特急踊り子・特急湘南 普通車/グリーン車の車内・座席 乗り方なども解説

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鉄道車内徹底紹介関東・甲信越
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東京・新宿から伊豆方面へ、伊豆急線に直通して伊豆急下田駅までを結ぶ特急「踊り子」。また、東京・新宿から小田原・平塚まで東海道線の通勤特急としての役割を持つ特急「湘南」。

ビジネスにも観光にも適した列車になっており、車内は快適です。今回は、この特急「踊り子」「湘南」の車内の様子を紹介します。さらに、お得に乗る方法なども解説します。

特急踊り子号のVlog

特急「踊り子」については、Vlogも作成しました。ご覧ください。

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特急踊り子・特急湘南の車内はコンセント完備 Wi-Fiは未設置

特急踊り子・特急湘南で運転されている「E257系電車」は、もともとは中央線特急「あずさ」「かいじ」としてデビューした車両です。特急「踊り子」「湘南」に投入されるにあたって、ビジネス利用なども取り込むために改造がほどこされています。

グリーン車は2+2の配列

まずはグリーン車の車内の様子です。僕がこの特急「踊り子」に乗ったのは、土曜日の下りビンでした。そのため、グリーン車はかなりのお客さんが乗っていました。

お客さんが多かったため十分な写真を撮ることができませんでした。車内の様子はこの1枚だけです。次に乗る機会があればまた、写真をしっかり撮り溜めてきます。

グリーン車は2+2の配列
グリーン車の車内の様子

同区間を走る観光特急「サフィール踊り子」のグリーン車は2+1の座席になっています。差別化を図るためか、特急「踊り子」のグリーン車は2+2の座席配列になっています。特急「サフィール踊り子」と料金面では全く同じなのに格差を感じてしまいます。

早速の宣伝ではありますが、特急「サフィール踊り子」の記事も執筆しましたので、興味のある方はご覧ください。

グリーン車は2+2の配列
【比較】特急サフィール踊り子のグリーン車の様子

特急「踊り子」「湘南」の普通車指定席

続いては特急「踊り子」「湘南」の普通車指定席です。特急踊り子・特急湘南には自由席はなく、普通車はすべて指定席です。乗車する時間が決まっていない場合、「座席未指定券」を購入します(後ほど解説します)。

特急「踊り子」「湘南」の普通車指定席
普通車指定席の様子

普通車指定席は伊豆の海をイメージさせるブルーを基調とした座席のモックアップです。当然、リクライニングしますが、座席のリクライニング機構などは少し古いです。

特急「踊り子」「湘南」の普通車指定席
コンセント

後付け感満載ではありますが、コンセントが窓側座席に設置されています。コンセントの存在はありがたい。最近JR東日本の特急列車では、全席指定席の特急から優先してコンセントの装備が進んでいます。

特急「踊り子」「湘南」の普通車指定席
座席のテーブル

座席のテーブルの様子です。東海道線の特急列車は特に、ビジネス利用が一定数あります。そのため、テーブルなどの設備もしっかりあります。

特急「踊り子」「湘南」の普通車指定席
ドリンクホルダー

ドリンクホルダーです。特に観光利用が多い特急「踊り子」では、飲み物を持って乗るお客さんも多い。これはありがたい設備です。

特急「踊り子」「湘南」の普通車指定席
頭上のランプ

頭上のランプです。頭上のランプは空席状況を示します。全席指定席であるため、「座席未指定券」で利用する場合、指定席を持つお客さんの迷惑にならないようにとの配慮だと思われます。なお、一度、伊豆急行線内だけで乗車したことがありますが伊豆急行線でもこのランプは作動しているようです。少しタイムラグがありましたが、伊東駅から伊豆急下田駅の乗車でも座席指定をしたためランプは緑色になりました。

観光利用、ビジネス利用、どっちでも使える、でもどっちつかずな車内

このE257系は特急「踊り子」「湘南」として使われます。特急「踊り子」と「湘南」は、特急「踊り子」が観光利用をターゲットにしているのに対し、特急「湘南」は通勤客やビジネス利用をターゲットにしています。ターゲットが異なります。

両方に対応できるような車両になっていますが、裏返せばどっちつかずな車内設備であるとも言えます。

観光利用、ビジネス利用、どっちでも使える、でもどっちつかずな車内
運転台

運転台です。運転手さんが運転している様子がよく見えます。運転台が少し高い位置にあるのがお分かりいただけるでしょう。

観光利用、ビジネス利用、どっちでも使える、でもどっちつかずな車内
前面展望も

観光特急「サフィール踊り子」と比べるとやや劣りますが、前面展望もみられます。ただし、前面展望を想定した窓などの配置ではありません。乗務員さんの出入り用の扉に設置された窓から見ることになります。

観光利用、ビジネス利用、どっちでも使える、でもどっちつかずな車内
3号車の休憩スペース

3号車には休憩スペースがあります。海側を向いた座席は、窓の方にテーブルが設置されています。

観光利用、ビジネス利用、どっちでも使える、でもどっちつかずな車内
3号車の休憩スペース(山側)

山側の様子です。向かい合わせで椅子が設置されており、中央にはテーブルがあります。長時間座ることを想定したものではありません。

観光利用、ビジネス利用、どっちでも使える、でもどっちつかずな車内
お手洗い

続いてはお手洗いの様子です。お手洗いはあまり広くはありません。車いす対応のお手洗いは5号車にあります。

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特急踊り子と湘南は、運行区間が異なる

特急踊り子と特急湘南は共に東海道線の特急です。車両も同じE257系で運転されます。異なるのは主に、運行区間と運行日時・時間帯です。

特急「踊り子」と特急「湘南」で、車両は同じ

特急「踊り子」と特急「湘南」は、車両は全く同じ車両で運転されます。特急「湘南」として東京駅に到着した車両が、特急「踊り子」として伊豆急下田へ向かう場合もあります。

特急「踊り子」と特急「湘南」で、車両は同じ
E257系電車

このブログでは今まで、車両の車内設備・座席設備について徹底的に紹介してきました。その趣旨に基づき、車両が全く同じ特急「踊り子」と特急「湘南」は同一記事にまとめてあります。

特急「踊り子」と特急「湘南」で、車両は同じ
特急踊り子・湘南が通る東海道線・伊東線・伊豆急線

特急踊り子は観光需要がメインで伊豆急下田・修善寺まで運転

特急踊り子号は、主に観光の需要に応えるために運転されている列車です。特急踊り子号は、東京駅・新宿駅から小田原駅・熱海駅・伊東駅を経由して伊豆急下田駅までを結ぶ列車が中心です。熱海や伊東、熱川温泉、伊豆高原など、リゾート地が沿線に多くあることが特徴です。

1日2〜3往復が東海道線のJR東海区間・熱海〜三島まで乗り入れ、さらにその先は伊豆箱根鉄道線の修善寺まで運転しています。

特急踊り子は観光需要がメインで伊豆急下田・修善寺まで運転
伊豆急下田駅にて

伊豆急線は伊東線の先、伊東駅から伊豆急下田駅を結ぶ路線で、JR伊東線とほぼ一体的に運用されています。観光に特化した路線で、観光利用が中心の路線としてはかなり成功している方だと思います。

特急踊り子は観光需要がメインで伊豆急下田・修善寺まで運転
伊豆急線の観光向け普通列車「黒船電車」

特急湘南はビジネス利用がメインで小田原まで運転

特急湘南は、平日の朝に上り便が10便、平日夕方に下りが11便で、休日の運転はありません。特急湘南は主にビジネス利用、中でも通勤客をターゲットに設定されている「通勤特急」です。

平日の朝の上り(東京・新宿方面行き)と平日の夕方の下り(横浜・小田原方面行き)のみが運転されています。この区間は東海道新幹線が並走して走っており、東海道新幹線も朝夕の時間帯は三島・静岡発着の、普通車全車自由席「こだま」号などを運転しています。これに競合する形で設定されているのが、東海道線の通勤特急「湘南」です。

特急湘南はビジネス利用がメインで小田原まで運転
ライバルとなる東海道新幹線

新幹線と比べて、全車指定席であるので着席が保証されている、値段が安い、JR東日本の列車なのでJREポイントが貯まるなどのメリットがあります。

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特急踊り子・特急湘南は全席指定席で自由席はない!

東海道線の特急は元々、ホームライナー的な役割があったこともあります。そのため、ホームライナーを廃止して特急に置き換えた際、すべての列車が全車指定席となりました。

えきねっとの「チケットレスサービス」が便利

東海道線は、すべての特急列車が全車指定席の特急列車です。今回の記事で紹介している、特急「踊り子」と特急「湘南」も全車指定席の特急列車です。

えきねっとの「チケットレスサービス」が便利
頭上のランプ

特急「湘南」「踊り子」は、多くの区間で「チケットレス特急券」が利用できます。ただし、伊東〜伊豆急下田・三島〜修善寺の、直通する会社線内で完結する場合、チケットレス特急券は利用できません(JR線内から利用する場合は、全区間でチケットレス特急券が利用可能)。

「えきねっとトクだ値」は事前の予約でお得に乗車できる!

JR東日本は、自社のネット予約サービス「えきねっと」を利用した割引きっぷ「えきねっとトクだ値」を発売しています。

特急「踊り子」についても、一部区間にて「えきねっとトクだ値」が設定されています。特急「成田エクスプレス」や、臨時扱いの特急「鎌倉」などにも「えきねっとトクだ値チケットレス特急券」(チケットレスで「えきねっとトクだ値」が利用できる)が設定されていますが、特急「踊り子」にはチケットレス版「えきねっとトクだ値」がありません。「えきねっとトクだ値」は、乗車券と特急券がセットの場合のみに利用できます。おそらく、伊豆急線など別会社との利益配分などが問題で実装できないのだと考えられます。

主な区間の「えきねっとトクだ値」の料金は、乗車券+特急券がセットで、

  • 東京(山手線内)〜熱海 2,480円
  • 東京(山手線内)〜伊豆急下田 4,240円

となっています。お得なきっぷによくある「往復利用」ではなく、片道づつ利用できるのが魅力です。なお、同区間を走る全席グリーン席の観光特急「サフィール踊り子」には、「えきねっとトクだ値」の設定がありません。

「えきねっとトクだ値」は事前の予約でお得に乗車できる!
特急「踊り子」-品川駅にて撮影

「座席未指定券」は、空席を利用できるがお客さんが来る時は譲らなくてはならない

特急「踊り子」と特急「湘南」は全席指定席の特急列車です。「自由席」がないためもちろん、「自由席特急券」というものも存在しません。

ただし、時間が決まっていないお客さんのために「座席未指定券」が用意されています。「座席未指定券」は、普通車指定席の空席に座ることができるきっぷです。また、追加料金なしで、窓口や券売機にて座席指定が受けられます。

特急踊り子号は、伊豆急線内では基本的に「座席未指定券」が発行されます。ただし、伊豆急線内でも窓口で申し出れば、座席を指定することができます(追加料金等は不要です)。

「座席未指定券」は、空席を利用できるがお客さんが来る時は譲らなくてはならない
伊豆急線内の座席未指定券

伊豆急行線内のみの場合、えきねっとでは予約できない

特急「踊り子」号は、伊豆急行線や伊豆箱根鉄道線に乗り入れます。これらの場合、「えきねっと」で座席の指定はできません。チケットレス特急券も利用できません。

基本的にはJRまたは各会社線の窓口できっぷを購入することになります。なお、特急「踊り子」の修善寺編成を利用する場合、JR東海区間である熱海〜三島を含む場合については、JRの路線のため「えきねっと」で予約が可能です。また、チケットレス割引も適用されます(熱海〜三島〜修善寺など)。

伊豆急行線内のみの場合、えきねっとでは予約できない
伊東駅で発行した指定席券

特急踊り子に乗って、熱海の観光に出掛けてみてくださいね。

特急「踊り子」でいくことができる熱海・伊豆半島の観光地についてまとめてあります。併せてご覧いただけると幸いです。

特急踊り子号のVlog

特急「踊り子」については、Vlogも作成しました。ご覧ください。

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コメント

  1. amarift より:

    「結婚するって、本当ですか」(漫画)のADV.90に登場する女の子が「踊り子号と特急湘南はどこが違うでしょーか‼︎」と言っておきながら本編では説明されてなかったので、検索してこちらに辿り着きました。
    非常に丁寧な説明で得心しました。
    ありがとうございました。
    アプリ(マンガワン)のコメント欄にも書き込んでおきました(笑)

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