九州周遊の際に乗った特急「ゆふいんの森」。
観光特急としては名高く、乗ってみたいなあとは思うけれども高そう、実際に乗ってみた乗車記が書かれたブログを見てみたい。車内の設備はどうなっているんだろう?って思ったりしませんか?
JRが発足した当時、JR九州が最初の「攻め」として投入したのがこの「ゆふいんの森」。この記事では、この「ゆふいんの森」に実際に乗って思ったことや実体験に基づく予約方法などをご紹介します。さらには、これ以外の観光特急にも乗ってきたからこそ言える、「ゆふいんの森」の素晴らしいところとちょっと足りないなあっていうところをご紹介します。
ここでは主に3点、「予約方法」「車内設備」「車内販売」について書いていくよ!
なんと全車普通車指定席!「ゆふいんの森」にグリーン車はなくネットで予約すれば格安で予約も可能
観光特急として有名な「ゆふいんの森」、実は全席普通席扱いで販売されています。グリーン車などの設定はなく、普通車指定席の特急料金で乗車することができます。
全席普通車指定席
しかしこの「ゆふいんの森」は全車普通車指定席で、通常のB特急料金が適用されます。「ゆふいんの森」は全車指定席です。自由席はありません。必ず指定席券が必要になり、車内では基本的に指定券は発売できないのであらかじめ駅で購入しておきましょう。
人気の特急列車なので、かなり埋まっている傾向にあります。ただし、直前になって前の便に変更するお客さんが一定数いるため、1週間前には埋まっていたのに直前には数席だけ空いているという現象が起こりえます。外国人観光客がほとんどいなくなったにも関わらず、結構埋まっているのがこの「ゆふいんの森」、座席が取れないことを考えて早めに予約するのがオススメです。
2回目に「ゆふいんの森」に乗った時は、災害の影響で博多から豊後森までの運転でした。それにも関わらず、窓側については特に、完全に埋まっている状況でした。
ネット予約「eきっぷ」または「九州ネットきっぷ」がオトク!
ズバリ、ネット予約が一番お得です。ただ、正直割引率はそこまで大きくはない。「eきっぷ」は、JQカードおよびJ-westカード、つまりJR九州・西日本のクレジットカードでの支払い限定の切符です。
JQカードは年会費無料なので、この「ゆふいんの森」に乗りたいという人で、JR九州エリアに住んでいてJR九州を頻繁に使う人なら契約する価値はあるでしょう。また、JR西日本エリア(京阪神圏〜博多の山陽エリア、および北陸エリア)に住んでいる人であれば、JR西日本の「J-westカード」がオススメです。J-westカードであれば、JR西日本の「eきっぷ」だけでなく、JR九州・JR四国の「eきっぷ」も購入できます。
クレジットカード会員限定のきっぷを利用する場合以外は、「九州ネットきっぷ」がオススメです。
通常のきっぷ | eきっぷ (JQカード限定) | 九州ネットきっぷ | |
---|---|---|---|
条件 | JQカード会員・J–westカード会員限定 | – | |
乗車券 | 2,810円(1,400円) | 2,810円(1,400円) | – |
特急券 | 1,750円(870円) | 1,230円(610円) | – |
合計 | 4,560円(2,270円) | 4,040円(2,010円) | 4,010円(2,000円) |
500円ちょっとですが安くなります。往復だと1000円、現地でちょっと贅沢ができます。
初めてこの特急「ゆふいんの森」に乗る時、僕は当日予約をして乗りました。実際、ゆふいんの森は人気な観光特急であるため、当日では座席がないことがあります。僕は数日前に予約を取ろうとしたのですが、残念ながら空席がありませんでした。しかし、当日に湯布院の駅窓口へ行ったところ空席があったため乗ることができました。
ネット予約が使えることで、事前に駅窓口へ行かなくても「ゆふいんの森」を予約することができます。是非とも活用したいところですね。
通常料金でも「B特急料金」!
さて、いきなり「B特急料金」と言われても何それ???って感じでしょう。
JRの特急にはA特急料金とB特急料金の2つがあるんですよね。これ、実は一度目に「ゆふいんの森」に乗って帰ってきてから、とある知り合いに切符を見せたときに言われたことで、それまで知りませんでした。簡単に言っておくと「A特急料金よりB特急料金の方が安い」です。
で、この「ゆふいんの森」比較的ローカル路線を通って行くのに安い方の「B特急料金」が適用されるんですよね。そして先ほども書いたように「全車普通車」。グリーン料金などといった特別料金は全くもって必要ないんです。同じ区間を走り、ビジネス層も取り入れる特急「ゆふ」と料金が一緒なんです。
ということで、通常の特急列車と同じ扱いです。すなわち、通常料金でOKということですので、JR九州以外(JR東日本や西日本)の窓口でも特急券を購入することができます。
特急「ゆふ」と同じ料金で乗れるのに車内は観光特急。そして、車掌さんに加えアテンダントさんも数名乗務しています。ビジネスで由布院方面へ行くならまだしも、観光目的であれば乗らない手はありませんね!
というわけでもう一度書いておきますが、ネット予約がオトク、そして通常の特急と同じ料金・予約システムで予約ができます。
料金体系・運賃等は通常の特急と同じ!ってことは、観光で湯布院に行くなら「ゆふいんの森」に乗らない手はないね!
もちろん景色も見どころたくさん
もちろん、特急「ゆふいんの森」は景色も見所がたくさんあります。ゆふいんの「森」の名にふさわしく、山の中を抜けていく特急列車です。
途中ではのどかな田園地帯を走ったり、川を越えたりします。観光特急という位置付けなので、特に名所では速度を落として運転してくれます。ハイデッカーとなっている車両からだから景色が見やすいのも良いポイントです。
最近では、半分近くまともに走れてないのでは、と心配になるほど災害が多い。災害によって迂回運転を余儀なくされたり、途中までの運転で、その先は代行バスということも多いです。
車内設備は…コンセントは…?
車内設備は、座席間隔は広く、快適ではあるもののいたって普通といった感じ。
座席の設備自体はあくまで普通車!
ゆふいんの森は先ほども書いたように全車普通車でグリーン車はありません。また、車両によっては比較的古いこともあり、コンセントなどはついていません。博多と長崎を結ぶ特急「かもめ」などには、普通車にもコンセントがついていました。この「ゆふいんの森」もあったらいいのになあと思ったり。
最前列では前面展望が楽しめます。当然、すぐに座席は売り切れちゃいますがね。そうでなくても、入れ替わり立ち代わり、お客さんが一番先頭を見に来ています。展望席を取った人からしたらちょっと迷惑な感じもするでしょうね。
座席に、大きなテーブルがあるところとないところとあります。僕たちが取った車両は前の座席の背面にテーブルがついていましたが、一部ない車両もありました。
グループで由布院に行くなら!ボックスシートも
僕はひとりで旅行することが多く、今回は2人での旅行だったので一般席を取りました。しかし、この「ゆふいんの森」はグループでの旅行も想定、ボックスシートもあります。
完全に個室にはなっておらず、簡易コンパートメントという位置付けです。。一番のメリットとしては「座席が向かい合わせで、かつ大きなテーブルが使える」ということ。グループで利用する際、中央に大きなテーブルがあるのでお弁当を広げてみんなで食べたり、ということができます。
ただし、この座席は3人以上でしか発売してくれません。JR九州は特急列車にボックス席が設けられていますが、4人用ボックス席は原則、3人以上4人以下で発売となっていますので、注意しましょう。
観光特急らしく、全面展望もありグループ向けのボックスシートもある。ただし、最前面はすぐに売り切れるし、ボックスシートは人数制限があるので注意!
全席で無料Wi-Fiが使える!
特急「ゆふいんの森」はコロナ禍以前には訪日外国人にあふれた列車でした。日によっては7割が訪日外国人なんてこともあったそう。実際、1回目に乗った時(コロナ禍前)では外国人、特に中国の方が多かったように思います。
そんな背景があり、コロナ禍以前の早い段階から特急「ゆふいんの森」では車内でWi-Fiが利用できるように整備されていました。
2021年12月現在ももちろん、特急「ゆふいんの森」では全車両でwifiサービスが使えます。携帯電波を利用しているため圏外となることもありますが、それ以外では十分なスピードだと思います。 由布院駅から30分くらいのところに多くあるトンネルのうち、いくつかでつながらなくなったくらいです。
充実の車内販売も、混雑するので注意!お弁当などは事前予約制!
ゆふいんの森には、観光特急の名に恥じない車内販売があります。車内にビュッフェもありますし、カートで巡回にも来てくれます。
特に下り(博多→由布院)列車はビュッフェが混雑するので注意!
本当は、下り(博多→由布院)のゆふいんの森で何か買おうかなと考えていたんですが、予想以上に並んでいたのであきらめることに。博多を発車後、ビュッフェがオープンする時点で2号車いっぱいに人が並んでいました(おおよそ20〜30人ほど…)。
ということで帰りのゆふいんの森で僕たちはコーヒーとちょっとしたお菓子をいただくことに。地元の特産品を使ったお菓子などもあります。ちなみにお弁当類のちゃんとしたご飯は事前予約制。お弁当を社内で調達しようとしている方はホームページ等でご確認くださいね。
車内販売のメニューはこちらから!支払い方法も充実
車内販売のメニューはこちらから確認することができます。
JR九州の車内販売ではクレジットカードや交通系ICカードも利用できます。個人的にはかなりプラスのポイントです。
ただ、僕たちが購入したものは売り切れていて、クレジットカードの払い戻し手続きなどをしていたり、そしてそのタイミングで通信状況が悪くなったり…そんなこんなで販売担当の人に世話をかけてしまいました。
カボスのアイス美味しかったなあ。
最近、こんな記事も見つけました。「ゆふいんの森」の車内販売をほとんど網羅されているすごい方もいらっしゃいます。
全て買われてしまうと…記事のクオリティではかないません(笑)こちらのサイトもご覧ください。
一部の商品(主にお弁当)を購入する際には予約が必要です。公式サイトに赤字で「要予約」と書いてあります。お弁当などを購入したい場合は必ず公式サイトを確認の上、予約をしておきましょう。
車内にはアテンダントの方も乗務
ゆふいんの森号には、車掌さんとは別にアテンダントさんも乗務されています。アテンダントさんは、主に子供向けに写真用のフレームをもって回ってくれたり、運転士の服を貸し出したりしてくれます。また、久留米を過ぎた頃に全員に向けて飴を配布してくれます。これがとても美味しかった。
ゆふいんの森限定の飴です。「ゆふいんの森」号のデザインがあしらわれており、「YUFUIN NO MORI」との表記もあります。他にもJR九州のD&S列車(観光列車)に乗ってきましたが、飴が配られるサービスは少なかったように思います。
JR九州のオリジナルってのがまた良いですよね。ANAも、国内線の一部路線ではオリジナルの飴が配られます(普通席も含めて)。飴ってオリジナルが作りやすいのかな?
これからも観光特急等の記事は充実させていこうと考えています。ということで、次はJR四国の観光特急「四国まんなか千年物語」に乗りました。
これ以外にもさまざまな列車や観光スポットについて解説していますので、ご覧ください。
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