天橋立を中心とした京都北部の観光エリア「京丹後」。京都市内の遺跡のイメージとは遠い海の絶景を楽しむことができる京都北部を観光する際に出る、
- 天橋立は知っているが、それ以外に観光地はあるの?
- 京丹後・丹後半島のドライブ観光ルートが知りたい!
- 絶景ドライブコースは?
などといった疑問に答えます。京都・丹後地方は関西圏から手軽に行くことができるにもかかわらず、京都や大阪とは違った魅力がたくさん!この記事を読んで、是非とも京都・丹後地方の観光を楽しんでくださいね。
電車でも車でも行ける!定番観光スポット天橋立とその周辺観光スポット
京丹後観光の最大の見どころといえば天橋立。天橋立には鉄道も乗り入れており、車なしでもアクセスできます。まず初めに、車なしでも楽しむことができる観光スポットを紹介します。
天橋立を渡ろう
日本三景の1つに数えられる天橋立。陸奥(現・宮城県)の松島、安芸(現・広島県)の宮島と並ぶ海の絶景で、宮津湾と阿蘇海を南北に隔てているのが天橋立です。
幅は20m〜170mほどあり、全長は3.6km。約5,000本の松が生えていて、歩いて渡ることもできますが、やや距離があるためレンタサイクルで渡るのがおすすめ。天橋立の途中には、「橋立明神」「岩見重太郎仇討ちの場」「与謝野寛・晶子の歌碑」「与謝蕪村の句碑」など、景勝地として歴史に名を刻んできた天橋立ならではの見どころが点在しています。
天橋立の両サイドには展望台を備えた公園があります。南側の文珠山頂上の天橋立ビューランドまたは北側の成相山中腹の傘松公園に展望台があり、どちらの展望台もリフト・モノレール・ケーブルカーなどで登ることができます。
天橋立ビューランドから「飛龍観」を眺める
天橋立の南側、京都丹後鉄道の天橋立駅側にある展望台が「天橋立ビューランド」。龍が天に飛び上がるように見えることから「飛龍観」と呼ばれています。
山頂へはリフトまたはモノレールを利用することができます(歩いて登ることはできません)。山頂には観覧車などもあり、天橋立の景色を楽しみつつちょっとしたお食事なども楽しむことができます。
天橋立を渡った先にある「傘松公園」からも天橋立を見渡そう
天橋立の北側(京都丹後鉄道の天橋立駅から見て反対側)にある成相山中腹・標高130mには傘松公園があります。「股のぞき」の発祥地として知られる公園で、ケーブルカーまたはリフトで登ることができます。
天橋立を渡った先にある景色。サイクリングをしたあとにリフトで傘松公園に登って天野橋立を眺める、なかなかいい光景です。
天橋立観光船&レンタサイクルで天橋立を満喫する
天橋立は全長3.6km。歩くこともできなくはないけれど、やや遠い距離です。この天橋立、渡るのには観光船&レンタサイクルの利用がおすすめです。
天橋立の観光船は、智恩寺横の天橋立桟橋と、傘松公園下の一の宮駅桟橋を結んでいます。阿蘇海を約12分で運航しており、天橋立の松並木を、外から見ながら楽しむことができます。
また、一部の便は、次節で紹介する「廻旋橋」を抜けて宮津方面も結んでいます。観光船の船上からはカモメにエサやりもできます。
廻旋橋(かいせんきょう)
廻旋橋は、船が通れるように90度旋回する橋。天橋立駅方面の陸地と天橋立をつなぐ橋です。現在でも、船が通る際は実際に回ります。
大正12年にここに橋がかけられた際、一の宮桟橋・天橋立・宮津を結ぶ重要な航路を維持すべく、回転式の橋となりました。当初は手動で回る廻旋橋だったものの、橋の下を通る船が多いことから昭和35年に電動化。いまでも観光船が通る時間に合わせて橋が旋回します。
智恩寺
天橋立の南側(京都丹後鉄道・天橋立駅側)には、知恩寺があります。この知恩寺は、「三人寄れば文殊の知恵」で有名で、知恵を授かるパワースポットとして人気です。
松の木が綺麗で、天橋立を渡る前に映えスポットとして観光するのもおすすめ。ここでおみくじを引けば、知恵を授かることもできるかも?!
伊根の舟屋群
天橋立で人気の観光スポットが「伊根の舟屋郡」。1階が舟のガレージ、2階が居住スペースとなった構造の舟屋で、漁業の町として発展してきた伊根における伝統的な住宅です。天橋立から北側へ、路線バスまたは宮津からの定期船で行くことができます。
伊根湾の5kmにおよび、230軒の舟屋が立ち並びます。一部の舟屋は見学することができます。ただし、基本的に舟屋は私有地であるため、立ち入り可と明記してある舟屋以外には立ち入らないようにしましょう。
海を眺めながらスイーツなどを楽しめるカフェも充実しています。INE CAFEは、舟屋を改造した和風の建築の中で、美味しいスイーツを楽しむことができます。
さらに、舟から伊根の舟屋群の景色を楽しむこともできます。漁業と共存してきた伊根の集落の姿が魅力的です。
天橋立から伊根の舟屋群までは伊根航路で
先ほど紹介した天橋立エリアから伊根の舟屋群までは「伊根航路」が利用できます。単なる移動手段としてではなく、会場から伊根の舟屋群を見渡ることができます。
7月中旬から9月末までの土日祝日限定で(2024年の場合、7/20(土)~9/29(日)の期間)、宮津および天橋立から伊根の舟屋群までを直行で結ぶ船が運航されます。なお、それ以外の期間はバスで移動することができます。
「海の京都」丹後半島絶景ドライブ旅
ここまでは鉄道やバス、船などの公共交通機関で回ることができる京都・丹後エリアの観光スポットを紹介してきました。公共交通での旅もおすすめですが、宿泊する時間があるなら1泊してレンタカーなどでの旅もおすすめ。
京丹後エリアは「カマヤ海岸」と呼ばれ、丹後半島の特徴である断崖絶壁の切り立った岩肌を道が走っています。このエリアは関西屈指のサイクリングコース&ドライブコースとして人気です。
夕日ヶ浦に沈む夕日を眺めよう
「夕日ヶ浦」はその名前の通り、夕日の名所です。西側を向いた砂浜が広がっており、日本海に沈みゆく夕陽を楽しむことができます。
周辺には温泉街も整備されており、モダンな温泉旅館も多数あります。温泉旅館の部屋から夕陽を眺めることができる部屋も多くあります。
周辺の浜は「遠浅」(浅い砂浜が遠くまで続いている地形)であるため、海水浴場としても人気です。グループでのレジャー旅行なら海水浴もおすすめです。
琴引浜(掛津海水浴場)
琴引浜は全長1.8kmの砂浜。砂を踏みしめると「キュッ」と琴を引いたような音がする「鳴く砂浜」として有名です。国の名勝および天然記念物に指定されています。
前節で紹介した「夕日ヶ浦」と合わせて海水浴場として人気です。なお、駐車場も完備されていますが、有料となります。
天気がいいと写真の通り、青空の青と砂浜の白色のコントラストがとても美しい。京丹後で是非とも見てほしい絶景です。
丹後松島
丹後松島は日本三景の1つである宮城県の「松島」ににていることから名付けられました。犬ヶ岬から経ヶ岬の方向に見える島々や砂浜による海岸線の景色が美しい絶景スポットです。
日本三景のうち1つが京丹後の「天橋立」、1つが宮城の「松島」ですが、ここを見ればまさかの(ほぼ)2つを制覇?!天橋立と一緒に是非とも楽しんでほしいスポットです。
城崎温泉で旅の疲れを癒そう
京丹後地方、特に夕日ヶ浦温泉エリアから程近い場所にあるのが城崎温泉。城崎温泉は日本屈指の温泉街で、週末は各地からのお客さんで賑わいます。
城崎温泉は温泉の泉質はもちろんのこと、街が観光客を意識した観光エリアとして整備されていることも特徴です。夕日ヶ浦温泉と一緒にめぐってほしい、温泉街です。
少し足を伸ばして城崎マリンワールドへ
城崎温泉から車で10分ほどの場所にあるのが「城崎マリンワールド」。日本海側の水族館として、日本海の海の生態系が再現されています。
高さが20m以上ある巨大な水槽や、ペンギンなどの海の生物も楽しむことができます。また、釣り堀で釣った魚をその場で食べることができたり、エサやりをするなど体験型のアクティビティも多く用意されています。
もちろん、水族館らしくイルカショーなどもあり、水族館を存分に楽しむことができる場所です。アクセスはいいですが、普通に回っても数時間は楽しめてしまうため、時間には注意です。
日和山海岸の絶景を楽しもう
城崎マリンワールドのすぐ横にあるのが「日和山海岸」。日和山海岸は山陰ジオパークの中でも屈指の絶景スポットです。
当ブログでも過去に「山陰の絶景スポット」として日和山海岸をご紹介しています。バスでもアクセスすることができる絶景スポットです。
レストランなども充実しているため、幅広く楽しむことができます。城崎マリンワールドの沿岸にある浦島ような島や、その絶景もぜひ楽しんでほしいところです。
広い観光エリアとして、宿泊施設や観光列車も充実
京都丹後エリアは関西圏からもやや遠く、首都圏からは特に日帰りができない地域に位置しています。しかし高級旅館などもあります。また、観光列車なども充実しており、幅広く観光することができます。
京都丹後エリアで宿泊しよう
天橋立周辺には宿泊施設も充実しています。特に外国人観光客にも人気の京丹後エリアは、日本風の旅館でありながらもリニューアルされた綺麗な和洋室などもたくさん。本記事の途中でも紹介した「夕日ヶ浦温泉」や「城崎温泉」をはじめとした温泉も充実しています。
宿泊施設はあまりにも多いので本記事では紹介しませんが、ユニークな宿泊施設も一緒に楽しんでほしいところです。
京都丹後鉄道には観光列車も充実
京都丹後鉄道は、天橋立を通る鉄道として観光列車を多く走らせています。JR九州の観光列車を監修した水戸岡鋭治氏デザインの観光列車が多くは知っており、単なる移動も「移動を超えた」時間になります。
今回の記事がご好評であれば、「列車で、車なしで楽しむ京丹後観光」の記事も書きたいと考えています。
列車内でスイーツなどを楽しむことができる「丹後くろまつ」
京都丹後鉄道が運転する最高級の観光列車が「丹後くろまつ」号。水戸岡氏がデザインした黒色の車体が印象的で、車内ではスイーツなどを楽しむことができます。
観光列車「丹後くろまつ」号については、過去に実際に乗車して記事にまとめてあります。詳しくはこちらをご覧ください。
天橋立駅〜西舞鶴駅を中心に運転されています。列車内では地元のスイーツが提供されるため、完全予約制となっています。
車内は木目調の壁やテーブル、イスなどを配置しており、落ち着きのある空間となっています。トンネルに入ると照明もおしゃれでいい感じ。
車内では地元のお菓子屋さんが作った季節のスイーツが提供されます。スイーツを楽しみながらのんびりした旅を楽しむことができます。
普通列車として追加料金不要の観光列車「丹後あおまつ」
普通列車として追加料金不要で運転されているのが「丹後あおまつ」です(丹後くろまつ号と、丹後あおまつ号の間に、指定席料金のみで乗車できる「丹後あかまつ」号もあります)。
西舞鶴から豊岡までの区間等を中心に、全線で運転されています。特別な予約・追加料金が不要であるため、地元の足としても使われています。
車内は普通列車とは思えないほど豪華な内装。地元の名産品なども置かれており、観光列車の気分を味わいながら移動できる列車です。
鉄道を利用するなら特急「はしだて」で京都からダイレクトにアクセス!
鉄道を利用する場合、京都駅から直通の特急「はしだて」が運転されています。また、大阪方面からの特急「こうのとり」や「きのさき」などから、福知山駅で対面乗り継ぎができるようになっています。
特急「はしだて」はJR山陰本線から京都丹後鉄道へと直通、天橋立駅まで乗り入れています。東京から乗り換え1回でアクセスできます。
一部の特急「はしだて」は、京都丹後鉄道所有の「丹後の海」車両で運転されます。この「丹後の海」車両は水戸岡鋭治氏がデザインした車両で、車内の至る所に木目調のデザインが施されています。
京都丹後鉄道の「丹後の海」が京都駅から発着する時間は決まっています。せっかく天橋立方面へと行くなら、狙って乗ってみるのもおすすめです。
関西圏からやや離れているため時間はかかるものの、公共交通機関でもアクセスできる路線網があり、安心して利用できます。
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