名古屋から金沢をつなぐ特急「しらさぎ」の車内をご紹介 座席の設備は?コンセントやWi-Fiは?自由席は?

中部
中部北陸鉄道車内徹底紹介

北陸圏と中部圏、金沢から名古屋をつなぐ特急しらさぎ。そんな特急しらさぎの乗り方や車内の様子をご紹介します。

名古屋から金沢をつなぐ特急「しらさぎ」の車内をご紹介 自由席は混雑する?座席の設備は?コンセントやWi-Fiは?
特急しらさぎ(名古屋駅にて)

2023年現在、首都圏と福井県内を最速で結ぶ移動手段でもありますが、2024年春には北陸新幹線が福井・敦賀まで開業しました。これにより、首都圏と福井の間での最速手段は北陸新幹線へ。中京圏(名古屋など)と北陸を結ぶ特急列車としての性格が強くなりました。

【2023/12/14更新】

2024年3月より、特急サンダーバード、特急しらさぎ、特急スーパーはくと、特急やくも、特急スーパーいなば、が全席指定席として運行されることになりました。今後、自由席が廃止され、全車指定席として運転されることになります。

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中部圏と北陸をつなぐ特急しらさぎに格安で乗る方法は?

特急しらさぎは、名古屋・米原から金沢までを結ぶ特急列車です。名古屋から金沢まで直通する場合、米原で進行方向が変わることになります。

鉄道での移動にはやや不便な中部圏と北陸圏

特急しらさぎは、名古屋などの中部圏と金沢などの北陸圏を結ぶ特急です。しかし、中部圏から北陸圏へ行くには鉄道だとちょっと遠回り。

特急しらさぎ(米原駅にて)

名古屋と金沢を結ぶ公共交通として、高速バスがあります。直線的に結ぶことができる高速バスと比べればコストパフォーマンスは下がります。

そのためJRとしては、途中の尾張一宮駅にも全列車停車させるなど、鉄道ならではの強みを活かす形で運転しています。また、東海道新幹線に乗車して米原へ、そこから特急「しらさぎ」に乗り換えて福井方面へと移動する手段は、福井への最速達の手段となります。

このように、中京圏から北陸圏への移動手段を担っているのが特急「しらさぎ」です。

自由席の設定はなく、全車指定席

2024年3月16日より、特急サンダーバード、特急しらさぎ、特急スーパーはくと、特急やくも、特急スーパーいなば、が全席指定席として運行されるようになりました。自由席が廃止され、全車指定席として運転されているため、乗車する際には指定席特急券が必要です。

大阪から金沢を結ぶ特急サンダーバードはかなり混雑します。そもそもの移動人数が多いことに加え、サンダーバードは北陸圏と関西圏をかなり直線に近い形で結ぶことなどが挙げられます。

しかしこのしらさぎは、高速バスとも競合している関係でややお客さんは少なめ。直前でも指定席を取ることができます。

自由席は空いていることが多い!
特急しらさぎが発着する名古屋駅

かつては首都圏と福井などを結ぶ最速手段であったため、週末の夕方や土日などを中心に混雑しました。現在はその需要の多くが北陸新幹線に移行したため、座席にやや余裕のある特急列車となっています。

JR西日本が運営するネット予約サイト「e5489」を利用し、特にJR西日本のクレジットカード「J-westカード」を所持していれば、お得な切符が多数あります。

特急「しらさぎ」は全席指定席となり、自由席が廃止されました。実質的な値上げに相当するものではありますが、自由席と変わらない値段で利用できる割引特急券が多数設定されているため、是非とも利用したいところです。

特急「しらさぎ」に少しでも安く乗る方法

特急「しらさぎ」には長らく、割引きっぷの設定が少ない状態が続いていました。北陸新幹線の敦賀延伸に伴い、割引きっぷの整理が行われ、以下の割引きっぷが利用できることになりました。

  • WEB早特7(JR西日本ネット予約「e5489」限定)
  • EXサービス限定 乗継きっぷ(EXサービス・「e5489」利用限定)

これに伴い、今まで設定されていた「北陸往復割引きっぷ」「名古屋往復割引きっぷ」「東京往復割引きっぷ(北陸発)」は廃止されることになりました。

最も手軽に利用できるのが「WEB早特7」です。JR西日本のネット予約サービス「e5489」(会員登録が必要、年会費・入会費無料)限定で乗車日の7日前まで発売されます。

区間着地おねだん利用列車
名古屋〜敦賀名古屋4,030円しらさぎ
名古屋〜福井名古屋5,690円しらさぎ
北陸新幹線
名古屋(名古屋市内)〜金沢名古屋(名古屋市内)8,170円しらさぎ
北陸新幹線
名古屋(名古屋市内)〜富山名古屋(名古屋市内)9,060円しらさぎ
北陸新幹線
WEB早特7の料金表

この「WEB早特7」は、乗車券と特急券が一体になった商品です。敦賀〜福井・金沢・富山では北陸新幹線が利用できます。

特急しらさぎは停車駅が多く設定されている

特急しらさぎは多めの停車駅が設定されています。停車駅は次の通りです。なお、2024年3月16日の北陸新幹線敦賀開業以降、敦賀以下の停車駅はなくなり北陸新幹線に置き換えられます。

  • 名古屋
  • 尾張一宮
  • 岐阜
  • 大垣
  • 米原
  • 長浜※
  • 敦賀

※は一部列車が停車

JRでは中部圏から北陸圏へと行く場合、かなり大回りになります。したがって、高速バスと大きな差がつけられていないというのが現状です。

特急しらさぎは停車駅が多く設定されている
米原駅で方向転換をする

また、JR東海エリア内の尾張一宮にほぼ全列車が停車するのも特徴です。名古屋から急いで行く人は、新幹線と特急しらさぎを乗り継いでください、ということですね。それより、地域密着型で利便性を高めようということです。

2024年3月の敦賀延伸時の運転についても発表
特急「しらさぎ」はJR西日本の車両で運転

北陸新幹線の敦賀延伸開業の際、想定外にも特急「しらさぎ」は米原〜敦賀間の列車を含めて維持されます(ただし、北陸新幹線と接続が取れない早朝・深夜の1往復のみ運転終了)。特急「サンダーバード」と特急「しらさぎ」の全列車が北陸新幹線「つるぎ」と接続することになりました。

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JR西日本としてはスタンダートな座席設備

続いては座席のご紹介。座席はJR西日本の特急としてはスタンダードな座席です。敦賀から先で同一区間を走る特急「サンダーバード」については、別の記事で紹介しています。

座席周りのご紹介 テーブルも2つあって便利!

続いては普通車の座席周りのご紹介です。特急「しらさぎ」の普通車には2通りのデザインがありますが、座席の機能自体は同じです。

座席周りのご紹介
特急しらさぎの座席

座席はこんな感じ。特段いいって感じではありませんが悪くもありません。2人がけの間の部分の肘掛けが意外と細い。

座席周りのご紹介 テーブルも2つあって便利!
最初からそれなりに角度がある

東海道・山陽新幹線のN700系と比べて最初から座席自体に角度がついています。リクライニングを倒さなくてもそれなりに快適なのはありがたい。

座席周りのご紹介 テーブルも2つあって便利!
大きなテーブルがあることがわかる

座席の幅いっぱいまで、大きなテーブルがあります。

座席周りのご紹介 テーブルも2つあって便利!
大きなテーブルがある

前の座席背面からは、パソコン作業にも困らない大きなテーブルを出すことができます。お弁当などをを食べるにも便利です。

iPad Air4を置いた様子
iPad Air4を置いた様子

写真はiPad Air4を置いた様子です。ノートパソコンであれば十分な作業スペースが確保できるサイズです。

座席周りのご紹介
小さなテーブルも

JR西日本の特急列車によくある設備として、小さなテーブルがあります。飲み物などを簡単に置くことができます。座席を向かい合わせにしても使えるように、という配慮かと思われますが現在の状況下で、原則、座席を向かい合わせにして使うことはできなくなっています。

座席のモックアップには2通り!

座席のモックアップは2通りあります。赤を基調としたものと灰色を基調としたものです。

座席のモックアップには2通り!
赤色の座席も

座席のモックアップには2種類あります。こちらが赤の座席。赤の座席と灰色の座席は車両ごとに交互に配置されていて、自由席/指定席での区分けなどはしていない模様です。

座席のモックアップには2通り!
灰色の座席

赤色の座席の方がやや明るさはあります。が、いづれにせよ、JR西日本の特急らしく落ち着きがある感じで僕は両方とも好きです。

コンセントや車内Wi-Fiはない!

特急しらさぎの車内にはコンセントはありません。また、車内のWi-Fiの設備もありません

JR西日本は、先に関西圏の普通列車にWi-Fiを設置し始めました。特急列車にも設置してほしいですよね。

コンセントや車内Wi-Fiはない!
福井駅にて

そして今後、北陸新幹線が開業することを考えれば、敦賀での乗り換えが必須となる模様です。関西圏や中部圏から乗り換えなしで、それなりに快適な座席で移動できるのがこの特急しらさぎと、関西圏から同じく北陸圏を結ぶ特急サンダーバードの特徴です。快適性なくしては、高速バスにシェアを奪われる一方なのでコンセントやWi-Fiは是非とも実現してほしいところです。

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特急「しらさぎ」の車内設備 お手洗いは?車内販売は?

車内設備もしっかりしています。この特急681系電車は元々、首都圏から北陸圏を結ぶ大動脈であった特急はくたかで使われていた車両です。そんなこともあり、車内の設備は最新ではないものの、それなりに必要な設備が整っています。

特急「しらさぎ」のお手洗い

お手洗いは、特急列車としてはスタンダードなお手洗いです。ウォシュレットなどの機能はついていません。

お手洗い
お手洗い

お手洗いは2両に1つづつ程度はついているため、そこまで混雑はしません。また、男性専用のお手洗いもあるため男性は特に安心です。

お手洗い
洗面台

最近の特急列車ではスタンダードですが、洗面台もトイレ内にあります。ただ、この特急しらさぎは蛇口をひねるタイプで、自動で水が流れるわけではありません。

お手洗い
洗面台

洗面台はしっかりしています。特急しらさぎは、洗面台が進行方向横向きではなく、進行方向前向きもしくは後ろ向きになっています。さらにカーテンなどもありますので、女性の方でも安心して利用できますね。

特急「しらさぎ」に車内販売等はないので注意

特急しらさぎをはじめとしたJR西日本の特急列車には車内販売はありません。現在、JR東海・JR西日本の特急列車で車内販売が行われている列車はないため、飲み物やお弁当などは乗車駅であらかじめ購入しておく必要があります。

車内販売等はない!
電話スペースがあったか?

途中の米原駅で進行方向が変わる関係上、5分ほどの停車時間が設けられています。米原駅の在来線ホームにはほとんどの場合、自動販売機が設置されており米原駅で飲み物を購入できなくはありません。ただし、ホームにコンビニはなく、改札の外のコンビニまで行くには時間がギリギリです。お弁当などは途中で調達できないと考えた方がいいでしょう。

また、敦賀駅での乗り換えもややギリギリに設定されているため、敦賀駅で在来線特急から新幹線へ乗り継ぐ際のお弁当等の購入も難しいと考えた方が良さそうです。

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