首都圏と北海道を結ぶ商船三井フェリー。夕方便は観光利用も想定されており、船内には豪華な設備があります。
今回はこの「商船三井フェリー」の「スーペリア(和室)」つまり、客船の和室に乗船してきました。その様子を徹底的に紹介します。
今回の船旅についてもVlogを撮影・編集しました。併せてご覧ください。
商船三井フェリーの船内の様子を徹底紹介!
まずは商船三井フェリーの船内のようすを徹底的に紹介します。
商船三井フェリーは大型の客船です。全長199.7m、車両甲板を含めて7層の大型客船です。
4階から乗船することになります。1階〜4階は車両甲板のため、4階は搭乗口のみです。4階から5階へはエスカレーターで上がることになります。
船内のレストラン(ディナー)
船内の様子です。まずこちらがレストランの様子です。レストランは6階の前方にあります。広々としたレストランです。なお、レストランの利用に事前予約は必要ありません。船上の自動券売機で食券を購入するため、現金のみでの支払いになります(売店は一部キャッシュレス決済が使えますが、レストランでは一切キャッシュレス決済が利用できません)。
レストランの座席数は十分な数があります。また、新型コロナウイルスの対策として、パーテーションが設置されています。
レストランの食事は定食形式とビュッフェ形式があります。ビュッフェ形式と定食形式では座席が分けられています。僕が利用した日は、ほとんどのお客さんがビュッフェを利用していていました。
ビュッフェの様子です。以前に乗船した、大阪南〜新門司航路と比べてお客さんが少ないためか、全体的に量が少ないように感じました。
ビュッフェは全体的に美味しく、満足でした。
僕がとったメニュー。色が少し…よろしくないですね、もう少しバランスの良い食事を摂りたいものです。
船内のレストラン(モーニング)
同じ場所でモーニングも食べることができます。モーニングもディナーと同様、ビュッフェ形式になっています。
もちろん、夕食とは少しメニューが異なります。
ポテトです。はい。
僕が朝食へ行ったのは少し遅かったので、パンなどが少しなくなっています。朝はパンもしっかり充実しています。
朝食からカレーも用意されています。朝はしっかりサラダと浅漬けもとってきました。
船内のレストラン(ランチ)
最後にランチです。苫小牧港の到着時刻が昼過ぎなので、昼食というよりは「カフェタイム」という呼び方になります。
僕はホットコーヒーとケーキをいただきましたが、うどんなども用意されています。
僕が乗船した日のメニューは「桃とりんごのケーキ」でした。
プロムナード
これ以外にもプロムナードが整備されています。
こちらは6階の様子です。窓側には階段があるため、少し内側にテーブルと椅子が設置されています。朝、日が昇ると朝日が差し込んできていい感じになります。
5階のプロムナードの様子です。広々としており、ここで新聞を読んでいる方などもいました。
進行方向右側の部分はエントランスで、吹き抜けになっています。僕が乗ったのはクリスマスの直前だったこともあり、クリスマスの飾り付けがなされていました。
こちらはイベントスペースだそう。プロジェクターなどが設置されています。僕が乗船したのは閑散期の平日だったため、比較的お客さんは少ないようでした。
船内の案内です。到着時間や各種売店・レストランなどの営業時間が掲載されています。
船外へ出ることも可能
大型客船の一つの魅力、船外へ出て海の風を浴びることもできます。この大洗〜苫小牧航路は北へ向かう航路のため、特に秋から春にかけては寒いです。僕が乗船した12月はあまりに寒く、数分しか外にいられませんでした。
冬場は寒いのでしっかり防寒をして外に出ましょう。
大洗港を出港する際の様子です。6階の後方には広々とした甲板があります。
煙突の先に海が輝いている、船旅をしている感じがとてもよく出ています。
商船三井フェリーさんふらわぁは太平洋側の陸地沿いを通っていくため、陸地の様子を見ることもできます。
自動販売機や売店などもしっかり完備
船内には自動販売機や売店なども完備されています。売店では、一部のICカード決済が利用できます。ただし、船が陸地から離れて電波状況の悪い場所を通過する際は一部のICカードが利用できません。また、クレジットカードは利用できません。三井系列として、三井住友カードくらい、飛行機の機内販売のように使えるようにして欲しいところ。
売店にはお菓子なども販売されています。また、お酒も売店で販売されています。
さらにお土産品も販売されています。北海道限定の商品と茨城限定の商品の両方が購入できるのが魅力です。
帰りの便で船を利用すれば、到着直前にお土産を購入することができるため荷物が増えません。これはいい。
また、売店の営業時間内にはひきたてのホットコーヒーも購入できます。お菓子がついてきます。僕がコーヒーを購入した際(大洗発苫小牧行き)は茨城のお菓子がついてきました。
自動販売機も設置されています。アイスの自販機やアルコールの自販機もあります。アルコールの自動販売機は、夜間は11時までしか利用できません(関連省庁からの指導によるものだそうです)。また、ICカードなどの決済は利用できません。
ゲームセンター、マッサージチェア、喫煙ルーム…
商船三井フェリーは比較的長距離・長時間の航路であることもあって、エンターテイメントなども充実しています。
船内にはマッサージチェアなども設置されています。
喫煙ルームの様子です。東北新幹線・北海道新幹線には喫煙ルームが設置されておらず、基本的にたばこは吸えません。また、飛行機でもたばこは吸えません。
さらに船内にはゲームセンターも設置されています。
共同使用する洗面台の様子です。洗面台やお手洗いなどの清潔感は重要です。新造船ということもあり、洗面台もかなり綺麗です。
さらにペットルームも完備されています。ペットと一緒に乗る場合は、ドッグランなども利用することができます。これまた、船のスペースを活用した船ならではの旅であると言えるでしょう。
温泉も完備
船旅で食事と並んで重要になるのが温泉です。温泉ももちろん、完備されています。
温泉内部の様子を撮影することはできませんので、商船三井フェリー公式サイトより引用しました。
船内にはコインロッカー(100円返却方式)も設置されています。コインロッカーはツーリストの客室付近に設置されています。
さらにツーリストの乗客向けに、冷蔵コインロッカーもあります。こちらは200円です。
ツーリストやコンフォートは鍵のない場所になるので、貴重品類の管理はコインロッカーなども活用して、しっかりしておいた方が良さそうです。
良心的な価格のコインランドリー
さらに船内にはコインランドリーも設置されています。コインランドリーはホテルによく設置されている機械です。ホテルによくあるコインランドリー用洗濯機がそのまま、船内にも設置されています。
1回300円とホテルなどにあるコインランドリーと同じ。良心的な価格でかなりありがたい。
もちろん、乾燥機もあります。乾燥機は30分で100円です。乾燥機までかければほとんどの場合、十分乾かすことができます。
商船三井フェリーの苫小牧〜大洗航路は比較的航海時間が長いため、洗濯などもしながら過ごせるのは、特に帰宅する際にフェリーを使った際は便利です。
客室内で無料Wi-Fiは停止
商船三井フェリーでは、2022年12月をもって船内のWi-Fiが廃止されました。僕の客室の目の前に、AirStarion Proが設置されていたのですが、ホームページを確認したところインターネット接続は停止との案内が。これは残念すぎる。
ただし、客室内でのVOD(Wi-Fiを通して、映画などを船内限定で楽しむことができるサービス)は継続しています。僕は船旅を満喫していたのとやらねばならない仕事があったので利用しませんでした。
なお、僕はSoftbankを利用していますがインターネットは噴火湾(函館〜室蘭付近)を除いては安定して通じていました(深夜航海中は見ていません)。
スーペリア(和室)の様子を徹底的に紹介!
今回僕は少し奮発して、スーペリア(和室)を予約しました。船の中に畳があり、和室でのんびりすることができます。本来ならば2名定員で貸切料が必要なところ、シングル利用キャンペーン中で1人でも追加料金なく利用できました。
和室から海を眺められる「動くオーシャンビューホテル」
スーペリアルームはまさに「動くオーシャンビューホテル」です。室内の様子を徹底的に紹介していきましょう。
僕が今回利用した部屋は6S44。6階の部屋です。
客室内の様子はこんな感じ。畳が敷かれています。僕は1人で利用したので十分広かったですが、ここを2人で利用すると十分広いとは言い難い。ただ、狭さを感じることもないと思います。
窓からは海を眺めることができます。「動くオーシャンビューホテル」と言える理由はこれです。
夜の客室内の様子です。夜間航海時は安全のため、窓のカーテンは閉めておきましょう。開けたところで、外の様子は暗くて見られません。
寝る時は布団を敷きます。布団が少し横幅が狭かった。僕は2人分の布団を出してしまって、2つ使って寝ていました。
客室内には和室用のテーブルが置かれています。和室用のテーブルはありますが、腰掛などはありません。僕はこのテーブルを使って仕事をしていました。
もちろん、個室は自分でエアコンを設定することができます。
ベッドであれば枕元にライトやコンセントが設置されますが、こちらのスーペリアルーム(和室)にも枕元のライトが設置されています。
コンセントも設置されています。コンセントは合計6つか7つ設置されており、仕事柄、iPhoneやiPad、そしてMacBookまで使う僕でも困ることは一切ありませんでした。
スーペリアではアメニティなども充実
スーペリアのサービスは、夜行フェリーというよりホテルに近いです。アメニティも充実しています。
アメニティセットが備え付けられています。タオルやウエットティッシュ、歯ブラシなどもあります。
スリッパも設置されています。レストラン以外の船内は、このスリッパで移動しても問題ないようです。
もちろん、パジャマも設置されています。こちらのパジャマも、レストラン以外では利用して良いとのことでした。
スーペリアルームには冷蔵庫もあります。ホテルによくある冷蔵庫です。ドライヤーやバスタオル、そしてお湯を沸かすこともでき、本当にビジネスホテルの客室、というイメージです。
冷蔵庫があるのは、普段から水筒を持ち歩いて全国をあちこち旅する僕からするとかなり助かる。
もちろん、お茶なども設置されています。これもかなり助かる。
手の消毒です。コロナ禍のいま、消毒は重要ですね。
ハンガーです。クローゼットはありませんが、ジャケットなどはここにかけておくと便利ですね。
個室内にトイレ・シャワーを完備
個室内にはトイレとシャワーを完備しています。バスタブはありません。
トイレも綺麗です。ウォシュレット完備のトイレです。
シャワーです。客室内にシャワーがありますが、僕は大浴場(温泉)を使っていたのでこのシャワーは使いませんでした。でも客室内にシャワー1つあるだけで、特に女性は安心して利用できますね。
商船三井フェリーの乗り方徹底解説!予約はネットがオススメ
続いて、商船三井フェリーの乗り方を解説します。
商船三井フェリーの予約はネットがオススメ
予約はネットを利用するのがオススメです。ネットを利用することで割引も受けられます。
インターネットで予約した場合、旅客運賃・乗用車運賃の5%割引となります。インターネットで予約・支払いをするだけで5%の割引が受けられるので、特段の理由がなければインターネットを使わない理由はないでしょう。
それ以外にも、
- インターネット割引
- プラチナ割引(満60歳以上で旅客運賃の5%・乗用車運賃の5%割引)
- 往復割引(電話予約のみ)
- 学生割引(カジュアルルーム/コンフォート・ツーリスト)
- 団体割引(15人以上のグループ)
- 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳保持者に対する割引
が用意されています。
大洗港まで都心かららは特急「ときわ」「ひたち」が便利
大洗港へのアクセスです。都心から大洗までは、次のどちらかの方法で行くことになります。
東京・上野
↓特急ひたち・ときわ
水戸
↓鹿島臨海鉄道
大洗
↓徒歩20分
大洗港
東京・上野
↓特急ひたち・ときわ
水戸
↓バス
大洗港
首都圏から水戸までは特急「ひたち」と「ときわ」が毎時2本程度運転されています。水戸駅には、ともに全列車が停車します。全車指定席の列車で、自由席はありません。車内で特急券を購入する場合、割増料金となるのであらかじめ指定席特急券または座席未指定券を購入しておきましょう。
特急ひたち・ときわについてはこちらの記事で詳細に解説しています。
水戸駅はかなり大きな駅で、駅構内には飲食店なども充実しています。
水戸駅から僕は、鹿島臨海鉄道に乗車し、大洗駅からは徒歩で移動することにしました。
鹿島臨海鉄道線はディーゼルカーでの運転です。東京駅から水戸駅まで乗ってきた特急「ときわ」と比べてかなり古い車両で、ちょっとびっくりしました。
大洗駅から大洗港までは、直線的な道で、かつ広くて綺麗に整備された道でした。暗闇の中20分歩くのは少し不安で、最悪タクシーを使うという選択肢もありました。しかし実際に歩いてみると安心して歩くことができました。
苫小牧港までは札幌・苫小牧駅からバスが運行
北海道側の港・苫小牧港からもバスが運転されています。
乗車には交通系ICカードも利用できます。北海道中央バスが運転するバスは、苫小牧港〜苫小牧駅〜札幌駅の間で運転されています。苫小牧〜札幌は高速道路を走行する高速バスですが、苫小牧までは普通の路線バスとして乗車することができます。北海道ではよくあるバスの運営方法です。
商船三井フェリー乗船記
最後に、商船三井フェリーの乗船記です。今回の乗船記についてはVlogを撮影し、YouTubeで公開しています。
先にも解説した通り、今回は歩いて商船三井フェリーのターミナルへと移動しました。商船三井フェリーの大洗のターミナルは開放感ある綺麗な建物でした。
2022年12月現在、自動チェックイン機は利用できなくなっていました。窓口でチェックインをします。個室の乗船券には氏名が記載されており、テレホンカードのようなタイプで客室の鍵にもなります。
乗船します。乗船手続き時に渡された案内によると、夕方便(19:45発)では、18:00ごろに乗船が開始、乗用車・二輪車などの乗船最終時刻は18:45、徒歩の乗船最終時刻は19:00とのことでした。
向こう側にはさんふらわあ しれとこが見えます。あちらは01:45発の深夜便です。
乗船しました。18:00ちょうどに乗船し、出発まで1時間45分ほどあったので、先にレストランで食事をしました。
予定より10分ほど早く、大洗港を出港しました。
少しづつ離れていきます。この後、船内でのんびりと温泉に入ったりブログ記事の執筆を行ったり動画編集を行ったりしていたら時間が過ぎました。
翌朝です。起床したのは6時半ごろで、ちょっと部屋でのんびりして窓の外を見たら、岩手山が見える頃でした。
今回は日の出の時間ちょうどに外に行くことはしませんでした。完全に日が出てから外へ。冬ということもあり、あまりにも寒過ぎるので船外にいるのは3分が限度でした。
昨日は乗船時に既に暗かった。明るくなった船内をちょっと散策します。朝からプロムナードでコーヒーを飲んでいる方もいます。
ここから津軽海峡を渡って北海道へ。北海道の旅をちょっとだけ楽しみました。
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