ケアンズ郊外にあるキュランダ高原。熱帯雨林が世界遺産に登録されているエリアです。このキュランダ高原に向かう鉄道「キュランダ鉄道」(キュランダ高原鉄道・キュランダ観光鉄道)はその車窓から見える絶景が人気。
今回の記事では、キュランダ高原鉄道の予約方法や乗り方、時刻表などを解説。さらに、キュランダ高原鉄道から見ることができる絶景も、写真を用いて紹介します。
キュランダ高原鉄道についてはVlogも作成しました。あわせてご覧ください。
キュランダ高原鉄道でキュランダ高原へ行こう
キュランダ高原鉄道はケアンズからキュランダを結ぶ観光鉄道です。キュランダ高原へのアクセス手段となっています。
1日2往復が運転されるキュランダ高原鉄道
キュランダ高原鉄道は、1日2往復が運転されています。朝8:30と9:30にケアンズ駅を出発、2時間弱の時間をかけてキュランダ高原へと向かいます、キュランダ高原鉄道は観光に特化した鉄道であるため、観光に便利な時間に設定されています。
1日2往復のみであるため、午後から出発することができません。
駅 | 1便目 | 2便目 |
---|---|---|
Cairns ケアンズ | 8.30am (出発) | 9.30am (出発) |
Freshwater フレッシュウォーター | 8.55am (出発) | 9.55am (出発) |
Kuranda キュランダ | 10.25am (到着) | 11.25am (到着) |
ケアンズ行きの列車は午後、キュランダを出発します。下りでも所要時間は変わらず、2時間弱でケアンズ駅へと到着します。
駅 | 1便目 | 2便目 |
---|---|---|
Kuranda キュランダ | 2.00pm (出発) | 3.30pm (出発) |
Freshwater フレッシュウォーター | 3.32pm (到着) | 5.02pm (到着) |
Cairns ケアンズ | 3.55pm (到着) | 5.25pm (到着) |
途中、フレッシュウォーター駅で停車します。フレッシュウォーター駅から乗車するお客さんもかなりいます。
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2往復しか設定されていないものの、1編成だけで回しているのではなく、2編成が使用されます。そのため、2列車ともがキュランダ駅に到着した後、ケアンズ行きの列車が発車します。
片道は鉄道、片道はスカイレールがオススメ
キュランダ高原鉄道は、観光向けの列車です。観光以外でキュランダへ向かう人は基本的に、バスやタクシーを使うでしょう。
キュランダ高原鉄道に乗ってキュランダへ行くのであれば、片道は鉄道、片道はスカイレール(モノレール)がオススメです。
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キュランダ高原鉄道の駅では、片道が鉄道+片道がスカイレールのチケットを購入することができます。スカイレールの駅でも同様に、片道づつのチケットを購入することができます。
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スカイレールからは、このエリアの世界遺産である熱帯雨林を見ることができます。鉄道からではなかなか見ることができない、空中散歩を楽しむことができるのでオススメです。
スカイレールについては、別途記事を執筆中ですので、しばらくお待ちください。
キュランダ高原鉄道の運賃
キュランダ高原鉄道の運賃です。
Heritage Class | Heritage Class Adult | Heritage Class Child | Gold Class Adult | Gold Class Child |
---|---|---|---|---|
片道 | $50.00 | $25.00 | $99.00 | $74.00 |
往復 | $76.00 | $38.00 | $174.00 | $136.00 |
後ほど解説しますが、クラスは2クラス制です。全席指定席で、日本の特急列車に普通車とグリーン車があるような感覚です。空席がある場合、$49.00でアップグレードも可能です。
キュランダ高原鉄道は予約をしておいた方が安心
キュランダ高原鉄道は全席指定席です。僕は今回、オーストラリアに行くことを決めたのが直前だったため、予約が間に合いませんでした。乗った列車を見ていた限りでは、満席に近い状態だったので予約をしておく方が無難です。ただし、1日2便あること、片道鉄道+片道スカレールのコースが一般的であるため行きor帰り鉄道どちらかにこだわらなければチケットを購入できる可能性は高いでしょう。
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インターネットによる予約は、48時間前までとなります。HPの予約はあくまで予約システムに直結しているわけではなく、フォームに入力、営業時間中にスタッフが直接確認して予約を確保という手順になります。僕は前々日の夜に予約したら、以下のメールが届きました。
For reservation requests made within 24 hours of your travel date, please call the staff at Kuranda Scenic Railway on 1800 577 245 to check availability and to secure a booking.
【翻訳】
旅行日から24時間以内に行われた予約リクエストについては、1800 577 245のキュランダシーニック鉄道のスタッフに電話して空き状況を確認し、予約を確保してください。
1日前に届いたメール
となりました。前々日に予約フォームを送信したのですが、対応が前日となったため予約できなかったようです。
キュランダ高原鉄道のチケットカウンターは始発列車の30分前、8:00からオープンします。僕はこのオープンの時間に合わせて駅へと行き、チケットを購入しました。周りを見ていた感じ、半数程度のお客さんが予約なしで来ていたようでした。
車内は観光列車ならではの雰囲気 「ゴールドクラス」も
キュランダ高原鉄道には2クラスの設定があります。一般車両「Heritage Class(ヘリテージクラス)」と優等車両「Gold Class(ゴールドクラス)」です。10両〜15両編成程度の超大編成で、ゴールドクラスは1車両のみです。
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雰囲気のある客車で運転されます。内装も赤を基調とした革張りの座席です(ヘリテージ・クラス)。景色がいい海側に座席が配置されており、横に4人入るようです。
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車両の外見は昔ながらの、雰囲気のある客車ですが実際の車両は新しい。揺れなどが少なく、快適な車両です。
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観光鉄道ならではの雰囲気を感じながら、キュランダの絶景を横目に旅をすることができる。単なる移動のための鉄道ではなく、雰囲気のある観光の時間です。
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続いてゴールドクラスの様子です。ゴールドクラスの車内はヘリテージクラスとは異なり、ソファが設置されています。日本の特急列車のグリーン車のような、ただただ高機能な座席ではなく、サービス面での差別化も図られています。
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50AUDほどの追加料金が加算されるため、2023年現在の日本円では5,000円ほどの追加料金となります。車内では飲み物や軽食などのサービスが提供されます。
詳しくは公式サイトに最新のサービスが掲載されています。
キュランダ高原鉄道から楽しむことができる絶景を紹介!
ここからは、キュランダ高原鉄道から楽しむことができる絶景を、実際の写真を用いて紹介します。
ケアンズ駅(Cairns Station)を出発
列車はケアンズ駅を出発します。ケアンズ駅は、ケアンズセントラル(ショッピングモール)の裏にあります。ケアンズ市内の各ホテルからは徒歩10分〜15分程度で、普通に歩くことができる距離です。
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キュランダ高原鉄道は、ショッピングモールとは反対側(裏側)に窓口と改札があります。手前側にはケアンズからブリスベンを結ぶ長距離列車「Spirit of Queens」号が走っています。
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あちらの列車はディーゼルの振り子式気動車だそうです。調べた限りでは、週5往復が運転されており、ブリスベンまでは25時間だそうです。
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話は今回のキュランダ高原鉄道へ。キュランダ高原鉄道はケアンズ駅を出発します。出発してしばらくすると、進行方向右側にはサトウキビ畑が見えてきます。オーストラリアらしい景色です。
フレッシュウォーター駅を出発し、最初の見所・Horseshoe Bendへ
列車は途中駅である、フレッシュウォーター駅に到着します。車掌さんによると、この駅から200名ほどが乗車してきたらしい。200名って…1団体だけでも200名はいかないだろう。実際、体感的にもかなりのお客さんが乗ってきました。
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この駅からお客さんが一気に増えます。ケアンズ駅とこのフレッシュウォーター駅の2箇所のどちらからお客さんが乗るという感じで、ここからついに「キュランダ高原鉄道」の観光の旅が始まります。
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半径100.58mmという急カーブ「Horseshoe Bend」。キュランダ鉄道の車両は概ね、10両以上で運転されます。15両程度で運転される列車もあるため、キュランダ鉄道の車両全体が見えます。
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この頃、車窓からは美しい景色が見られるように。
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ケアンズは、海と山が近い。そのため、高原へと向かう観光列車の車内からでも、街とその先に広がる美しい海を見ることができます。
最大の見所・Stoney Creek Falls bridgeへ
Stoney Creek Falls bridgeは、Stoney Creek滝の真横にある橋です。列車は大きく右側にカーブを描きながら、ゆっくりと徐行して進みます。
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Stoney Creek Falls bridgeはキュランダ鉄道では最大の見どころです。
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Stoney Creek Fallsは進行方向左側に見ることができます。
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オーストラリアならではの大自然の中に、この、日本ではなかなか見ることができない長大な客車。最高の景色です。
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背後にはStoney Creek Falls(Stoney Creekの滝)があります。この滝がとても美しい。列車はゆっくりと走るため、写真を撮る時間もしっかりあります。
Barron Falls Stationで巨大なバロン滝をみよう
列車はStoney Creek Fallsを通過し、さらに坂道を登ります。
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列車はまもなく「Barron Falls Station」に到着します。名前の通りバロン滝が見える駅で、バロン滝は625mの高さを誇る滝です。写真を撮るために10分ほど停車します。
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バロン滝。特に列車の中間あたりからだと全体が美しく見られます。なお、帰りにスカイレール(ロープウェイ)を使う場合、スカイレールの途中駅で降りると反対側からも見られます。
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Barron Falls駅は少し右側にカーブしたような線路が敷かれています。ここで列車の全景を記念撮影。
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10分ほどで出発します。出発前には機関車の警笛を鳴らしてくれるので、警笛が鳴ったら車内に戻りましょう。
終点のキュランダ高原駅へ
列車はまもなく、終点のキュランダ高原駅に到着します。
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終点のキュランダ駅に到着しました。キュランダ駅は開業当時の雰囲気を残す、とても風情のある駅舎です。
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キュランダ駅で列車は機回し(機関車の位置を付け替え)を行い、帰りの午後便(ケアンズ行き)に向けて出発準備を行います。
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キュランダ駅には、キュランダ鉄道のオリジナルグッズが販売されている売店もあります。カフェも併設されていますが、駅舎から出ればすぐに、キュランダの街並みがあるのでそちらまで行くのがオススメ。
キュランダ高原は自然豊かな観光エリア
ここまで、キュランダ高原鉄道の様子を紹介してきました。キュランダ鉄道で行くことができるキュランダ高原は、自然豊かな観光エリアです。魅力的な大自然が多く残っています。
キュランダ・コアラガーデンズでコアラと記念撮影
キュランダ高原に来たらまずしたいのが「コアラとの記念撮影」。コアラを抱いて写真を撮ることができる、数少ない場所です。
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実際に僕も、コアラを抱いて記念撮影をしてきました。「キュランダコアラガーデンズ」では、コアラの他、カンガルーなどとも触れ合うことができるのでオススメです。
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オーストラリアならではの動物たちと触れ合うことができる「キュランダコアラガーデンズ」は、キュランダに来たら必須のスポットです。
キュランダ村でショッピングや食事を楽しもう
キュランダ村ではショッピングや食事を楽しむことができます。
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キュランダ高原の滞在時間は概ね、3時間〜5時間程度です。ショッピングモールや飲食店がありながらも、コンパクトな観光エリアで回りやすい場所です。
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ここキュランダ高原にはお土産も充実しています。ケアンズ市内にもお土産屋さんが充実していますが、ここキュランダ高原にもお土産が充実しています。
キュランダにはホテルもある
キュランダには宿泊施設もあります。例えば、キュランダ鉄道やスカイレールを降りてすぐにある飲食店にはホテルも併設されています。
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また、これ以外にもホテルは充実しています。
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キュランダ高原は比較的コンパクトな街で、ケアンズから日帰りで十分楽しめるエリアです。ケアンズ市内の方が、観光ホテルなどが充実しています。そのため、キュランダ高原に宿泊する人はあまり多くはないです。
魅力的な観光エリアであるケアンズ。ケアンズの観光スポットの総集編はこちらで解説しています。併せてご覧ください。
また、今回の記事で紹介したキュランダ高原鉄道についてはVlogも作成しましたので、合わせてご覧ください。
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