特急列車をありとあらゆる方面へと張り巡らせる近鉄。名阪特急「ひのとり」など、特徴的な特急列車はもちろんのこと、一般的な特急列車(いわゆる「汎用特急」)も多く走っています。
しかしそのネットワークの広さゆえに、「近鉄特急」といっても車両の種類に違いが出ているのも事実。本記事では、近鉄特急の車両の違いを詳しく紹介。そしてすぐにできる車両の判別方法・見分け方を詳しく解説します。
事故などでダイヤが乱れた場合、車両の運用が変更となることがあります。その場合は本当に運次第になります。
近鉄特急は快適…?
近鉄といえば特急。近鉄は沿線に観光地が多いこともあり、様々な特急を走らせています。まず初めに、ひとえに「近鉄特急」といってもその違いがあることを詳しく、紹介します。
普段から近鉄特急によく乗っていて「もう近鉄特急の違いはわかっているから、とりあえず見分け方が知りたい!」という人は上のリンクをクリックしてください。見分け方の項目にジャンプします。
近鉄特急 座席の格差
近鉄特急には「ひのとり」「しまかぜ」など、特別な愛称が付いている特急列車があります。それ以外の特急列車は基本、同一の料金体系で扱われていますが、座席の快適さには格差があります。特に22000系「Ace」は非常に快適です。
例えば近鉄特急の中でも「22000系Ace」と「12600系サニーカー」では、座席周りの設備が全然違います。
- テーブルの大きさが違う/テーブルが2つあるか否かが違う
- 座席にコンセントがあるか
- フットレストがあるか、ひじ掛けがあるか
- 飲み物用ホルダーがあるか
- 座席幅が違う
など、かなり違いがあります。そしてここで挙げたすべてにおいて新型の車両「22000系Ace」が勝っています。つまり、近鉄特急で観光をするのであれば(ビジネスで時間が決まっているなら別ですが)、特急の車両を選んだほうがいいということなんです。
近鉄特急の車両 22000系Aceと12600系サニーカー
22000系Aceと12600系サニーカーの違いは、外見からすぐわかります。新しい車両である22000系Aceの方が天井の高さも高い。
この車両は基本的にコンセントが設置されており、テーブルも広々としていて快適な車内空間となっています。一方、12600系サニーカーがこちら。
外見も全然違いますよね。近鉄特急は経年の車両も多いため、これらの車両が同一されて運用されています。この辺りは、ビジネス需要に重きを置き、統一美を構成する東海道新幹線とは異なりますね。
スマホで簡単に特急を予約できる「近鉄ネット予約サービス」は判別にも使うことができる
近鉄特急を判別するには、近鉄ネット予約サービスを使います。僕はよく使うので会員登録してありますが、会員登録なしでも使えます。
「チケットレス特急券 購入」から自分が乗る区間等を検索してください。検索結果から、シートマップを確認しながら特急券を購入することができます。クレジットカードでの支払いにも対応しているほか、出発時刻までであればネット上で3回まで変更することができます。
判別しやすい「名前のある特急」-ひのとり、伊勢志摩ライナーなど
近鉄のネット予約サービスを利用して、実際に特急列車の車両を判別する方法をご紹介します。まず初めに「名前のついている特急」はとても判別がしやすい。
ひのとり・アーバンライナー
まず、名阪を中心に走っているひのとりとアーバンライナーです。ひのとりについては料金も違うため、Yahoo路線検索などでも「特急ひのとり」と出てきます。なので判別には困ることはないでしょう。
実際に近鉄ネット予約サービスを見てもこのとおり。「ひのとり」と明記されており、別途料金がかかることが明記されています。
一方のアーバンライナー。アーバンライナーはデラックスシートの設定があるため、特別扱いされています。名阪特急は明確に表示されるため、わかりやすいでしょう。
伊勢志摩ライナー・さくらライナー・ビスタカー
観光特急「伊勢志摩ライナー」と「さくらライナー」、それから2階建ての「ビスタカー」は観光列車という扱い、および座席配列が特別な特急列車なので区別され、ネット予約画面にも表示されます。
これらの観光特急が使える路線なら是非とも使うことをオススメします。これらの特急については記事にまとめてあります。
観光特急「しまかぜ」「あをによし」「青の交響曲」
さらに近鉄では「しまかぜ」や「青の交響曲」「あおによし」といった、観光用の特急を運転しています。これらの特急列車は1日1往復などと本数が少なく、乗る際は狙って乗るものになります。これらの特急は「ひのとり」と同様に追加料金が必要であるため、Yahoo路線などを見ても「しまかぜ」「青の交響曲」と書かれます。
これらの特急列車は直前では座席を確保できないことも多いので、早めに予約が必要です。近鉄を利用する機会があるなら、是非とも乗ってほしい観光列車です。
近鉄の汎用特急の判別方法 22000系Aceを見分けるには
お待たせしました。本記事の最大の目的となる「汎用特急の判別方法」です。ここから先で説明する汎用特急の運用が決まるのは前日の15時以降なので必ず前日15時以降に確認する必要があります。それまでは、最低数の座席で販売されています。
新型・旧型特急車両が連結される際(格差特急)の配置
まず、書かれることが少ないのがこの「配置」。新型特急と旧型特急が混ざる場合、必ず並びに決まりがあります。
- 名阪特急の場合、大阪寄りが新型
- 伊勢志摩方面(賢島や鳥羽)発着の特急は鳥羽・賢島寄りが新型
- 京都線特急の場合、橿原神宮前・奈良よりが新型
- 大阪・奈良間の特急は大阪寄りが新型
これを知っておくだけでかなりいい座席の特急券を取りやすくなります。いわゆる「格差特急」とよばれる、新型と旧型の連結の場合は原則、上記の並びで連結が行われます。
新型特急の座席
もう一度書いておきますが、ここから先は必ず前日15時以降に確認する必要があります。その時間にならないと座席が決まらないからです。
まず、新型特急の特徴を見ていきます。ここでは1号車と2号車ですが、これが3号車と4号車、5号車と6号車になる場合もあります。近鉄の汎用特急は基本的に2両か4両なので、途中から新型特急をつなぐことがあるからです。
まず新型の特急(22000系Aceなど)は、1号車(もしくは3号車もしくは5号車)に喫煙ルームがあります。そして、1号車(もしくは3号車もしくは5号車)の座席が10番までになっているはずです。
そしてさらに、2号車(もしくは4号車もしくは6号車)が14番までになっていれば確実に新型の22000系Aceなどで運転される車両です。
旧型特急の座席配置
続いて旧型の特急車両「12600系サニーカー」などの座席配置も確認してみましょう。座席数が圧倒的に多くなります。
旧型の特急「12600系サニーカー」などは、1号車(もしくは3号車もしくは5号車)に喫煙ルームがありません。そして、1号車(もしくは3号車もしくは5号車)の座席が14番までになっているはずです。
2号車(もしくは4号車もしくは6号車)が17番までになっているものは旧型の「12600系サニーカー」などの特急車両です。
前日の15時以降に座席配列を見た際、上記のように使用される車両によって座席配列が異なってきます。コンセントなどが装備された22000系Aceなどに乗車したいのであれば、上記の方法で判別することができます。
本記事では近鉄特急の見分け方を書いてきました。はじめはちょっと難しいかもしれませんが、慣れてこればお手のもの。少しづつ慣れて分かるようになっていってくださいね。
近鉄特急については過去に何度も利用してきた経験から、その魅力や各車両について詳しく解説しています。こちらの記事も併せてご覧ください。
コメント
[…] 近鉄特急の判別方法 ~新型と旧型を見分けるために~数多くの路線がある「近鉄特急」。しかし、中には古い特急から新しい特急まであって座席の快適さや設備も違う…ということで今 […]
[…] 近鉄特急の判別方法 ~新型と旧型を見分けるために~数多くの路線がある「近鉄特急」。しかし、中には古い特急から新しい特急まであって座席の快適さや設備も違う…ということで今 […]