日本最大の湿原「釧路湿原」。そんな釧路湿原を走るJR北海道の「釧網本線」。
はっきり言いますが、普通列車しかない区間で3時間…きつかった!トイレこそはついているものの、隣にはずっと他のお客さんがいたし、座席はリクライニングもできないし。半分以上のお客さんが釧路から網走まで乗り通していたので、特急を走らせるなどの工夫があってもいいんじゃないかなぁというのが本音です(現実問題、黒字化はキツイのでしょうけどね)。
景色は良い。釧路湿原も見れる。けど、正直そこそこきつかったなぁ…
う〜ん、片道3時間、列車による当たり外れがでかいなあ…
釧網本線に、今までで3度ほど乗りました。1回は乗り通し、2回は途中で下車しながら終点を目指しました。
実際に乗ってみたのですが、列車によって当たり外れが大きい。座席が全然違うんですよね。おそらく、廃車からでた座席などを使って少しでも快適にしようと頑張ってくれているとは思うんですが。
摩周・知床斜里・網走方面の列車に乗ります。釧路駅では2番線から出発します。
電光掲示板を見ればおわかりの通り、この列車を逃すと次は2時間後です。釧網「本線」などと言っておきながら、普通列車が2時間に1本しかない路線です。
車両の外見は同じキハ54だが…0系新幹線のお下がりの座席
釧網本線は一部の列車を除いて「キハ54」という車両で運転されます。JR北海道が所有する気動車の中ではかなり性能がいい列車だそう。
キハ54、本当に1両です。僕が乗ったときは立っているお客さんもいました。2時間に1本の運転ですから、増結してくれてもいいと思います。僕が乗ったときは新型コロナウイルスの影響がありましたが、普段は外国、特に中国人観光客が多く乗っているそうです。
車内の様子です。座席はベンチのようなタイプ(ロングシート)にこそなっていないものの、特急と比べると快適性は劣ります。頭上に荷物が置けて大きな荷物があっても安心できるのはまだ良いですが…
普通列車ですので、リクライニングなどはできません。ただ、窓側のところに少し物を置くスペースがあり、また通路側でも小さなテーブルがあります。そのため、コップや缶の飲み物を持ち込むのは大丈夫そう。僕が乗った日がたまたまそうだっただけかもしれませんが、お酒の缶をコンビニで購入して持ち込んでいる人が多かったように思います。
はっきり言いますが、この座席で、かつ隣にはずっとお客さんがいたので3時間の旅は景色は良いけれどそれなりにきつかったです。
リクライニングする座席もある
実はこのキハ54、車両によって中身が違うんですよね。
僕は今までに、釧網本線で3回、花咲線で2回このキハ54に乗りました。そのうち4回は先ほど紹介した0系新幹線のお下がりの座席だったので、これが圧倒的に多いんだと思います。
しかし、一部違う座席が装備されている車両もあります。
車内に入ってみるとこんな感じ。鉄道業界では、「集団お見合い方式」と呼ばれているそう。座席は向きが変わらず、全体として真ん中を向くような座席配置になっています。
この「集団お見合い方式」の座席、一番ありがたいのが「リクライニングする」ということ。見た目はなかなか古そうな座席ですが、ちゃんとリクライニングするんですよね。僕がこの列車に乗ったのは途中の知床斜里駅からの最終列車。ということもあってお客さんが少なく、気兼ねなくリクライニングができたのはとてもありがたかった。
そして、集団お見合いの真ん中になる部分にはテーブルもついています。途中のわずか数駅区間だけですが、なんと1列車すべて僕が貸し切る状態になりました(流石に途中から人が乗ってきました)。
ので、これはしめた!と思ってすかさずテーブルがある中央の座席へ。
もちろん、テーブルがある座席もリクライニングします。ので、テーブルでiPadを使って記事の更新をします。最終列車というほどに遅い時間になると外もなかなか見えないので、ブログの記事更新をどんどん進めます。釧網本線は、場所によっては携帯電話のネットワークすら繋がらないのでもちろんオフライン作業が前提。
気付いたら釧路駅に到着していました。
快速列車「快速しれとこ摩周号」も走っている
この釧網本線には数少ないですが快速列車も走っています。そして快速列車にわざわざ「快速しれとこ摩周号」という名前までついています。
ただこの「快速しれとこ摩周号」、特に普通列車と変わりません。変わりませんとかいったら失礼ですが、原則として使用される車両は普通列車と共通、そして途中で通過する駅も数駅というレベルです。
普通列車も含めて、自分が都合のいい時間帯に使うといいのではないでしょうか。
釧路湿原を縦断する!釧網本線の旅
時間もないので改札へ向かいます。1両のみでありながらそれなりに混雑することは事前のリサーチである程度把握していたので30分前を目処にホームへ向かいました。実際、僕が30分前にホームに行くとけっこう並んでいる人はいて、何とか窓側の座席を取れた、という感じ。この列車に乗って釧路湿原を見たいのに、窓側の座席が取れないなんてことになれば…こんな片道6時間もかけて旭川からやってきて、また網走から4時間かけて旭川へ戻る意味がありません。
思ったよりも並ぶ、から早めにホームへ向かうと良いと思うよ〜
天気はそこまで良くないし、電車に乗りっぱなしでそろそろキツイ…ながらも、それなりに景色は良い。
釧路を出発してしばらくすると湿原に入っていきます。普通列車、すなわち各駅停車ですが隣の駅まで10分くらいかかったりします。
最初は草原って感じだったのが、次第に湿原って感じになってきます。
川の向こうに鹿がいたりします。川の向こうにも川があって、これぞ「湿原」って感じです。
寂しいと言うか、壮大というか…湿原ってこんな感じなんだなぁっていう景色を楽しみながら網走へ向かうよ
当然、橋も渡ります。枯れた木の様子もまた湿原らしいというか。
途中のびるわ駅です。降りる人はいませんでしたが、駅にはきれいなひまわりが咲いていました。おそらくこの駅、形からして昔の客車などを使って作られた駅でしょう。
釧路湿原を抜けて後半にさしかかると、田んぼが多くなってきます。また、たまに人家があるところも。途中、住宅街もありました。天気が良ければ大雪山が見れるそうですが、この日は生憎の天気で見られませんでした。
ということで知床斜里駅に到着です。知床五湖の最寄り駅であり、またウトロ温泉街へのアクセスの駅でもあります。ここで多少の下車があります。
網走へ到着する30分ほど前になると、やっとオホーツク海が見えてきます。この後「特急オホーツク」に乗るんですが、特急オホーツクからはオホーツク海は見えないんですよね。
僕が行った時だけでしょうか、2回とも天気が悪かった。
釧網本線の終点駅、網走駅です。ここから先に釧網本線が続いています。なんだか、細々と続いている感じ。実際、網走までの石北本線と比べたらかなり細々続いている、って感じです。
釧網本線の起点・終点駅は特急の終着駅
釧網本線は釧路から網走をつなぐ路線。「本線」なんてたいそうな名前がついていますが、はっきり言ってローカル路線です。季節限定の観光列車「釧路湿原ノロッコ号」や「SL冬の湿原号」意外座席指定制の列車は走っていません。もちろん特急列車もありません。普通列車が少ない時間帯では3時間に1本とか…
釧網本線の起点駅は道東の大都市・釧路駅
1回目の北海道周遊旅行の際、僕は旭川から釧網本線に乗りました。
天気の都合でスケジュール変更となって、今回は行けないかなあと…ですが、やっぱり行きたいということで旭川から大移動をすることに。旭川から特急カムイで1時間半かけて札幌へ、札幌から特急おおぞらで4時間かけて釧路へ。ここまでで既に乗り換え含めて6時間。やっとここから旅の始まりです。
札幌から釧路へ向かう特急、特にトマムや新得あたりでも綺麗な景色が楽しめます。また、帯広を過ぎた後には右手に海が見えてきます。
ブログの更新などもしていたら、意外とあっという間に釧路駅に到着です。いよいよ釧網本線の旅の始まりです。
「特急おおぞら」で札幌から5時間弱。って、さすが北海道のスケール!特急で5時間弱!
釧網本線の終点は網走駅
釧網本線の終点は網走駅です。一部列車は網走を通り北見まで直通しています。
網走駅からは旭川までを結ぶ特急として「特急大雪」が、札幌までを結ぶ特急として「特急オホーツク」が出ています。
最後は特急オホーツクに乗って旭川へ戻ります。札幌行きですのでもちろん札幌までも行けますが、札幌まで行くと5時間を超える長旅になります。とはいえ旭川までも4時間弱の長旅でした。
網走にせよ釧路にせよ、札幌からはなかなか遠いのがねぇ…
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