中国地方で最大の都市である広島。人類初の核兵器が使われた街として、平和を実現するための観光産業もあります。さらに、世界遺産の宮島など、瀬戸内海ならではの美しい景色もあります。
この記事では、広島の観光スポットについて詳しく解説。広島の魅力を徹底的に解説します。
広島駅から路面電車で行くことができる観光スポット
広島市内は戦前から、路面電車が走っています。広島市内の交通は路面電車を中心に構成されていると言っても過言ではなく、路面電車を活用することで多くの観光地に行くことができます。
広島に来たなら一度は見るべき原爆ドーム
広島に来たら一度は見るべき、それが原爆ドーム。1964年8月6日、人類史上初の核兵器がここ、広島に投下され、14万人以上の尊い命が犠牲となりました。
ここ原爆ドームは現在では、平和記念公園としてきれいに整備され、原爆投下直後の地獄絵図を感じさせる雰囲気はありません。
今回は写真を掲載しませんが、原爆ドームの隣、平和記念公園内にある「平和祈念資料館」には、原爆投下時のさまざまな資料が展示されています。あくまで「原爆を投下したアメリカが悪い」ということを主張するのではなく、「核兵器を使った戦争は、これほどまでに悲惨である」ということを示すことを目的に作られているのがまた、心に響く。
人生で必ず一度は見ておきたいのが、この原爆ドーム、そして平和祈念資料館です。
おりづるタワーで平和について考えよう
原爆ドームの隣にある「おりづるタワー」。こちらも平和に関する資料が展示されており、平和について考えることができる場所です。
おりづるタワーは原爆ドームのすぐ裏にあるタワー。1階では広島のお土産を購入することもできる観光施設です。
さらに、原爆ドームの先に広がる広島の街は、人類史上初の核兵器投下という悲劇から立ち戻った広島の街。その復興にも思いを馳せたいところです。
水陸交通の便を活かした広島城
原爆ドームから少し離れたところにあるのが広島城。広島城は水運に適した瀬戸内海の街・広島の特徴を活かした、太田川沿いに建設されています。
広島城の天守閣は第一層から第五層目まであり、その大きさはとても迫力がある。次に紹介する「縮景園」と一緒に楽しみたいのが、広島城です。
街中にありながら四季折々の景色を楽しめる縮景園
続いて紹介するのが、広島駅から徒歩15分ほどの近い場所にある「縮景園」。江戸時代初期の広島城主・浅野氏別邸として整備され、原爆で大きな被害を受けた後もしっかり整備され、現在では観光地となっています。
今まで様々な庭園を訪れていますが、トップクラスに美しい庭園です。これだけ美しい庭園が広島駅から徒歩圏内にあるのに、あまり観光スポットとして注目を浴びていない理由がわからない。
この縮景園の大きな特徴は、季節折々の情景を生み出してくれること。僕が実際に足を運んだのは12月の初め、この頃は紅葉が見頃で庭園のあらゆるところにオレンジがありアクセントとなっていました。
安産祈願にご利益のある「広島東照宮」でお参り
広島駅から徒歩10分ほど、すぐ近くの山の裾野にあるのが「広島東照宮」。徳川家公(東照大権現)をご祭神とした神社で、安産祈願で有名です。
広島駅から手軽に歩いていくことができる観光スポットですので、時間があれば是非とも足を運んでみるのがオススメです。
少し足を伸ばして世界遺産・厳島神社のある宮島へ
広島の定番観光スポットといえば挙がるのが、宮島にある厳島神社。1996年、日本で8番目の世界遺産に登録されたのが宮島・厳島神社です。
なお、今回の記事で紹介している、厳島神社+弥山のコースを回ると1日が終わってしまいます。宮島だけで1日かかる観光地であると思った方が良いでしょう。
厳島神社を参拝
世界遺産に登録された厳島神社は、海に突き出した神社。鉄道が開通する以前、物流や移動の主流だった瀬戸内海航路から見えることもあって、多くの人が参拝したとされています。
写真は潮が引いている時の様子です。海に突き出た部分は、木の舞台になっており、ここを実際に歩くことができます。
潮が満ちている時の様子です。潮が満ちている時は舞台の下も海になっています。「海に浮かぶ神社」は、ここにしかない景色ですね。
ロープウェイで弥山の登山へ
厳島神社を参拝したら、次にオススメなのが弥山。弥山は厳島神社の裏手にある山で、「島にある山」ながらかなり険しく、本格的な登山になります。
弥山はロープウェイを2つ乗り継ぎ、さらに1時間ほど登山をして登頂します。しかし、その途中から見た瀬戸内海の景色はまさに「最高」そのもの。
弥山の山頂まで登頂すると、瀬戸内海の景色が一望でき、瀬戸内海に浮かぶ島々が見られます。さらにその先には、原爆の悲劇から復旧し発展した広島の市街地が見えます。この景色がなかなか絶景。
広島港からのクルーズも!
広島は瀬戸内海に面した街です。瀬戸内海に面した街・広島には、さまざまな船が出入りしています。広島駅から路面電車で行くこともできる広島港・宇品ターミナルからは、瀬戸内海を渡って四国など、さまざまな場所への船が発着します。
その一例として、僕も実際に乗船したのが「SEA PASEO2」。2020年に瀬戸内海汽船からデビューした船で、その船内はまさに「瀬戸内海に浮かぶ公園」です。
詳しくは別の記事で紹介しいてます。船内の様子などが気になる方は、こちらの記事もご覧ください。
これ以外にも広島にはさまざまな船が出入りしており、瀬戸内海の旅を楽しむことができます。広島市内だけではなく、さまざまな場所に足を運んでみるのがオススメです。
少し足を伸ばして呉へ!西条へ!
ここまでは主に、広島の市内を中心に解説してきました。広島からさらに足を伸ばせば、呉や西条など、広島ならではの観光スポットがあります。
港の街・呉 海軍の街・呉
広島周辺の街として最初に挙げられるのが、ここ呉です。戦前、日本海軍がここ呉に海軍基地を構えたことから一気に栄え、海軍の街として発展してきました。
もともと港が主要な役割を占める街で、呉の市街地自体はそこまで大きくない。街自体がコンパクトであるため、周りやすいのも特徴です。
大和ミュージアム
呉市内の観光地として最初にあがるのが、この大和ミュージアム。戦艦大和が造られた街・呉で、戦艦大和に関する展示などが充実しています。
戦艦大和が建造された経緯などはもちろんのこと、太平洋戦争に関する展示が充実しており、平和について考えさせられる施設です。
大和ミュージアムの隣のレストランでは、戦前の日本海軍でよく出されていた「海軍カレー」なども楽しむことができ、海軍のことを五感で感じることができます。
実際の潜水艦を体験することができる、呉・鉄のくじら館
大和ミュージアムの隣にあるのが「鉄のくじら館」です。「鉄のくじら館」は、海軍の資料館として潜水艦の艦内を見学することができます。
海上自衛隊が運営する施設として、掃海などについての案内もあり、充実しています。何よりこの、潜水艦がそのままドーンとあるのが印象的。海上自衛隊が運営する施設であることもあって、これで持って入館料が無料というのがさすが。大和ミュージアムに行ったら、是非とも立ち寄って欲しい施設です。
酒の街・西条へ
続いて紹介するのが、呉とは少し方向が違う、山陽本線沿いの街・東広島市の西条です。西条は、日本酒の街として発展してきた街です。
今でも日本酒の街として煙突などが残り、西条駅の目の前も酒蔵などが並んでいます。写真を撮影した際は仕事での訪問だったためお酒は飲めませんでしたが、是非とも西条に行った際は美味しい日本酒を楽しんで欲しいところです。
公共交通機関も充実した広島
ここまで広島の魅力を紹介してきました。広島の最大の魅力は、公共交通機関が充実しており、アクセスしやすいところ。ふらっと週末で、場合によっては日帰りで旅行することができます。
新幹線でのアクセスが便利な広島
広島へは新幹線でのアクセスが便利です。東京駅からは片道4時間で、新大阪駅からは片道1時間30分でアクセスすることができる、かなりの好立地です。
広島空港がやや市街地から離れたところにあるため、山陽新幹線を運営するJR西日本としても、新幹線の競争力がある街としてかなり力を入れています。
東京から、新大阪から、そして九州新幹線沿線の各地から、手軽にアクセスできるのが広島の大きな特徴の1つです。
JR山陽本線などを中心に公共交通機関が充実
広島周辺は、JR山陽本線などを中心に公共交通機関が充実しています。また、市内には路面電車の路線網が張り巡らされているため、レンタカーなしでも手軽に移動することができます。
JR山陽本線は広島駅から各方面へと列車が走っています。本数も多く便利です。宮島へ行く際などは山陽本線の列車を使うのが便利で良いでしょう。
呉方面へは観光列車「etSETOra」がオススメ
広島駅は新幹線の駅でありながら、特急列車が全くありません。そこで観光客の需要に応えるために、JR西日本は観光列車「etSETOra」を運転しています。
JR西日本と瀬戸内海汽船がタッグを組んで運航している「Sea Spica」とセットで、片道は鉄道・片道は船というルートを選ぶことができます(広島〜三原)。僕はそういう使い方はしておらず、呉までの移動手段としてetSETOraを利用しました。
車内は船をイメージしたデザインになっています。瀬戸内海の美しい海の景色を楽しむことができるようになっており、列車ならではの瀬戸内海の旅を楽しむことができます。
広島に来たら楽しみたい!お好み焼きなどの食文化
広島はB級グルメ王国と言ってもいいほど、庶民的なグルメが充実しています。広島に来たら、広島ならではのグルメも楽しみたいところです。
広島にやってきたらお好み焼きは必須!
広島のグルメといえばやっぱり、お好み焼きは欠かせません。焼きそばが入ったお好み焼きが広島流。広島の人は焼きそばの入っていないお好み焼きを「大阪風お好み焼き」というんだとか。
広島には、美味しいお好み焼き屋さんが山のようにあります。特に広島駅には複数のお好み焼き屋さんがあるのでオススメです。
牡蠣の料理も楽しもう
今回の記事でも少し紹介した宮島は、牡蠣が人気です。瀬戸内海沿岸の各地から人々が集まる場所として栄えた宮島は、海産物も多く水揚げされてきました。
カキフライや生牡蠣など、いろいろな牡蠣の料理を楽しむことができるのが、ここ宮島の牡蠣の特徴です。
広島ならではの郷土料理も楽しもう
広島といえばお好み焼きが有名ですが、お好み焼き以外にも広島の郷土料理はたくさんあります。
僕の旅行ではあまりグルメを重視しないため丁寧に紹介できませんが、広島に行ったら料理もぜひ、楽しんで欲しいところです。
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