首都圏各地と成田空港を結ぶ特急成田エクスプレス。JRの首都圏路線網を生かし、成田空港と各地を結んでいます。
この記事では、成田エクスプレスの車内の様子や座席の設備を徹底的にご紹介します。
成田エクスプレスの時刻と料金 全席指定席なので注意!
成田エクスプレスは全席指定席の特急列車です。乗車には乗車券・ICカードなどの他に特急券が必要です。また、原則として事前に座席指定を受ける必要があります。
成田エクスプレスは1時間1本、横浜・新宿から成田空港を結ぶ
成田エクスプレスは2022年現在、概ね1時間に1本のペースで走っています。2023年にはインバウンドが回復してきたこともあり、ほぼ通常通り、毎時1本で走るようになりました。
京成のスカイライナーがコロナ禍でもおおよそ20分に1本走っているのに対し成田エクスプレスは1時間に1本。ちょっと少ないと感じてしまいます。
実際に乗ってみると空席も多く、1両に10人〜20人程度という乗車率でした。訪日外国人がいなくなった今、成田エクスプレスはこれくらいの運転本数がちょうど良いのかもしれませんね。
成田エクスプレスはJRの特急列車であり、東京駅・品川駅を通過するため、新幹線への連絡が取れることが大きな特徴です。スカイライナーにはない特徴です。
成田エクスプレスは全席指定席
成田エクスプレスは全席指定席です。普通車についても自由席は用意されていないので注意が必要です。
駅の券売機やホームで指定席特急券を購入することができます。また、JR東日本は特急・新幹線のネット予約サイト「えきねっと」の利用促進をしています。この成田エクスプレスもJR東日本のネット予約サイト「えきねっと」で予約することができます。
後ほど詳しく解説しますが、えきねっとの「チケットレス特急券」にも対応しており、特急券を受け取ることなく乗車することができます。また、割引もありますのでうまく活用して乗りたいところです。
主に新宿発・大船発が東京から連結して運転
現在、成田エクスプレスには主に、
新宿・池袋発着系統と大船・横浜発着系統
の2種類の系統があります。この2つの列車が別々で東京駅まできて、東京駅からは連結して成田空港へと向かう列車になります。
また、2022年のダイヤ改正で多くの列車が千葉に停車するようになりました。元々、成田エクスプレスは空港アクセスのお客さんに的を絞った輸送をするために多くの列車が成田空港第2ビル駅から東京駅までノンストップで運転をしていました。しかし、コロナ禍が長期化したことから、成田エクスプレスの日常利用も図ることに方針転換した形です。今後、成田エクスプレスは千葉〜東京・品川・横浜方面のアクセスにも利用されることになりそうです。
特急成田エクスプレスの停車駅
特急成田エクスプレスは、空港アクセスに重点をおきかなり停車駅は絞られています。列車によって多少の違いはあるため、一部列車のみ停車の駅(※で示す)を利用する場合は時刻表を確認してください。
成田空港から東京までは、
成田空港ー空港第2ビルー(※成田)ー(※佐倉)ー(※四街道)ー※千葉ー東京
と停車します。成田/佐倉/四街道の3駅は朝の東京方面および夕方の成田空港方面の列車のみが停車します。千葉駅は2022年のダイヤ改正で多くの列車が停車するようになりました。
先述の通り、東京で切り離しをします。東京から先、横浜方面の成田エクスプレスは、
東京ー品川ー武蔵小杉ー横浜ー戸塚ー大船
に停車します。新宿・立川方面の成田エクスプレスは、
東京ー渋谷ー新宿ー吉祥寺ー三鷹~ー国分寺ー立川ー八王子ー高尾
に停車します。
ただし、コロナ禍で成田エクスプレスは運行系統が再編されており、停車駅や行き先の変更が多発しています。最新の情報も必ず、ご確認ください。
成田エクスプレス以外の移動手段も
都内から成田空港までは、複数の移動手段があります。成田エクスプレスは、東京駅・新宿駅・池袋駅などの主要駅から直通で利用できることが最大のメリット。
成田エクスプレスと同一区間を走る列車として、総武線・成田線の快速列車があります。これらの列車にはグリーン車も連結されているので、空港利用の際にもオススメです。
また、都内から成田空港までを最速で結んでいるのがスカイライナーです。
スカイライナーについては、こちらの記事でも丁寧にまとめてあります。合わせてご覧ください。
成田エクスプレスには「えきねっと」がおトクで便利!
横浜・新宿・東京と成田空港を結ぶ特急「成田エクスプレス」は、全席指定席の特急で、自由席はありません。JR東日本の特急列車の指定席は、JR東日本のネット予約サイト「えきねっと」を利用するとおトクに予約することができます。
えきねっとでチケットレス特急券を予約
えきねっとでは、首都圏発着の特急列車を中心にチケットレス特急券を推進しています。
特急成田エクスプレスも例外ではなく、チケットレス特急券が利用できます。乗車券として交通系ICカードを利用すれば、紙のきっぷは一切使わないで利用できるのです。
えきねっとのチケットレス特急券はJREポイントのポイントも貯まりやすく、受け取りがないため直前まで変更できます。かなり便利な特急券です。
チケットレス特急券にも「えきねっとトクだ値」が設定
えきねっとのチケットレス特急券にも「トクだ値」が設定されています。
「えきねっとトクだ値」は多くの場合、当日の0時過ぎ、実質的に前日までの予約で割引となります。しかし、特急成田エクスプレスの「えきねっとトクだ値チケットレス特急券」は発車時刻までの予約で割引となります。割引率は特急券部分のみで50%OFF。これは使わない手はありません。
設定区間 | 通常料金 | えきねっとトクだ値 35%OFF | 【期間限定】 えきねっとトクだ値 50%OFF |
---|---|---|---|
東京〜横浜・戸塚・大船 | 1,290円 | 830円 | |
東京〜千葉・四街道 | 1,290円 | 830円 | 640円 |
東京〜成田空港 | 1,730円 | 1,120円 | 860円 |
新宿〜立川・八王子 | 1,290円 | 830円 | |
千葉〜横浜・戸塚・大船 | 1,730円 | 1,120円 | 860円 |
横浜・戸塚・大船〜成田空港 | 2,390円 | 1,550円 | 1,190円 |
立川・八王子〜成田空港 | 2,390円 | 1,550円 | 1,190円 |
「えきねっとトクだ値」は、JR東日本・JR北海道の特急を利用するなら是非とも活用したい割引きっぷ。予約方法についてはこちらのサイトにまとめてあります。
JREポイントも貯まる!
「えきねっとトクだ値チケットレス特急券」を購入すると、JR東日本のポイント「JREポイント」も貯まります。JREポイントはSuicaなどのチャージに変えることもできます。
僕は首都圏に住んでいるわけではありませんが、定期券区間外での普段使いではモバイルSuicaを使っています。JREポイントは、モバイルSuicaのチャージに変えることもできるのであって損はしません。
成田エクスプレスの座席や車内の様子を徹底紹介
最後に成田エクスプレスの車内の様子や座席の様子を、いつも通り多くの写真を使って解説します。
特急成田エクスプレスのグリーン車 高級感ある座席だが、2+2の配列
まず初めに成田エクスプレスのグリーン車の様子です。グリーン車は6号車と12号車にあります。
座席は2+2の配列になっています。座席配列自体は普通車と同じですが、シートピッチ(座席の前後間隔)は普通車より広くなっています。
次の節で紹介する普通車が布ばりの座席であるのに対し、グリーン車の座席は革張りの座席になっています。グリーン車は悪くはないですが、空港特急ともあり乗車時間も1時間そこそこのことが多い。ですから、グリーン券をあえて買うほどでもないようにも感じてしまいます。
成田エクスプレスの普通車指定席 座席は非常に快適
成田エクスプレスは、JR東日本の中でも新型車両が投入されてきた列車です。訪日外国人が増える中で、さまざまな需要に対応した車両になっています。
車内はこんな感じ。黒を基調とした座席が並んでいます。成田エクスプレスのイメージカラーともなっている、赤のヘットカバーが印象的です。
普通車指定席としては標準的な座席です。座り心地はまずまず。リクライニングもそれなりにします。成田エクスプレスは最遠でも成田空港から横浜方面まで、長時間乗車にはならない割にはかなりしっかりした座席と言えるでしょう。特急「ひたち」「ときわ」「あずさ」「かいじ」号と似た、少なくとも座席自体はほぼ同じ座席だと思います。
全席にコンセント・Wi-Fiも設置!
成田エクスプレスは全席にコンセントが設置されています。また、車内ではWi-Fiが利用できます。
コンセントは座席の肘掛けに設置されています。スマホなどを使いながら充電、という使い方はしやすいい。パソコン作業をする人はあまり多くないでしょうから、この位置がベストなんだと思います。
このコンセントのタイプを見ていると、やっぱり常磐線特急や中央線特急と同じタイプの座席に思えます。
座席の上の物入れが十分なスペースが用意されています。代わりに、窓側座席の上の部分は低くなっており、頭をぶつけがちです。これは要注意。座席の上の物入れは、飛行機に搭乗する際の手荷物が基準でしょう。かなり大きな荷物も入れられます。
もちろん、特急列車らしくテーブルもあります。普段、ブログ記事を書きながら旅行をする僕にとってはありがたい。パソコン作業をしたり、あるいは食事をしたりしながら利用できる十分な大きさのテーブルです。
車内ではJR-EAST FREE Wi-Fiが利用できます。しかし、僕が乗ったときはお客さんが大して乗っていなかったのに接続が不安定でした。ここは改善してほしいところですね。
車内には空港アクセス特急らしい設備が充実!
車内にはこれ以外にも、空港アクセス特急らしい設備が充実しています。
大きな手荷物を置いておく場所が用意されています。暗証番号式になっています。ただし、暗証番号がわからなくなった場合、終点の駅まで行かないと返してもらうことができません(でないと逆に、盗難防止の意味がありませんからね)。暗証番号を忘れないよう、注意が必要です。
車内には案内モニターがあります。出入り口付近だけではなく、車両の中央部分にもあるのが特徴です。
さらに、デッキにも案内モニターが設置されています。デッキの部分に案内モニターがあるのは珍しいですね。
続いて成田エクスプレスのトイレ。トイレ内部も木目調で統一されているのがとても印象的。残念ながらウォシュレットなどの機能はついていません。
お手洗いはかなり広々しています。ただし、1号車・7号車と8号車・14号車にしかトイレがありません。比較的長時間乗車が少ないことを前提とした仕様だと思われます。
洗面台はトイレの内部にしかなく、この大きさです。この辺りは、他の特急列車と比べて力が入っていないと言わざるを得ないですね。
今回はJRの特急成田エクスプレスの様子をご紹介しました。同様に成田空港と首都圏の京成上野を結ぶスカイライナーの記事はこちら。
これ以外にも、首都圏発着の特急列車を含む多くの列車をご紹介しています。他の記事もご覧ください。
コメント