だんだんと新型の8600系に置き換えられつつある予讃線の特急。最新の8600系にはさまざまな設備が整っています。
でも、まだそれなりに走っているのが8000系です。流線型の車体をしており、スピード感のある列車。今回は特急しおかぜ、いしづちで運用される8000系特急列車をご紹介します。
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特急「しおかぜ」「いしづち」8000系はリニューアルへ
2023年5月、JR四国からプレスリリースにて、特急「しおかぜ」「いしづち」の8000系をリニューアルすることが発表されました。
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デザインは最新の8600系と揃えられるようです。
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貫通型の先頭車両も、8600系のデザインを基に作られています。
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車内の様子はこの通り。1号車~3号車、および8号車のグリーン車・普通車指定席は8600系と同様の座席が設置されます。主に「しおかぜ」の普通車自由席に使用される4号車と5号車については、現在、8000系で普通車指定席として使用されている座席が使用されます。主に「いしづち」の普通車自由席に使用される6号車と7号車は現在の座席が踏襲され、コンセントの設置にとどまるようです。
また、指定席については全席に、自由席についても窓側にコンセントが設置されることになります。
8000系の車両は、普通車指定席と自由席で座席が違う!
まずは特急しおかぜ・特急いしづちの座席を見ていきましょう。
特急しおかぜ号は混雑するが、いしづち号はあまり混雑しない
特急しおかぜ(岡山〜松山)と特急いしづち(高松〜松山)は、途中の宇多津で併合・分離を行います。特急「いしづち」はよっぽど混雑しませんが、特急しおかぜはやや混雑します。車両数を見ても、特急いしづちが2両または3両しかないのに対し、特急しおかぜは5両あります。それでもやっぱり、特急しおかぜの方が混雑します。
したがって、特急しおかぜに乗車して本州を発着する場合は指定席を取るのがおすすめ。特急いしづちに乗車する場合、指定席を取るか否かは座席のグレードの違いによるでしょう。
新型車両である8600系は、自由席と指定席で座席自体は全く同じものが使われていました。しかし、旧型の8000系は、自由席より指定席の方がややアップグレードしています。ので、8000系の特急しおかぜに乗るのであれば、指定席を確保する価値は十分あると考えられます。2021年10月現在、特急しおかぜのうち8600系車両で運転されるのは
- 下り・しおかぜ・いしづち1・3・7・9・13・15・19・21・25・27号
- 上りしおかぜ・いしづち2・4・8・10・14・16・20・22・26・28号(ただし、2号はしおかぜのみ)
です。これらの列車は、指定席を取る価値はあるでしょう。
特急しおかぜ・いしづち 8000系の指定席
続いて、指定席の様子がこちら。
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「S-seat」と呼ばれる座席で、登場時のデザインからリニューアルされています。普通車と違って座席自体が大きいのでなかなか快適。
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青を基調としたデザインになっている車両と、オレンジを基調としたデザインになっている車両の2種類があります。
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座席の背面の部分は木を基調としたデザインになっており、座面の部分も落ち着きがあります。
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座席背面のテーブルもあります。
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背面テーブルを広げるとこんな感じ。正直、テーブルは十分に広いとは言い難い。新しくデビューした8600系(新型車両)と比べると、パソコン作業などがしやすいとは言い難いのが現実。
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JR四国の各特急列車にはフットレストも装備されています。これは新型車両でも同じ。
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新型車両には全席にコンセントが設置されましたが、この8000系には一部座席にしかコンセントが設置されていません。コンセントは、2号車・3号車・8号車の車端部のみに設置されています。
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こちらがグリーン車の様子です。グリーン車は、普通車指定席の座席をそっくりそのまま大きくした感があります。
特急しおかぜ・いしづち 8000系の自由席
こちらが自由席の座席です。
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やや古さを感じさせる座席になっています。写真が、なんだかよくわからない感じに傾いてて申し訳ありません。なんでこんな傾き度合いの写真になったか…これだけ傾いていると補正のしようがありませんでした。
車内ではWi-Fiも利用できる!テーブルも大きくはないもののある!
特急しおかぜ・いしづちでは原則、すべての車両で車内の無料Wi-Fiが利用できるようになっています。
特急しおかぜ・いしづち車内ではWi-Fiが使える!
新型の8600系には車内Wi-Fiも搭載されていますが、この8000系にも車内Wi-Fiが搭載されています。僕はてっきり、こちらの旧型車両には車内Wi-Fiが搭載されていないと思っていたので、これはかなりありがたいです。
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JR北海道が、インバウンド客が多いにもかかわらずWi-Fi設置に及び腰なのに対し、JR四国はかなり積極的で、既にほとんどの特急列車で車内Wi-Fiが利用できます。
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アップロードのスピードの方が速いです。実際、YouTubeで動画を観る、っていう程度なら全くもって問題なく使えます。
普通車指定席には木目調の座席
普通車指定席には、木目調を基調とした座席が配置されています。座席背面とテーブルの部分、それに座席の床の部分に木が使われることで、車内はかなり落ち着きのある雰囲気になっています。
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座面もそれに合わせた、茶色を基調としたデザインとなっています。これにより、車内に統一感があるのがブラウンの座席の車内です。
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一方、同じ座席ながらも青を基調とした座席の車両もあります。座席の色が違うだけで、基本的に座席の設備は同じです。
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JR西日本の新幹線と同様、普通車指定席と普通車自由席では別の座席が採用されています。
普通車自由席は古さを感じる座席
続いては普通車指定席です。普通車指定席はやや、古さを感じさせる座席です。
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テーブルも、お世辞にも新型の8600系と比べてしまうと大きいとは言い難い。
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パソコンを置くくらいなら全然問題にならない広さです。が、机と座席の間がやや空いているため、パソコン作業は少ししにくい、というのが本音です。
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古さを感じさせる座席ながらも、フットレストはしっかりあります。僕はあまり使いませんでしたがね。
他にも特急ならではの車内設備が!特急列車で四国の周遊の旅を
他にも特急車両ならではの設備があります。
携帯電話での通話用スペースがあるのは8000系ならでは
この8000系には、携帯電話での通話スペースが設けられています。元々は喫煙ルームだったようですが、完全禁煙化のために喫煙ルームとしては使えなくなりました。そこで、現在では携帯電話の通話スペースとして使われています。
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内部はこんな感じ。喫煙ルーム感が半端ないですね。
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お手洗いはややふるさがあるものの、洗面台は一部改修済み
続いてトイレです。お手洗いは、古い列車にはよくあるパターンで和式です。金属製の便器でできた和式便所です。
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トイレはやや古さを感じさせるにも関わらず、洗面台はそれなりに綺麗です。こちらは普通車指定席の座席と同様、木目調を基調としています。リニューアルされた洗面台だと思われます。
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また、1号車のデッキからは一応、前面も見られますが、がっつり全面展望を楽しむ、と言った感じではありません。
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新型の8600系でも前面展望はなかなか楽しめないので、こればっかりは仕方ありませんね。
特急列車で充実の四国旅行を!
今回はJR四国の8000系特急電車をご紹介しました。今でも特急しおかぜ・いしづちとして走っている特急列車です。
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特急しおかぜは岡山から瀬戸大橋を渡って松山へと向かいます。特急いしづちは、高松から海沿いをひたすら走り松山へと向かいます。
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岡山から来た特急しおかぜと高松からきた特急いしづちは宇多津で連結をします。
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JR四国では、特に瀬戸大橋線が開業してからは併結が日常茶飯事。素早く併結作業が行われます。
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四国島内に入ると、列車は車体を傾けながら高速での走行を開始します。これがなかなか爽快。
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JR四国の特急に乗って、四国の旅を楽しんでみませんか?
なお、新しい8600系特急についての記事も書いています。こちらも合わせてご覧ください。
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