【2021年4月デビュー予定】近鉄の新型特急「あをによし」が発表!

京都
京都西日本雑記

「あをによし」は奈良にかかる枕詞です。枕詞って何?これは大学受験の古文などで勉強するのですが、端的にいうと「和歌においてある言葉の前に、習慣的におく言葉」です。つまり、「あをによし」と言われたらその後に「奈良」という単語がくることが自然とイメージできるわけです。

その言葉通り、古都・奈良と京都を結ぶ観光特急としてデビューします。グループ利用を前提とし、落ち着きを持たせた車内は「青の交響曲」と「しまかぜ」の中間的イメージです。今回はこの「あをによし」について、わかっていることをご紹介します。

近鉄の新型特急「あをによし」が発表!
近鉄特急「あをによし」の外観(近鉄プレスリリースより)

なお、現時点では近鉄からプレスリリースが発表されただけであり、それ以上のことがなかなか分からないのが現実です。新しいことが判明次第、この記事も更新していく予定です。

【2022年4月更新】

公式サイトにポスターなども掲載されました。予約も開始され、いよいよ本格的に運転が始まります。

https://www.kintetsu.co.jp/senden/aoniyoshi/assets/pdf/chirashi.pdf
スポンサーリンク

大阪から奈良を、京都を、京都から奈良を観光!

今回新たに走る特急は、現在近鉄が特急を走らせている路線の中で唯一、今まで観光特急が一切走っていなかった奈良線を走ります。

特急しまかぜが伊勢志摩方面から名古屋・京都・大阪へと走っており、一方で大阪南線・吉野線は特急青の交響曲が走っています。これにより、近鉄が定期的に列車を走らせている区間の中で唯一、奈良線は観光特急が走っていない状態でした。

奈良・京都は観光客には大変人気の観光地です。しかしこの区間に近鉄得意の観光特急は走っていません。奈良から大阪難波は、特に近鉄の場合は距離が近い。快速急行で40分ほどで着いてしまいます。生駒トンネルを掘ったことにより一気に速達性が上がったものの、これにより近鉄ご自慢の特急への流動が減ってしまったのです。快速急行で十分じゃないか、と。

そこで近鉄は「大阪難波-奈良-京都」間で運行し、特に外国人観光客などが使ってくれる昼間の時間帯は京都から奈良で運行するという形態をとるそうです。近鉄奈良駅は東大寺などの奈良の有名観光地に直結。新幹線で京都まで来て、そこから奈良へと向かう観光客も取り込みたいようです。

スポンサーリンク

車内は古都をイメージし落ち着いた雰囲気 1人利用はできない列車となる

車内の様子をイメージしたイラストも公開されました。現時点では、プレスリリースのPDFファイルに掲載されていた写真しかありません。

車内はツイン席とサロン席で構成されます。今まで近鉄特急のしまかぜや青の交響曲には設定されてきた、1人用の座席はありません。「ツイン席」「サロン席」と書かれている以上、1人分の特急券は購入できず、1人で乗りたいのであれば2人分の特急券と乗車券を購入するしかないと考えられます。

その理由の1つとして考えられるのが、今回の新しい特急は“回転式の座席が一切ない”ことです。大阪難波から京都を結ぶ際、必ず大和八木か京都などで方向転換が必要になります。今の近鉄の配線ではどう頑張っても方向転換なしで大阪から京都まで直通することができません。そのため、元々向かい合った形で配置されるツイン席とサロン席のみにすることで、進行方向が変わる際も座席の向きを転換しなくてよいようにしたのだと思われます。

車内は古都をイメージし落ち着いた雰囲気 1人利用はできない列車となる
座席配置(近鉄プレスリリースより)

座席配列はこんな感じ。1号車・3号車・4号車が2人利用限定のツイン席、2号車がグループ利用(おそらく3名以上での利用限定となる)限定のサロン席です。

車内は古都をイメージし落ち着いた雰囲気 1人利用はできない列車となる
ツイン席のイメージ(近鉄プレスリリースより)

ツイン席は斜めに向かい合うことができる座席と普通に向かい合う座席があります。JR四国の観光列車みたいですね。現時点では近鉄は平城宮跡のど真ん中を貫いています。この平城宮跡が見られるのが大阪・京都方面から奈良へ向かうときに進行方向左側で、これに合わせて左側が見やすいように設定されたと思われます。

車内は古都をイメージし落ち着いた雰囲気 1人利用はできない列車となる
サロン席のイメージ(近鉄プレスリリースより)

サロン席は、通路との間に仕切りがあるようで、それなりに個室感のある車両になると思われます。このイメージでは、実際の様子がどんな感じなのかなかなか分からない部分があります。ここは実際にデビューするのをしかないですね。

車内は古都をイメージし落ち着いた雰囲気 1人利用はできない列車となる
車内の売店のイメージ(近鉄プレスリリースより)

さらに、近鉄の観光列車ではもはやお決まりの売店も設けられます。2020年3月にデビューしたひのとりはビジネス需要も大きいことから自動販売機の設置でしたが、他の観光特急しまかぜ・青の交響曲と同様にスタッフ配置型の売店が設置されるようです。

スポンサーリンク

大まかなダイヤなども公開!デビューは2022年4月29日

デビューは2022年4月29日と、現時点で日付まで決まっています。ゴールデンウィークの初日だから、そこを狙って行きたいのでしょうが、新しい列車の存在自体を初めて公開するときに日付まで指定してしまうのは珍しいですよね。

ダイヤは以下のようになる予定です。詳細なダイヤは決まっていませんが、大体この時間であれば追加で特急を通す余裕があるということでしょう。

  1. 大阪難波9時30分頃発++++(近鉄奈良を経由)++++京都10時50分頃着
  2. 京都11時20分頃発++++近鉄奈良11時55分頃着
  3. 近鉄奈良12時10分頃発++++京都12時45分頃着
  4. 京都13時20分頃発++++近鉄奈良13時55分頃着
  5. 近鉄奈良14時10分頃発++++京都14時45分頃着
  6. 京都15時20分頃発++++(近鉄奈良を経由)++++大阪難波16時40分頃着

朝、自宅から京都へいって観光(もちろん、大阪エリアに住む人は行きに特急あをによしを使ってもよし)、帰りは京都から特急あをによしを使って大阪へ、難波の居酒屋で飲んでから帰宅ってのもいいですね(これができる程度に新型コロナウイルスが収束することを祈ります)。

スポンサーリンク
InstagramとYouTubeも見てね!

コメント