ラベンダーが美しい夏の富良野。花や「青い池」などに代表される大自然が美しい夏の美瑛。まとめてとてもどこもかしこも美しい夏の道央・富良野線沿線。この富良野線を、夏季限定で運転するトロッコ列車、それが「富良野・美瑛ノロッコ号」です。
この記事では、富良野・美瑛ノロッコ号の時刻表や乗り方などから始め、車内の座席の様子や、オススメの座席なども紹介します。
なお、車窓から見える景色については、動画を撮影しVlogも公開しています。合わせてご覧ください。
富良野・美瑛ノロッコ号の運転概要
まずは「富良野・美瑛ノロッコ号」の運転概要から解説します。
富良野・美瑛ノロッコ号の時刻表 富良野線の富良野駅から旭川駅までを運転
富良野・美瑛ノロッコ号は、1日3往復が運転されています。朝、旭川駅から出発して富良野駅へ、そのあとは富良野〜美瑛を2往復したのち、最終便で再び旭川駅へと戻ります。
下りの始発便は10時に旭川駅を出発します。
下り | 旭川 | 美瑛 | 美馬牛 | 上富良野 | ラベンダー畑 | 中富良野 | 富良野 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1号 | 10:00発 | 10:42発 | 10:53発 | 11:06発 | 11:15発 | 11:22発 | 11:40着 |
3号 | – | 13:08発 | 13:19発 | 13:36発 | 13:45発 | 13:50発 | 13:59着 |
5号 | – | 15:13発 | 15:24発 | 15:37発 | 15:46発 | 15:52発 | 16:04着 |
上りの最終便、旭川行きは16時過ぎに富良野駅を出発。ラベンダー畑駅は16時41分に出発するため、ラベンダー畑駅から徒歩10分の場所にあるファーム富田などでゆっくりと観光することができます。
上り | 富良野 | 中富良野 | ラベンダー畑 | 上富良野 | 美馬牛 | 美瑛 | 旭川 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2号 | 11:53発 | 12:11発 | 12:17発 | 12:27発 | 12:40発 | 12:51着 | – |
4号 | 14:07発 | 14:25発 | 14:31発 | 14:39発 | 14:51発 | 15:02着 | – |
6号 | 16:14発 | 16:34発 | 16:41発 | 16:49発 | 17:11発 | 17:20発 | 17:46着 |
これらの時刻表は2023年のものであり、今後時刻表が変更される可能性があります。特にインバウンドのお客さんから人気であるものの、現時点で1日中折り返し運転を続けるダイヤとなっており余裕がないため、増発もできないのが現状だと思います。
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JR北海道としては増便が難しいため、2023年の「ラベンダー編成 旭川延長運転」となったのだと考えられます。
例年、6月から9月にかけて運転
今回紹介している「富良野・美瑛ノロッコ号」は例年、6月から9月にかけて運転されています。通常、
- 6月前半の土日祝日
- 6月後半〜8月前半の毎日
- 8月後半〜9月末の土日祝日
が運転日となっています。
季節限定で、時期によっては運転日が変わるため、必ず運転日を確認してから乗りにいきましょう。
なお、この時期には札幌から富良野への直通の特急「フラノラベンダーエクスプレス」も運転されます。札幌から便利に富良野へとアクセスできます。
1号車と2号車は自由席 3号車は指定席で「えきねっと」で予約可能
富良野・美瑛ノロッコ号は、3両編成で、1号車と2号車(旭川寄りの2両)は自由席で、乗車券だけで乗車することができます。富良野寄りの3号車は指定席で、乗車券の他に座席指定券(1席840円)が必要です。なお、富良野線で指定席を購入することができる駅は富良野駅・美瑛駅・旭川駅だけですが、JR東日本のネット予約サイト「えきねっと」のチケットレスサービスが利用できます。インターネットで購入し、指定席券を受け取ることなく乗車できます。これはかなり便利です。
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座席表を見ながら座席を選ぶことができ、変更もすぐにスマートフォンで可能です。便利すぎて使わない手はありません。
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富良野・美瑛ノロッコ号に乗るのであれば、オススメの座席はE席です。座席表はJR北海道の公式サイトに掲載されています。
富良野・美瑛ノロッコ号のE席からは、ファーム富田などが見えます。ただ、大雪山が見えるのはA席側なので、A席側もまた捨てがたいところ。難しいところです。
富良野・美瑛ノロッコ号の車両・座席の様子を解説
続いては、富良野・美瑛ノロッコ号の車両の様子・座席の様子を紹介します。
510系客車で運転される「富良野・美瑛ノロッコ号」
富良野・美瑛ノロッコ号は「トロッコ列車」です。開放的な客車列車で運転されます。
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茶色の車体をした「富良野・美瑛ノロッコ号」。落ち着いた雰囲気があります。僕が乗車した日は、紫を基調とした富良野・美瑛ノロッコ号専用の機関車でしたが、緑色を基調とした機関車もあるようです。
富良野・美瑛ノロッコ号の車内・座席の様子を解説!
富良野・美瑛ノロッコ号の座席の様子を紹介します。富良野・美瑛ノロッコ号はトロッコ列車であるため、車両自体はかなり開放的です。
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窓は上半分が開くようになっています。僕が乗車した際、途中の美馬牛駅周辺で夕立にあい、雨が降ってきましたが、雨が降ってきた場合は閉めることもできます。
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下部、足の方まで透明な窓が広がっているので、とても開放感があります。富良野→美瑛・旭川方面の列車で進行方向右側、A席側(旭岳側)の座席は6人がけのテーブル席になっています。
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富良野→美瑛・旭川方面の列車で進行方向左側、E席側の座席は2人がけのカウンター席になっています。こちらは簡易的なテーブルが設置されており、隣に座っていた人はビールを飲んでいました。
オリジナル塗装の機関車で牽引 車内にはストーブも
富良野・美瑛ノロッコ号の車内にはお手洗いなどの設備もあります(今回は混雑していた時間帯が多かったので利用していません)。また、車内にはストーブもありますが、「富良野・美瑛ノロッコ号」として運転される時期はストーブを使うような時期ではないため、使われることはありません。
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富良野・美瑛ノロッコ号の外観は茶色を記帳とした車両になっています。
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車内にはストーブもあります。これは冬に運転される時に使用されるものだと思われますが、僕の知る範囲でこの車両が冬に運転されることはないと思います(釧網本線などでは冬の運転がありますが、富良野線はなかったはずです)。
富良野・美瑛ノロッコ号からみえる景色 楽しみ方を解説!
最後に、富良野・美瑛ノロッコ号に実際に乗車してきたので、窓から見える景色などを紹介します。
富良野駅を出発 富良野盆地の景色を楽しもう オススメの座席はE席
富良野・美瑛ノロッコ号は富良野駅を発車します。直前に、根室本線の普通列車が発車していきます。ここから滝川までは1時間弱、意外と時間はかかるのに混雑している。
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富良野駅には隣に、札幌から富良野までの直通特急として夏季限定で運転さる「フラノラベンダーエクスプレス」の車両が。現在は「ラベンダー編成」で運転されています。
あちらは特急列車で冷房が効いている。こちらはトロッコ列車で冷房などない。そんな感じで、富良野駅を発車します。
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富良野駅を発車してすぐ、乗車証明書がもらえます。
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乗車証明書は、富良野・美瑛ノロッコ号がデザインされています。特急「フラノラベンダーエクスプレス」の乗車証明書と合わせると、うまく絵になるようです。
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列車はゆっくりと、富良野駅を発車します。
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根室本線の線路が分かれていきます。あちらは、滝川駅まで続く線路です。
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富良野はラベンダーだけではなく、野菜や果物も取れる場所。富良野はメロンなんかも有名ですね。そのため、あらゆる場所に農業用の倉庫があります。
富良野のラベンダーを遠くに見ながら
富良野のラベンダーを遠くに見ながら、列車は富良野盆地を駆け抜けていきます。
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向こうに、なかふらのフラワーパークが見えます。
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ファーム富田が見えてきました。ノロッコ号はまもなく、ラベンダー畑駅に到着します。
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ラベンダー畑駅から徒歩10分ほどの場所に、ラベンダーを有名にした立役者「ファーム富田」があります。7月の開花時期には、このラベンダー畑駅には常時、駅員さんが数名配置され、この駅も賑わいます。
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ラベンダー畑駅を発車します。このラベンダー畑駅で車内は一気に満員に。ラベンダー畑駅から先は立ち客もいるような状態でした。
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上富良野駅に到着。ここ、上富良野駅から徒歩15分ほどの場所に「日の出公園」があり、ここのラベンダー畑も有名です。
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ここ上富良野駅から乗車してくるお客さんも一定数おり、さらに混雑した状況に。車内はかなり混雑した状況で次の美馬牛駅へと向かいます。
北海道の鉄路らしいのどかな景色を走り抜ける
上富良野駅を出てもなお、北海道らしいのどかな風景の中を走っていきます。
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相変わらず、田園風景の中を走っていきます。
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上富良野駅から美馬牛駅の間で、列車は夕立にあいます。車掌さんから放送で、窓を閉めるように依頼され、窓を閉めました。
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美瑛駅に到着する前には再び、雨は止み、窓を開けて開放的な旅が続きます。エアコンがないので、窓を閉めると結構むしむししていてキツい。
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美瑛駅に到着です。ここでさらにお客さんが増えました。
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列車は美瑛駅を発車します。美瑛駅から終点の旭川駅まではノンストップで走り抜けます。
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美瑛駅から旭川駅までは少しづつ、家が増えていく感じです。
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川を渡ります。
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車内はこんな感じ。のんびりと車窓を楽しむ、まさにトロッコ列車の旅そのものです。
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列車はそれなりのスピードで走っていきます。富良野線は各駅停車しかないものの、そこまで駅が多いわけでもないので便利です。
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列車は忠別川を渡り、旭川駅に近づきます。旭川駅周辺はイオンモールを中心に発展しており、それなりの高層ビルも見えます。
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旭川駅が近づいてきました。最後は、大きく左へとカーブして旭川駅に到着します。
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旭川駅に到着しました。みなさん、このトロッコの前で記念撮影。僕も混じって記念撮影をします。
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富良野から1時間半弱、長いようで短い、充実したトロッコ列車の旅でした。
動画も作成しましたので、ぜひご覧ください。
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