ANAは羽田〜フランクフルト路線を1日2便、運航しています。ANAのヨーロッパにおけるパートナーであるルフトハンザの拠点空港であり、ヨーロッパ路線としては需要が最もある路線です。
今回、フランクフルト〜東京・羽田のANAエコノミークラスに搭乗してきました。その様子を詳しく紹介します。
なお、実際に搭乗した際のVlogも公開しました。機内の様子や機内食などについても詳しく紹介していますので、ご覧ください。
ANAは東京・羽田から1日2便を運航
ANAは東京・羽田空港からフランクフルト空港までの便を1日2便、飛ばしています。ヨーロッパ路線では唯一の、ダブルデイリー路線となっています。
ANAの羽田〜フランクフルト路線の時刻表
ANAの東京・羽田〜フランクフルト路線の時刻表です。なお、コロナ禍およびロシア迂回ルートの関係で、時刻は変更になる可能性があるので必ずANAの公式サイトをご確認ください。
ANAはコロナ禍の最中でも常に運航し続けたのが、ロンドン・ヒースロー路線とフランクフルト路線です。現在はダブルデイリー(1日2往復)で毎日運航しています。
便名 | 東京・羽田発 | フランクフルト着 | 所要時間 | 機種 |
---|---|---|---|---|
NH223 | 09:40 | 17:30 | 14h50m | 787-9 |
NH203 | 21:40 | 05:20(翌日) | 14h40m | 787-9 |
東京・羽田を朝、出発する便と夜に出発する便があります。日本とドイツの間には時差が7時間あるため、時刻上の所要時間より7時間、余分にかかります。東京を夜に出発する便の場合、朝に到着するので1日目から有効に活用することができます。
便名 | フランクフルト発 | 東京・羽田着 | 所要時間 | 機種 |
---|---|---|---|---|
NH204 | 12:10 | 08:10(翌日) | 13h0m | 787-9 |
NH224 | 20:45 | 16:45(翌日) | 13h0m | 787-9 |
フランクフルト発の便については、昼発と夜発があります。朝発ではないのは、ルフトハンザ運航便のアフリカなどからの夜行便と接続をとるためだと考えられます。
ちなみにコロナ禍前の時刻表を確認すると、東京・羽田→フランクフルトが0:10→5:20/11:10→16:20の2便、フランクフルト→東京・羽田が12:10→6:35/20:45→14:55の2便でした。ロシア迂回ルートによってかなり時間が伸びていますね。
最新鋭のB787で運航
2024年現在、東京・羽田〜フランクフルトのANA運航便はB787-9が充当されています。B787-9はANAの主力機材で、機内の設備も快適です。
なお、コロナ禍前は2便ともB777-300ERが運航されていました。今回搭乗した際も、かなり満席に近いような状態であったため、B777X納入後などには再度、B777に戻るかもしれません。
コロナ禍以前の時刻表を見ると、2便とも毎日、B777-300ERで運航されていました。今回の渡航でもほぼ満席に近い状態だったため、B777に置き換えられると期待したいところです。おそらくコロナ禍の大型機削減でB777は不足の状態なので、今後B777Xが納入されてからのことになるかとは思いますが。
ANA便に加えルフトハンザ運航便と合わせると便数は十分多い
ANAはヨーロッパ最大の航空会社であるルフトハンザドイツ航空とコードシェアを行っています。ルフトハンザは東京・羽田〜フランクフルト路線を1日1往、復運航しています。
ルフトハンザ運航便の東京・羽田〜フランクフルト路線は、今回往路にてビジネスクラスを使用しました。こちらの記事もあわせてご覧ください。
便名 | 出発 | 到着 | 所要時間 | 機種 |
---|---|---|---|---|
LH717 | 11:50 | 19:05 | 14h15m | 747-8 |
LH716 | 14:05 | 9:50(翌日) | 12h45m | 747-8 |
参考までに、ルフトハンザ運航便の時刻表です。ANAの羽田朝発、フランクフルト昼発の便と同じような時間帯に設定されています。
こちらはANAが使用しているB787と比べて大きなB747で運航されています。そのため、収容人員はかなり多くなっています。
東京〜フランクフルト路線ではこの他、JALが成田から1日1往復を運航しています。
ANAのフランクフルト線はB787-9で運航
ANAの東京・羽田〜フランクフルト路線はB787が使用されています。ANAがローンチカスタマー(最初に導入する会社)となった最新鋭機材です。このB787はANAの国際線では中距離路線〜長距離路線まで幅広く使用されています。ヨーロッパ路線では、B777で運航されるロンドン・ヒースロー路線以外は全てB787です(2024年現在)。
ここからはANAのB787の機内の様子を詳しく、紹介していきます。B787-9のビジネスクラスの様子はこちらの記事で詳しく解説しています。
ANAフランクフルト路線のエコノミークラスの座席を紹介
ANAが運航するB787のエコノミークラスの座席です。座席配列は、3+3+3の座席配列になっています。
プレミアムエコノミークラスやビジネスクラスなどと比べるとやはり、座席の幅や座席間隔が狭い印象を受けます。
各座席にはシートモニターが設置されています。シートモニターはやや小さめ。現在、ロンドン路線やニューヨーク路線などを中心に活躍するB777-300ERの新仕様機材と比べるとどうしても見劣りします。
座席モニターを操作するためのコントローラーがあります。リクライニングをしながら映画を観る、などといった場合には便利ですが、そこまでモニターが遠いわけではないのであまり使う機会はなかった。
各座席には折りたたみ式のテーブルが備え付けられています。中央で折れる形になっています。パソコンなどを使う際には便利ですが、何か書いたりするにはちょっと向いていません。
フランクフルト路線のプレミアムエコノミークラス ちょっとの追加料金で快適
2024年5月のヨーロッパ旅行の帰国ではエコノミークラスを利用しました。過去にプレミアムエコノミークラスも利用したことがあるので、プレミアムエコノミークラスの機内の様子も紹介します。
プレミアムエコノミークラスは、エコノミークラスより少し座席が良いクラスです。座席の感覚が全然違い、横幅もかなり大きくなります。1世代前のビジネスクラス、というイメージです。
エコノミークラスと比べて座席がかなり倒れます。フルフラットではありませんが、ベッドに近い形になるため、長距離路線を利用する際はかなり快適です。
座席間隔が広いこと、また、窓側座席にすると2人席なので、トイレに出る時に便利です。ちょっとの追加料金で閉塞感のない座席で過ごすことができます。
各座席に設置されているテーブルも広く、快適に利用することができます。また、出発空港においてラウンジも利用できます。
ANA運航便におけるプレミアムエコノミークラスについては、ラウンジ利用なども含めてこちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
B787の機内は最新鋭の機材で快適
B787は最新の客室設備を完備しており、快適に利用することができます。窓のシェードが自動で操作できるのも便利です。
窓のシェードは電気式で、CAさんが一括で操作することも可能です。深夜便では寝ている乗客もいる中「窓のシェードを閉めてください」なんて回ってくることもありません。
さらにB787の機内設備で最も特徴的だと感じるのが、お手洗いのウォシュレット。B787ではANA・JALともに、開発段階から早期に発注、開発に主体的に関わってきました。このような経緯があり、オプションではありますがウォシュレットが完備されています。普段、ウォシュレットのある生活をしている日本人としてはとてもありがたい。
お手洗いの様子です。エコノミークラスのお手洗いは、お手洗い自体が広いわけではありません。最近のボーイングの機材のお手洗いは大体、このタイプです。
フランクフルト発 NH224便の機内食
続いてはANAのフランクフルト路線における機内食をご紹介します。ドイツ発の便でも、日本の味付けをした機内食が用意されています。
出発後に夕食の提供
今回僕が搭乗したのは、NH224便・フランクフルト空港を20時すぎに出発する便です。この便では出発後に夕食の提供があります。
まずはおつまみから。このおつまみは日本で積み込んだものだと思われます。ANAの便に乗ると毎回、このおつまみが提供されます。
前菜:スモークサーモン、ブロッコリー、クリーミーポテトサラダ、小鉢:枝豆、ひじき煮、麺:うどん、海苔、麺つゆ、デザート:マーブルケーキ
エコノミークラスでは基本的に、機内食はワンプレートでの提供となります。僕が選んだのは「鶏肉の香味餡かけ」です。日本の味付けでとても美味しかった。
小鉢としてサーモンや枝豆などが提供されます。また、そうめんが提供されるのも日本の航空会社ならではです。
到着前には昼食
続いては到着前の機内食です。僕が搭乗した時はミートグラタンとチキンもありました。チキンは見るからに、「鶏肉の香味餡かけ」と同じような感じだったのでミートグラタンをチョイス。
ヨーロッパ時間では朝食の時間帯であることもあって、朝食のような食事になっています。離陸後の機内食より小さめのワンプレートでの提供となります。ミートグラタンも日本に近いような味付けで、濃い食事があまり好きではない僕も美味しくいただきました。
もちろん、飲み物もいただくことができます。離陸後、しばらく睡眠をとってから起床の時間だったので、コーヒーをいただきました。
最新の機内食は公式サイトに記載
この記事では、僕が渡航した2024年5月の機内食をご紹介しました。ANAにおいては機内食は、毎月更新され、異なるメニューが提供されるようになっています。
最新の機内食については、ANAの公式サイトに記載されています。また、アレルギーがある場合やベジタリアンメニューなどが必要な場合、事前にANAの公式サイトから申し込みをすることもできますので、必要に応じて事前予約しておくのがオススメです。
フランクフルトから中東・アジアを回って東京・羽田空港へ
2024年現在、日本とヨーロッパを繋ぐ便はロシアを迂回するルートで飛行しています。日本→ヨーロッパ便では北回り(北極圏を通過)、ヨーロッパ→日本便では南回り(中東・中国上空を通過)のルートを採用しています。
日本からヨーロッパへと向かう便については、ルフトハンザドイツ航空の東京・羽田〜フランクフルト路線を利用しました。ここでは日本へ向かう南回りルートを含めて、実際の搭乗記です。
フランクフルト空港は世界最大級の空港
フランクフルト空港はヨーロッパでも屈指の空港です。ロンドン・ヒースロー空港やパリ・シャルルドゴール空港と並ぶハブ空港です。
フランクフルト空港はスターアライアンス創設会社で、現在でも中心的な役割を担うルフトハンザ・ドイツ航空が拠点としている空港。だけあって、ルフトハンザ(LH)便名ばかりです。
今回はANA運航便を利用して、東京・羽田空港まで帰ります。南回りのルートを通るため、片道13時間の超ロングフライトです。
2024年現在、東京〜フランクフルト路線は全てB787-9で運航されています。コロナ禍以前は2便ともに、B777-300ERが使用されており、ファーストクラスの設定もありました。また、新仕様のB777-300ER(ファーストクラス:The Suite、ビジネスクラス:The Room)の便もあったほどの路線です。
2024年6月現在、この先の時刻表を見ても全てB787-9が充当されています。コロナ禍でB777-300ERなどの大型機を一気に削減してしまったため、当面はB787-9で乗り切ると思われます。
フランクフルト空港を離陸
僕が搭乗したのは5月の半ば。この時期はヨーロッパの日の入りはかなり遅い。8時半ごろでもまだ、夕陽が見られます。
フランクフルト空港を出発します。ANA便の右のゲートにはエア・インディアのB787、左にはタイ国際航空のB777-300ER、さらにその左にはシンガポール航空のA380。スターアライアンス系列の大型機が並んでいました。
フランクフルト空港を離陸。フランクフルト空港はかなりの混雑空港ですが、意外とあっさりと離陸しました。このANA便より遅く、22時〜24時過ぎごろになるとアフリカ方面の飛行機の出発ラッシュになると考えられます。
フランクフルトを離れていきます。フランクフルトにはわずか1日の滞在でしたが、1日で十分、フランクフルトを楽しむことができました。
フランクフルトでのトランジットを活用した1日の観光については、別に記事をまとめたいと考えています。
機内食を食べたら睡眠時間
フランクフルトは夜8時でも明るいとはいえ、さすがに少しづつ暗くなっていきます。加えてこの便は、東へと向かう便なので、飛行機の外はすぐに真っ暗に。
飛行機の外が真っ暗になったころ、機内では機内食のサービスが始まります。満席近かったためか、機内食の提供から食器の回収まで、全体では2時間ほどかかっていました。
機内食の内容は先ほど紹介したので割愛。回収まで全て終わり、機内で寝ることができる雰囲気になったのは離陸後3時間ほど経ってから。フランクフルト時間では深夜の12時ごろ。ANAさん、温めるのに時間かかったりするのはわかるけど、もうちょいテキパキできないかなぁ。この調子だと、8時間程度の深夜便(シンガポール路線などのアジア便)ではANA便を利用せず、機内食のないLCCを使った方がしっかり寝れるぞ、と思ったり。
機内食が一通り終わったので、僕もスウェットに着替えて就寝します。エコノミークラスなのでやっぱり狭い。でも、リクライニングを倒せばかなり横になることができます。
中国上空を通過して日本海へ
ぐっすりと、というほどではありませんが5時間ほど睡眠をとりました。目覚めた頃、飛行機は中国の上空を飛行していました。
B787では先ほども紹介した通り、電気式のシェードが採用されています。「開」or「閉」ではなく明るさが調整できるので、機内の人たちを起こさないようにちょっと暗めで撮影しています。
北京より少し左にある港湾都市・天津上空から渤海湾・東シナ海方面へと向かいます。ここまでくると日本まで近づいてきた感じがします。
飛行機は渤海湾上空を通り、朝鮮半島の上空へと入ります。北朝鮮上空を避けるように飛行するため、ソウルの上空を通って飛行機は朝鮮半島を横断します。
朝鮮半島上空からは天候が良くなかったため、地上の景色を見ることはできませんでした。右前方にもANAのB787が。正確には分かりませんでしたがB787-8と思われ、おそらく中国または東南アジア方面からの便だと思われます。
羽田空港に到着です。フランクフルト路線は第2ターミナルを発着します。2024年4月以降、ANA運航の国際線は多くが第2ターミナル発着に移管されました。第2ターミナルは綺麗で、第3ターミナルより鉄道などへのアクセスが良い。やっぱり、第2ターミナルの国際線は便利…
今回のヨーロッパ旅行はこれで終わりです。今回も最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。
今回の渡航では多くのエアラインを利用しました。これ以外にも様々な記事を公開していますので、併せてご覧ください。
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