日本最北端の地、宗谷岬。北海道を周遊しているので是非とも行ってみたい場所。でも、日本最北端の地ということでなかなかアクセスは不便そう。
実際にアクセスは不便、でも特急を駆使すれば快適に移動はできる。ということで、今回は、快適な移動手段である「特急宗谷」+「路線バス」を使った宗谷岬へのアクセス、そして現地でのお土産などを含めて紹介していきたいと思います。
特急宗谷、そしてバスを乗り継いで宗谷岬へ
まず、アクセスについて書いておきましょう。JR北海道はフリー切符の類をたくさん出していますし、それ以上に車で宗谷岬まで行くのはおそらくキツイ。ということで、今回は特急「宗谷」+稚内の路線バス、を用いた経路をご紹介。電車でも車でも、旭川からであれば片道5時間、札幌からであれば片道7時間くらいの旅ってことを覚悟してください!
特急宗谷に乗る!意外にも客は多いから注意!
札幌・旭川から宗谷岬へ行く際には、特急宗谷で稚内へ向かいます。特急宗谷は1日1往復しかしていないこともあり、自由席もやや混雑。
僕は旭川出発時刻の15分前に指定席を取ろうとしたら窓側は空いていませんでした。9月なかばなのに、です。まさかとは思いましたがびっくりしました。
2022年1月現在、ダイヤは次のようになっています。
特急宗谷 | 特急宗谷 稚内行き | 特急宗谷 札幌行き |
---|---|---|
札幌発/着 | ↓7:30 | ↑22:57 |
旭川発 | ↓9:00 | ↑21:30 |
名寄発 | ↓9:54 | ↑20:32 |
稚内発/着 | ↓12:40 | ↑17:44 |
2022年現在、1日1往復まで削減されてしまいました。特急宗谷自体が廃止されることは当面は考えにくいですが、特急サロベツは一部(3号と4号)が臨時化されたりと先行きが怪しいです。
特急サロベツ | 特急サロベツ1号 | 特急サロベツ2号 | ※特急サロベツ3号 | ※特急サロベツ4号 |
---|---|---|---|---|
接続札幌発着 | ↓12:00 | ↑11:55 | ↓18:30 | ↑18:25 |
接続 | ↓ライラック15号 | ↑ライラック18号 | ↓ライラック35号 | ↑ライラック36号 |
旭川発/着 | ↓13:35 | ↑10:19 | ↓20:06 | ↑16:49 |
名寄発 | ↓14:29 | ↑9:25 | ↓21:01 | ↑15:50 |
稚内発/着 | ↓17:23 | ↑6:36 | ↓23:47 | ↑13:01 |
なお、稚内発着の特急は、特急宗谷(札幌=稚内)が1日1往復、特急サロベツ(旭川=稚内、札幌方面からは特急カムイと接続)が1日2往復となっています。
混雑することもありますので、ここの路線は是非とも指定席を取りたい路線です。ちなみに上り、札幌行きの特急宗谷も自由席のためにかなり人が並んでいました。今回の北海道周遊旅行では様々な特急に乗りましたが、一番混雑していたと思います。
特急宗谷は1日1往復しかないこともあり、それなりに混雑するから早めに切符を押さえておこう
実際に乗っているとすごく分かるんですが、川沿いを走ることで山を抜けていくんですよね。川が曲がれば宗谷本線も曲がる、川が蛇行すれば宗谷本線も蛇行する、って感じでスピードが出ない。そのため、遅れは一向に取り戻せません。名寄から幌延あたりまではずっと川と一緒に走ります。
特急宗谷はとても景色のいいところを進んでいきますが、そのぶん、途中でエゾシカなどの野生動物が出没して急ブレーキがかかったりします。
ちなみに、特急宗谷・特急サロベツは旭川→稚内では進行方向左手に、稚内→旭川では進行方向右手に川が流れています。山側は何も景色が見えないので、是非とも川側の座席を確保することをオススメします。
記事的には特急宗谷で終着稚内まで行けばいいんですが、僕は行っていません。南稚内で乗り換えました。この辺は周遊旅行の記事をご覧ください。僕は南稚内で降りてバスに乗り換えました。ちなみに、終点稚内まで行っていたら、100%バスへの乗り換えは不可能でした。
ここでは、遅れがないという前提で稚内駅からのバスの乗り継ぎを書いておきたいと思います。
稚内駅でバスの往復切符を購入しよう
上の記事で書いたように、僕は結局、南稚内で乗り換えたのでこのお得なきっぷは使えませんでした。おかげでバスに乗る距離は短かったのにこれより高い額を払わされました。
まあそれはいいとして、稚内でちゃんと乗り換え時間があるなら往復乗車券を購入しましょう。往復切符は2560円です。(片道当たり1280円、普通運賃は片道当たり1420円)
バスは1日4往復しかありません。乗り遅れると宗谷岬へは実質あきらめざるを得ません(タクシーでは片道1万円)。注意してください。それが分かっていたので僕は、わざわざ南稚内で電車を降りて大雨の中ダッシュしました。バスの時刻表は次のようになっています。一部変更されている可能性もありますので注意してください。
浜頓別・音威子府方面行き(稚内~宗谷岬~鬼志別~浜頓別~中頓別~音威子府)
【令和元年10月1日改正】
- 音威子府行き09:39 → 10:29
- 中頓別行き13:20 → 14:10
- 中頓別行き16:12 → 17:02
- 鬼志別行き19:30 → 20:20
稚内方面行き(音威子府~中頓別~浜頓別~鬼志別~宗谷岬~稚内)
【令和元年10月1日改正】
- 駅前ターミナル行き07:21 → 08:26
- 駅前ターミナル行き08:44 → 09:40
- 駅前ターミナル行き11:14 → 12:08
- 駅前ターミナル行き14:55 → 15:47
【公式サイトから引用】
宗谷バス、素晴らしいことに車内にWi-Fiが整備されています。JRの特急にはなかったのに…ちょっとびっくり。
さらに、行きのバスにはUSB電源までありました。僕はいつも、ACアダプターとType-Cのケーブルを持っているので、USB電源は使えませんでしたが路線バスなのに電源もWi-Fiも整備されているのはびっくり。
途中の稚内空港あたりで海沿いに出たら、そのまま海沿いを走ります。天気がよければ向こうの島まで見えるのでしょうが、天気が悪く見えませんでした。天気がいい日に是非とも行きたいですが、旅する人にとっては天気が悪くとも「日本最北端の地に到達した」ことがとても大事なこと。
宗谷岬 観光地として開発はあまりされていないので注意
さて、実際に宗谷岬に到着しました。ここへ来るために片道4時間以上使いました。日本全国を旅している身としては、いつかは到達したかった地だけに感慨深い。と言いたいところですが、意外とに何もありません。
この写真は夏に宗谷岬へと行った時の様子です。この日は意外と天気が悪かった。
2022年1月、真冬の北海道周遊旅行でも同じく、宗谷岬へと足を運びました。ほんの僅かですが雲の切間があり、ここから写真を撮影することができました。
夏でも宗谷岬は寒い 冬はめちゃくちゃ寒いわけではない
夏、9月に行ったのですがかなり寒いです。夏でも長袖を用意しておいたほうが良いと思います。僕が行ったときは17℃でした。
気温が低いうえ、風が吹いているのでなかなか寒いです。本当に長袖を持ってこれば良かった…と思いました。北海道周遊の7日間のうち、この1日だけは長袖をカバンに入れてなかったんですよね…なんで最北端の地へ行くのに荷物から外してしまったのか…
1月に行った時は、もう少し寒いだろうと思っていましたが意外と逆に暖かかった。宗谷岬は-6.1℃でした。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最高気温( °C) | -2.9 | -2.9 | 0.6 | 6.8 | 11.3 | 14.7 | 18.6 | 21.7 | 19.2 | 13.5 | 6.0 | 0.0 |
平均気温( °C) | -4.9 | -5.1 | -1.6 | 3.7 | 7.8 | 11.5 | 15.6 | 18.6 | 16.0 | 10.4 | 3.4 | -2.1 |
最低気温( °C) | -7.2 | -7.6 | -4.1 | 0.8 | 4.7 | 8.7 | 13.2 | 16.1 | 13.0 | 7.3 | 0.8 | -4.4 |
降水量(mm) | 27.6 | 18.6 | 20.5 | 33.5 | 58.7 | 50.2 | 93.9 | 125.0 | 118.9 | 120.2 | 101.5 | 65.1 |
夏になっても気温はあまり上がらないものの、冬になっても気温が氷点下10℃以下まで下がることは少ないようです。冬であっても、意外にも札幌圏などと同程度の防寒着で行けてしまいます。
宗谷岬のお土産 観光みやげのお店はある!
宗谷岬にはお土産屋もあります。日本最北端のお土産屋さんですから、もちろん「日本最北端」グッズがたくさんあります。
隣には、たこやほたてを食べられるお店もあります。僕はお土産屋しか入っていませんが…
このお土産屋「柏屋」ですが、雑貨も含めて充実しています。店内の写真は撮っていませんが、お菓子などのお土産は当然のこと、マグカップやTシャツ、バッグなどの雑貨もあります。クレジットカードが使えるのもとてもありがたい。
残念ながら2回目に行った時は「クレジットを使えるスタッフが休み」という理由で使えなかった…これは残念だった。
稚内駅より宗谷岬のお土産屋のほうがお土産は充実しているので、ここで買いたいものは買っておくといいと思います。僕は行きに稚内駅まで行けなかったこともあり稚内駅のお土産がどのくらいあるか分からなかったので、念の為ここでお土産を買っておきました。
その他の施設
これといって宗谷岬には何もありません。記念碑とかがあるので写真を撮ったら終わりって感じ。ただ、旅をして生きているものとしてはこの「最北端の地に到達した」という事実自体が達成感あるものですよねえ。
少し離れたところから見るとこんな感じ。車で来る人も多いので駐車場があります。むしろ駐車場がほとんど。駐車場じゃないところの方が狭いような。
間宮林蔵の像もあります。この宗谷岬が岬であり、北海道はロシアとは繋がってはいないことを確認した人ですね。特急を使っても札幌から5時間、当時は船で一体どれだけ時間がかかったことか。
端っこから見るとこんな感じ。本当に何もありません。行きのバスから帰りのバスまでの時間は40分ありますが、それだけあれば十分です。
2022年1月、真冬の北海道周遊の際には少し足を伸ばして裏側にある「宗谷丘陵」にも足を運びました。休憩所の裏の坂を登って行った先にある、なだらかな丘陵です。
この宗谷岬は日本最北端の地でもあり、さまざまな事故の最寄り地点ともなってしまっています。例えば、太平洋戦争時の日米の戦闘だったりとか。
あるいは、冷戦時代の大韓航空機追撃事件とか。ソ連の戦闘機が大韓航空機を追撃した事件の慰霊碑がここ、宗谷丘陵にあります。
休憩所があります。無料で利用できます。建物自体は年季が入っています。ただ、さきほども書いたように風が吹いていて寒いので、風を防げるだけでもありがたい。
帰路へ
さて、40分後のバスに乗って帰ります。バス停の前には待合室があります。外は風が吹いていて寒いのでみんなここで待っています。この待合室に、観光客用のノートもあります。
バスで稚内駅へ
まずはバスに乗ります。南稚内までと比べて少し高くなりますが、特急まで待ち時間があることを考えると待合室や売店が充実している稚内駅まで行きます。
バスが来ました。普通の路線バスです。僕が行った日は9月の平日ということもあり、そこまで極端に混雑はしていませんでした。8月などはもう少し混雑するのかな?
帰りのバスはWi-Fiしか整備されていませんでした。電源はありませんでした。ブログを書きながら旅をしている者にとっては、Wi-Fiがあるかないかは、電源があるかないかより影響がものすごく大きいのでとてもありがたいです。
ということで、MacBookを使って記事を作成しているうちに稚内駅に到着です。外出時のフリーWi-Fi、特にカフェなど確実に安定したWi-Fi以外では途中まで書き上げても通信エラーになることがあり得るので、基本的にはWordなどを使って記事は書いています。写真は最後にエディターを使って入れなきゃいけないのですがね。
稚内駅の2階は休憩スペースになっています。Wi-Fiだけでなく電源も整備されています。ただし、電源は1か所にあるだけなので、テーブルを使って作業したい場合は電源が使えません。スマホなどを電源のところに置いておいて(電源自体はテーブルの位置から見えるところにあるのでよっぽど盗難などは大丈夫です)、パソコンだけ持って作業することになるのか。
僕はiPhone11 Proを使っていて、カメラを使いまくっていても電源はそれなりにもつので充電はしていません。Wi-Fiはかなりスピードが速くてありがたい。ここでこの日の記事はだいぶ書き上げてしまいました。
特急宗谷で旭川へ
また長い長い特急の旅が始まります。帰りは時間が時間なので、電車の中で食べる夕食をセイコーマートで調達してから電車に乗ることにしました。
折り返しで特急宗谷として運転される旭川出発の特急サロベツが少し遅れてやってきました。そのため、稚内駅を7分ほど遅れて出発です。
行きのところでも書きましたが、特急宗谷は1日1往復しかないこともあり、それなりに混雑します。そのため今回は往復指定席を利用しました。指定席を取ってよかったので、少しくらいお金を払って指定席を取っていいと思います。
帰りはお酒を飲んでいました。気づいたら旭川駅に到着。
宗谷岬自体は40分くらいしかいられない、でもなかなか充実した旅でした。札幌からでもこの1日で宗谷岬の旅、できなくはありません。特急宗谷からの景色もなかなかなものです。僕が乗った日は雨だったのですが、晴れていればなおのこと良かったのでしょう。
ということで、1日充実した宗谷岬への旅でした。
当日更新していた、北海道周遊旅行5日目の記事はこちら。
今回の北海道周遊旅行の記事はこちら。
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