新幹線のファーストクラス「グランクラス」の座席やサービス徹底紹介 北陸新幹線はくたか号で金沢へ

北陸
北陸新幹線鉄道車内徹底紹介関東・甲信越

JR東日本の新幹線に設定される「グランクラス」。飛行機のファーストクラスに相当するもので、新幹線の座席としては最上級。今回、北陸新幹線のグランクラスに実際に乗車してきました(東北新幹線・北海道新幹線、上越新幹線もサービスはほぼ同じです)。その様子を徹底的に紹介します。

グランクラス乗車記Vlog

北陸新幹線・上越新幹線E7系のグランクラスについては、Vlogも作成しましたので、併せてご覧ください。

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北陸新幹線/上越新幹線のグランクラスの座席・車内設備を写真を用いて徹底解説!

まずはグランクラスの座席や車内設備を写真を用いて解説します。なお、北陸新幹線や上越新幹線のE7系・W7系の普通車については、別の記事で解説しています。

今回の記事では「E7系・W7系のグランクラスに絞って」解説をします。

グランクラスの座席・車内設備を写真を用いて徹底解説!
E7系新幹線-新潟駅にて撮影

車内は高級感あるカーペット敷き

今回乗車するのは、北陸新幹線・上越新幹線で走るE7系新幹線のグランクラスです。

車内は高級感あるカーペット敷き
北陸新幹線のE7系新幹線-長野駅にて撮影

E7系新幹線は青色を基調とした新幹線で、日本海側を目指して進む北陸新幹線・上越新幹線の「日本海」が連想されるデザインになっています。

車内は高級感あるカーペット敷き
グランクラスの車内

グランクラスの車内の様子です。カーペットが敷かれており、座席は1+2の配列で本革。グランクラスは名実ともに「新幹線のファーストクラス」とも呼べる設備になっています。

車内は高級感あるカーペット敷き
グランクラスの座席の様子(横から見たトンネル内での様子)

座席は本革のシートで、薄さを求めた普通車とは全く異なる座席です。窓枠1つとっても、窓枠の周りが光っている豪華な仕様で、普通車やグリーン車とは異なる車内空間を感じます。

車内は高級感あるカーペット敷き
車内の電光掲示板

車内の電光掲示板の様子です。黒を基調とした普通車の車内とは異なり、電光掲示板の周りは銀色で塗装されています。また、グランクラスが自由席になることは基本的に想定していないため、「指定席」「自由席」の表記はありません。

車内は高級感あるカーペット敷き
頭上の荷物入れ

頭上の荷物置き場は普通車やグリーン車とは異なり、蓋があります。飛行機のような荷物入れになっています。ただし、蓋が閉まって完全に隠れる形になってしまうので、降車の際の荷物の取り忘れには注意が必要です。

リクライニングは全て電動でかなり快適

さて、グランクラスの大きな特徴である、この豪華な座席を見ていきましょう。座席の配列は、2+1の配列になっています。

リクライニングは全て電動でかなり快適
2人がけの座席

2人がけの座席の様子です。グループなどでの利用は基本的に想定されていないようで、座席と座席の間にはパーテーションがあります(コロナ禍で設置されたわけではありません笑)。

リクライニングは全て電動でかなり快適
1人がけの座席

1人がけの座席です。下り、東京→長野・金沢方面の列車では進行方向右側が、上り、金沢・長野→東京の列車では進行方向左側が1人がけの座席になります(A席が1人がけの独立した座席です)。

リクライニングは全て電動でかなり快適
グランクラスでは快適な時間が流れる

グランクラスでは、「新幹線のファーストクラス」に呼ぶに相応しい、落ち着いた時間が流れています。

リクライニングは全て電動でかなり快適
リクライニングの操作パネル

リクライニングの操作パネルを見ていきましょう。グランクラスの座席のリクライニングは完全に電動になっています。ボタン一つで、力を全く入れずして操作することができます。

実際に座席を倒してみましょう。

リクライニングは全て電動でかなり快適
座席を倒していない状態

座席を倒していない状態での座席の様子です。この時点でも十分、身体を包み込むような快適性です。

リクライニングは全て電動でかなり快適
座席を倒した

座席を最大限倒すとこんな感じ。ここまでくると、もはや「寝てください」と言っているようなものです。上の写真と下の写真を比べていただければ、座席がどれほど倒れるかがお分かりいただけるでしょう。

リクライニングは全て電動でかなり快適
全席にバックシェルを設置

グランクラスの座席には、全席にバックシェルが設置されています。新幹線では常に気を配らなくてはならない、リクライニングをする際の後ろの人への配慮が全く不要なのはかなり大きいです。

リクライニングは全て電動でかなり快適
グランクラスの座席はバックシェルがあるので、後ろの人に配慮する必要がない

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備

グランクラスの座席には、全席にコンセントが設置されています。また、グリーン車よりしっかりした読書灯が設置されています。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
グランクラスの読書灯

グランクラスの車内は、普通車やグリーン車よりやや暗いイメージです。そのため、読書灯の存在はかなり大きいです。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
読書灯にも「GranClass」との表記が

読書灯のアームにも、「GranClass」の表記があります。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
グランクラスのテーブル

グランクラスのテーブルです。テーブルはかなり広くなっています。東北新幹線「はやぶさ」および北陸新幹線「かがやき」のグランクラスでは、軽食の提供があります。そのため、テーブルは必ずと言っていいほど必要です。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
グランクラスのテーブルでパソコン作業

グランクラスのテーブルに、13インチのMacBook Proを置いた様子です。パソコン作業等するにも十分な広さがあります。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
飲み物を置くスペース

飲み物を置くスペースが肘掛けにあります。「はくたか」ではドリンクなどのサービスが中止されましたが、「かがやき」では現在もドリンクなどのサービスが続いています。ドリンクなどを置くことを考えて作られていると考えられます。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
広げることもできる

広げることもできます。飲み物とちょっとしたおつまみを置くこともできます。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
コンセント

座席には当然、コンセントがあります。肘掛けの前の部分にあります。2人がけの座席の場合、2人の座席の間にコンセントがあります。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
コンセント

座席の間の肘掛けが十分な幅があるので、比較的大きいコンセント類でも難なく使うことができます。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
荷物置き場

また、グランクラスには前の座席の下の部分に荷物置き場があります。これは「サフィール踊り子」のプレミアムグリーン車にもありました。

広々としたテーブルに、コンセントなどもしっかり完備
フック

フックです。お土産品などをかけておくのに便利です。

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グランクラスのサービス 最近ではやや低下中?

続いてはグランクラスのサービスを解説します。

東京駅ではグランクラス用の「ビューゴールドラウンジ」が利用できる

東京駅では「ビューゴールドラウンジ」が利用できます。「ビューゴールドラウンジ」は、

  • VIEWゴールドカードを所持し、当日に東京駅を出発する新幹線または特急のグリーン券を所持している
  • 当日に東京駅を出発する新幹線のグランクラス券を所持している

場合に利用できます。

東京駅ではグランクラス用の「ビューゴールドラウンジ」が利用できる
東京駅のビューゴールドラウンジ

東京駅のビューゴルドラウンジは、八重洲中央口の前(東海道新幹線の側)にあります。なお、ビューゴールドラウンジは東海道新幹線のグリーン券所持であっても、ビューゴールドカードを所持していれば利用することができます。

東京駅ではグランクラス用の「ビューゴールドラウンジ」が利用できる
ラウンジ内の様子

ラウンジ内の様子です。空港ラウンジをイメージした設計になっているようで、ラウンジ内には少し高価そうなソファなどが並びます。雰囲気も温かみのある雰囲気で、のんびりと列車の発車時刻まで待つことができます。Wi-Fiや、一部座席にはコンセントも完備されています。ただし、コンセントが完備されているのはカウンター席のみです。

東京駅ではグランクラス用の「ビューゴールドラウンジ」が利用できる
お菓子とソフトドリンクが提供される

ラウンジに入るとソフトドリンクがもらえます。いくつかのメニューから選ぶことができます。僕は毎日、朝は基本的にコーヒーから始まるのでコーヒーを注文。もちろん、おかわりも自由で、スタッフの方が様子を見ていてなくなっていそうであれば声をかけてくださいます。

東京駅ではグランクラス用の「ビューゴールドラウンジ」が利用できる
トイレ

トイレに行ってみます。ラウンジ内にはトイレや喫煙スペースもあります。

東京駅ではグランクラス用の「ビューゴールドラウンジ」が利用できる
お手洗い

さすがです。東京駅でおそらく、最も綺麗に保たれているお手洗いなんじゃないでしょうか。

車内の軽食・飲み物サービスは「はやぶさ」「かがやき」のみ

今回僕が乗車したのは「はくたか」号のグランクラスでした。JR東日本は最近、グランクラスのサービスを低下させている印象があります。はくたか号では最近、グランクラスの軽食サービスが中止されました。

車内の軽食・飲み物サービスは「はやぶさ」「かがやき」のみ
北陸新幹線かがやき号

2022年現在、東北新幹線・北海道新幹線の「はやぶさ」号と、北陸新幹線の「かがやき」号でのみ、車内でのアテンダントによるサービスが行われています。

車内の軽食・飲み物サービスは「はやぶさ」「かがやき」のみ
サービスメニュー

はくたか号の車内にも、サービスメニューが置かれていたので少し見てみましょう。「グランクラス(飲料・軽食あり)」では、軽い食事などが提供されます。

車内の軽食・飲み物サービスは「はやぶさ」「かがやき」のみ
車内のメニュー

車内のメニューです。アテンダントによるサービスがある列車では、車内でお酒などもいただくことができます。

お手洗いなどはグリーン車と共通

続いて車内設備の紹介です。お手洗いなどの設備は基本的に、グリーン車と共通のものになっています。

お手洗いなどはグリーン車と共通
グランクラスへの入り口

グランクラスへの入り口です。グランクラスの入り口は、桜など日本らしさをイメージさせるデザインになっています。まずここのところから、普通車やグリーン車とは違う。

お手洗いなどはグリーン車と共通
洗面台

洗面台の様子です。洗面台も、普通車とは異なり、周りに枠があります。

お手洗いなどはグリーン車と共通
お手洗い

お手洗いの様子です。お手洗いは意外にも、普通車と同じお手洗いの設備でした。

グランクラスにはスリッパなども 座席サービスのみでも十分快適な座席

グランクラス(飲料・軽食なし)が最近増えています。僕が乗車した「はくたか」号も最近、アテンダントによるサービスが中止されました。サービスダウン感は否めません。

グランクラスにはスリッパなども 座席サービスのみでも十分快適な座席
グランクラス

しかし、飲料・軽食がない分、料金はやや安く抑えられています。座席の設備などは楽しむことができます。

グランクラスにはスリッパなども 座席サービスのみでも十分快適な座席
スリッパと座席の設備

座席に置いてあるスリッパは、飲料・軽食なしの場合でも使うことができます。

グランクラスにはスリッパなども 座席サービスのみでも十分快適な座席
グランクラスのスリッパ

グランクラスのスリッパです。この辺りにも飛行機のファーストクラスに対する対抗心が見えてきます。なお、グランクラスのスリッパは持ち帰ることができます。ただ、市販のスリッパなどと比べるとやや劣るのも事実。あくまで使い捨て+α程度で作られていますが、ホテルのスリッパよりは全然いい。

グランクラスにはスリッパなども 座席サービスのみでも十分快適な座席
車内誌

北陸新幹線には、車内誌が2つ置かれています。JR東日本が作成している車内誌「トランヴェール(Train vert)」と、JR西日本が作成している車内誌「西navi(北陸)」です。車内誌も持ち帰ることができます。

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グランクラスの予約方法・割引などは?

ここまででグランクラスのサービスや座席設備などを紹介してきました。ここからは予約方法などを解説していきます。

グランクラスの予約方法・割引などは?
北陸新幹線E7系-長野駅にて

グランクラスの料金

グランクラスの料金は「グランクラスA」と「グランクラスB」があります。グランクラスA(飲料・軽食付き)はグリーン券の概ね倍程度、グランクラスB(飲料・軽食なし)はグリーン券の概ね1.5倍程度です。

以下にグランクラスの料金を掲載します。グランクラスに乗車するためには、

乗車券+特急料金+グランクラス料金

が必要で、ここで紹介するのは「グランクラス料金」の部分です。

JR北海道内のグランクラス料金

まずはJR北海道内のグランクラス料金です。はやぶさ号で東北新幹線内から北海道新幹線内を乗り通す場合、JR東日本とJR北海道の境界駅である新青森駅で料金が打ち切りになり計算されます。そのため、やや割高感があります。

グランクラス料金
グランクラスA
(飲料・軽食あり)
100kmまで6540円
200kmまで8040円
グランクラスB
(飲料・軽食なし)
100kmまで4450円
200kmまで5950円
JR北海道内のグランクラス料金

JR北海道のグランクラス料金は、JR東日本のグランクラス料金よりやや高めに設定されています。理由は正直、不明なところもありますが、北海道新幹線は現在、青函トンネル走行区間がほとんどのためスピードが遅いです。そのため、サービス時間が距離に対して長くなるためだと考えられます。

北海道新幹線E5系

JR東日本内相互発着区間及びJR西日本内の北陸新幹線内(上越妙高~金沢間相互発着区間)のグランクラス料金

続いてはJR東日本相互発着とJR西日本相互発着の場合です。北陸新幹線に乗車し、上越妙高駅を越えてグランクラスに乗車する場合は別途一覧表でグランクラス料金が定められています。基本的には会社の境界で打ち切って料金を計算するものの、グランクラス料金を打ち切ると東京〜北陸という最も重要な流動のお客さんがかなり高額になってしまうためと考えられます。

グランクラス料金
グランクラスA
(飲料・軽食あり)
100kmまで6290円
200kmまで7340円
300kmまで8390円
700kmまで9430円
701km以上10480円
グランクラスB
(飲料・軽食なし)
100kmまで4200円
200kmまで5250円
300kmまで6300円
700kmまで7340円
701km以上8390円
JR東日本・JR西日本内のグランクラス料金

JR東日本・西日本を通しで乗る場合のグランクラス料金はこちらのサイトをご覧ください。

グリーン券:JR東日本
JRのきっぷの種類・発売日・有効期間や、学割・団体割引をはじめとする割引料金、変更・払いもどしなど、きっぷに関するさまざまなご案内をしています。

なお参考までに、東京・上野・大宮〜金沢・富山・新高岡の間のグランクラス料金は、グランクラスA(飲料・軽食あり)で15,370円、グランクラスB(飲料・軽食なし)で11,190円、グリーン料金は6,990円です。

グランクラスの料金
JR西日本のW7系

なお、2024年3月16日には北陸新幹線の金沢〜福井〜敦賀が開業します。この延伸開業区間についても、全ての新幹線がE7系・W7系で運転されることが発表されたため、今までグランクラスが閉鎖されていた「つるぎ」号含めて、全ての列車にグランクラスが設置されることになりました。

予約は「えきねっと」または「e5489」の利用がオススメ

予約には「えきねっと」または「e5489」を利用するのがオススメです。「えきねっと」はJR東日本が運営するネット予約サイト、「e5489」はJR西日本が運営するネット予約サイトです。

予約は「えきねっと」または「e5489」の利用がオススメ
グランクラスの特急券

僕は普段、両方とも活用しています。個人的には「えきねっと」の方が、ポイント還元制度があるのでオススメです(僕はうっかり、e5489で予約してしまいポイントを逃しました)。

えきねっと(JR東日本)|トップ:新幹線・JR特急列車の予約 東日本のツアー 駅レンタカー申込
新幹線・JR特急の空席案内、申込のほか、国内旅行の予約も可能です。きっぷと合わせてレンタカー予約がおトクにご利用いただけます。

ただし、北陸エリアに住んでいる場合、北陸エリアはJR西日本のテリトリーになります。北陸から大阪方面へ行く場合なども使える「e5489」の方がオススメです。

e5489ご利用ガイド | 予約 :JRおでかけネット
JR西日本が運営する観光情報サイトです。時刻表・運賃・列車運行情報(遅延証明書)・トクトクきっぷ・ICOCA・J-WESTカード・駅・路線図などの営業情報や西日本各地の観光情報、e5489・エクスプレス予約・スマートEXなどの予約サービスが...

グランクラスの割引きっぷはほとんど発売されない

グランクラスには「えきねっとトクだ値」の設定が、キャンペーンなどごく一部の期間以外ありません。グランクラスを利用する場合に利用できる割引は基本的にありません。乗車券部分についてのみ、ジパング割引や学割などで割引ができる以外に割引がありません。

唯一、グランクラス料金がわずかながら割引になるのがJR西日本のクレジットカード「J-westカード」利用者限定の割引きっぷである「eきっぷ」です。

JR側としては意図的に、割引ができないようにしているものと考えられます。

グランクラスの割引きっぷはほとんど発売されない
グランクラスの車内

ややお高いグランクラスですから、片道は「えきねっとトクだ値」などと合わせて、帰りだけ少し贅沢してグランクラス、みたいな使い方はどうでしょう。


グランクラスの乗車記については、Vlogも作成しました。合わせてご覧ください。

グランクラス乗車記Vlog

北陸新幹線・上越新幹線のE7系については、普通車指定席についても詳細に記事を作成しました。

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