瀬戸内海を経由して、松山と呉、そして広島までを結ぶ「瀬戸内海汽船」。この瀬戸内海汽船が2020年にデビューさせた新しい豪華客船が「シーパセオ2」です。
冬の旅において、この「シーパセオ2」に乗船する機会がありました。今回はこの「シーパセオ2」の船内の様子をご紹介していきます。
瀬戸内汽船の豪華客船 SEA PASEO2の船内を徹底紹介!
瀬戸内海汽船の豪華客船SEA PASEO2は、「瀬戸内海の移動を楽しむ、みんなの公園」をイメージしたフェリー。内装はかなり豪華で快適。
「瀬戸内海の移動を楽しむ、 みんなの公園」をイメージした 新しいフェリーの誕生です。
穏やかなさざ波と心地良い風。 潮のうつろいを映し出す柔らかな陽光。 瀬戸内海の自然を感じながら、ゆったりと流れるくつろぎの時間を思い思いに過ごせるリラックス空間。 ここは、気持ち落ち着く海上の一等地。 「瀬戸内海の移動を楽しむ、みんなの公園」をイメージした新しいフェリーの誕生です。
瀬戸内海汽船 SEA PASEO2 特設サイトより引用
さまざまな目的に合わせた座席が充実!
SEA PASEO2には、さまざまなニーズに合わせて多種多様な座席が用意されています。
OZASEKI(おざせき)エリア
今回、僕が座っていたのはこちらのソファ席「OZASEKI(おざせき)エリア」。横並びで4人掛けになっていますが、実際には1人や2人、多くても3人くらいで使っていた人が多かった印象です。
前の部分には小さいけれどもテーブルが。飲み物などを置いたりすることを想定しているのでしょう。あるいは、iPadなどタブレット端末で映画などを観て過ごしたり。
なお、この「OZASEKI(おざせき)エリア」はカーペットになっています。座席エリアに入る前に靴を脱ぎ、スリッパで入る形になります。靴を脱ぎたくて仕方ない僕にとってはかなり有難い。
ソファ席には、ボックスごとに1つづつ、コンセントが設置されています。
リラックス・シート
客室前方の中央にあるのが「リラックス・シート」です。リクライニングシートになっており、イメージとしては特急列車や新幹線の座席よりやや豪華な感じ。
パソコン作業をしたい僕にとっては、ソファ席よりこっちの方が良かったかもしれない。
パノラマ・ソファ
客室の最前部にあるのがこの「パノラマ・ソファ」です。客室の最前部にあるため、前方の景色を楽しむことができるようになっています。
ただし、後方からもある程度、前方の様子が見えるように配慮されています。そのため、座席自体は高さがないように作られている。先ほど紹介したリラックスシートの方が快適性では勝ります。
GORONE(ごろね)エリア
最後にフェリーならではのごろねエリア。カーペット敷き、以上。何もなく、ごろごろごろ寝ができるエリアになっています。
フェリーならではのスペースをフル活用して、ごろごろとごろ寝ができるエリアになっています。
フェリーならではの空間を活かした多種多様なスペース
SEA PASEO2には、フェリーならではの空間を活かした多種多様なスペースがあります。
KOAGARI (こあがり)エリア
例えば、売店の裏にはこんなスペースが。「KOAGARI (こあがり)エリア」という名称がついています。名前の通り、ちょっとした小上がりのスペースになっています。
「語り合うことができるスペース」をコンセプトに設置されたそう。現在は新型コロナウイルスの影響でなかなか使いにくい状態になっています。ただ、テーブルやコンセントがあり、カーペットになっているためのんびりするにはいい場所。1人で使っているお客さんが多く見受けられました。
ひき波のHANARE(はなれ)
後方には、「ひき波のHANARE(はなれ)」があります。後方を見渡すことができるエリアになっています。
前方とは違い、座席は前側、つまり窓側ではない方向を向いて配置されています。
ドリンクホルダーがついていたり、こういった“ちょっとした気遣い”がかなり有難いもの。
この「ひき波のHANARE(はなれ)」は比較的お客さんも少なく、このソファで寝ている人が数人いた感じ。閑散期はベッドと化しています。
コンセントも設置されています。こういった配慮は正直、かなり有難いですよね。
長い船旅も退屈しない設備がたくさん
船は遅い。実際遅い。瀬戸内海汽船では高速ジェットフェリーも運航しており、広島港から松山港までは1時間15分で結ばれています。
その区間を2時間40分もかけていくわけですから、退屈しないような設備が充実してます。
船内にはWi-Fiも整備!至る所にコンセントも
まず、フェリーとしてありがたいインターネット接続があること。最近では、飛行機などでも機内でインターネットが使えるようになってきて、移動中もインターネットが使えることが多くなってきました。
フェリーなどは航行している位置の影響や天候の影響も大きく受けるので一概に評価することはできません。が、実測値で11Mbpsと、かなり速いことがお分かりいただけるでしょう。
充実・新しくて綺麗な船内設備
船内の設備は最新の豪華客船らしく、かなり充実しています。
船内の設備の案内は公式サイトなどもご覧ください。ここでは、実際の写真をたくさん交えて紹介していきます。
まず船内に入ってすぐに目に入るのが売店。お菓子や軽い食事なども購入することができます。長い船旅では、食事などもあるとかなり助かる。
僕はうどんを注文しました。
http://setonaikaikisen.co.jp/news/wp-content/uploads/sites/2/2021/03/SEAPASEO_menu.pdfこちらのサイトにメニューが掲載されています。
もちろんゴミ箱などもあります。また、この「SEA PASEO2」が航行するエリアの観光情報などのパンフレットもあります。
もちろん、洗面台もかなりきれい。
船上のお手洗いとは思えないほど綺麗。船は比較的スペースを確保できるのでお手洗い本体は普通かも。ただ、木目調の壁など、お手洗い内部のデザインにもこだわりが感じられます。
そして、当然のようにウォシュレットが装備されています。普段から新幹線・特急・飛行機などに乗りまくってきて、「ウォシュレットがついているか否か」は、「新しいトイレか否か」を判断する重要な材料です。
自動販売機も当然のように設置。夏は、潮風を浴びながらアイスなんてのもいいですよね。
船外はこんな感じ。2階の客室と同じ階にあるデッキです。僕が乗ったのは2月、寒かったのでここに座っている人は比較的少なかった。春や夏には、ここで潮風を浴びながらのんびり、なんて最高ですよね。
外にもスペースが用意されています。ベンチなどのスペースは休憩にちょうど良い。
このエリアは吹き抜けになっていて、特に晴れている日はかなり開放感があります。
螺旋階段を登って上の階へと上がってみましょう。
しお風のグリーンテラス
3階へとやってきました。
この3階には、客室はありません。「瀬戸内海の移動を楽しむ、みんなの公園」というSEA PASEO2のコンセプトに沿って、公園のようなスペースになっています。
人工芝ではあるものの、最上階に芝生があるのが大きな特徴です。
最上階はかなり開放感が溢れている。船の上らしいスペースです。
そして、所々に「しお風のガゼボ」が。丸いベンチスペースになっていて、4人から5人くらい入れるか。
椅子は石のような作りで、座っていて快適とは言い難い。しかし…
開放感が素晴らしい。のんびり船旅を楽しむことができます。
何か買ってきて、ここでのんびり食べる、なんてのも瀬戸内海の旅らしくてなかなか楽しいですよね。
主に松山〜呉〜広島航路で運航 港へのアクセスも良好
SEA PASEO2は主に、松山〜呉〜広島航路で運航されています。愛媛県と広島県、特に広島市内を行き来する最も合理的な手段がこのフェリーであり、港へのアクセスもかなり整備されています。
松山港へのアクセスは伊予鉄道が便利!
松山港へは、伊予鉄道でアクセスすることができます。伊予鉄道の伊予市駅から、高浜行きの電車に乗って高浜へ向かいます。
高浜は、高浜港の目の前ですが「松山観光港」はここから少し距離があります。歩いて20分ほどなので歩くこともできますが連絡バスを使うのが便利。なお、連絡バスのきっぷは伊予鉄道の切符として購入することができます。つまり、「伊予鉄道各駅→松山観光港」(電車+バス)のきっぷが、通常の電車の切符と本当に同じ感じで伊予鉄道各駅で購入できるのです。
高浜駅では、バスと連絡しています。対面乗り換えに近い形で乗り換えが可能。
松山観光港からは、各方面へのフェリーが出ています。待合室なども充実していて便利な港です。
広島港へのアクセスは路面電車が便利!
一方、本州側の港となるのが広島港です。
広島の路面電車は、交通系ICカードなども利用できるため、かなり便利です。
広島港は、広島駅から直通の路面電車がやってきています。広島駅に直行するなら5系統の電車が便利ですが、広島市街地を経由して広島駅へと向かう1系統の列車も乗り入れ。この辺りは、目的地・出発地に合わせて路線検索サービスなどで検索するのがいいでしょう。
呉港へのアクセスはJR呉線が便利!
呉港も非常にアクセスが良い。呉港は、大和ミュージアムから歩いて5分、JR呉駅から歩いて10分のところにあります。JR呉駅からは高架歩道が続いており、信号等は渡らずに呉港までアクセスすることができます。
図らずも、数日後に大和ミュージアムに立ち寄った際にたまたま遭遇してしまいました。そんなに利便性の高いところにあるのが呉港。
広島から呉を経由して尾道まで、観光列車「エトセトラ」が走っています。広島からであれば広島港から乗れば良いとして、特に尾道方面から呉港へ向かう場合、この観光列車を使ってみるのはいかがでしょうか?
瀬戸内海の絶景を堪能 SEA PASEO2乗船記
さて、ここまでで船内の紹介は一通りしてきました。最後に、実際に乗ってきた時の乗船記。とはいえ、船内の散策の様子は全て使ったので大した記録にはならないでしょうが笑
参考までさら〜っと読んでみてください。
まずはSEA PASEOに乗り込みます。初めてだったので、どこが客室だかよくわからなかった。周りの人の流れについていくことに。
ちなみに、乗船手続きなどは出港10分前ほどまでは可能です(公式には20分前を目処に、とアナウンスされているため20分前を目処に港へ行くのがベスト)。
松山を出港して、四国を後にします。
SEA PASEOは瀬戸内海を進んでいきます。
音戸の瀬戸を通過します。この右側がついに本州です。
軍港・呉に到着です。呉は今でも海上自衛隊の一大基地で、多くの自衛隊艦が停泊しています。
呉で下船する人も一定数いました。10人くらいだったかと思います。8割以上のお客さんが広島港へと向かいます。
広島港に近くなってきました。牡蠣の養殖をしています。広島に来た感が出てきます。
広島港に到着です。多少の遅延はあり、定刻より5分ほど遅れて到着しました。
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