新大阪・大阪から福知山線を通って福知山・豊岡・城崎温泉を結ぶ特急こうのとり。そして、京都から山陰本線を通り福知山・豊岡・城崎温泉を結ぶ特急きのさき。この、特急きのさき・こうのとりの車内や自由席の混雑具合をご紹介します。
現在、北近畿方面の特急「はしだて」「まいづる」などについても記事を作成中です。北近畿方面の特急列車の記事を整理しますので、しばらくお待ちください。
特急「こうのとり」「きのさき」は全席指定席!e5489チケットレスがオススメ!
特急こうのとり・きのさきは、大阪・京都から福知山を経由して城崎温泉までを結ぶ特急列車です。
城崎温泉まで乗り通すお客さんが多いわけではありません。が、沿線には豊岡や福知山など、北近畿の重要都市が並んでいます。そのため、平日・休日関わらず一定の需要があります。
2022年のダイヤ改正により全席指定席に
特急「こうのとり」と特急「きのさき」は、全ての車両が指定席で、自由席はありません。2022年のダイヤ改正により、これ以外にも特急「まいづる」「はしだて」を含むすべての北近畿特急が全車指定席化されました。
元々、自由席はとても混雑しており、車掌さんの検札業務も大変そうでした。こういった背景や、単に増収を目的として2022年の春から全ての座席が指定席となっています。
最初にも書いた通り、特急きのさき・こうのとりは北近畿の重要都市を貫いて走っていく、それなりに需要のある特急列車です。座席未指定では座れない可能性もあるので、是非とも指定席を取る価値のある特急列車だと思います。
e5489チケットレスがオススメ!
特急こうのとり・きのさきでは全列車・全区間でJR西日本のネット予約サイト「e5489」のチケットレスサービスが利用できます。
チケットレスサービスとは、ネット上でクレジットカードを利用して特急券の購入・支払いが完結し、当日は乗車券を別途用意する、あるいはICカードを利用することでそのまま特急に乗車できるサービスです。
JR西日本のインターネット予約サイト「e5489」のチケットレスサービスについてはこちらにあります。が、これがなかなか分かりにくい。e5489のサービス拡充の中で、だんだんとさまざまなお得なチケットレスサービスが追加されたためでしょう。ということで、下に簡単に表をまとめておきます。
チケットレス特急券の種類 | 予約期限等 | お得度 | 備考 |
---|---|---|---|
J-WESTチケットレス特急券 | 前日・当日のみ | ★★★★★ | 特急「こうのとり」は柏原駅まで 特急「きのさき」は福知山駅まで |
eチケットレス特急券 | 1ヶ月前から可能 | ★★★ | J-WESTカード会員限定 |
チケットレス特急券 | 1ヶ月前から可能 | ★ | |
WEB早特7チケットレス特急券 | 7日前まで可能 | ★★★★ |
チケットレスサービスは、特に前日・当日のみ予約が可能な「J-westチケットレス特急券」がお得です。実際に券売機で特急券を購入するより半額近くにまで割引がされる区間もあります。ただし、J-westチケットレス特急券は前日および当日のみの予約となります。また、J-westチケットレス特急券としての変更は何度でもできますが、e5489の他のきっぷに変更することはできません。
かつては自由席も設定されていましたが、現在は全車指定席として運転されているためこのようなチケットレス割引はとてもありがたい。
座席周りはJR西日本のスタンダードな特急 ごく一部にはコンセントも
特急こうのとり・きのさきの座席の設備をご紹介します。特急「きのさき」「こうのとり」では、主に287系と289系が使用されています。287系は北近畿特急として新造された車両、289系は北陸新幹線開業時に余剰となった北陸特急を改造したものですが、改造によってほぼ同一の車内設備になるように改造されており、車内はほぼ同じです。
特急「きのさき」「こうのとり」グリーン車は1+2の配列でコンセントも完備!
まずは特急「きのさき」「こうのとり」のグリーン車の車内の様子を紹介します。
グリーン車は1+2の配列になっています。在来線特急のグリーン車としてはスタンダードな作りになっています。座席自体は特急サンダーバードのグリーン車に近い部分がありますが、サンダーバードはもう少し全身を包み込むような作りになっています。
2人がけの座席です。中央の肘掛けは上げることができません。これは新幹線のグリーン車などでも同じです。
1人がけの座席です。特に福知山などへのビジネス需要が一定数ある特急「こうのとり」「きのさき」では、1人がけのグリーン車も需要があるのでしょう。
パソコン用のコンセントです。特急「きのさき」「こうのとり」のグリーン車には原則、全席にコンセントが設置されています。最近のグリーン車では、グリーン車については全席にコンセントが設置される車両が多くなっています。それどころかここ数年で登場した車両は全席コンセント完備が当たり前になってきました。
また、グリーン車ならではの設備であるフットレストも完備されています。
また、肘掛けからはドリンクホルダーも出てきます。ちょっとしたコーヒーなどを持ち込みたい場合に、便利ですね。
特急「きのさき」「こうのとり」287系の車内の様子
まず初めに、特急「きのさき」「こうのとり」で使用される287系の様子です。287系は特急「こうのとり」「きのさき」用に開発・製造され、現在では特急「くろしお」用としても使用されています。
特急こうのとり・きのさきの車両は、JR西日本の特急列車としてはごくごく普通の座席・車内設備です。特急サンダーバードなどでも使われている座席がメインに配置されています。
座席の背もたれの部分がやや厚めですが、座席の機能などはJR西日本の特急列車としては普通です。
287系の車内の様子です。JR西日本の特急列車としては、とても見慣れた車内の様子ですね。
テーブルの様子です(写真は同型の特急車両を使用する特急「くろしお」で撮影しました)。ドリンクホルダーが2つあるのが、JR西日本の特急列車の特徴です。
座席の肘掛けから出てくるテーブルです。座席を回転させて、ちょっとした飲み物などを飲みながら使用するときに便利です。
289系は特急「しらさぎ」用の座席がそのまま使用されている
289系は、北陸新幹線の金沢開業に伴い、余剰となった特急「しらさぎ」の車両が転用されてきた車両です。外観のカラーリングこそ変えられているものの、車内はほぼ変わっていないようです。
289系は、先頭部分が今でも特急「しらさぎ」と同じであることがわかります。
横から見た感じ、座席の背もたれが少し薄そうですが大して座り心地に差はありません。座席の肘掛けから出てくるテーブルも大して変わりません。
リクライニングももちろんできます。JRの特急らしく、リクライニングを最大まで倒すとかなり倒れます。当然ですが、最大まで倒してしまうと後ろのお客さんの迷惑になります。そもそも、本を読むとかであれば最大まで倒すと角度が深すぎて逆に快適じゃない。
車内はかなり落ち着いた感じの雰囲気です。照明が間接照明になっていること、またちょっと暖色が採用されていることも大きな理由でしょう。
普通車にも大きな座席テーブルがあり、読書灯も
最近のJR西日本の特急列車にある、大きなテーブルがこの特急こうのとり・きのさきにもあります。特に大阪・京都から福知山方面への需要にはビジネス需要もありますからね。
テーブルは大きく、パソコン作業にも困りません。さすがにパソコン+マウスとかはしんどいでしょうが、ノートパソコンでの書類作成くらいなら難なくこなせます。
普通車指定席にはあまり多くない、読書灯もあります。読書灯があるJRの特急普通車指定席って少ないですよね。僕が今まで乗った中で記憶があるものだと、JR九州の特急787系にあった記憶があります(他にもあったと思いますが、記憶の範囲内ではありません)。
僕が乗ったのは昼だったことと、そもそも車内自体がめっちゃ暗いわけではないので、あまり読書灯を使うことはありませんでした。
普通車は最前部と最後尾の座席だけはコンセントが!車内のWi-Fiは残念ながらない
続いて車内のコンセント。グリーン車については全席にコンセントがあります。さらに、普通車についてもごく一部の座席にコンセントがあります。
各号車の車端部、つまり最前列と最後列にコンセントが付いています。コンセントは最前列・最後列の各座席1つにつき1つ、すなわち1つの車両に8箇所のコンセントがあります。
パソコン作業をする場合は、電圧の変動にご注意くださいとの案内があり、また使えるときは緑色のランプがつくので乗客のために設置されていることがわかります。携帯電話の充電などが心配な場合は、最前列か最後列の座席を確保しましょう。
残念ながら2021年現在、車内にWi-Fiの設備はありません。特急「サンダーバード」などで特急列車の車内Wi-Fiの整備が進んでいるため、そのうち整備が始まると期待したいところです。
お手洗いもいたって普通 必要十分の車内設備で北近畿への旅を
続いて車内の設備をご紹介します。
お手洗いはウォシュレットはないものの洋式
お手洗いは特急列車としては普通のお手洗いです。10年ほど前のものでしょうか。
さすがに和式便所ではなく洋式便所になっています。普通列車では一部の列車で、和式便所の場合もありますがさすがに洋式便所には更新されています。
ただし、最新型ではなく残念ながらウォシュレットなどはありません。最近の特急列車ではウォシュレットなどを備えたものも多くなっているので、是非とも装備してほしいですね。
ドアは、新幹線などのお手洗いにあるように自動開閉式になっています。鍵は自分で閉めるタイプになります。
お手洗いの内部に子供用のチェアもあります。小さなお子様連れのお客さんでも安心して利用できると思います。
洗面台も完備
洗面台がしっかり完備されていた点も印象的でした。
洗面台は車両の外側に向いている、つまり通路を人が通ると鏡に映った自分が見えてしまう場合が多いのですがこの特急こうのとり・きのさきではそんなことはありません。
特急こうのとり・きのさきが通る山陰本線や福知山線はカーブが多い路線です。車間部を通る際は注意しましょう。
デッキの部分にはこんなところが…車内の公衆電話を置くには狭すぎる感じがするし、何が置いてあった場所なんでしょうか?何かわかる人がいらっしゃれば教えてください。
もちろん、ゴミ箱もあります。が、特急きのさきの一部列車では、豊岡から城崎温泉の間で清掃スタッフの方がゴミの回収に来てくれました。JR四国でもあったサービスですが、かなりありがたかったです。
増結用の編成では、運転席が上の方に見えることも…
増結用の編成では運転席が見えることもあります。
運転席のところを通って隣の車両へ行くんですが、上の方が地味に開いているんですよね。で、そこから光が差し込んでいます。
もちろん、乗務員室の中をガッツリ通るわけではありません。運転席もしっかり見えるわけではありませんが、カメラで覗き込むことができます。
増結時の通路って秘密基地を進むような感じが物凄いするので僕は大好きです。
今回の記事では特急こうのとり・きのさきの車内の様子や自由席の混雑状況などをご紹介してきました。参考にしてくださいね。
また、これ以外にもさまざまな車両を「利用者目線から」紹介しています。こちらも参考にしてください。
今回の旅の記事はこちらから!
コメント
途中にリクライニングがかなり倒れるから後ろの人に迷惑。とありますがそれはありません。リクライニングの角度はこれくらいなら問題がないとされる角度で設定になってるからです。
考えて見てください。新幹線等のリクライニングを想像したら分かりますが、倒れてもあの感じです。しかし、夜行バスなんかシートピッチは新幹線等より狭い癖にめちゃくちゃ倒れます。
以上の事から全て倒した所でそれは運行会社がサービスとして提供してる範囲内の話なので、フルで倒しても迷惑ではありません。