日本人がニューヨークへ向かう際、到着便が利用する空港として最も多いのが、ジョン・F・ケネディ国際空港、通称JFK。この記事ではニューヨークJFK(ジョン・F・ケネディ国際空港)の様子やアクセスなど、旅行する場合に知っておくべき知識を、経験を基にまとめます。
なお、ジョン・F・ケネディ国際空港以外の空港も含めた、ニューヨークの空港について別の記事でまとめました。併せてご覧ください。
日本人にとっては玄関口となるJFK
日本の航空会社はニューヨークにおいてはすべて、JFKに就航しています。日本人にとってはまさに、ニューヨークの玄関口です。
ユナイテッド航空以外の直行便は全てJFKに到着
2023年5月現在、日本からニューヨークへの直行便は次の通りです。
運行会社 | 運航路線 | ニューヨーク到着空港 |
---|---|---|
ANA(全日空) | 東京・羽田〜ニューヨーク ※成田線は現在運休中 | ニューヨーク・JFK |
JAL(日本航空) | 東京・羽田〜ニューヨーク 東京・成田〜ニューヨーク | ニューヨーク・JFK |
ユナイテッド航空 | 東京・羽田〜ニューアーク 東京・成田〜ニューアーク | ニューアーク・リバティー国際空港 |
2023年現在、東京とニューヨークの間を結ぶ直行便を運航しているのはANA、JALの日本の2社、そしてアメリカのユナイテッド航空の合計3社です。このうち、ユナイテッド航空運航便はニューアークに到着します。ただし、ユナイテッド航空はANAとコードシェアを行っているため、ANA便名で搭乗した場合もユナイテッド航空運航便となることがあります。その場合、到着空港が異なるので注意してください。
世界から飛行機が集まる 乗り継ぎ拠点としても
ニューヨークJFK(ジョン・F・ケネディ国際空港)は世界経済の中心地・ニューヨークにある最大の国際空港です。世界中から飛行機が乗り入れます。
そのため、日本人からすると乗り継ぎ拠点としてもよく使われます。よくある例が、日本から南米各地へ向かう際、ニューヨークを乗り継ぎ拠点とする例です。特に、ニューヨークで1日以上の乗り継ぎ時間を確保して(ストップオーバー)、ニューヨークを観光するというのはよくある話です。
2023年5月現在、コロナ禍を経て便数が減ったとはいえ71社が乗り入れています。ニューヨークで2番目に乗り入れが多いニューアーク・リバティー国際空港の28社と比べても2倍以上の航空会社が乗り入れています。
アメリカにおける乗り継ぎでは、必ずアメリカに入国することになるためESTA(ビザ免除システムの電子申請)が必要になります。
登録方法などについては別の記事でまとめてありますので、合わせてご確認ください。
5つのターミナルをもつ巨大空港
ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港は5つのターミナルをもつ巨大空港です。どこのターミナルを利用するかはあらかじめ必ず、確認しておきましょう。
日本発着の航空会社は、ANAが第7ターミナルに、JALが第8ターミナルを発着します。2023年5月から、JALはニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港での発着ターミナルを第8ターミナルに変更すると発表しています(記事執筆段階では、まだ移転していない模様→2023年5月28日より、日本航空JALは第8ターミナルに移転しました)。
各ターミナルは「AirTrain」と呼ばれる鉄道が結んでいます。AirTrain(鉄道)はニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港のターミナル間での移動のみであれば無料で利用できます(後ほど詳説します)。
今回僕は、ANA便を利用して日本へと帰国することになりました。ANA便は第7ターミナルから出発するため、第7ターミナルへと向かいます。
JFK(ジョン・F・ケネディ国際空港)へのアクセス
次に、ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港へのアクセスについてです。ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港へのアクセス手段は主に、
- UberやLyftなどのライドシェアサービスを利用する
- 鉄道(AirTrainと地下鉄)を乗り継いで利用する
- シャトルバスを利用する
- タクシーを利用する
の4通りです。それぞれのメリットとデメリットを、体験談を含めて解説します。
アクセス手段 | 料金 | 所要時間 | 注意事項 |
---|---|---|---|
ライドシェア | $30〜$150 | 約40分 | 混雑状況により料金が大幅に変動する |
鉄道 | $11 | 約50分 | メトロカード(1枚$1.0)が必要 |
シャトルバス | $40 | 約60分 | |
タクシー | $70 | 約40分 | 客引き、メーターによる不正に注意 |
なお、アメリカ到着時、到着ターミナルには客引きがたくさんいます。制服を来たスタッフ以外は全て、違法な客引きです(交通機関の客引きは法律で禁止されている)。十分、注意してください。
最もおすすめはUberやLyftなどのライドシェア
アクセス手段の中で最もオススメなのがUberやLyftなどといったライドシェアサービスです。ライドシェアサービスは、アプリを使って車を配車するサービスです。値段は混雑度により変動しますが、概ねタクシーの半額程度で利用できます。
UberとLyft、両方を実際に利用しました。実際に使った体感や使い方、どちらがオススメか、など詳しく記事にまとめています。気になる方はご覧ください。
ライドシェアサービスは、
- 安全性の面でタクシーより優れる
- 英語でのやりとりがなく、確実である
- 支払いの手間がない
- 現在地がアプリで確認できる
- チップを考えなくて良い
- タクシーに比べてそもそも安い
と、メリットが極めて多い。ライドシェアサービスに慣れてしまうと、もはやタクシーを使う価値を見出せないほどです。
なお、ニューヨーク市ではUberやLyftのドライバーにも市のライセンスが必要です(ライセンスがないと、ドライバーとして登録できません)。タクシーと同等の安全性をニューヨーク市が審査の上担保した場合にのみ、ライドシェアのドライバーもできるのです。これも、ニューヨークでライドシェアをおすすめする大きな要因です。
鉄道(AirTrain)によるアクセスも便利
ジョン・F・ケネディ国際空港に鉄道でアクセスする場合、AirTrainと呼ばれる鉄道を利用することになります。地下鉄のJamaica駅またはHoward Beach駅まで$8.25(最近値上げされているため、値上げ前の5ドルと記載しているページが多いので注意)です。Jamaica駅から乗り継ぐ地下鉄は$2.75。ニューヨークの地下鉄は距離によらない均一料金です。
運航頻度は概ね12分間隔、運航時間は24時間なので深夜到着でも利用できます。ただし、深夜に到着する場合、AirTrainを利用した後の地下鉄で治安の不安があるため、慣れている方以外はライドシェアなどを使うのがオススメです。
AirTrainに乗車する場合、支払い方法はMetoroカードのみです。Metoroカードは到着駅または空港のHudson Newsで購入できます(Hudson Newsは全てのターミナルにあるわけではないので、到着駅で購入するのがオススメです)。
AirTrainは地下鉄の駅であるJamaica駅とHoward Beach駅を起点とし、JFK空港の各ターミナルへと向かいます。地下鉄との接続駅であるJamaica駅とHoward Beach駅を利用する場合以外は(JFK空港ターミナル内)は無料で乗車することができます。Jamaica駅とHoward Beach駅では下車時に運賃($8.25)を支払います(JFK各ターミナルの駅には改札がない)。
車内はこんな感じ。このAirTrainは空港から地下鉄との乗り換え駅であるJamaica駅まで片道10分程度。長い時間の乗車は想定されておらず、荷物が多い乗客を想定していることからスペースがかなりあります。海外からのお客さんが多いこともあって、車内の治安はかなり良いです。
ニューヨークの地下鉄は大きな荷物を持っていても通過することができるので、少ない人数の旅であり、かつホテルなどが地下鉄の駅から近いのであればオススメです。
シャトルバスによるアクセス
マンハッタンなど、ニューヨーク中心部へのシャトルバスもあります。
シャトルバスも24時間運転されています。荷物が多くて乗り換えが面倒で、かつ1人旅など人数が少ない場合に便利です。
上記の公式サイトから予約しておくのがオススメです。料金は片道$40と鉄道よりは少し高いですが、ニューヨーク中心部ではバンを乗り換えてホテルまで送迎してくださいます。空港からホテルまで乗り換え不要と考えればコスパは良いでしょう。
タクシーによるアクセス
最後にタクシーによるアクセスです。タクシーでジョン・F・ケネディ国際空港からニューヨークの中心部まで行く場合、注意すべきことがあります。
- 空港ではタクシー会社を装った客引きが多くいるため、ニューヨーク市正規のタクシー会社であることを確認してから利用する
- メーターを回すために遠回りしたり、クレジットカードで過大請求されていないかを確認する
日本人は見ればわかるため、そして日本人は比較的お金を持っているため、狙われやすいです。ニューヨークに限らずアメリカでは、客引きや詐欺などが多くあるため、やはりタクシーは安易にオススメできません。タクシーに乗るのであれば看板に従って客引きには目もくれず真っ直ぐにタクシー乗り場へと向かわねばなりません。
ニューヨークで正規のタクシーは黄色のタクシーです。空港ターミナル内で客引きに惑わされることなく、タクシーに乗ることができ、マップのアプリなどで現在地を確認できる方ならばタクシーという選択は良いでしょう。
正規のタクシーは$70で、ピーク時間帯(午後4時から8時)は$5が上乗せされます。また、空港への手数料として$1.75が請求されます。
ジョン・F・ケネディ国際空港でのお土産やカフェなど
最後にジョン・F・ケネディ国際空港におけるカフェやお土産店などについて解説します。
ジョン・F・ケネディ国際空港のお土産事情;マンハッタンで購入しよう
アメリカの空港は日本の空港と比べ、お土産が少ないです。特に、出発保安検査前のエリアにはお土産が少ないです。
出発保安検査の前のエリアでは、第1ターミナルにお土産があります。過去には日本航空(JAL)が第1ターミナルを使用していました。
ジョン・F・ケネディ国際空港で手荷物を預ける前にどうしてもお土産を調達する必要がある場合、第1ターミナルのお土産屋さんを利用することをオススメします。出発フロアに用意されています。
また、出発保安検査後には多少、お土産屋があります。ただし、ターミナルによって異なるため、あまり期待しない方が良いでしょう。
結論、ニューヨーク中心部(タイムズスクエア周辺など)でお土産を確保できるならばそこで確保しておくのがベターです。
第1ターミナルにカフェスペースがある
第1ターミナルにカフェスペースがあります。アメリカの空港なのでスターバックスコーヒーなどもありそうですが、ジョン・F・ケネディ国際空港では出発保安検査前にスターバックスがありません。びっくり。
第1ターミナルの一番奥にはこんなエリアが。エスカレーターを上がった上の部分にフードコートがあります。
マクドナルドなどは日本人にとって馴染みが深いです。ここでアメリカ最後の食事をしました。
ジョン・F・ケネディ国際空港にはカフェみたいなところが少ないです。早めに保安検査を終え、待合室で待つのがオススメです。
写真はANAが出発する第7ターミナルの待合室の椅子です。コンセントが下部についており、もちろんWi-Fiも飛んでいます。
日本の航空会社は出発3時間前にチェックインカウンターをオープンします。チェックインの締切は通常、出発の60分前です。海外に慣れてない人であっても、出発3時間前を目処に、既にJFKを利用したことがあり自信がある人は90分〜120分前を目処に空港へ行けば良いでしょう。
ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ国際空港から日本へ 最後までアメリカを楽しもう
ジョン・F・ケネディ国際空港はニューヨークを訪れる多くの日本人にとって最初にアメリカの地を踏む場所。同時に、最後に踏む場所でもあります。
今回の記事ではジョン・F・ケネディ国際空港の使い方を解説してきましたが、現在、ジョン・F・ケネディ国際空港では拡張工事やターミナルの改修工事が進められています。
空港を利用する前にジョン・F・ケネディ国際空港の公式サイトおよび航空会社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
今回僕は、ANA便を利用して東京・羽田空港へと向かいました。
東京・羽田空港へ向かう便の様子はすでに記事として公開しています。また、Vlogも公開していますので、併せてご覧ください。
ニューヨークでのストップオーバーでも観光できる観光スポットについてもまとめました。
南米への乗り継ぎなどでも使われるニューヨーク。ついでに観光してみませんか?
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