広大な国・アメリカ。同時に、自由の国でもあるアメリカ。アメリカは広く、そして寛大な文化を受け入れるアメリカは実に多種多様な文化を持っています。
こちらの記事でも解説した通り、僕自身は2023年3月に「アメリカ大陸横断の旅」を決行。アメリカ大陸横断旅の経験をもとに、アメリカの文化から感じたこと、学んだことを僕なりの言葉で表現します。アクセスの多い記事にはならないでしょうが、このブログの真骨頂である「感情を持って旅をする」を体現した記事です。
日本から地理的距離が近い西海岸
アメリカの西海岸は、最大の都市・ロサンゼルスやITの先駆けであるサンフランシスコなどがあります。日本から地理的に近いこともあり直行便も多数あり、東海岸と比べるとやや行きやすい場所でもあります。
Los Angeles(ロサンゼルス)はアメリカ第2の都市で西海岸最大の都市
まずは西海岸のロサンゼルス。西海岸は日本に近い側であることもあって、日本からの直行便も多く設定されている。
カリフォルニア州で最大の都市であり、アメリカではニューヨークに次ぐ第2の都市。西海外にあるため、東海岸のニューヨークより日本に近く、日本人には馴染みが深い。アメリカ合衆国の文化や歴史を感じられる都市。
人種や文化が多様であり、アジアの文化も含む多数の文化が根付いている。その一方で、高級ブランド店や有名シェフによるレストラン、テーマパークなどもあり、富裕層のニーズも満たす。
年間を通して温暖な気候が特徴。都市内にはビーチや山、砂漠などの豊かな自然がある。また、文化面では、映画や音楽、アートなどのエンタメ文化が根付いているのが特徴。ハリウッド映画の本場であり、ハリウッドは重要な観光地となっている。
San Francisco(サンフランシスコ)は寛容さを持つまちでオフィスが発達
サンフランシスコ。日本人も多くが聞いたことがあるであろう、アメリカでも大きな都市。日本からの直行便もあり、最近では巨大テック企業の本社がある街として発展している。
先進的でリベラルな町。社会通念にとらわれない、寛容さを持っている。文化面では、アメリカの最先端をいく文化がある。IT産業では世界最先端を行くなど、経済的にも重要な都市である。また、その寛容さからLGBTなどのマイノリティが多く住み、オーガニックにこだわるレストランなどもある。
観光地としては1年を通して暖かいため、1年中が観光シーズンと言えるのも大きな特徴。地下鉄や路面電車、バス、そしてケーブルカーなど公共交通機関が充実しているため、特に海外からの観光客にはハードルが低い街。
サンフランシスコ郊外の街として発展したSacramento
巨大テック企業が多くあるサンフランシスコの郊外にあるため、半導体や電子機器などの先端産業で栄える街。古くからサクラメント川を中心とした交易の場として栄えた歴史がある。
サクラメントに位置するカリフォルニア大学デービス校は1905年に設立された州立大学で、農学部は世界トップクラスと言われる研究成果を誇っている。
庶民的な人間の温かさを感じることができる街・Reno
庶民的な雰囲気に包まれている街。ラスベガスに次ぐカジノシティであるが、庶民的な部分もあるためその温かさを感じることができる。シエラネバダ山脈の麓に位置する街であるため、夏はウォータースポーツ、冬はスキーなどのウィンタースポーツを楽しむことができる。また、周辺にはローカルに愛される魅力的な街が点在している。
大陸横断鉄道を使うと、ここRENOからロッキー山脈越えに入ります。大陸横断鉄道ではこの辺りから絶景が続きます。
アメリカ中央の都市
アメリカといえばロサンゼルス・サンフランシスコや、日本から最も近いシアトルなど、西海岸が日本人からは身近。また、大西洋に面する東海岸沿いにニューヨークやワシントンD.C.などの都市も。しかし逆に、その間の内陸部の都市はあまりフォーカスされないのも事実。
普段であればあまり踏み入れることのない、アメリカ内陸部の都市を列車は進みます。
ウィンタースポーツで人気のSalt Lake City
2002年に冬季オリンピックが開催されたことで有名になった都市。ロッキー山脈の一画、ワサッチ山脈に位置する街である。その自然環境から、良質な雪が降る街として知られている。スノーシーズンになるとパウダースノーを求めて多くのスキーヤー・スノーボーダーがやってくる。
地元ではNBA(バスケットボール)が大人気で、最近ではサッカーMLSに「レアル・ソルトレイク・シティ」が参入し、2018年にはプレイオフに進出するなど、街全体でのスポーツ熱もある。
文化面では、モルモン教(キリスト教の聖書に加え、「モルモンの書」を聖典とする)の人々が中心である。モルモン教徒は元々、イリノイ州などでの宗教的な迫害から逃れるために移住してきた。ソルトレイク・シティ市民の半数以上がモルモン教徒であるとされている。
アメリカ中部の交通の要衝・Denver
ロッキー山脈の山麓に位置する街。2014年に交通の要衝であるデンバー・ユニオン駅が完成し、その後はデンバー・ユニオン駅を中心とした街づくりが進んでいる。駅の設備がかなり充実しており、市民の憩いのスペースとしても使われている。現在はデンバー・ユニオン駅周辺が建設ラッシュとなっており、コロラド・ロッキーズのスタジアムもデンバー・ユニオン駅のすぐ近くにある。アメリカ国内でも経済成長が目覚ましい都市である。
そのような高度発展に加えて、アメリカの中心部にあるため、アメリカ国内各地からの文化が集結。特に、先住民族、ヨーロッパ系、アフリカ系、ヒスパニックなど多種多様な民族が暮らしている。
日本からの直行便も運航されているため(成田発着)、日本人にとっても行きやすい都市。都市部での食事やショッピング、芸術鑑賞、スポーツ観戦など、どれもレベルが高いことが特徴である。
街から見えるロッキー山脈はまさに絶景。デンバーの北西には、大陸分水嶺(ぶんすいれい)があり、富士山よりも高い4000m級の山が20近く連な李、その美しい山並みは圧巻である。ちなみにデンバー国際空港は、このロッキー山脈の景色をイメージしてデザインされている。
日本からの直行便も多数 米北部の中央に位置するChicago
アメリカの中央部、その中でも北部に位置する大都市。その立地から、古くから交通の要衝として発展してきた場所で、全米を網羅するアムトラックの拠点駅となっている(鉄道でアメリカ大陸横断をするためにはシカゴ・ユニオン駅で乗り換えが必要)。
シカゴ都市圏の人口は1000万人越えで、ニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ第3の都市である。全米屈指のコンベンション・シティ(国際会議など、大規模なイベントのために施設・公共交通機関が整備されている場所)であり、ビジネスの街でもある。同時に、街の中心部にはミレニアムパークがあり、見どころはたくさんある。また、公共交通機関を中心に街が構成されているため、ほとんどの見所に地下鉄・バスで行くことができる。
都会でありながら人々はフレンドリーである。ミシガン湖の湖畔ではランニングをしている人が多くおり、穏やかな人々と触れ合うこともできるのも魅力。実際にシカゴを訪れてバスに乗ろうとした時、パレードが街中で行われるためバスがシカゴ・ユニオン駅で終点だったがそれを知らなかった。運転手さんは一度は「もう終点だ」と言って運休情報を教えてくれたものの、歩き出した僕たちを止めて「行けるところまで行くよ」と言って乗せてくれた上に、チップを払おうとしたらなしで良いと言われた。
東海岸・ニューヨーク州へ
シカゴからは「LakeShore Limited」に乗り換えて終点のニューヨークを目指します。シカゴを出るとしばらくして列車はニューヨーク州へ。しかしニューヨーク州は横に長く、誰もがイメージする大都市「ニューヨーク」のマンハッタンまでは列車で20時間ほどかかります。
アメリカ中部から東部へ文化が移行するCleveland
大衆音楽のジャンル・ロックンロール発祥の地。ネガティブな意味合いだったロックンロールを現在の意味に定着させたのがこの街の文化。現在ではロックだけにとどまらず、幅広いジャンルの音楽に焦点を当てており、世界各国の音楽ファンを魅了している。しないを流れるカヤホガ川の影響もあって、五大湖工業地帯の中心として発展してきたが衰退。近年は音楽などの観光資源をもとに、観光都市へのシフトチェンジが図られている。
さらに、医学・生化学の分野で全米屈指のケース・ウエスタン・リザーブ大学のキャンパスがあり、学園都市としても発展している。
ナイアガラの滝で有名なBuffalo
世界で最も有名と言って差し支えない、ナイアガラの滝がある。南米のイグアスの滝、アフリカのビクトリアの滝とともに、世界3大瀑布と称される。
ナイアガラ川を挟んで反対側はカナダになっている。アメリカ側から陸路で入国する場合、入国審査こそあるもののビザ免除プログラム(eTA)の申請すら不要であり、かなり便利。そのような背景もあり、カナダとの結びつきも強い
ナイアガラの滝を中心とした観光エリアとして栄えている。ただ、鉄道駅周辺はそこまで栄えているとはいえず、開発が進んでいない地域も見受けられる。
世界の中心地・New York
世界最大の経済都市。あらゆる人種と文化が混在する都市で、世界中からあらゆる階層の人々が集まる。
グローバル経済を揺さぶる金融活動はここニューヨークから始まることが多く、世界へ向けて情報が発信され続ける都市である。グローバルな街として、人種や国籍を超えて一流の頭脳と才能が集まり、個々人が自由を尊重しながら暮らしている、エネルギッシュな街である。
ニューヨークの中心部はマンハッタン島と呼ばれる島にあり、大西洋を横断してきた商品や人が最初に上陸する場所でもあった。その港湾の都市の面影は、今でも見ることができる。
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