日本一周10日目 津軽海峡フェリーに乗って青森へ、リゾートしらかみの旅

ひとり旅
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日本一周もこれで10日目になりました。全行程の約1/2です。日程を考えても、実際に行き先を考えても折り返し。ついに本格的に南下を始めます。今日は函館から秋田を目指す予定です。

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朝の函館を離れ、津軽海峡フェリーで青森へ

1日とちょっと、合計2泊滞在した北海道もこれで終わり。北海道を離れて本州へ戻ります。

今まで、名古屋から飛行機で北海道に来たり、今回は新幹線で北海道に来たりとさまざまな手段を使ってきました。函館から本州の青森へ渡るのであれば、圧倒的に新幹線が早いです。

が、何度も書いているように今回の旅は別に急ぐ旅ではありません。今までにやってきたような飛行機・新幹線で津軽海峡を渡るのも面白みがありません。

朝一番の津軽海峡フェリーで函館から青森へ

朝一番の津軽海峡フェリーで函館から青森へと渡ります。7:30に函館を出発する便であり、その20分前にはチェックインを済ませなくてはならない。そう考えると、函館駅を6:31のバスに乗るしかありません。ということで、朝6時には起きて準備をします。

昨日のうちにある程度荷物はまとめておいたので今日は朝から出発するだけです。

バスに乗って津軽海峡フェリーの乗り場へいきます。バスは、僕を含めてお客さんが2人しかいませんでした。おや、これはもしかして、ほとんど貸切状態でフェリーに乗れるのか?

と思ったらとんでもありません。津軽海峡フェリーは、車で乗船するお客さんが結構いるんですね。新型コロナウイルスの影響もあってビューシートなどは座席数が半減されています。それもあり、ビューシートは満席でした。

自分の座席についてので、ちょっと船内を散策します。

短距離フェリーとしては充実の設備

津軽海峡フェリーはそこまで長距離を運航するフェリーではありません。青森から函館でも片道約3時間半程度、一夜を明かすほどの距離ではないのです。

個室はありますが、それ以外の等級はごくごく普通の船の設備。ビューシートはリクライニングシートとなっています。

普通席については、雑魚寝の状態。それこそ昨日見た、青函連絡船と同じような感じです。ただし、船の左右の窓側にある机とテーブルは自由に利用することができるため、ここで食事をしている人はいました。

一昨日の夜に登った函館山を右手に見ながら、フェリーは少しづつ進んでいきます。新幹線と違ってゆっくりですが、それでも新幹線の3倍の時間で行ってしまうんですね。フェリーは青森から函館までを最短距離で結ぶからでしょう。

新幹線の駅がある木古内周辺です。

今日は朝早かったこと、そして津軽海峡フェリーのビューシートは最大まで倒すとほぼフルフラットになることもあり気づいたら寝ていました。僕は普段、交通機関でも30分以上寝ることはあまりないため、30分で起きます。

この椅子、ビューシートと言いながら完全に寝かせにきてるよな。寝れないような硬い椅子よりは全然いいですが。周りも比較的朝早い便だからか、寝ているお客さんが多くいました。

しばらくすると青森県が見えてきます。青森港は少し入ったところにあるので、青森県が見え始めてもなお、船旅は続きます。風が強いためか、途中やや揺れながらもフェリーは進んでいきます。

特に津軽海峡の、函館と青森の間ではインターネットが不安定なため、オフライン環境で記事の執筆を進めます。

今回はビューシートに座っていたこともあり、前方がよく見えます。少しづつ青森が近づいてきました。いよいよ本州へ戻ってきました。ここからは、僕がまだ行ったことのない秋田県から山形県を経由して、もう一つ未踏の地・新潟へと、ついに日本海側を渡っていくことになります。

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青森に上陸!津軽海峡フェリーの青森ターミナルから青森駅まで歩く!

青森港に到着しました。新幹線と違って、本州に戻ってきたぞ〜!感がすごくします。

青森駅まで歩くも、いい感じのご飯が見つからず…

青森フェリーターターミナルから青森駅までは、フェリーの発着時間帯に合わせてバスが運行されています。このバスも、300円程度なので今回の旅で他に使っている交通費を考えればあまり大したことはありません。

しかしバスまでは少し時間があり、歩いて青森駅まで行っても片道約30分程度なのでバス待ち&バスの時間と大して変わらない。そして何より、この先の列車の乗り継ぎの都合もあって青森でゆっくりできる見込みがあまりないので、せめてでも歩いて青森の雰囲気を味わっておこう、ということで青森駅までは歩くことにしました。

防波堤の裏には、ちょっとした遊歩道のようなところがあります。松の木がたくさん植っています。

のんびりのんびりと歩いていたら、気づいたら青森駅に到着です。

昼ごはんは見つからず

青森駅に到着です。青森駅は改修工事中のよう。新幹線開業前は、あらゆる列車が発着し、もちろん北海道方面への特急列車もここを発着していました。本州最北端の都市間輸送大ターミナルとして、北海道方面や秋田方面、そして国鉄時代には新潟や大阪方面への列車も発着していました。

それが今では、新幹線開業によって秋田方面を除くほぼ全ての都市間輸送の役割が新青森に移り、今では八戸方面の在来線もJRではなくなりました。以前、鹿児島に行った際、鹿児島は鹿児島中央駅に全列車が集中しているため、鹿児島駅前は単なる「住宅街の駅」という感じ。住宅はあるものの飲食店の類は全くなかった覚えがあります。

そんな記憶があったので、新幹線開業で地元のお客さんしか使わない駅になってしまったのかなあ。と思いつつも、朝が早かったこともありかなりお腹が空いている。もうこれは耐えれない、ということになって吉野家で食事を済ませることに。

お腹が膨れました。昨日の朝、函館の青函連絡船を見に行って「青森側にも青函連絡船が置いてある」ということは知っていました。それを見に、青森駅の裏側、駅から出て少し歩いた海側へと向かいます。

ねぶたの家 ワ・ラッセへ

裏へ来たらいろいろあった…何これ早く言ってくれよ…ここでお昼ご飯食べれたじゃないか、そしたら青森まで来て吉野家で済ませる必要なんてなかったじゃないか…

まあいいでしょう。この後のリゾートしらかみまでは1時間ほど時間があるので少し観光します。青森駅のうら側に行って初めて、「ねぶたの家 ワ・ラッセ」を発見したので少し迷います。青函連絡船記念館を、青森側と函館側の両方で制覇しようとも思ったのですが別の観光地を見つけてしまった。

1時間しか時間がないので両方見学するのは厳しい。

迷った結果、せっかくならまだ見ていないものを見たい、ということで「ねぶたの家 ワ・ラッセ」に入ります。入館料620円とそこそこしますが、せっかくなので入ろうと。

最初は、こういう類の博物館などにはよくある、「ねぶたの歴史」などを紹介する展示です。よくあるなんて言ったら「よくありすぎて興味ない」みたいかもしれませんがそんなことありませんよ。

ねぶたは元々の起源は江戸時代まで遡ります。江戸時代からは藩の政策により禁止されたり大きさが制限さりたり、あるいは全て藩の許可制(つまりは検閲されること)になったりと、さまざまな歴史を辿ってきました。そして昭和に入り戦争が始まると、自粛されたり、戦争末期には戦意高揚のために大々的に行われたり。伝統工芸ってどんなものでも苦難の歴史を辿ってきているわけだし、そうやって折れそうになったものほど素晴らしい。ここ2年は新型コロナウイルスの影響で開催が見送られています。それでもこうやって「ねぶたの家」ができるほどに、ねぶたへの期待は大きい。新型コロナウイルスが収まったら、是非とも再び大々的に開催して欲しいものです。

そんな展示を見ながら少しづつ奥へ行きます。すると、、、

ねぶたです。展示のために作られたレプリカではなく、本物です。こんな大きさなんだ。上から見てしまうと、大きさはしょうじき「予想した通りだなあ」って感じ。想像以上にでかいなあとはなりません。しかし…

したから見ると、もう迫力が違う。めちゃくちゃ違う。迫ってくる感じがします。

ねぶたは、骨組みを木などで作り、電球を入れることで光っています。ねぶた師と呼ばれる、ひとことで言ってしまうと「ねぶたをデザインし、作成を監督する芸術家」と、作業を行うスタッフが協力して作成します。作成した骨組みの上に、上質な和紙を貼り、墨で目などを描き、顔料で塗るそう。

解説でびっくりしたのは「ねぶたは図面はない」ということ。ねぶた師の方が「見物される方から、よく『図面はないのですか?』と聞かれるんだけれども、ねぶたに図面はありません。少なくとも、図面を作ってねぶたを作成したらもっとつまらないねぶたができるでしょう」と言っていました。ねぶたは、見物客の手前にくる部分の、最も手前の部分をいかに高くするかが勝負で、いかに見る人の目をごまかすか、で迫力が決まるそうです。ねぶたの重さ4トン、実際の祭りでは見物客に迫って見栄を張ります。本当はねぶた祭りも見学したいですが、新型コロナウイスの影響でここ2年は開催が見送られています。

やっぱり、本物を見ることができるのは全然違う。迫力ある本物に加え、実際のお祭りでの演奏も行われました。実際にはこれをもっとたくさんの人でやるって考えるとかなり迫力ありますよね。新型コロナウイルスの影響が少なくなって再開されたら、是非とも見にきたい祭りのひとつです。

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5時間超えのロングランでも飽きることない!リゾートしらかみで五能線の絶景旅へ

青森から日本海に沿って南下します。今日は頑張って秋田まで行きたい。というか、ここまで来たらもう、秋田までの特急も走っているので簡単に秋田まで行くことができます。

が、もちろん今回は特急で一気に秋田まで抜けてしまうわけではありません。そんな面白みのないことをするつもりはありません。

青森からはリゾートしらかみ

青森から乗車するのはリゾートしらかみ。リゾートしらかみは日本海沿いに走る絶景路線である五能線を走破する観光向けの快速列車です。特急列車ではないので、特急券が必要なく。たった520円の指定席料金で5時間分のリクライニング指定席が確保される、超絶魅力的な列車です。

青森から乗ってくる人は意外と少ない印象です。途中の弘前から乗ってくるお客さんが多いです。弘前で進行方向が変わり、川部でまた進行方向が変わります。川部からそのまま五能線に入れば、進行方向を一度も変えることなく五能線へ入れますが、弘前から乗ってくるお客さんが多いからでしょう、あえて2回の方向転換をしてまでして弘前に停車します。

お昼ご飯に青森名物を食べられなかったことの腹いせに、りんごジュースを2本のみ、そしてりんごチーズケーキを食べます。ここまで来てちょっと後悔した、「青森駅のあの宗教チックなリンゴジュースしか売ってない自販機のリンゴジュース、全て買ってこればよかった」。「王林」は優しい甘さがあり、丸みのある味になります。一方、「ふじ」は甘さの中に酸っぱさがあり、スッキリした味がします。

リゾートしらかみは、ビジネスや通学・通勤の需要なんかより観光の需要が大きい。それもあり、車内では様々なイベントが行われます。まずは青森県の伝統、「金多豆蔵 人形一座」です。人形劇です。これを列車の中でやってしまうのがすごい…

続いては津軽弁での語り部のお話です。やさしい津軽弁ですが、申し訳ない、何を言ってるかよくわからなかった。でも、雰囲気を味わえたからOKです。

D席側に岩本山が見えます。富士山に形が似ていますが、大きさは富士山の5分の1程度。大きさが富士山の5分の1程度であありながら青森県では最高峰の山です。今回は山頂付近が雲に隠れていてなかなか見えませんが、晴れている時は富士山と同様、非常に綺麗な整った形をしています。地元では山そのものが御神体と考えられ、古くから信仰の対象となっていました。

五所川原駅からは津軽鉄道が分岐します。ご覧の通り、かなり古い車両も保管されています。こんな鉄道車両で旅がしたいな、とは申し訳ないですが僕は思いません笑笑

今日からは日本海側!リゾートしらかみでの、日本海絶景の旅

鯵ヶ沢駅を過ぎると日本海が見えてきます。最後まで乗り通して考えてみると、最初は美しさは控えめという感じがします。でも「うわぁ、日本海だぁ」という感じはとてもします。

途中の千畳敷(せんじょうじき)で15分停車します。車掌さんからも「千畳敷海岸を散策することができます。千畳敷でのミニ散策をお楽しみください」とアナウンスがあります。出発3分前に警笛を鳴らしてくれるので、よっぽど遠くまでいかなければ大丈夫です。

千畳敷は日本海に面した、岩の海岸です。長年の波で削られたのでしょう。この「リゾートしらかみ」に乗っていた。ほとんどのお客さんが実際に降りて千畳敷の景色を楽しんでいたように思います。

時間帯が夕方ということもあり、少しづつ太陽が傾き始めるころ。綺麗です。昼間の、雲が一切ない日にも来てみたいものですね。

車内の売店でサイダーを購入しました。JR東日本の観光列車は、車内でクレジットカードは原則使えませんが、Suicaなどの交通系ICカードは利用できることが多いです。この「リゾートしらかみ」でも、ICカードで支払いをすることができます。JR東日本が使用している、独自の車内販売用の決済機なのでしょうか。

五能線は、津軽国定公園の中を通過します。この辺りが秋田と青森の県境で、日本海がよく見えます。ここが五能線で最も景色がいい区間であり、ここを五能線はスピードを落として走ります。

東能代駅で3度目の方向転換となります。ここ東能代からもまだ少し時間がかかります。東能代から秋田までは1時間程度です。ここでは向きを変える客もいるので僕も座席の向きを変えました。最後の1時間で少し車内を散策していたのですが、普通車指定席(椅子席)は3両あるのですが、そのうち座席の向きを変えているのは僕たちの号車だけでした。石北本線の特急オホーツク・特急大雪に乗った時はほとんどみんな座席の向きを変えていたのになあ。

奥羽本線に入ってかなり線形がよくなることもあり、加速してどんどん走ります。右手に大潟村が見えてくるころ、夕日がちょうど沈み始めて景色が良くなります。

僕の前のお客さん、どうみても鉄道ファンなのですが、乗ってきて最初から何も言わずにリクライニングをマックスまで、それも勢いよく倒してきたんですよね。僕自身、リクライニングを倒すので特にいいんですが、何も言わずにすごい勢いで倒してきたのはびっくりです。そして途中からマスクをしていない。売店で買ってきたお酒を飲んでいるんだが、飲み終わった後もマスクをしていなくて(喋ってはいないのでまあいいが)、そして景色が変わると通路を挟んで向こう側の席にガタン、と音を立てて行ったり。ちょっとマナーがなさすぎるなと思います。僕はこんな旅行者にならないように気をつけなくては。

リゾートしらかみの5時間の旅が終わり、秋田に到着です。全くもって退屈することはありませんでした。

秋田で地鶏を食べ、チェックイン。たかが移動、されど移動の1日でした。

秋田駅で夕食を食べます。秋田駅のショッピングモール「トピコ」の4階にはさまざまな飲食店があります。元々は横手やきそばを食べようと思っていたのですが、ここにある地鶏が美味しそう。ということで、地鶏のお店に入って秋田比内地鶏やで冷やがけそばセットを頼みます。

冷やがけそばは出汁がさっぱりしていて、さらに鶏肉が味に締めを加えているのがなかなかいい。そして親子丼は、鳥が、よく言えば旨味が出てる、悪く言えば少し臭さがある。臭さというか、焼き鳥のような味です。親子丼の卵がものすごいふわっとしてて美味しいです。青森では青森らしいものを食べられなかったので秋田では挽回。満足です。

今夜は秋田駅前のコンフォートホテルに宿泊です。安心・安定のコンフォートホテル、ベッドの寝心地がかなり良い。心地良すぎて10時半ごろには寝てしまいました(そのためこの日の記事はアップするのが遅くなりました)。

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