日本最西端の島・与那国島。この与那国島と石垣島を結ぶ唯一の航空会社が琉球エアコミューターです。
以前の記事で、沖縄・那覇空港から与那国空港への便を紹介しました。今回は石垣島への便を紹介します。
なお、こちらの記事では与那国へのアクセスについても解説していますので、ご覧ください。
琉球エアコミューターで日本最西端の島・与那国島へ
日本最西端の空港・与那国空港への便を運航するのはJAL系列の航空会社・琉球エアコミューターのみです。
那覇空港を拠点に沖縄離島路線を運航するRAC
琉球エアコミューター(RAC)は沖縄の離島路線を中心に運航しています。機材は全てDHC8-Q400CC(カーゴコンビ)で統一されています。
この「カーゴコンビ」という機材は、カーゴの積載量がかなり多くなっています。通常は80席ほどの機材ですが、このカーゴコンビでは座席数は50に抑えられており、貨物室が広く取られています。
琉球エアコミューターは主に沖縄離島路線を中心に運航しています。沖縄離島路線は海が美しい。
今回搭乗したのは、沖縄県内の石垣空港と与那国空港を結ぶ路線です。わずか30分の飛行時間ですが、船で行けば4時間以上。飛行機の存在価値が高い路線です。
与那国空港 出発待合室は?売店などは?
与那国空港は小さな空港です。50人乗りのプロペラ機が1日に5便ほど発着するだけです。小さい空港ではありながら、最低限の設備は揃っています。
チェックインカウンターです。大きくJALのロゴが描かれており、日本トランスオーシャン航空と琉球エアコミューターのチェックインカウンターとなっています。日本トランスオーシャン航空は、主に1年に1回の与那国マラソンの際に臨時便を運行しているよう。
もちろん、セキュリティチェックもあります。
保安検査上は出発の30分前にしか開きません。常に保安検査を受けられるわけではなく、出発30分前でないとそもそも待合室は開きません。
与那国空港の待合室の様子です。待合室には座席が明らかに50席以上あります。飛行機が満席だったとしてもまだ、空席がありそうな十分な待合室です。コンセントはありませんが、無料の充電器がありました。
地域に根ざしたサービスをするRACで沖縄離島へ
琉球エアコミューターは沖縄県内の離島路線を運航する航空会社です。50席仕様のDHC-8-Q400CCのみを保有する航空会社で、地域に根差した路線網が特徴です。
空港の係員さんや客室乗務員の方も沖縄の民族衣装を着ておられます。これはRACならではのサービスというよりは、那覇の様子を見ているとみんなそう。県庁付近に勤務されている方も普通にきておられるので、沖縄ではスタンダードナ衣装なんだろう。
また、琉球エアコミューターの機内では、客室乗務員さんお手製の沖縄離島マップがいただけます。
与那国空港路線で使われるDHC8-Q400CCの機内を紹介
与那国空港を発着する路線では主に、琉球エアコミューターのDHC8-Q400CCが使用されます。その機内の様子を紹介します。
座席数は50 広い貨物室を備えた「カーゴコンビ」
DHC8-Q400CCは「カーゴコンビ」という機材です。カーゴを大量に載せることができるよう、機材の後ろ半分が貨物室になっています。離島の住民生活に必要な物資は、陸路がない以上空路もしくは海運で運ぶ必要があります。つまり、沖縄離島路線の特徴として、貨物の量がとても多くなることが挙げられます。
そこで、通常なら採算が合わない路線にも貨物のもうけによって投入できるよう、座席数を減らして貨物室を大きくし、貨物でも効率的に稼ぐことで沖縄の離島路線を守っているのがこのDHC8-Q400CCです。
実は同機種は、ANAでも使用されています。ANAでは名古屋発着路線や大阪発着路線など、本州の各地でも使用されています。
DHC-Q400は国内でも使われているプロペラ機です。プロペラ機であるためボーディングブリッジを取り付けることが難しく(ただしこの課題はANAが一部空港で解決済み)、徒歩での搭乗となることが多いです。
徒歩での搭乗は、飛行機をすぐ近くから見ることができ、飛行機好きにはたまらないですね。
短距離路線にしては快適すぎるような座席設備
琉球エアコミューターのDHC-Q400は短距離路線にしては快適すぎる座席設備が特徴です。
座席の様子です。小型のプロペラ機であるため機材のスペースが小さく、特に窓側座席については歪曲した機体の側面があるので上の部分が少し細くなっています。
座席配列は2+2となっています。これはANAのDHC-Q400と同じです。
石垣路線では使うことのないテーブルや読書灯も
座席にはテーブルや読書灯なども完備されています。石垣路線はあまり長くはないため、使うことは少ない印象です。
各座席の背面にテーブルが設置されています。
テーブルは十分広く、パソコンなどを置くくらいのスペースはあります。もっぱら、与那国〜石垣路線ではパソコン作業をするほどの時間はありませんが。
読書灯と空調の操作パネルが頭上にあります。
読書灯はもちろんつきますが、読書灯を使うタイミングが正直わかりません笑
RAC746便に乗って与那国島から石垣島へ
実際にRAC746便に乗って与那国空港から石垣空港へと移動しました。
なお、与那国島の観光に関する情報は丁寧にまとめた記事を作成したので合わせてご覧ください。
与那国空港から出発
与那国空港から出発します。折り返し便となる機材が遅れて到着したため、僕たちが乗る便も40分ほど遅延。
石垣空港〜与那国空港間は1つの機材で回しているようで、石垣から到着した機材がそのまま、石垣行きの機材となります。乗務員さんたちの交代もありません。
空港の滑走路やエプロンと同じ高さの目線というのがまた、面白いですね。
到着しました。この後、到着便のお客さんが降りられたらすぐに、搭乗が始まりました。
搭乗が開始されました。搭乗ゲートは1つしかないものの、ゲートのカウンターは通常のJALのカウンターです。
普通に搭乗券をかざして乗るのですが、こんな感じ。完全にエプロンを歩いて搭乗口に向かうことになります。
飛行機の全容が見えて、やっぱり飛行機好きにはたまらない。
機内に着席しました。まもなく、飛行機は出発します。
プロペラ機は基本的にプッシュバックができませんし、する必要もありません。DHC-Q400はゆっくりと前に進み、自力で回転し方向転換します。
与那国空港は地上係員さんもそこまで多くはない空港です。また、1つの機材が折り返し運用するような空港で、1つの便が出発してからはしばらく便がないため、空港のスタッフさん総出でお見送りのよう。
離陸直後は進行方向右側に美しい与那国の景色が
与那国空港には誘導路がないため、滑走路上を走行して滑走路の先端までいき、滑走路先端で方向転換します。
プロペラの回転スピードが一気に速くなり、離陸します。プロペラ機はジェット機と違い、プロペラの速さが目に見えて真横でわかるので面白い。
小型のプロペラ機のため、あっという間に離陸します。
与那国空港では、よっぽど強い風が吹く場合以外、東から着陸、東に向けて離陸するようです。この方が、石垣空港・那覇空港ともに近いからです。東向きに離陸すると、離陸してすぐ右下に租納集落が見えてきます。
さらに先には東崎と、その手前には美しい青い海と緑の大地が。
東崎を見ながら、飛行機は与那国島を離れていきます。
機内誌などを物色してみましょう。機内誌は同じJAL系列の航空会社で、沖縄離島路線を中心に運航するJTA(日本トランスオーシャン航空)と共通の機内誌になっています。
JTAとRACの就航路線図が描かれています。沖縄を拠点に各地へと飛ばしています。個人的な意見ではありますが、JALのボーディングミュージック「I Will Be There with You」が好きなので、JTA路線だとちょっと残念、って思ってしまうことも。それ以外のサービス面ではJTAもJALに遜色ないサービスですが。
竹富島や石垣島を見ながら石垣空港へ着陸
飛行機は離陸して10分後、シートベルト着用サインが消えました。石垣空港に向けて着陸態勢に入ります。
眼下には竹富島が見えています。沖縄の美しい島々を見ながら、石垣島へと降下を開始しました。
竹富島もいつか、行ってみたいです。いつかレビューしますので、少々お待ちください。
シートベルト着用サインが消えていたのはわずか5分。すぐにシートベルト着用サインが点灯します。
今回は石垣空港へ、東側から着陸するようです。雲が分厚いので、石垣空港がかすかに見える程度。
ギアダウンしました。プロペラ機はタイヤが下についているので、ギアダウンしたのがすぐわかるのがまた面白い。
石垣の美しい海が見えてきました。
石垣は前回、2022年春の旅で訪れて以来です。あの時は天気がとても悪かった。石垣にはまた、訪れたい。
石垣空港に着陸しました。
石垣空港は滑走路とターミナルが近いので、すぐにターミナルに到着します。
降機しました。飛行機の先端部分をこれだけ近い場所で見られることってなかなかないですよね。
ということで、たった30分の短い空の旅でしたが、満喫できました。
今回の琉球エアコミューターはVlogも作成しましたのでご覧ください。
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