お手洗いなどの設備も完全に完備
ここまで紹介した設備以外にも、長期間滞在でも困らない設備が多数用意されています。
お手洗いも寝台列車らしく、多数完備されています。
お手洗いの様子です。
洗面台はやや古さは感じさせるもののこんな感じで完備。お湯も出るので使い勝手はなかなか良いです。
飛行機と同様、荷物は預け入れが可能
さらにBaggage車両も用意されています。大きな荷物、例えばスキー用具などを持っている場合は、預けることもできます。ただし、飛行機と同様に預けると基本的に途中駅で出してもらうことはできません。個室であれば国際線預け入れのサイズの荷物でも個室内に持ち込むことができます。スキー板みたいな、完全に車内で使うことはないもの以外は個室に持ちこむのがオススメです。
Roomette(個室)利用の場合はダイニングカーで食事も
個室を利用する場合、ダイニングカーでの食事を無料でいただくことができます。
ダイニングカーでは完全フルコースではないものの、前菜・メイン・デザートと、充実した食事を楽しむことができます。
アムトラックの個室料金には、食事代も含まれる アルコールも1杯は無料
アムトラックでは、個室(Roomette)を利用する場合は食事代は予め料金に含まれています。また、食事の際はアルコールも1杯無料でいただくことができます。
アムトラック各路線のメニューは、こちらのサイトから確認することができます。参考までに、2023年3月現在のアムトラックの長距離路線のメニューを掲載しておきます(Amtrak公式サイトより引用)。
このメニューは各個室に置かれており、ダイニングカーにも置かれています。
メインディッシュのオススメはアムトラック伝統のステーキです。
さらに個室の利用客はアルコールも1杯無料でいただくことができます。列車の中でワインを飲みながらいただくステーキは格別です。
座席車(Coach Class)は食事が含まれない
座席車両の場合、食事は料金に含まれていません。座席(Coach Class)を利用する場合の料金は、
- 朝食:$20
- 昼食:$25
- 夕食:$45
- 子供向けの食事:$20(朝食・昼食・夕食同額)
となっています。
1食50ドル程度かかると考えると、個室車両は少しお高いですが、やはり払うだけの価値を感じます。
朝食と昼食は先着順、夕食は予約制
アムトラックの朝食と夕食は先着順です。夕食は予約制になります。アムトラックのダイニングカーの営業時間は、
- 朝食(Breakfast): 6:30 – 9:30 am.
- 昼食(Lunch): 11:30 am – 2:30 pm.
- 夕食(Dinner): 5:00 – 9:00 pm.
となっています。ただし走行中の場所の時間であり、例えば今回のカリフォルニア・ゼファー号では途中で時差が3時間あります。3回時間が変わります。そのため、現在時刻がどこの時刻なのかを確認しておく必要があります。
夕食の予約は、ダイニングカーのスタッフの方が各個室を回って予約時間の確認に来てくれます。その際、前菜を何にするかの確認も受けます(メインディッシュはディナーの際に注文することになります)。
実際に乗車してメニューを紹介!
さて、ここからは実際に僕が乗車した際にいただいたメニューを写真を用いて紹介します(ごめんなさい、3日目の朝食だけは撮影するのを忘れていました)。
これで全てではありませんが、実際のCalifornia zephyr号の食事の様子を感じてもらえればよいと思います。
1日目・昼食
1日目の昼食は、サンフランシスコ郊外のエメリービル駅から出発して最初の食事です。最初の食事はチーズバーガーをいただきました。
ロサンゼルス・サンフランシスコにいる間は安いものばかり食べていたので、これは正直とてもありがたい。
デザートはチーズケーキですが、量が多い。そして、アメリカの食事は砂糖がとてもたくさん入っています。
1日目・夕食
1日目の夕食です。まずはエビチリから。エビチリのソースはやや辛めですが、美味しいのは確かです。
そしてメインはステーキ。アムトラック伝統のステーキだそうです。
ステーキはホームページ(アムトラック公式サイト)に掲載されている写真のようにカットされてはいませんでした。ソースは、日本人にとっては少し味が濃い感じはしましたがおいしかったです。
2日目・朝食
2日目の朝食です。2日目の朝食には、フレンチトーストをいただきました。
さらにメニューの右上にあるサイドメニューも朝食の際はいただくことができます。写真はポークソーセージです。
2日目・昼食
続いては2日目の昼食です。今、記事を執筆していて初めて気づいたのですが、朝食と同じ。フレンチトーストです。
フレンチトーストといっても朝食と同じフレンチトーストではありません。チーズが挟まれていたり、ポテチがついていたり。フレンチトーストという炭水化物に、ポテチという炭水化物を添える、アメリカンスタイルです。
デザートにはブルーベリーチーズケーキをいただきました。昨日の夕方にいただいたチョコレートケーキよりさっぱりしていておいしかった。でもとてつもなく甘さがあるのは変わりません。
2日目・夕食
2日目の夕食です。この時点で列車は15時間ほど遅れており、もう1泊となりそうなことは大体、予想できていました。
まず前菜としてサラダをいただきました。生野菜を食べる機会があまりないため、これはおいしかった。ここにチーズを乗せてしまうのがアメリカらしいです。
大西洋サーモンと書いてあったのでサーモンを注文。が、アメリカでは生の魚が出てくることはあまりありません。サーモンとはいいつつムニエル、そしてソースがかかっています。下にはお米がありますが、炒めたお米。まあ、日本人にとっては日本のお米の方が合うでしょう。
そして赤ワインをいただきました。ワインはとてもおいしかった。ちゃんとお水もいただけます。
そしてデザートにはレモンケーキをいただきました。レモンケーキも、チョコレートケーキよりはさっぱりしていておいしかった。
3日目・朝食
続いては3日目です。すみません、3日目の朝食は撮影するのを忘れました。
オレンジジュースだけは撮影していたので、その写真だけ掲載しておきます。
3日目・昼食
3日目の昼食です。California zephyr号では、この3日目の昼食が最後の食事になります。
3日目の昼食は、CHILI BOWLをいただきました。これは量が比較的少なくて食べやすかった。
食後にはコーヒーもいただきました(個室の乗客はこの辺りも基本的には全て無料で提供される)。スターバックスのコーヒーを淹れているため、なかなか美味しい。日本で飲むコーヒーと同じくらいのサイズ感です。
3日目・夕食
3日目の夕食です。僕たちが乗車した日は20時間ほど遅れたため、1泊の延泊となりました。そのため、夕食が1回追加されました。
放送でGeneral Serviceとして提供される、と案内されました。すなわち、無料でサービスしてくれるとのこと。
最後の食事はやっぱり、ステーキ「AMTRAK SIGNATURE FLAT IRON STEAK(アムトラックのサーロインステーキ)」です。1日目に食べておいしかった、あのステーキを最終日にもいただきます。
最後に紅茶をいただきました。紅茶はレモンも添えていただきました。最後の夜、相席した男性2名の方と楽しくお話ししながら紅茶をいただき、3日目が終了となりました。
4日目・朝食は売店でのサービス
本来ならば存在しない4日目。大幅な遅延のため、4日目に突入しました。
4日目の食事は売店でいただくことになりました。ダイニングカーはもうやっていませんでした。ただし、売店は全商品を無料で出していたため、好き放題選ぶことができました。
昨日まで嫌となるほどお腹いっぱいまで食べた僕らは、あまり食べませんでした。
Amtrakで大陸横断の旅をする際のTips
California zephyr号に乗車するために、知っておくべき、いや、僕が乗る前に知っておきたかった知識をまとめます。
今後、乗車される予定の方で、何か質問がある方は遠慮なくコメントから質問してください。お答えできる内容については追加しようと思います。
サンフランシスコ周辺で多数の列車が発着するエメリービル駅へは連絡バスで
アムトラックの駅はサンフランシスコのベイエリア・市内にはありません。サンフランシスコ郊外のオークランド・エメリービル駅がサンフランシスコへの玄関口となっています。
サンフランシスコの中心部からエメリービル駅へは、連絡バスが走っています。連絡バスに乗って30分ほどです。
連絡バスは単体での予約ができないので注意してください。列車と同時に予約することになり、1人あたり$1.0です。おまけという感じで乗ることができます。
なお、知らずに予約してしまった方は、変更可能な運賃であれば変更しましょう(出発駅をエメリービルではなくサンフランシスコにして検索し直し、予約する)。英語力に自信があれば、列車のチケットを見せて追加料金を払い乗せてもらう交渉をしてもいいかもしれないですが、そのような自信がある人は少ないでしょう。
サンフランシスコ市内からエメリービル駅へは車でも30分かからない程度です。UberやLyftなどのライドシェアサービスを使って移動するのが最も合理的でオススメです。
なお、UberやLyftなどのライドシェアについては別の記事で解説しているのでこちらもご覧ください。
サンフランシスコのアムトラック連絡バス乗り場です。場所によってはアムトラックのオフィスもあるようですが、サンフランシスコにはオフィスなどはありません。銀行の目の前にあり、道側に写真の看板があるだけです。少し不安になりますが、ここであっています。
バスは出発の数分前にしか来ませんが、15分前くらいからは乗客がバス停付近に集まり始めます。様子を見ていた感じ、このバス停まではUberやLyftできている人が圧倒的に多かったように思います(僕たちは地下鉄を利用しました)。
サンフランシスコのベイブリッジを渡って、バスはエメリービル駅へと向かいます。
エメリービル駅へ直接くる人の方が多いようで、体感では1:3くらいの比率でエメリービル駅に直接、やってきた人が多かったような感じです。先ほどから何度か話題に上がっている、UberやLyftなど、ライドシェアが発達しているので時間が自由なライドシェアの方が何かと便利なのでしょう。
エメリービル駅の待合室の様子です。エメリービル駅の待合室はエアコンも効いていてなかなか快適でした。
売店もあります。なぜかここは現金のみでクレジットカードが利用できませんでした。ちなみに、アムトラックの車内の売店やレストランではクレジットカードが利用できます。
一部の駅ではRoomette(個室)の乗客はラウンジを利用できる
アムトラックのRoomette(個室の寝台車)を利用する場合、駅に設置されているラウンジが無料で使用できます。
上記のアムトラックの公式サイトによれば、以下の駅に設置されています。
- Boston, MA – South Station
- Chicago, IL- Union Station
- Los Angeles, CA – Union Station
- Portland, OR – Union Station
- New York, NY – Moynihan Train Hall
- Washington, DC – Union Station
以上の6駅になります。California zephyr号の停車駅ではシカゴだけとなります。エメリービル駅には設置されていません。
この後乗車した、LakeShore Limitedの乗車前にラウンジを利用しました。その様子も別の記事で紹介します。
列車は大幅に遅延することもある
アムトラックの列車は大幅に遅延することもあります。僕たちの乗車した列車は途中で最大30時間、終着駅到着段階で20時間の遅延が発生していました。
この話を自分の大学での指導教官の教授にしたら、その教授もこのCalifornia zephyr号に乗車したことがあったあったらしく、駅で3時間くらい待たされたとおっしゃっていました。
理由は多数ありますが、貨物列車の遅延の影響を受ける、車両故障が起こるなどの理由で遅延が生じます。アムトラックでは遅延が常態化しているのが現実であり、それに対して米国政府が法令の改定によって対応をしていますが、それでもなお、あまり改善されていません。
アムトラック、特に長距離列車に乗車する場合は、数時間程度の遅れはよくあると考えて乗車するのが良いでしょう。
オススメは東から西へ(シカゴ→エメリービル・サンフランシスコ)
さて、ここまで長々と書いてきた記事もこれで終わりです。最後に、California zephyr号の旅を経験した僕だからこそ言える、コツを書いておきます。それは、
大陸横断鉄道の旅は、東から西へ行くのが圧倒的にオススメ
ということです。
理由は、アメリカは広大で時差があるからです。西から東へ、例えば今回僕たちが通ったように、サンフランシスコからシカゴを通りニューヨークまで行くとしましょう。この場合、東海岸にあるニューヨークの方が時間が早いことになります。アムトラックでは、ほぼ毎日、1時間程度の時差が生じます。つまり、西海岸(サンフランシスコやロサンゼルス、ポートランドやシアトルなど)から東海岸(ニューヨークやボストン、ワシントンD.C.など)へ移動すると、毎日が23時間になります。
1時間じゃないか、と思うかもしれませんがこれが結構きついのです。睡眠時間が1時間削られるのであればまだ耐えれるにしても、食事と食事の間に時差が入り、それによって時間が早くなるとこれはもう、日本人にとっては地獄です。アメリカ人は食べる量が多い。日本人より圧倒的に食事量が多いので、必然的にアムトラックの中での食事はたくさん出てきます。日本人のほとんどは満腹になるか、食べきれないくらい。
満腹の状態で昼食を終えて、1時間早く夕食が出る状況を考えてください。特に、夕食は最も早い時間でも17:00から、遅くても18:30から始まります。僕にとってはとてつもなく早いです。全くお腹が空いていない状態で夕食の時間になってしまいます。そのような理由から、東海岸から西海岸へ向かうのが圧倒的にオススメです。
人生で1度は経験したい 大陸横断の絶景旅を
今回、かなりのコストをかけてアムトラックに乗車してきました。1人あたり片道14万円以上です。でも、その値段に見合うだけの価値ある旅でした。ここでしか味わえない経験ができました。
アメリカ国内での都市間移動は飛行機での移動がメインです。アムトラックに乗ってみればわかるのですが、アメリカという国は都市と都市の間に、人が一切住んでいない土地がたくさんあるのです。アメリカ人が日本に来て列車に乗ると、永遠に沿線に家があるから「街と街の境目がどこかわからない」と言うそうです。アメリカがP to P(点と点を結ぶ)の交通機関がメインになる理由がよくわかります。
少し話はそれましたがそんなこんなで、アメリカでの移動手段は飛行機での移動がメインです。でも、そこをあえて鉄道で移動する意味。それは、地上を“這って”でなくては見られない絶景があるからです。地上での移動をしてこそ、アメリカの大地の大きさを感じられるからです。
同時にダイニングカーでの相席で、アメリカの現地の人たちと触れ合うことができます。日本にいてはまずできない、貴重な経験です。
アメリカの絶景を、その大きさを肌で感じ、地元の人たちと触れ合うことで、きっと今まで見えていた「アメリカ合衆国」とは違う「アメリカ合衆国」が見えてくることでしょう。
シカゴに到着後、大陸横断を完結させるためにニューヨーク行きの「Lake Shore Limited」に乗車しました。その様子もご紹介していますので、ご覧ください。
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