東海道・山陽新幹線を走るN700系新幹線。最近、N700S新幹線がデビューし、だんだんと置き換えられつつありますが、今でも東海道・山陽新幹線の大半を占めるのがこのN700系新幹線です。
この記事では、N700系新幹線の座席の様子や車内の様子を徹底紹介します。また、最新のN700Sについても別の記事で紹介しています。
また、東海道新幹線の混雑状況を詳説した記事もご好評をいただいています。あわせてご覧ください。これ以外にも新幹線に関する記事を多数、執筆していますので必要に応じてご覧ください。
指定席も自由席も同じ 「のぞみ」「ひかり」「こだま」全て同じ!
東海道新幹線の座席は、普通車指定席と普通車自由席で同じです。16両編成の新幹線は、のぞみとして走った後に折り返しはこだまとなる、なんてこともあります。「のぞみ」「ひかり」「こだま」の順で自由席の車両数も増えていきます。つまり、自由席と指定席の座席は全く同じで分けていないということです。
普通車の車内は、一貫して青を基調としています。ちょっと明るい青のモケットになっています。この普通車の様子を順番にご紹介していきます。
N700AはN700Sと見た目は似ているが、コンセントは窓側座席と最前列・最後列のみ
座席自体はN700Sと似たようなモックアップになっています。ただし、N700Sと違いN700系新幹線には窓側にしかコンセントがありません。
N700系新幹線には、窓側の一番下の部分にコンセントが設置されています。N700Sは肘掛けの部分にコンセントが設置されました。N700Sと比べてしまうと、どうしても使いにくい位置と感じざるを得ないですね。
最前列・最後列の座席だけは全席にコンセントが設置されています。最前列はテーブルの大きさも大きいです。ビジネス利用には最適であり、狙って乗る人も多いです。
新幹線は、かなりリクライニングする座席が印象的
東海道新幹線・山陽新幹線の他の新幹線についても言えることですが、リクライニングがかなり倒れます。リクライニングを倒して真横から見るとこんな感じ。
かなり倒れることがわかると思います。この写真はお客さんのいないときに撮影をしてますが、後ろにお客さんがいる場合はここまで倒すと迷惑なので必要な分だけ倒すのがいいでしょう。
座席に座るというより寝るという感じに近くなりますね。朝の時間帯や夜遅い時間帯は、リクライニングをマックスまで倒して寝ているお客さんがそれなりにいます。
東海道新幹線は昔から、2+3列のシート座席になっています。3列がけのシートは真ん中の座席が少し幅が広くなっています。両側にお客さんが来ると圧迫感があるため、それに配慮してのことです。
現在は新型コロナウイルスの影響で空席も多いですが、コロナ前は「のぞみ10本ダイヤ」でも普通車指定席が満席に近い状況でした。
2人がけの座席がこちら。新幹線はシートピッチが普通車1,040mm、グリーン車1,160mmと在来線特急と比べると広い。そのため、2人がけのシートはなんだかポツンと孤独感があります。
景色が楽しみやすいオススメ座席はE席
景色が楽しみやすいのはE席、2人がけのシートの窓側がオススメです。E席から見られる有名な景色はやっぱり富士山。静岡駅付近から新富士駅付近にかけて富士山が見られます。
また、反対側の車窓からは瀬戸内海が見られたりしますが、新幹線から瀬戸内海は意外と見にくいです。
ただし最近は比較的新幹線も混雑しています。早めに予約を確保しておかないと、窓側座席が埋まってしまうことも多々あります。確実に富士山を見ることができる座席を確保したいのであれば、早めに予約することが必須です。
全列車の7号車が「S-workシート」に設定
東海道・山陽新幹線の16両編成の列車では、7号車が車内で仕事やWEB会議が可能な「S-workシート」となっています。なお、S-Work車両専用のWi-Fiは2024年現在、N700系には設置されていません(N700Sのみ設置)。
EX予約・スマートEXサービス限定で予約可能でしたが、2024年3月より駅での購入などにも対応しています。一部の座席は「S-work Pシート」として、中央の座席を使えなくした座席も設置されています。
S-Work Pシートは、隣の座席にお客さんが来ない。普通席の値段に+1,200円を支払うことで利用できます。グリーン車でも隣の座席にはお客さんが来る可能性があることを考えると、WEB会議などをしたい場合には便利です。
東海道新幹線のグリーン車は2+2列の配列
続いてはグリーン車の車内の様子のご紹介です。グリーン車は落ち着きのある車内です。東海道新幹線では、8号車・9号車・10号車の3両がグリーン車となっています。
グリーン車についてはさらに詳しくまとめた記事を作成しました。
グリーン車には全席にコンセントや読書灯
グリーン車には全座席にコンセントが設置されています。肘掛けのところにあるため、携帯電話を充電しながら使うなどといった使い方には最適です。パソコン作業もそれなりにしやすくなります。
また、グリーン車には読書灯があります。読書灯は正直あまり使いません。
読書灯に加え、座席のヒーターがあります。座席のヒーターは肘掛け側面のスイッチでオンとオフを操作することができます。読書灯の電源もここで操作することができます。
なお、一番下のコンセントマークの部分のランプは、コンセントが使える状況の際に光ます。新幹線が運転されている間は基本的に光っています。
座席の快適さも雰囲気も違う
座席の快適さも違います。座席の間隔は普通車より広い。そして、座席間隔が広いながらも座席自体が大きいため、プライベート感が出ます。
グリーン車は普通車とは違い、通路側の肘掛けの部分が板状になっていたりと、高級感があります。さらに、前席にフットレストがついています。
さらに、グリーン車は普通車と比べてかなり落ち着いた車内となっています。グリーン車は床がカーペット敷きになっており、車内の照明も少し茶色に色がついたものになっています。
のぞみ号・ひかり号のグリーン車のみでQRコードによる車内販売
JR東海では2023年11月よりワゴンによる車内販売を終了し、グリーン車の利用客限定でのモバイルオーダーサービスに切り替えています。グリーン車にはQRコードが設置されており、このQRコードを読み込むことで、車内販売の注文をすることができます。
ただし、QRコードによるモバイルオーダーサービスは、「のぞみ」号と「ひかり」号限定となります。
また、「こだま」号を利用の場合を含めて、「東海道新幹線サポートコールサービス」を利用することができます。車掌さんなどにお願いしたいこと、聞きたいことなどをチャット形式である程度対応、対応できない場合は車掌さんがきてくれるというサービスです。
グリーン車が3両と、比較的多い!
東海道新幹線・山陽新幹線のN700系新幹線の大きな特徴として「グリーン車が多い」ということが挙げられます。東海道新幹線は特に、ビジネス需要が大きいため、経費でグリーン車が出る場合も多いことが理由だと思われます。
8号車から10号車までの3両がグリーン車となっています。東海道新幹線については、全列車においてグリーン車は指定席となります。朝夕の、静岡県内を始発・終着とするこだま号などは普通車が全車自由席となることがありますが、それでもグリーン車は指定席となります。
山陽新幹線はグリーン車と普通車指定席の差があまり大きくないのですが、東海道新幹線はそれなりに差があるのでグリーン車を使うのもオススメです。
なお、「スマートEX」の早特や旅行会社の商品などをうまく使えば、グリーン車に比較的安価に乗ることもできます。
車内にはWi-Fiなども完備 車内設備も実はしっかりしている
東海道新幹線・山陽新幹線のN700系(16両編成)では、車内でWi-Fiも使用できます。また、16両編成という充実したスペースを活かしてさまざまな設備があります。
なお、同じ新幹線の車両とはいえ、端から端まで歩くと10分くらいかかるのでのる車両などには注意が必要です。
Wi-Fiはあるが、30分に1回の認証が鬱陶しい…
東海道・山陽・九州新幹線では、全ての車両で車内Wi-Fiサービスが利用できます。もちろんパソコンでもスマホでも利用できます。ただし初回は登録が必要です。Yahooのアカウント等でログインすればメール認証は省略できます。
30分に1回の再認証があるのが正直かなり面倒。せめてもう少し長くしてほしい。ただし、1ヶ月以内に再接続する場合、メールやSNSアカウントによる認証は不要となります。
インターネットの速度は速いとは言い難く、特に混雑するのぞみ号などでは速度が遅くなる傾向にあります。メールのやり取りくらいなら利用できますが、速度には期待しないほうがよさそうです。
東海道新幹線に限定せず、日本全国の新幹線の車内Wi-Fiについては別の記事でまとめました。
お手洗いなどはしっかり数がある!特大荷物スペース付き座席も
16両編成ということもあり、お手洗いをはじめとした設備はかなりしっかりしています。
お手洗いは各車両のどちらかのデッキにはあるように、2両に1つづつ用意されています。お手洗いの位置は先ほどの車内設備を確認していただくか、車内のテーブル裏にある「車内の案内」でチェックしてください。
N700Aでは、初期のタイプにはウォシュレットがないものの、マイナーチェンジが行われる中で途中から、ウォシュレットが装備されるようになりました。一部の編成には、ウォシュレットが装備されています。
新幹線は、他の私鉄特急などと比べると遅くまで電光掲示板がLED式のままでした。最新のN700Sでは電光掲示板が液晶ディスプレイになっていますが、N700系新幹線はまだ文字のみのままです。2020年には電光掲示板でのニュース放送がなくなって広告だけとなり、ちょっと寂しい感じがしてしまいます。
また、2023年5月24日から、デッキに設置の特大荷物スペースが使用されるようになりました。完全事前予約制になります。
各車両最後尾の座席とは異なり、自分の荷物が自分の目から離れることになりまう。それでも安心して利用できるよう、暗証番号式の鍵が設置されています。
今後、N700Sを主力としていく過程で、フルカラーの液晶に変更して速度表示など充実を図っていくつもりなのでしょう。
東海道・山陽・九州新幹線はじめ全国の新幹線で歩調を合わせて、2021年6月30日に列車内公衆電話がサービス終了となりました。携帯電話を持つ人がほとんどになったこと、新幹線の全区間で携帯電話がつながるようになったことなどが理由だそうです。
車外の行き先表示はフルカラーのディスプレイです。
「のぞみ」は黄色、「ひかり」は赤、「こだま」は青色です。普段から乗り慣れている僕にとっては、この色分けはかなりありがたいものです。
山陽新幹線の普通車指定席なら「みずほ」「さくら」がオススメ
今回は東海道・山陽新幹線のN700系(16両編成)をご紹介しました。東海道新幹線は全ての列車が16両編成で、このN700系新幹線か新型のN700S新幹線で運転されています。
しかし、山陽新幹線・九州新幹線では16両編成以外の新幹線も走っています。特に山陽新幹線であれば、8両編成の「みずほ」「さくら」の普通車指定席がオススメです。
こちらの記事にも丁寧にまとめましたが、山陽新幹線「みずほ」「さくら」の普通車指定席は全て2+2列シートとなっており、快適性が全然違います。
ただし、8両編成のN700系は新大阪以東の京都・名古屋・東京方面には入って来ませんので、注意してくださいね。
この記事では、N700系新幹線の座席の様子や車内の様子を徹底紹介しました。東海道新幹線で自由席に座れるか否か、という問題については別の記事でご紹介しています。
また、最新のN700Sについても別の記事で紹介していますのでこちらもご覧ください。
このブログでは、「気軽に旅したい」をテーマに、気軽にふらっと乗ることができる新幹線についての記事は特に充実させています。
東海道新幹線に関する記事も多数、作成していますので、ご覧ください。
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