以前に紹介した、一生に一度は行きたい花火大会「全国花火競技大会」、通称「大曲の花火」。
以前の記事で、大曲の花火の魅力を写真でもって紹介しました。この記事では、実際の花火大会の会場の様子、アクセスやJRの混雑など「実際に行くけどここが気になる」箇所を徹底的に解説していきます。
自分が、「大曲の花火」へ行く前に知りたかったことをまとめました。これ以外にも知りたいことがあればコメントしてください!記事にどんどん追加します。
会場周辺は大混雑する 大曲駅から会場までは徒歩のみ
大曲の花火大会はかなり混雑します。大曲の花火が開催される大仙市は人口4万人。この人口4万人の街に、この1日は60万人〜70万人が訪れるので当然、かなりの混雑になります。
歩行者天国が確保されたりするため比較的歩きやすい
大曲の花火へはJRを利用するのがオススメです(JRについては後述)。最寄駅は大曲駅であり、秋田新幹線も停車します。
大曲駅から会場にかけての道は花火大会当日、車両の通行が規制されます。歩道を含めて歩行者が歩けるようになっており(会場周辺の多くの道路が正午12時から深夜12時まで車両規制)、混雑はするもののそれなりに歩きやすくなります。
会場周辺は花火大会の当日正午ごろから深夜12時ごろまでは規制が敷かれます。車ですぐ近くまでいくと深夜まで出られないことになります。車で行くのであれば、車中泊をし翌朝動き始めるつもりで準備をしておく必要がありそうです。
大曲駅からは徒歩30分程度
大曲駅から花火大会の会場までは徒歩でおおよそ30分です。比較的距離があります。花火大会当日は、会場周辺には規制が敷かれるため、バスの運行はなく、タクシーなどを利用することもできません。歩きが基本となります。
チケットを購入するとチケットと同封で郵送されてくるマップを確認し、あらかじめルートを確認しておきましょう。丸子川を渡る橋が、花火大会会場と大曲駅を結ぶ直線上からやや離れています。
ただ、花火大会当日は多数の看板が設置されます。また、人がかなり多く、会場までの流れができています。そのため、比較的遠いながらも道に迷うことはないでしょう。
宿泊は早いうちからリサーチしておこう
大曲の花火へ行きたいのであれば最も重要だと言えるのがホテルです。ホテルはかなり前から満室になります。8月末の夏の花火の場合、3月までを目処にとりあえずホテルは押さえておくのが無難です。特にビジネスホテルなどは、数日前までであればキャンセル料が一切かからない場合が多いので、とりあえずネットで押さえておきましょう。
まず、大曲市内のホテルは取れないと思っていいでしょう。そこで選択肢として挙がるのが主に、
- 秋田市内
- 盛岡市内
- 横手市内
となってきます。秋田市内・盛岡市内ともに秋田新幹線で乗り換えなしで行くことができます。なお、仙台市内にホテルをとった場合、臨時新幹線こまち288号(仙台23:59着)が運転されたとしても大曲を22時19分発となります。また、2022年の臨時こまち288号は、途中、盛岡・古川のみに停車でした(一ノ関などには停車しません)。そのため、仙台市内にホテルをとった場合、大会提供花火を見終わった段階で切り上げ、駅へ向かう必要があります。乗り遅れたら終わりです。
秋田市内のホテルは、直前まで調べていましたがまず空室は出ませんでした。盛岡市内のホテルは、3か月前の段階ではほぼ埋まりきっており、高いホテルだけが残っている状態。しかし、盛岡市内のホテルはその後ポツポツと空室が出ることもありました。盛岡への終電は2022年では1:21大曲発まであり、この時間帯には駅前はガラガラの状態のようなので、終電を逃す心配もほとんどないと言っていいでしょう。
なお、横手は新幹線が通っていないこともあり、比較的ホテルは少ないです。したがって、秋田市内または盛岡市内が最も選択肢として考えられる場所になります。
ホテルの場所が決まったら、ちょうど良い時間の新幹線をあらかじめ予約しておきましょう。次の章では、新幹線の予約などについて詳しく解説します。
「大曲の花火」会場までのアクセス
既にホテルの場所の段階で少し触れましたが、ここで改めて「大曲の花火」会場までのアクセスを解説します。
秋田新幹線が最も便利 臨時列車も多数運転
最も便利なのが秋田新幹線など、JRでのアクセスです。大会側もこのアクセスを推奨しています(マイカー利用でも、JRの少し離れた駅に車を停め、そこからJRで会場に入ることを勧めています)。今回、僕は秋田新幹線を利用して大曲に入りました。
大曲の花火大会当日はかなりの混雑になります。そのため、多数の臨時列車が設定されます。上の記事「[2022年度版,指定席空席情報掲載]「大曲の花火」第94回全国花火競技大会 臨時列車情報」では、2022年度の情報ですが、臨時列車の情報を、直前での空席情報を含めて掲載しています。花火大会終了後のJR各方面の列車は、特に22:30ごろ〜24:00ごろに大曲を出発する列車を中心に指定席は取れない状態になります。1ヶ月前の10時ちょうどに「えきねっと」などを使って確保する必要があります。
続いて、混雑状況などについて詳しく解説します。
新幹線のきっぷは発売と同時に確保しよう 当日の駅では入場制限も
新幹線のきっぷは発売と同時に売り切れます。特に争奪戦になるのは、
- 花火大会当日の昼前後に東京駅を出発する秋田行き「こまち」号
- 花火大会当日の終了後23:00前後に大曲を出発する盛岡方面の「こまち」号
です。これらの列車は発売と同時に売り切れます。なお、「えきねっと」の事前予約では座席は確保できません。「えきねっと」の事前予約は10時から順次予約を開始しますが、数分のロスがあるため、10時ちょうどに満席になった場合は確保できないからです(僕は事前予約開始時間ちょうどに事前予約の申し込みをしたのに取れませんでした)。
当日の昼前後に出発する秋田新幹線「こまち」号をはじめとした、大曲行きの新幹線も大変混雑します。僕は今回、発売開始の翌日の早朝にたまたま空席が出たため、そこを狙って座席を確保しました。そのため本当に幸運に「びゅうダイナミックレールパッケージ」で予約することができました。しかし、おそらくあの新幹線に乗っている乗客の中で「びゅうダイナミックレールパッケージ」を使った乗客はは唯一と言っていいであろう、というくらいいきなり売り切れます。
駅の手前200メートルほどは「JR行列」となっており、行き先ごとに分けられています。新幹線は「盛岡方面(立席)」「秋田方面(立席)」「指定席」という分け方がされています。そのため、指定席を持っていると指定席保持者専用の列に並ぶことができ、新幹線の発車10分前を目処に駅に行けば間に合います。
なお、乗り遅れた場合は座席の保証がありませんが、その列車以降の列車に立ち席で乗車することができます。
また、当日の新幹線は満席になるため、「特定特急券」で座席に座ることはまずできません。指定席を確保できない場合、立ち席になることを覚悟する必要があります。大曲から盛岡までであれば1時間かからない程度なので許容範囲内ではあるでしょう。
花火大会終了後の大曲駅は大変混雑します。各号車の乗り場にスタッフの方がおり、まず指定席を持った人を案内、そしてその後ろに立席特急券の乗客が案内されることになります。混雑から車内で号車間の移動が難しいこともあり、指定席特急券を確保している乗客が全面的に優先されるのは致し方ないところですね。
航空各社は機材の大型化などで対応
航空各社は機材を大型化し、需要に対応しています。東京・羽田ー秋田の便はANAでは、通常B737やA320(160席〜200席以下)などのいわゆる小型機がメインですが、大曲の花火大会の前後にはB787-8(335席)やB767-300(270席)などの中型機〜大型機が投入されています。
2023/05/16現在、写真のように東京・羽田空港からは1万円程度で早割を確保することが可能です。「ーーー」となっている部分がありますがこれは、機材が異なる日は別の便として表示しているためです。
普段はこんな感じです。日によって異なる機材を投入することはあまり多くなないので、大曲の花火の開催日周辺だけが特に、飛行機の大型化などが行われているのがよくお分かりいただけると思います。
飛行機は早めに予約したほうが圧倒的に安価なため、早めに計画を立てて座席を予約しておくのがオススメです。
会場へは2時間〜1時間前を目処にいこう
大曲の花火大会当日は、大曲駅から会場にかけてかなり混雑します。会場へは、1時間〜2時間前に行くのがベストです。
2022年夏の「大曲の花火」の打ち上げ開始時間は、
- 昼花火競技 17時15分~
- 夜花火競技 18時50分~
でした。開始1時間〜2時間前は大曲駅から会場へのルートも非常に混雑することを考え1時間ほどを要すると考えれば、15時〜16時ごろに大曲駅に到着するのがベストの時間であるといえるでしょう。
以下、主な見どころの時間を掲載しておきます。
見どころ(2022年の例) | 時間 |
---|---|
オープニング | 19:00ごろ |
特別プログラム (前回大会 内閣総理大臣賞) | 20:40ごろ |
大会提供花火 | 21:00ごろ |
フィナーレ | 21:30ごろ |
全プログラム終了 | 22:00前 |
やっぱり大曲の花火で一番見たいのは「大会提供花火」。すごい迫力です。大会提供花火は例年、21時ごろに始まり5〜10分程度です。
参考までに2022年の「大曲の花火」の、大会提供花火の映像リンクを載せておきます。
秋田空港からは、秋田駅を経由する
秋田は東京から新幹線で約4時間、比較的距離があるので飛行機で秋田入りを考える方も多いでしょう。大曲の花火の当日は、朝の各方面から秋田への便も大変混雑します。僕が確認した限りでは、当日午前までに出発する秋田空港行きの便はほぼ全て満席でした(僕の地元・名古屋からの便もほぼ満席でした)。
花火大会当日も、バスの臨時便などの設定はありません。秋田空港から大曲への直行臨時便が欲しいところですが、会場周辺は車両が大幅に規制されるため設定不可能なのでしょう。
秋田空港から「大曲の花火」会場へ向かう場合、片道3時間は見ておく必要があります。
秋田空港から大曲駅までは、一般道で約35.2km、タクシーでは約13,400円程度です。ただし繰り返しますが、大曲の花火大会当日は会場周辺に規制が敷かれるため、たとえタクシーであっても会場直近まで行くことはできません。
大曲の花火の当日は、公共交通機関を使用する場合は結局最後はJRを使うと思った方がいいでしょう。
チケットはネットで予約
チケットはネットで発売されます。2022年度は、ローソンチケットとイープラスにより発売されました。
チケットは争奪戦
チケットは争奪戦になります。特に、ベンチ席やテーブル付き椅子席、ブルーシート席などは満席になります。
チケット発売は、おおよそ1ヶ月半前の10時です。2022年度は、
チケット発売 | 7月11日 午前10時 |
花火大会当日 | 8月27日 |
でした。
チケットは郵送で送られてきます。首からかけるタイプのものです。入場ゲートでいちいちチェックなどではなく、入場ゲートのところに10人近いスタッフの方がおられ、首からかけていない人は止められる、という形式です。チケットを忘れると入れないので注意が必要です。販売価格は、
- テーブル付イス席(定員4名) 30,800円
- ベンチ席(定員3名) 16,500円
- パイプイス席(定員1名) 5,500円
- ブルーシートエリア(定員4名) 11,000円
- 堤防席(定員3名) 19,800円
となっていました。
2022年から、座席のスタイルが大きく変更されました。2人または3人までで行くのであればベンチ席がオススメです。4人で行くのであればテーブル付きベンチ席がオススメ。
座席は全て指定です。自分で指定することはできず、おそらく先着順で座席が決まります。なお、一部の座席を旅行会社が押さえていると思われ(旅行会社は申し込み方法が個人とは異なる)、10時ちょうどに申し込んだからといって最前列になるとは限りません。
服装に注意 天気が悪い場合はカッパが必須!
大曲の花火の大会ホームページには2022年の花火大会開催前、「着物でくると大変な思いをします」と赤字で掲載されていました。夏であることもあって暑く、国内トップの花火大会ともあって大混雑。浴衣などを着ることは本当にオススメしません。大曲駅までの帰り道などは混雑がすごく、また駅でも立ったまま待つことになるので動きやすい服装(具体的には靴はスニーカーなど、服はジーパン・Tシャツなど)、また、天候次第では汚れてもいい服装を強くお勧めします。
2022年の大曲の花火は大雨でした。雨予報の場合、カッパが必須です。雨が降ると、もちろん花火大会の会場周辺のコンビニからは雨具が消えます。僕たちは新幹線に乗る前の東京駅でカッパを購入しました。カッパがなかったら風邪を引いていた気がします。
なお、花火大会自体は荒天でなければ雨でも決行されます。
首都圏から遠い、それでも行く価値のある大曲の花火
大曲の花火大会は首都圏からかなり遠いです。それでも行く価値があります。
歴史のある花火大会であり、花火師たちがここぞとばかりに自分達の花火を披露します。そして、迫力ある大会提供花火は見ものです。
首都圏では最近、大曲の花火より打ち上げ本数が多い花火大会があります。大曲の花火は、ただただ迫力だけではなく「創造花火」は名前の通り、花火でいかに表現するかが問われます。ただただ力技ではなく、美しさを、表現力を求める花火が多く見られます。
一生に一度は見ておきたい「大曲の花火」、このページも参考に是非とも現地へと足を運んでみてくださいね。
大曲の花火は、著作権の都合でBGMをつけざるを得なかったのですが、動画を作成しました。
日本三大花火大会の1つに数えられる「大曲がりの花火」。日本三大花火大会の1つ「長岡花火」にも実際に足を運んできました。その記事はこちらから。
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