首都圏屈指の人気観光地である箱根。首都圏から小田原を通り箱根までを結ぶのが小田急の「ロマンスカー」。
実際に箱根へと足を運び、小田急のロマンスカーに乗車してきました。この記事ではロマンスカーの予約方法や乗り方に加え、車内の様子などを紹介します。
なお、今回実際にロマンスカーに乗車し、その様子はVlogにまとめています。合わせてご覧ください。
都心部と箱根を結ぶ特急はこねロマンスカー
ロマンスカーは東京都心部と箱根を結ぶ特急です。観光需要がとても大きく、箱根への観光客が多く利用します。
ロマンスカーの特急券予約方法と乗り方
特急ロマンスカーは全席指定席です。自由席がないため、あらかじめ指定席特急券を購入する必要があります。
ロマンスカーの特急券は小田急の各駅の自動券売機で購入できます。さらにインターネット予約、電話予約など、観光需要がメインなだけあって購入手段はかなり充実しています。
僕が実際に利用し、最も便利だと思ったのがインターネット予約「e-Romancecar」。会員登録などが不要で予約でき、クレジットカード決済をすることによって特急券の受け取りなしで乗車することができます。
実際のロマンスカーの乗車方法は、駅できっぷなどを利用して乗車します。なお、小田急線ではICカードが利用できます。PASMOに加えてSuicaなども利用できます。もちろん、モバイルSuicaやモバイルPASMOなども利用できます。紙の切符をあらかじめ購入することもできます。
小田急は観光需要が大きく、また、外国人の利用も一定数あるため、クレジットカードの利用なども整備されています。
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ロマンスカーの料金や割引きっぷ
続いて、ロマンスカーの料金です。全区間の料金などについては、小田急の公式サイトに掲載されています。
主要な利用区間となる新宿〜箱根湯本でロマンスカーを片道利用すると、乗車券1,270円+特急券1,200円=合計2,470円となります。
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しかしこの定価を払うのはもったいない。小田急にとっての主要観光地である箱根方面には、さまざまな“お得なきっぷ”が用意されています。
僕がもっともオススメするのが「箱根フリーパス」。往復の小田急乗車券に加えて、箱根での乗り物が乗り降り自由となります。
発駅 | 2日間有効 | 3日間有効 | ||
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おとな | こども | おとな | こども | |
新宿・代々木上原から | 6,100円 | 1,100円 | 6,500円 | 1,350円 |
町田から | 5,820円 | 6,220円 |
箱根エリアに何日間滞在するかによって、「2日間」または「3日間」を選ぶことになります。ここに掲載以外にも、小田急沿線各地から利用できます。
https://www.odakyu-freepass.jp/assets/files/prices/hakone.pdf
全ての駅からの料金表は、こちらの小田急の公式サイト掲載のPDFファイルをご確認ください。
発駅 | 2日間有効 | 3日間有効 | ||
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おとな | こども | おとな | こども | |
小田原・箱根湯本・御殿場・三島から | 5,000円 | 1,000円 | 5,400円 | 1,250円 |
現地から利用する場合の料金表です。僕はこの現地バージョンを使い名古屋から三島まで新幹線を利用、その先で箱根エリアの乗り物を利用して通り抜け、新宿まで利用しました。
ロマンスカーの車内販売 自動販売機が設置されている!
ロマンスカーには2021年まで車内販売などがありましたが、現在は全ての列車で完全に廃止されています。現在、ロマンスカーの車内で購入できるのは、自動販売機での飲み物だけとなっています。
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飲み物を購入する場合、交通系ICカードなどが利用できます。車内販売がなくなってしまったのは残念ですが、ロマンスカーはそこまで長時間にはならないことから、あまり不便は感じません。飲み物の自動販売機が設置されており、交通系ICカードも使えるので、正直、十分だと思います。
ロマンスカーには主に3種類!GSE・MSE・EXE
ロマンスカーには主に3種類の車両があります。「GSE」「MSE」「EXE」です。
2023年現在、最新の車両が「ロマンスカーGSE」で、エンジ色の車体が特徴的です。「ロマンスカーMSE」は東京メトロとの直通運転ができるように導入された車両で、東京メトロ千代田線と直通して北千住駅まで運転されています。
ロマンスカーには複数の車両がありますが、車内設備などはほとんど同じです。時間に合わせて選べば良いでしょう。
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これらの車両の違いは、次の章で詳しく解説します。
ロマンスカーGSE(70000形)の車内を紹介
まず初めに2023年現在、ロマンスカーの最新型の車両となっている「ロマンスカーGSE(70000形)」を紹介します。
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先頭車両には展望席も備えたロマンスカーGSE
ロマンスカーGSEの最大の特徴は、先代のロマンスカーから引き継ぐ前面展望でしょう。ロマンスカーの代名詞ともいうべき、展望席が先頭車両に設けられています。
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運転台が高い位置にあるため、最前列に座ればダイナミックに流れ行く景色を楽しむことができます。
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展望席はかなり早い時期(概ね、発売とほぼ同時)に予約が埋まるため、計画を立てて利用する必要があります。
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展望席の周辺の様子です。前面だけではなく、側面も大きな窓になっています。そのため、前から流れてくる景色を優雅に、楽しむことができます。
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車内の様子です。名鉄のパノラマスーパーなどとは異なり、展望席だから他の席と座席の仕様が違う、なんてことはありません。
ロマンスカーGSEの座席の様子
展望席以外の座席を含めた、ロマンスカーGSEの座席の様子をご紹介します。
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ロマンスカーGSEの座席の様子です。2+2の座席配列になっているのは、特急列車としてはスタンダート。天井が高く、かなり開放感のある天井の作りになっています。
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こちらが座席の様子です。座席は薄型ながらも座り心地の良い座席です。最大の難点は、隣同士で座った時に間の肘掛けがないこと。カップルや夫婦なら肘掛けがないほうが逆に良いですが、混雑時に知らないお客さんと肘掛けなしで、は、まさに通勤列車そのもの。
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各座席の背面にはフックが3つほどあります。実際にロマンスカーに乗ってくるお客さんを見ていると、僕のように移動時間にパソコンを使って作業するビジネスマンはほぼおらず、それよりお土産をたくさん持ってくる人が多い。テーブルは使ってもお酒とおつまみを置く程度。と考えると、テーブルを設置してもお土産を置くだけの場所にされる。ここはよく考えられていると思います。
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カーテンです。大きな窓が座席でいうと2列分、カバーしていますが、景色を阻害することがないよう、間はワイヤーで作れています。
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また、窓枠の外には小さなテーブルがあります。これは便利。ちょっとした飲み物やおつまみなどを置いておきたい場合、1人ならこの小さなテーブルを使うのが良いでしょう。
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また、複数人で利用するのであればこちらのテーブルを使うことができます。小さなテーブルが、各座席の肘掛けの部分から出てきます。食事などに使ったり、あるいは必要であればパソコンなども置くことができる大きさです(僕はMacBookを普通に置いて作業をしていました)。
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各座席にはドリンクホルダーもあります。アルコール類などをここに置いておくことができるのは、かなりGoodですね。
ロマンスカーの車内にはWi-Fi・コンセントも完備
ロマンスカーの車内には、最近のトレンドをしっかり踏まえた「コンセント」「Wi-Fiサービス」が設置されています。ロマンスカーでは全列車の車内でWi-Fiサービスが使えるようになっています。
また、各座席にはコンセントが設置されています。後ほど紹介するロマンスカーEXEは窓側座席にしかコンセントが設置されていないため、ここはGSEのメリットと言えそうです。
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肘掛けにコンセントを設置するタイプは最近の主流です。東海道新幹線の最新型車両であるN700S系でもこのようなタイプが採用されています。パソコンよりスマートフォンが中心となった世界では、この方が使い勝手が良さそうです。
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各座席の背面にはQRコードが設置されており、これに従えばWi-Fいなどにも接続できます。「0dakyu_Free_Wi-Fi」はインターネットに接続することができますが、人数が多いと遅くなりがち。また、「Romancecar Link」に接続すると、前面展望の映像などを楽しむことができます。
お手洗いもウォシュレットを備えた最新式のお手洗い
最後にお手洗いなどの車内設備です。ロマンスカーにはもちろん、お手洗いも設置されています。
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車内に設置されているお手洗いは、ウォシュレットも備えた最新式の設備です。車内でウォシュレットまで使えるのはかなり良い。
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また、箱根は宿泊観光客や外国人観光客も多い場所で、大きな手荷物を置いておくためのスペースもしっかり確保されています。
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僕も今回、スーツケースを持っていたので、こういった手荷物置き場がしっかりと整備されているのはとてもありがたかった。
ロマンスカーEXEα(30000形)の車内を紹介
続いて、ロマンスカーEXEα(3000形)の車内の様子を紹介します。ここまで紹介してきたロマンスカーGSEと比べてやや古い車両ではあるものの、車内の設備は充実しています。
やや古いながらも設備が充実したEXE
ロマンスカーEXEは1996年にデビューした車両で、「Excellent Express(素敵で優秀な特急列車)」から名付けられています。GSEと比べてやや古い車両です。ロマンスカー以外に、小田急線内での通勤ライナーの役割も果たせるよう、設計されているのが特徴。そのようなスタンスで設計されているため、GSEにもありロマンスカーの代名詞ともなっている展望席がありません。
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色もグレーを基調とした外観になっており、エクステリアの見た目はやや地味であると言えます。ただ、小田急で長いこと使われているだけあって、高機能であることも事実です。
座席の様子 各座席にコンセントなども完備
まずは車内の様子です。30年前の車両とは思えないような車内設備で、天井は十分高く、車内には明るい照明が完備されています。
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GSEと同様、2+2の座席配列となっています。ただ、座席の様子はGSEとはやや異なるものになっています。
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こちらが座席の様子です。GSEと比べて、まず座席が分厚いことがわかります。30年前のデビュー当時、GSEほどの薄型の座席を設計できなかったことも理由としてあるでしょう。
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また、窓側の座席にコンセントが設置されています。窓枠の下にあるタイプで、東海道新幹線・山陽新幹線のN700Aが窓側座席の足元にコンセントがあるのと比べて使いやすい。スマートフォンなどを充電するのはこの位置の方が圧倒的に便利です。
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前の座席の背面ポケットには、Wi-Fiなどの利用案内が入れられています。
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各座席にはテーブルが備え付けられています。GSEと同様、肘掛けから出てくるタイプのテーブルで、座席を向かい合わせにした際も利用できるようになっています。
ロマンスカーEXEの車内設備 自動販売機なども完備
ロマンスカーのEXEには、GSEと同様に自動販売機の設置があります。なお、ロマンスカーは車両によらず車内販売が行われていません。
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車内の自動販売機が、交通系ICカードに対応しているのはかなりありがたい。Goodなポイントです。
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車内には荷物置き場も完備されています。GSEと同様、温泉地へ向かう観光用に使われる特急であるため、大きな荷物を持っている人は多い。手荷物置き場があるのは助かります。
ロマンスカーに乗って箱根湯本から新宿まで行った際の様子はVlogとしてまとめました。箱根の観光についても現在記事およびVlogを作成中ですのでお待ちください。
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