昨日の夜、金沢から大阪へと特急サンダーバードで移動し、今日からはレンタカーを使った旅行です。公共交通機関を全面的に使った旅は昨日でおしまい。ここからは、まだ回ることができていない四国と山陰を回る予定です。普段、鉄道での旅ではなかなかいきにくい場所をどんどん回ります。
レンタカーで淡路島へ!
今回の旅では、後半戦でレンタカーを使います。普段、鉄道だけではいきにくい場所に行くためです。
そのため、海岸線は多少無視した形になりますが、まずは九州と東北や北海道を観光、そしてその後、日本海にそって大阪まで下ってきて大阪でレンタカーを借りて四国と山陰(鳥取・島根)となります。
尼崎の「タイムズレンタカー」で車を借りる
今回は日程の都合、そして予約状況や値段の状況を見てタイムズレンタカーで車を借りることにしていました。僕の今回の旅では、数少ないあらかじめ予約していたものになります。今回の旅では、ホテルや鉄道を初めほとんど予約せずに旅をしていました。
レンタカーは、多くの会社で「早割」があります。もちろん、宿泊予約も早割に相当するものがある場合が多いですが、今回の旅では行き先を天気等を踏まえて自由に決定したかった。ということがあり、早割などを使うよりフレキシブルな旅を優先したのです。が、今日から車で旅すること、それから最終日が6日後になることは決まっているのでレンタカーはあらかじめ予約をしていました。
尼崎のタイムズレンタカーは、阪神尼崎駅から徒歩5分ほど。すぐ近くです。レンタカーは基本的に、空港や駅から近いところにあります。新大阪駅などの新幹線駅や空港などの方がレンタカーの台数は多いですがその分予約も埋まりやすい。値段も上がりやすいと思います。ちょっと郊外に行ってレンタカーを借りるのか、それとも駅前などで借りるのかは少し悩みどころではあります。
明石海峡大橋を渡って淡路島へ!
車を借りて最初の行先は淡路島です。淡路島は高速バス等も走っていますが、やはりレンタカーで行くのが一番便利。今回はレンタカーで淡路島へ行きます。大阪からは高速に乗れば明石海峡大橋まで2時間かからないくらい、結構近いです。四国と本州を結ぶ橋として、大阪の都市圏から一番近いのがこの明石海峡大橋です。瀬戸大橋より車の交通量は多いです。
この明石海峡大橋を渡って淡路島へと向かいます。ここはもちろん、高速道路ですので高速道路料金を払わないと通過することができません。通常の料金とETC料金で大幅に額が変わってきます。特に本四連絡道路(この明石海峡大橋を含む淡路島縦断ルート・瀬戸大橋・しまなみ海道)では半額以下になったりすることがザラにあります。ETCカードは、JCBカードなどクレジットカード会社によっては追加の年会費が完全に無料で発行できるカード会社もあります。ぜひ発行しておくのがオススメです。最近では、レンタカーにも標準で装備されるようになりましたしね。
明石海峡大橋を通って淡路島へと渡ります。
天気予報からわかっていたことですが、この日は天気がよくありません。途中、11時ごろからは雨予報で、予報通り雨が降ってきました。雨が降る前ギリギリに淡路サービスエリア(明石海峡大橋がよく見える場所)に到着することができ、明石海峡大橋を一望しながらスターバックスでコーヒーを飲みます。
いいですねえ。最初は観覧車にも乗ろうと思っていたのですが、天気が悪いしそれよりはスターバックスで何か飲みたいとなって、スターバックスにお金を注ぎ込むことにしました。
淡路島は見所がたくさんあるみたいですが、残念ながら今回は天気が悪いのでまた今度。この度では最初から言っていますが、「旅においては満足することほど寂しいことはない。これでは満足できなかった、また来たいと思えることほど幸せなことはない」のです。
大塚国際美術館を観光
天気も悪いということで、今日は前々からきたいと思っていた大塚国際美術館を見に行くことにします。
全てが「レプリカ」の大塚国際美術館
大塚国際美術館の特徴は「本物が1つも置いていない」ということです。大塚国際美術館に置いてあるのは全てレプリカなのです。世界の名画などのレプリカが置かれており、全てが撮影可能です。運営主体は大塚製薬など大手企業からなる大塚グループです。
展示されている作品は、大塚オーミ陶業株式会社が開発した特殊技術によって、世界中の名画を陶器の板に原寸で焼き付けたものである。オリジナルの収集に拘るのではなく、自社技術を用いてふんだんに作品を複製・展示するという構想は、企業の文化事業としての私立美術館の中でも非常に特異な試みといえる。美術教育に資するべく、作品は古代から現代に至るまで極めて著名、重要なものばかりを展示しており、これらを原寸で鑑賞することでその良さを理解し、将来実物を現地で鑑賞して欲しい、との願いが込められている。
wikipediaより
ここ大塚国際美術館の展示は、大塚グループの技術をフルに活用して作成されています。そのため、撮影が可能となっています。また、本来であれば作品に触れるということもできるんですが、現在は新型コロナウイルス感染症の影響で触れることはできません(一部の作品ではできます)。
また、全てがレプリカでありながら「日本一入館料が高い美術館」としても知られています。ただ、「美術教育に資する」という大塚グループの美術館設立のこだわりもあり、小中高生はかなり低価格になっています。
入館料 | 前売券 | 当日券 |
---|---|---|
一般 | 3,160円 | 3,300円 |
大学生 | 2,140円 | 2,200円 |
小中高生 | 530円 | 550円 |
入館料は高いですが、見る価値あり。1年半ほど前に僕はロンドンを旅行しており、ロンドンのナショナルギャラリーで見たものと謙遜ありません(ナショナルギャラリーは本物の絵画でしたが…)。大阪方面などからは多少アクセスが悪いものの、直通バスなども運転されているのでえ是非一度足を運んでみるといいでしょう。前売り券の方が少し安く、前売り券は当日直前でもスマートフォンから購入することができます。また、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から行われている連絡先等の収集も、オンラインで購入しておけば不要です。行くと決めたら、行く道中などでぜひ購入しておくことをオススメします。
昼食は淡路鳥のチキンカツ丼
昼食は大塚国際美術館の地下2階にある「Cafe fe Giverny(カフェ・ド・ジヴェルニー)」で地元淡路鳥産の鳥を使ったカツ丼をいただきました。
歯応えがある、けれども簡単に噛み切ることができる美味しい鳥です。歯応えと柔らかさを両立した感じか。このタレもなかなか美味しかった。これ以外にもケーキなどもありましたが、僕は少食なのですぐに満腹になってしまい、結局この後、美術館を見ている中でもお腹が空くことはなくて食べませんでした。また今度来たときにケーキも食べようかな(「また今度来た時」って乱用しすぎ笑)。
このカフェ&レストラン「Cafe de Giverny」に併設された展示として、環境展示と呼ばれる「モネの大睡蓮」があるのですが、この日はあいにくの天気。Cafe de Givernyは、購入したものをこの「モネの大睡蓮」を見ながらいただくことができます。
この日はあいにくの天気でした。ので、室内の席で食べることにしました。夏なんかに行くと、天気が良くても暑すぎて…という感じがするでしょう。春や秋に行き、天気が良ければ外でこの「モネの大睡蓮」を見ながら昼食ってのも良いでしょう。
地下3階を飛ばして昼食を食べに行ったので、地下3階へ戻ります。エレベーターがかなり大きくてびっくり。元々は展示物を搬入するために使っていたのでしょう。「これ使っていいの?」とかなり不安になりますが、それも美術館側は想定内、シールで大きく「一般のお客様もご利用いただけます」とドアに貼ってあります。
貴重な展示がたくさん!見どころしかない大塚国際美術館
大塚国際美術館は貴重な展示が数多くあります。今回はその一部をご紹介します。当サイトの写真は特段、再配布等に制限は設けていませんが大塚国際美術館の各作品については商業利用厳禁となっています。ここの写真を引用される際にはご注意ください。
まずは地下5階から長大なエスカレーターで地下3階まで上がって最初に見えるのがこの「システィーナ礼拝堂天井画」(バチカン市国・バチカン宮殿)をそのまま再現した「システィーナ・ホール」。実物代が見られるのがやっぱりここ「大塚国際美術館」ならではの展示です。
地下3階は「古代」「中世」がテーマとなっています。古代の名画として、またアレクサンドロス大王の遠征を示す資料としてよく世界史の教科書などにも掲載されるアレクサンドロス大王の”肖像画”的な位置付けを持つ「アレクサンダー・モザイク」です。
ここからは「ルネサンス」「バロック」をテーマとする地下2階の展示です。まずは哲学などの教科書でよく出てくる「アテネの学堂」です。アリストテレスやヘラクレイトス、ユーグリットやピタゴラスなどの様々な著名学者が描かれています。古代においては、学問というのは全て一体だったのです。物理学Physicsと哲学Psychologyのスペルが似ているのはもともと同じ学問だったから、という説もあるそうです。形而上学などはその過渡期を示すものですね。
「ヴィーナスの誕生」です。ルネサンス期の名画で、中央にいるヴィーナスの身体の輪郭が非常に美しく描かれているのが特徴です。
現在の大塚国際美術館の見どころの1つでもあるのがこの「最後の晩餐」。最後の晩餐は最近、修復作業が行われたのは有名です。この修復作業の前と後、それぞれを丁寧に再現して展示してあります。小学校の国語の教科書に掲載されている文章で「修復作業にあたって、中央に穴が発見され、意図的に遠近法が用いられていることが判明した」という文章がありましたよね。
「最後の晩餐」の修復後がこちら。細かいところまで丁寧に表現されていることがわかります。特に机の下の部分にあたる、足の部分を見るとよくわかりますよ。
続いては「モナ・リザ」です。高価な名画として有名ですね。モナ・リザ自体が高価だからというよりは、盗難にあったためにその名が世界に知れ渡ったというのはあると思います。
もちろん、ここ大塚国際美術館に置かれているモナ・リザは盗難されたものなどではなく複製です。
こちらは「夜警」。オランダ黄金時代の代表作です。絵画の名称は「夜警」ですが、ここ大塚国際美術館に展示されているものを見るとよくわかるのですが実はこれは昼間の様子。修復作業によってニスが取り除かれた際に実は夜の様子ではなかったのだと判明しています。端的に言ってしまうと、経年変化による”ヨゴレ”で夜の様子に見えてしまっていたということですね。
「真珠の耳飾りの少女」です。こちらもまた有名な作品です。ヨハネス・フェルメールによる作品で、フェルメールはこの「真珠の耳飾りの少女」のヘアバンドの部分にも見られるように青色を使っています。フェルメールが絵を描いていた当時、青色というのはかなり高価な色でした。
ヒマワリです。ゴッホのヒマワリは7つあります。実はこのヒマワリ、ロンドンのナショナルギャラリーに置かれています。以前ロンドンに旅行した際に見ようと思ったのですが、なんとその際、「日本に遠征中」で見られず。ヒマワリのポーチだけ買って帰ってきたのでした。レプリカではあるものの、やっと見られました。
ここにはゴッホが描いた7つのヒマワリが全て展示されています。
というわけで最上階・2階までやってきました。この大塚国際美術館は国定公園内に作られているため、建築物の高さに制限があるそう。そのため、一度山を堀り、そこに地下5階からの建造物を作って再度埋め直すというかなりの何工事をしたそうです。
淡路島のリゾートホテルに宿泊
大塚国際美術館は本当に広い美術館です。この美術館の特徴として、「美術教育に資することを目的としている」ということもあります。そのため、特定の時代や特定のジャンルに限った絵を展示しているわけではないんですよね。なのでかなり広いんです。全ての作品を見ようとすると到底1日では足りません。これはロンドン・ナショナルギャラリーも同じでした。全てを見る前に足が疲れてきて、ギブアップとなってしまいます。
僕たちは12時過ぎごろに大塚国際美術館に入り、大塚国際美術館内にあるレストランで食事をしたのち美術館の観賞をはじめました。かなり大急ぎで見て、それでもって見終わったのが4時過ぎ。1日使ってしまいました。夕食を食べようと思うのですが…どこもやっていません。空いているとネットで確認したお店に行くも、お店の張り紙で「休業」と。これはないだろ、って思いながら仕方なくコンビニへ。
今日は淡路島のホテルに宿泊です。この日からはレンタカーで、知人とともに旅行をしており、この日は知人が淡路島にかなりいいホテルを用意してくれていました。Hotel New Awaji Groupが運営するホテル「湊小宿 海の薫とAWAJISHIMA」に宿泊です。
こんな感じ。今回の旅では、途中の榊原温泉などの仕事の関係で他で手配してもらったものを除いて、かなり安いホテルばかり泊まってきました。自分で予約して泊まってきたのは基本ビジネスホテル。今回の旅ではダントツでいいホテルです。
露天風呂もあって、館内の設備は今まで僕が今回の旅行で泊まってきたところと比べてダントツ良い。今夜はここでのんびりします。明日からはさらに車の自由度を使ってガンガン回っていく予定です。
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