宮崎県・日南線を経由して宮崎駅から南郷駅までを走る特急「海幸山幸」。
日南線を走るこの観光特急に乗ってきました。
特急海幸山幸は観光名所の多い宮崎市・日南市を経由して南郷へ
特急海幸山幸は、宮崎から南郷を1日1往復〜2往復している特急です。元々、宮崎から高千穂までを結ぶ高千穂鉄道で走らせるための列車として製造された車両ですが、その数年後に高千穂鉄道は台風で被災。地方ローカル線ではよくあることですが、その後の復旧のための費用などで目処が立たず、そのまま廃線となってしまいました。わずか2年しか活躍できなかった車両を観光特急に魔改造してしまう、JR九州の荒技です。

そんな海幸山幸号ですが、意外とお手頃な値段で乗車することができます。
乗車券 | 1,310円 |
特急券 | 1,050円 |
合計 | 2,360円 |
まあ、安くはないのですが、JR九州には「ぐるっと九州きっぷ」というものがあります。JR九州全線に乗り降り自由で、別途特急券等を購入すれば在来線特急も、そして九州新幹線も乗れてしまう優れものです。このきっぷを活用すれば料金券、すなわち特急料金だけで済んでしまいます。
さらにです。この海幸山幸号には自由席があります。自由席は座れる保証がありませんが少しは安くなります。が、自由席に頼らず僕が今回使ったのがeきっぷ。今回の九州周遊旅行では、これほどかというほどお世話になっているきっぷ。自由席特急料金で指定席に乗ることができるという優れものです。JQカード(JR九州提携カード)をもっていればJR九州ネット予約で、J-westカード(JR西日本提携カード)を持っていればe5489で利用することができます。なお、eきっぷはJR西日本・四国・九州共通のカード会員限定割引切符で、J-westカードさえあれば九州エリアのeきっぷだって購入できてしまいます。

車内は古代神話に基づく「山幸」と「海幸」をイメージ
1号車が「山幸」、2号車が「海幸」で、2号車の後ろ(宮崎寄り)に9席だけ自由席があります。これは「宮崎の海の幸」≒海鮮をイメージしているのではなく、古代神話を元にしています。

1号車の「山幸」(南郷寄り)は茶色を基調としたモックアップになっています。茶色を基調としているので、周りにふんだんに使われた木との相性がいい感じ、とても落ち着きがあります。座席自体は、特急かもめ号などで使われている座席に近いながらも、特に背もたれのあたりは少し違います。座席の座り心地自体は他の九州特急と同じくそれなりに快適です。

2号車の「海幸」(宮崎寄り)は青を基調としたモックアップになっています。

青を基調としているので、茶色を基調とした山幸の方が落ち着きがあるんじゃないかと思って僕は山幸を予約しました。しかし、青色のモックアップとなってる海幸もこれはこれで落ち着きがあっていい感じ。暗めの青がなかなかいいのです。

「山幸」の座席もそうでしたが、座席は2-1の配列となっています。グリーン車とほぼ同じ配列ですね。ただし、通路をそれなりに確保しているためか、それとも車両の幅自体がそこまで広くない(他の特急と違って、ホームより上の部分で横に歪曲して飛び出していませんね)のか、座席自体が広いとは感じませんでした。それどころか、少なくとも座席の背面(背もたれ部分)以外は他の九州特急と同じものを使っていると思われます。

カーテンも単なるカーテンではなく、雰囲気を出すために和風です。これもいい感じ。
他のJR九州の観光特急にはよくある売店等はなく、乗務されているアテンダントの方に申し出ることで車内販売の購入をすることができます。車内販売は原則、カゴを持って回ってきてくれる形です。

車内には飾りもあります。九州の特急にはよくありますね。

沿線には魅力がたくさん
僕はこの「海幸山幸」に乗ったときに初めて宮崎に足を運びました。が、宮崎という地はかなり魅力が詰まっています。特に、この特急「海幸山幸」が走る日南線沿線は海が綺麗で見るところがたくさんあります。

青島
青島神宮が島の真ん中にあり、周りは長年かけて海水によって削られた、通称「鬼の洗濯板」があります。島へは橋で渡ることができ、この「鬼の洗濯板」の上を歩くこともできます。また、宮崎は亜熱帯に近い気候であり、雨量も多いことから宮崎ならではの植物も見ることができます。

特急「海幸山幸」も青島駅に停車します。青島駅から徒歩10分ほどで青島まで行くことができ、参道もあるのでお土産などを購入することもできます。僕はここで海鮮丼をお昼ごはんとして食べました。
鵜戸神宮
鵜戸神宮は、宮崎の綺麗な海に面した神宮です。洞窟というほど深くはないですが、少し窪んだところにあります。

鵜戸神宮から見る海は、特に晴れていれば絶景です。ただし、夏に行くとめちゃくちゃ暑くてしんどいです。ちゃんと飲み物を持っていきましょう。
南郷
最後に南郷です。僕は南郷までは行っていませんが、南郷は宮崎の海を堪能することができる観光地です。

海中を見ることができる観光船は有名ですね。南郷駅から歩いてすぐです。それ以外にも、宮崎の綺麗な海を楽しむことができる名所が各地にあります。
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