「ノースレインボーエクスプレス」に、代走の特急宗谷で乗れた話 車内を徹底紹介

北海道
北海道鉄道車内徹底紹介

2022/01/05、特急宗谷で宗谷岬へと向かいました。前日には特急宗谷に乗車することを決めており、朝、予定通り早起きして札幌駅から特急宗谷に乗り込みます。

ノースレインボーエクスプレスの動画

しかし、駅のアナウンスで「特急宗谷は使用する車両を変更しています」と。予備車両が来るのかな、と思いきや「ノースレインボーエクスプレス」がやってきました。運がいい、ホームにやってくるまで知らなかった僕ですが、ここぞとばかりに記事を作成すべく写真を撮影しました。引退までそう遠くはないであろう「ノースレインボーエクスプレス」の車内をご紹介します。

なお、ノースレインボーエクスプレスの後継車両に当たる「はまなす編成」「ラベンダー編成」にも乗ってきました。こちらの記事もご覧ください。

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ハイデッカー車両で眺めのいいノースレインボーエクスプレス

ノースレインボーエクスプレスは元々、リゾート列車として使用するために導入されました。そのため、全ての座席がハイデッカーとなっておりかなり眺めがいい。

2022年現在、ほぼ運転されていない

2022年現在、「ノースレインボーエクスプレス」はほとんど使われていません。

「ノースレインボーエクスプレス」に、代走の特急宗谷で乗れた話 車内を徹底紹介
NORTH RAINBOW EXPRESS(南稚内駅にて)

2021年には、「はまなす編成」「ラベンダー編成」がデビューしました。「リゾート列車としての活用をしたり、臨時列車として利用したりする」と明記されています。実際、売店スペースやラウンジカーなどの設備を見ても「ノースレインボーエクスプレス」に代わるものとみて間違いありません。

2021年の特急ニセコ号で使われた
特急宗谷の代走として入ってきたノースレインボーエクスプレス

したがって、このキハ183系「ノースレインボーエクスプレス」は近いうちに引退となるでしょう→2023年春をもって引退することがJR北海道から発表されました。

2022年現在、ほぼ運転されていない
南稚内駅にて

2021/2022年の特急ニセコ号で使われた

2021年の特急ニセコ号でこの「ノースレインボーエクスプレス」が使用されました。普段、車両故障が起こった特急列車の代走として入ることが多いため、あらかじめ使用が公開されたのは珍しいです。

2022年夏の臨時特急ニセコ号

2022年夏の特急ニセコ号でもノースレインボーエクスプレスが使用されました。

2022年9月4日 札幌駅にて

特急宗谷に代走で入った!

今回、2022年1月の北海道周遊旅行でどうして僕が乗ることができたのか。

それは本当に運です。乗車日前日に天気の都合で計画を練り直し、その結果、特急宗谷に乗車するスケジュールに変更しました。その時点で、座席指定を確保しました。

特急宗谷に代走で入った!
特急宗谷の編成変更案内

そして当日朝、札幌駅に行ってみると「車両変更」の案内がありました。てっきり、同じ車両の予備車が回されると思ったら大違い。ホームで待っていたらやってきたのはなんとノースレインボーエクスプレスだったのです。

特急宗谷に代走で入った!
たまたま、前日に通常の特急宗谷だと思って予約していた特急券
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全席普通車 古い車両だが居住性は高い 前面展望も楽しめるが…

「ノースレインボーエクスプレス」にはグリーン車がありません。全席普通席となっています。

座席の様子を徹底紹介

座席はこんな感じ。JR北海道で運転されている特急列車の中ではかなり古く、リゾート列車として作られた経緯があるので座席は他の特急列車とは全く違った座席が搭載されています。

座席の様子を徹底紹介
座席の様子

座席はこんな感じ。座席幅・座席間隔などは他の特急列車と大差ありません。

座席の様子を徹底紹介
足元に荷物置き場があるのが大きな特徴

大きな特徴として挙げあられるのが「荷物置き場」があること。上にある荷棚があまり広くないためか、足元に荷物置き場があります。僕はリュックを床に直接置くことに抵抗がなく、足元が狭くなるのが嫌だったので起きませんでした。

座席の様子を徹底紹介
荷物は置かなかったがジンギスカン弁当の温め台になってくれた

なお、加熱式のジンギスカン弁当を温める時にいい感じの置き台になってくれました。

座席の様子を徹底紹介
1人掛けの座席

一部に1人がけの座席があります。これは、ハイデッカーで上の方まで窓があるタイプの車両にしているため、一定数の柱が必要なためだと思われます。柱があって景色は見られないので、通路側座席として販売されているようです。

座席の様子を徹底紹介
テーブル

座席のテーブルはインアーム式のテーブルとなっています。それなりの大きさがあり、お弁当を広げることなどは意外とやりやすい感じです。

座席の様子を徹底紹介
座席背面のテーブルはない

座席背面にテーブルはありません。これは観光列車らしいところではあります。

コンセント等は、残念ながらない

リゾートエクスプレスでありながらも、コンセントの設備はありません。

最近導入された新しいリゾート列車にはコンセントが備え付けられています。この「ノースレインボーエクスプレス」が登場した当時、携帯電話はで始めた頃で皆が持っているものではなかった、使うとしても電話とメールくらいだった、そんな時代でしょう。

コンセント等は、残念ながらない
今では珍しいオーディオ装置

逆に、今ほど個人所有のデバイスが発達していなかった当時の情勢もあり、オーディオ装置が設置されています。僕は普段、AirPods Proを使っており、有線のイヤホンを持っていなかったので確認していませんが、おそらく何も流れていないと思います。

コンセント等は、残念ながらない
モニターが

さらに、車内にはモニターがあります。特急宗谷の代走として走るときには特に使われていない様子でした。イベント列車として走行する時などは、このモニターが使われることになると思われます。

前面展望も楽しめる

ノースレインボーエクスプレスは、前面展望も楽しめます。

僕はノースレインボーエクスプレスが来るともしらず、半室となっている1号車を予約していました。山陽新幹線・九州新幹線の「みずほ」「さくら」号N700系の記事にも書きましたが、半室グリーン・半室普通車だと、空間が半分以下になり落ち着きがあって好きだからです。

前面展望も楽しめる
運転台が綺麗に見られる全面展望

そんな感じで、「おぉ、すげえ前面展望じゃん」なんて思って喜んで後悔。

ノースレインボーエクスプレスは2022年現在、JR北海道では唯一、前面展望が楽しめる列車です。新しいリゾート列車も前面展望は楽しむことはできません。

前面展望も楽しめる
途中で鹿との追いかけっこも始まってしまった

そのため、「ノースレインボーエクスプレス」が代走すると知った鉄ヲタの巣窟となりました。ブログ記事執筆などの仕事がしたい僕からしたら正直、良い迷惑でした。前面展望は鉄ヲタの巣窟と化すので、もし前面展望の席が空いていても良く考えた方がいいでしょう。実際、1Dに名寄から乗ってきたおじさんはかなり困惑していました(にも関わらず、鉄ヲタの方々はお構いなしでしたが)。

前面展望も楽しめる
真冬の宗谷本線を走る

真冬の宗谷本線、特に旭川から名寄までは高速化工事によって直線区間が多いです。除雪されたところを一直線に走る感じがなかなかいいですね。

前面展望も楽しめる
上部にも窓が

窓が上部にあります。冬に乗ると、雪が積もっていて雪以外特に何も見えませんでした。

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ラウンジスペースなど、リゾート列車らしい設備も充実

ノースレインボーエクスプレスはリゾート列車。リゾート列車らしい設備が充実しています。それ以外にも、お手洗いも更新されていたりとそれなりの設備が整っています。最後に、車内の設備などをご紹介します。

ラウンジスペースなど、リゾート列車らしい設備も充実
車内のご案内

リゾート列車ならではの、2階建車両 1階はラウンジスペース

「ノースレインボーエクスプレス」は5両編成です。

中間の3号車がダブルデッカー

このうち、ちょうど中間に当たる3号車はダブルデッカー(2階建)構造となっており、2階は通常の客室、1階はラウンジスペースとなっています。外から見ても2階建の構造になっていることがよくわかります。

リゾート列車ならではの、2階建車両 1階はラウンジスペース
2階の客室はやや狭い

1階へと続く階段があるため、2階席はやや狭くなっています。ただ、ノースレインボーエクスプレスは全体がハイデッカー構造に改造されているため、あまり圧迫感はありません。

リゾート列車ならではの、2階建車両 1階はラウンジスペース
1階はラウンジ、2階は客室となっている

1階がラウンジとなっており、2階が客室となっています。どちらも通路として通り抜けることができます。

リゾート列車ならではの、2階建車両 1階はラウンジスペース
1階へと続く階段

1階へと続く階段です。秘密基地感があってなかなかいいですよね。今ではJR北海道にダブルデッカー構造の車両は、この「ノースレインボーエクスプレス」だけとなりました。ハイデッカー構造になっている特急「オホーツク」「大雪」のグリーン車も、スロープで上がる形になっています。

リゾート列車ならではの、2階建車両 1階はラウンジスペース
ラウンジ車両

1階にはラウンジがあり、ソファがあります。特急宗谷の代走として運転された際は、1階は自由席扱いでした。ソファで横になって寝ている人なんかもいたので少しびっくりしました。

リゾート列車ならではの、2階建車両 1階はラウンジスペース
腰をかける場所

さらに、札幌発各方面への特急(札幌→函館・帯広・釧路・旭川・稚内・網走)でいう進行方向右側には腰をかける場所があります。飲み物が置けるようになっていて、飲み物片手にちょっと談笑、みたいな設計になっています。

リゾート列車ならではの、2階建車両 1階はラウンジスペース
ラウンジスペースにもモニターが

ラウンジスペースにも客室と同様、モニターが設置されています。特急宗谷の代走として走ったときには特に使われていませんでした。

お手洗いも綺麗で使いやすい

続いてお手洗い。お手洗いも更新されていて綺麗で使いやすいです。

お手洗いも綺麗で使いやすい
お手洗い

今まで特急で日本各地を回ってきた僕が、お手洗いの良し悪しを判断する2つの基準として掲げているのが

  1. 洋式か和式か
  2. ウォシュレットが装備されているか

の2点です。1の「洋式か和式か」はクリア。ちゃんと古めかしい和式便所ではなく、洋式便所でした。

しかし、2の「ウォシュレット」は残念ながらありません。JR北海道としても近いうちに引退させるつもりの車両なので仕方ないでしょう。

お手洗いも綺麗で使いやすい
洗面台が綺麗だったのが印象的

洗面台が綺麗になっていたのが印象的です。蛇口も自動で出るタイプで、JR北海道ではスタンダードになっている温水の蛇口です。蛇口からはお湯が出ます。

荷物置き場もかなり充実

そして車内を観察していて気になったのが荷物置き場。荷物置き場がかなり充実しています。

荷物置き場もかなり充実
荷物置き場が充実

各車両について、デッキへのドアへ入る前の部分(客室側)に荷物置き場があります。大きな荷物を最低でも5つか6つは置けるサイズの荷物置き場が4つ。リゾートエクスプレスとして開発され、臨時列車での使用を想定していたことから、修学旅行やツアーなどの際にも使えるように荷物置き場が装備されていると考えられます。

荷物置き場もかなり充実
客室内の荷物置き

客室内の頭上の荷物置きは、天井の窓があるため結構狭い。そのため、足元にも荷物置き場が設定されているのだと思われます。キャリーケースなどは持ち込むと置く場所がないので、デッキの荷物置き場に置くのがいいでしょう。

荷物置き場もかなり充実
公衆電話があったと思われるスペース

車内には、公衆電話があったと思われるスペースがあります。ここは「業務用室」となっており、現在では立ち入ることができないようになっています。


ノースレインボーエクスプレスの後継車両に当たる「はまなす編成」「ラベンダー編成」にも乗ってきました。こちらの記事もご覧ください。

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