JR九州の観光列車「特急かわせみ やませみ」に乗ってきました。落ち着いた雰囲気でありながらも観光の気分が手軽に味わえる「特急かわせみ やませみ」をご紹介します。
現在は熊本駅から阿蘇・宮地駅間で運転
「特急かわせみ やませみ」は通常、肥薩線・熊本駅から人吉駅の間を運転しています。しかし、令和2年の豪雨の影響により肥薩線は不通に。現在、特急かわせみやませみは熊本駅〜阿蘇駅・宮地駅の間で運転されています。
同区間を運転する特急「あそ」と並行する形で運転されています。
令和2年の豪雨の影響で、現在は肥薩線が不通となっており、僕が記事を作成するために乗車した際は鹿児島本線・博多から門司港の間を運転していました。また、同様にして不通となった肥薩線を運転し、通常通りの運転ができていない「特急いさぶろう・しんぺい」も併結して同様のダイヤで運転を行なっていました。

特急「やませみ かわせみ」の時刻表
特急「やませみかわせみ」の時刻表です。僕が乗車した際の博多〜門司港間は、2023年現在では運転されていません。昔の時刻表が気になる方は以下のアコーディオンをタップすれば開きます。
2022年に運転されていた「特急かわせみ やませみ」は、午前中に博多を出発し、門司港行きの「かわせみ やませみ92号」および「しんぺい92号」として運行し、午後に門司港を出発し博多行きの「かわせみ やませみ91号」および「いさぶろう91号」として折り返し博多に戻るダイヤとなっています。
駅名 | 時刻 |
---|---|
博多 | 10:39発 |
香椎 | 10:48着 10:50発 |
折尾 | 11:38着 11:39発 |
黒崎 | 11:44着 11:45発 |
小倉 | 11:59着 12:01発 |
門司 | 12:07着 12:09発 |
門司港 | 12:16着 |
途中、博多か香椎から乗車することを想定してダイヤが組まれています。香椎の次の停車駅は折尾で、50分ほど無停車となっていますが、途中で特急ソニックに追い越されたりと、運転停車はあります。
駅名 | 時刻 |
---|---|
門司港 | 15:19発 |
門司 | 15:25着 15:27発 |
小倉 | 15:33着 15:34発 |
黒崎 | 15:46着 15:46発 |
折尾 | 15:52着 15:52発 |
香椎 | 16:47着 16:48発 |
博多 | 17:00着 |
上り列車の博多行き「かわせみ やませみ91号」および「しんぺい91号」の時刻表です。門司港から乗車している人がほとんどでしたが、小倉などからでも乗車できます。

2023年現在、熊本から阿蘇・宮地の間で運転されています。時刻表は以下の通りです。
停車駅 | 時刻 |
---|---|
熊本 | 10:32発 |
肥後大津 | 11:15発 |
立野 | 11:33発 |
阿蘇 | 12:04発 |
宮地 | 12:09着 |
下り列車の時刻表です。新大阪からは始発のみずほ601号に乗車しないと間に合わないため、ややきついですが、博多などからは問題なく、便利に新幹線から乗り継いで利用できるダイヤになっています。
停車駅 | 時刻 |
---|---|
宮地 | 15:47発 |
阿蘇 | 15:52発 |
立野 | 16:22発 |
肥後大津 | 16:37発 |
熊本 | 17:08着 |
のぼり列車の時刻表です。遅くない時間帯に、新幹線で博多や新大阪まで着けるようなダイヤになっています。

阿蘇山は観光地としても人気。とても美しい山です。博多などから観光列車を利用して手軽に日帰り旅行ができるのはとても便利。
特急かわせみやませみを利用して、是非とも阿蘇山に足を運んでみてくださいね。
予約はネットが便利
予約はインターネットで確保するのがオススメ。
JR九州ネット予約では、検索の際に「検索する」の下にある「詳細検索はこちらから」をクリックすると列車名が指定できます。JR西日本のネット予約「e5489」では、列車名の指定ができないので「乗り継ぎなし」「新幹線を利用しない」などの条件を設定して予約するしかありません。

もちろん、当日その場で窓口での予約も可能です。しかし、3日前でももう窓側座席は空いていないくらい人気の列車なので当日指定席を確保できる可能性は極めて低いです。
特急「いさぶろう・しんぺい」も楽しもう
2021年12月現在運転されている特急「やませみ かわせみ」「いさぶろう・しんぺい」は、時刻表上・予約上では別列車となっています。しかし、内部で通り抜けて反対の列車を見ることもできます。

もともとは同じ形式の列車を改造して使っているため、併結運転が可能です。車内での通り抜けもできるため、ここを通り抜けて両方の様子を楽しんでいるお客さんが多くいらっしゃいました。

アテンダントさんが回ってきて、乗車記念証を配布してくれます。僕は「かわせみ やませみ」のシートに座っていましたが両方ともくれました。
座席や車内の様子を徹底紹介!ベンチシートもある
ここからは「特急かわせみ やませみ」の車内の様子をご紹介していきます。
やませみ車両は緑が基調
まずは、緑が基調のやませみ車両から。特急「やませみ かわせみ」は1号車「かわせみ」が青を、2号車「やませみ」が緑を基調としていますが、どちらの色も落ち着きがある色でいい感じ。

通常の2+2の座席は、特急「白いかもめ」などと同じ座席を使用しているものと思われます。ただ、もちろん完全に同じわけではなくて多少、変更箇所もあります。ちなみに以前、宮崎県を走る「特急海幸山幸」に乗車した時も同じような座席でした。

リクライニング式の座席になっており、快適です。JR九州の特急列車によくある、インアーム式のテーブルがあります。

テーブルはそれなりに広く、そして何より綺麗。木目調になっており、周りとの調和も考えられているのが大きな特徴です。

2号車の中央部と最後部にはソファ席があります。窓に背を向ける形になってしまうのが少し残念なところ。ではありますが、車両の端っこの奥まったところにあり、プライベート感があります。カップルにはオススメの座席です。
1号車「かわせみ」
続いては1号車の「かわせみ」です。深い青色を基調とした車体です。

車内の内壁は木を基調としつつも、座席モケットは青を基調としています。明る過ぎない青色が基調となっており、落ち着きがあります。2号車のシートは1号車「やませみ」と同じシートを使っているものと思われます。シートの色こそ違うものの、ほぼ同じ座席です。

1号車にもソファ席があります。ちなみに、プライベート感は先ほどの2号車のソファ席の方があります。1号車のソファ席にはあまりプライベート感がない…

ソファも1号車「かわせみ」では、青を基調としたものになっています。それぞれの車両のテーマに合わせたものとなっています。

売店があり、ここで地域の名産品や特急「かわせみ・やませみ」のオリジナルグッズなども購入することができます。

グループ席もあります。最大4人までのグループで利用でいます。JR九州の観光列車によくある折りたたみ式のテーブルが備え付けられています。グループでお弁当を食べながら、などいろいろな利用の仕方ができます。

1号車は片方がグループ座席となっており、もう片方が窓側を向いた座席となっています。

座席自体はリクライニングシートの方が快適そうですね。

シェードも通常の布製ではなく、すだれになっています。ここは九州新幹線の800系新幹線と同じ感じです。
2号車には売店も
2号車には売店があります。さらに、JR九州の観光列車らしい演出がところどころにありますのでご紹介します。

2号車の売店がこちらです。売店では、SuicaなどのICカードやクレジットカードなどでの支払いが可能です。

「かわせみ」の車両にあるカウンターはクローズしています。JR九州の公式サイトには「沿線の特産品などを紹介するイベントを不定期で行います。」と書かれており、このカウンターが利用されるのは不定期のようです。

肥薩線不通の影響で、鹿児島本線を「いさぶろう・しんぺい91号 かわせみ やませみ91号」として運転している間は、「いさぶろう・しんぺい」の編成にあるスタンプ台が利用できます。

かわせみ車両には「KAWASEMI YAMASEMI」と書かれた窓があります。肥薩線で走行する際は、バードウォッチングができる窓となるようです。鹿児島本線で走っている間は、こちらの窓から特別何かが見えるわけではありませんが、時期によっては夕日が綺麗に見られます。

窓枠の周りは木目調となっており、ここにはこの列車の名前ともなっている「かわせみ」がデザインされています。これが写真ではなくいい感じの絵でなかなかいい。雰囲気を出しています。

特急「かわせみ やませみ」は地域の方々の協力のもとで運転されている。それに対する感謝状です。

最後にトイレのご紹介。

トイレにはウォシュレットが装備されています。ウォシュレットが装備されているか否かは、僕の中ではトイレの新しさを示すものでかなり大きいです。

トイレにもこんな額縁が。このデザインが、KAWASEMIをあまり強調していなくていい。

洗面台は自動で水が流れる、最新式のものです。

大きな鏡があります。たかが鏡、されど鏡。鏡の枠も木目調となっていて雰囲気に合っています。

トイレの壁面にはポツンと1つだけ、かわせみが描かれています。
門司港から博多まで乗ってきました
実際に門司港駅から博多駅まで乗ってきました。肥薩線が不通の今だからこそ見られる、鹿児島本線を走る特急「かわせみ やませみ」です。

門司港駅はレトロな駅舎となっています。
戦時中に関門トンネルが開通するまでは、ここ門司港駅が九州の旅の出発点でした。関門海峡を船で渡り、そしてここから九州の旅が始まるのです。そのため、鹿児島本線は今でも起点がここ門司港駅となっています。

門司港周辺には今でもレトロな建物が残っており、「門司港レトロ」として一つの観光地となっています。JR九州としてもこの観光地をフル活用しており、JRの駅もあえて昔の雰囲気を感じさせるものとなっています。

ライト1つとっても雰囲気が出るようなライトになっています。これがやっぱりJR九州の観光列車らしい。

売店で白柚サイダーを購入しました。なかなか美味しかった。

博多駅に到着する20分前くらいに、だんだんと夕日が沈み始めて光が車内に入ってきました。写真ではちょっと雰囲気が分かりにくいですが、これがなかなかいい。

最後は新幹線の横を通って博多駅に到着です。残念ながら新幹線と並んで走る状況は見られませんでした。

博多駅に到着です。これ以外にも、JR九州の観光列車の記事を公開していますのでこちらもご覧ください。
また、肥薩線が不通となっている間、併結して走っている「いさぶろう・しんぺい」についてもまとめてあります。
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