熊本に程近い宇土駅から三角(みすみ)までを結ぶ三角線。この三角線を走る観光特急が、特急「A列車で行こう」です。

この観光特急「A列車で行こう」に乗車してきたのでレポしていきます!
この後、宮崎の観光特急「海幸山幸」にも乗ってきました。こちらの乗車レポも公開しますので、ぜひご覧ください。
特急「A列車で行こう」とは? 〜終点の三角駅からは天草方面のクルーズ船とも接続 大人のための観光列車〜
「16世紀の天草に伝わった南蛮文化」をコンセプトに作られたのがこの特急「A列車で行こう」です。鉄道を敷いていくゲーム「A列車で行こう」とは全く関係ありません。

「大人な旅」を演出することもコンセプトの1つであり、車内にはバーカウンターがあったりジャズが流れていたりします。もちろん、バーカウンターではお酒を注文することもできます(ソフトドリンクもあります)。なお、バーカウンターではクレジットカードなども支払いに利用できるのが、これまた加点ポイントです。こういった、車内販売等でもクレジットカードや交通系ICカードが使えることが増えてきましたよね。

今回、僕はこちらのサイダーをいただきました。+100円で果肉を入れることができるとのことだったので入れてもらいました。酸っぱすぎず、さっぱりとした心地よい酸っぱさがあってなかなか美味しい。確かに、ハイボールに合いそうだけれど、僕は好き好んでお酒を飲むわけでもないのでこれで満足です。

なお、この特急「A列車で行こう」には自由席はありません。全席指定席となっているため、指定席特急券が必要です。JR九州のクレジットカード「JQカード」やJR西日本のクレジットカード「J-westカード」を持っていると、ネット予約限定のeきっぷというものが使えます。これを使うとかなり安く乗ることができます。年1回以上の利用があれば年会費も無料です。西日本エリアや九州エリアに住んでいて、普段からJRを使う、主張や帰省などでよく特急を使うという人は特に、この機会にカードを発行するのがオススメです。

なお、この「A列車で行こう」は熊本と三角の間で往復しています。A列車で行こう5号は、もう熊本から乗る人は少ないとの判断か、結構ギリギリにおり返し列車が熊本に着くダイヤです。

車内の徹底紹介 〜車内は「大人の旅」を演出するべく、落ち着いた雰囲気〜
続いて車内ツアー。車内は「大人の旅」を演出すべく落ち着いた雰囲気となっています。JR九州ではたまにある、ワンマンの特急列車ですがアテンダントさんは乗っています。車掌さんというのは乗客対応というよりは、保安要員というのがメインの仕事であり、もちろん鉄道に関する一定の知識を持っています。アテンダントさんはあくまで乗客対応のために乗務しており、運行のための安全管理は行いません。

座席はこんな感じ。至って普通の、シンプルな座席の感じですが、実際に座ってみるとかなりふわふわしていて座り心地がいい。もちろん、リクライニングもします。

こちらが2号車の一般座席の様子。1号車には端にバーカウンターがありますが、2号車は1号車よりにグループ専用座席があり、それ以外は一般座席となっています。2両編成ですが、そこそこ人が乗れるように座席数は多くなっています。

元々は九州横断特急として使う予定だったみたい。座席の背面には「TRANS-KYUSHU LIMITED EXPRESS」の文字が印刷されています。日本語に訳すろと「九州横断特急」ですね。

テーブルがあり、そしてもちろん座席はリクライニングします。観光特急の座席にしては普通の座席なんだけど、でもそんなに長く走る特急でもないためあまり気になりません。テーブルを出さずとも、窓側にドリンクなどを置くための場所があるのも便利。片道40分程度の旅では、ガッツリ食事をすることもないため、ドリンクを置く場所さえあればテーブルを出す必要もないのです。

そしてこちらが、2号車にあるグループ専用座席の様子。JR九州のグループ専用席って、ほとんどこの折りたたみ式のテーブルになっていますよね。

こちらはソファ座席。座席として発売はされていないようで、誰でも座ることができます。ちょっとしたテーブルもあり、ここに座っているだけで終点の三角までついてしまいそうな…

ソファの前には、カウンター席もあります。このカウンターに座って、流れる景色をのんびりと眺めることもできます。
JR九州は観光特急に力を入れています。JR九州の特急列車ではよくあるのですが、客室乗務員さんが回ってきて記念撮影をしてくれます。僕が乗った時はかなり乗客が少なかったこともあり、ちょっとしたお話もしてくれました。

2両編成で、運転台の右側は開放的な感じになっています。今は柵がしてあって入れませんが、この先の部分のテーブルもちゃんとデザインされているということを考えると、これはもしかして場合によっては先頭の部分までいけちゃうのかな?

トンネルに入るとかなり雰囲気があります。「大人な旅」をコンセプトに作られている列車ですから、この感じがとてもいい。車体本体の外観も黒を基調としてますからね。
沿線の見所紹介 〜短い路線ながらも途中には見所がちゃんとある〜
途中に「御輿来(おこしき)海岸」があります。三角線に入って、ちょうど半分くらい走ったところです。この特急「A列車で行こう」は、スピードを落として通過してくれるので、じっくり楽しんだり、写真を撮ったりすることができます。

三角線は、有明海を右手に望みながら走っていきます。座席を取るなら右側が圧倒的にオススメ。全区間ではありませんが、有明海を眺めることができます。

終点の三角では、三角港を発着する天草方面のクルーズに接続します。僕もクルーズに乗ることを考えたのですが、今回は大雨であり、乗ったところで何も景色が見えないだろうとの判断から乗りませんでした。

駅前にはモニュメントがあります。駅の方から見ると「三角(さんかく)」、三角(みすみ)駅という駅名とかけたのかな?

このモニュメントは展望台にもなっています。無料で入ることができます。大雨だったため、展望台まで登って写真だけ撮ってそのまま引き返しました。
おっと、最後に熊本も忘れてはいけません。熊本といえば熊本城。加藤清正が作った名城です。斜面がそりかえっている、武者返しの石垣が有名ですね。

熊本地震で被災したため、一部の石垣や天守閣の瓦が崩れるという事態になりました。しかし、その後、修復も少しづつ進み、今では天守閣はほぼ元通りの姿になっています。

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