毎年春に桜が見られるスポットとして人気の吉野。「ソメイヨシノ」など、日本で一般的に見られる桜の原産地でもあり、日本国内でもトップレベルに有名な桜の見どころでもあります。
この記事では、実際に足を運んだ経験に基づき、「吉野の桜」をみるためのアクセス、見頃、そしてその魅力を余す所なくお伝えします。
吉野山は桜も有名ですが、秋の紅葉もとても有名。桜を見る場所と同じ場所からみる紅葉の景色は最高です。吉野の紅葉についてはこちらの記事でまとめましたので、併せてご覧ください。
吉野の桜を見に行こう 「吉野の桜」へのアクセスを解説
「吉野の桜」をみるためのアクセスを解説します。吉野は奈良県にありながらも奈良県のやや南部、アクセスがとても充実しているとはやや言い難い。
吉野山は名前の通り「山」なので、かなり急な坂道もあります。また、細い道もあるにも関わらず桜の開花時期には人が多くなるため、自動車でのアクセスはやや不便。近鉄を使ったアクセスが最も便利です。
近鉄特急が最も便利-予約は早めに!
「吉野の桜」を見に行くのに最も便利な手段が近鉄特急です。近鉄は大阪南の阿部野橋(天王寺)から大阪南線、そして橿原神宮前駅を越えて吉野線までを一体的に運営、大阪からの直通列車を走らせています。
吉野へは主に「青の交響曲」「さくらライナー」と「汎用特急(一般的な特急車両による特急)」があります。吉野の桜の開花時期には、近鉄特急は当日朝の時点でほぼ満席となります。予定が決まり次第、早めに予約を取るのがオススメです。
大阪阿部野橋駅から吉野駅までを結ぶ観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」。桜の期間には臨時ダイヤでの運転となり、指定席はかなりの高倍率になります。
車内は「上質な大人な旅」をテーマにデザインされており、落ち着きのある空間が特徴です。
グループ向けの座席もあるため、グループで吉野の桜を見に行く場合、1ヶ月前の発売のタイミングでネット予約を叩き、確保できると良い。車内には売店もあります。カレーライスなど、レストランほどではないけれど結構本格的なメニューも揃っています。
吉野の桜開花時期の「青の交響曲」は、1日1往復となるためかなり倍率が高い。そこでオススメするのが「さくらライナー」です。さくらライナーは、近鉄が誇る観光エリアである伊勢志摩方面への観光特急「伊勢志摩ライナー」の成功を受けて開発された車両で、流線型の先頭車両が特徴的です。
さくらライナーはレギュラーシートに加えデラックスシートまで完備。「さくらライナー」は、「青の交響曲」とは異なり多数の列車が運転されます。こちらは「青の交響曲」と比べて指定席も取りやすい。
ここまで紹介してきた「青の交響曲」「さくらライナー」意外にも一般的な特急列車も増便されます。ただし、吉野の桜の開花時期はどれも人気です。普段の吉野線の特急とは異なり、直前の予約では予約が取れないことも多々あるので注意が必要です。
近鉄特急に関しては、これでもか、というくらい記事を書きました。
自動車でのアクセスは狭い道を通るので注意しよう
吉野へは自家用車などで行くことも可能です。大阪からは、西名阪自動車道「郡山I.C.」から国道24号線で橿原経由で国道169号線を通り吉野へ行く方法(約2時間)、そして、阪和自動車道「美原ジャンクション」から南阪奈道路「葛城I.C.」 を経由して、国道165号線(高田バイパス)橿原経由で国道169号線を通り吉野へ行く方法(約1時間)があります。開花時期はもちろん、混雑します。
また、名古屋・東京方面から行く場合、東名阪自動車道から名阪国道「針I.C.」を経由して国道369・370号線を経由する方法(名古屋から約3時間)があります。
ただし、桜の開花時期には駐車場も混雑します。また、吉野「山」という通り、山道を通ることになるのであまりオススメはしません。
桜の期間はロープウェイに加え臨時バスも運転
吉野には、常設のロープウェイがあります。これに加え、桜の開花時期にはロープウェイだけでは追いつかないため、バスが運転されます。
年により臨時バスの運転は異なりますが、基本的には15分に1本程度は確保されています。時刻表などをあまり深く考えず、吉野へ行っても問題ないでしょう。
ただし、奥千本や上千本などへ行くバスは通常の路線バスが通れないためマイクロバスになります。このマイクロバスは30分以上の待ち時間が常態化しています。全員が乗れないため、時刻表を見て決めるのではなく、時間に余裕を持っていくのが良いでしょう。
「吉野の桜」の開花時期 宿泊をする場合は注意しよう
続いては例年の吉野における、桜の開花時期などについて解説します。なお、最新の開花予報については吉野町の公式ページに公開されていますので、こちらも併せてご覧ください。
例年、「吉野の桜」は4月初めが見頃
吉野の桜は、例年3月終わり〜4月初めに見頃になります。参考までに、2024年の「吉野の桜」開花・満開予想日(2024/03/28時点)と、2023年の実績を掲載します。
年 | 下千本 | 中千本 | 上千本 | 奥千本 |
---|---|---|---|---|
2024年 (予想) | 開花予想日:3月30日ごろ 満開予想日:4月5日ごろ | 開花予想日:4月1日ごろ 満開予想日:4月7日ごろ | 開花予想日:4月3日ごろ 満開予想日:4月9日ごろ | 開花予想日:4月8日ごろ 満開予想日:4月14日ごろ |
2023年 (実績) | 開花日:3月24日 満開日:3月29日 | 開花日:3月25日 満開日:3月30日 | 開花日:3月27日 満開日:3月31日 | 開花日:4月 1日 満開日:4月 6日 |
下千本から奥千本まで全てを含めると、開花から満開までの期間は2週間程度。桜の見頃は時期を経ることに少しづつ、上の方へと移動しますが、少し時期がずれても美しい桜を見ることができるのがこの吉野の魅力です。
年によってことなるため一概には言えませんが、中千本〜上千本が満開の時期がもっとも見頃です。3月下旬(3月25日ごろ)から3月末(3月31日ごろ)までがもっとも見頃になる年が多いです。
ただ、少し時期がずれたとて、美しい桜が見られるのが吉野の魅力です。
最新の開花時期は吉野町のホームページに記載
開花時期については、吉野町の公式サイトに毎年、桜の時期になると掲載されます。
公式サイトに限らず、他のサイトでも桜の開花予想などが掲載されるのでそれらを参考に、吉野に行く日を決めるのが良いでしょう。
「吉野の桜」の開花予測などについては、また桜の時期になったら最新情報をリストアップなどして、まとめたいと考えています。
宿泊はあまり多くないので注意しよう
吉野周辺のエリアは桜が有名です。また、紅葉の時期も美しい紅葉が見られることで有名です。
近鉄吉野駅は山間のローカル駅といった雰囲気。下市口駅や吉野神宮駅周辺に多少の宿泊施設などがあります。
ただし、桜の開花時期にはそれらの宿も満室に近くなり、値段も上がります。吉野町には旅館などがありながらも、桜が開花しているその中にはあまり宿泊施設はありません。そのため個人的には、近鉄で手軽に移動できる、
などがオススメです。それぞれ、近鉄で1時間〜1時間半程度で移動でき、吉野の桜開花時期には近鉄特急も増便されます。
吉野の桜の見どころ 夜にはライトアップも
最後に吉野の桜の見どころなどを紹介します。
吉野の桜は下から上へ
吉野の桜は下から上へと移っていきます。500メートル以上の標高差があり、吉野駅周辺と奥千本では開花時期に1週間以上のずれが生じます。
そのため、吉野の桜は遅い時期に行けば行くほど、上の方まで上がる必要があることになります。
どの景色を見るにしても、それなりの急斜面を上り下りする必要があります。特に、上へ行けば行くほど急な斜面を歩く必要が出てきます。歩きやすい靴で行く必要があるので、注意してください。
上千本・奥千本からみる桜の景色は絶景
ではズバリ、どこが最も綺麗か。僕が過去に何度か吉野に足を運んだ経験から、上千本が最も美しい。
他の場所でも美しい桜が見られるのですが、手前に桜、そしてその奥の吉野の山に連なる桜の景色、全体で美しい景色を織りなすのが上千本。上千本から吉野駅方面を見渡すと、桜が連なっていてとても美しい。
2023年には、4月4日に上千本に行った際、ちょうど良い感じでした。上千本からの美しい景色を見たいのであれば、4月初め頃が最も良いでしょう。
「吉野の桜」ではライトアップも行われる!
「吉野の桜」は開花時期にはライトアップも行われます。2023年の実績では、2023年3月27日(月) ~ 2023年4月16日(日)にライトアップが行われました。本来の予定では、4月1日からだったものが開花の時期が早かったため、3月末から実施されました。
暗い中での坂道は少し怖いところもありますが、やはりライトアップは美しい。吉野周辺のエリアに宿泊するのであれば、このライトアップにも足を運んでみるのも良いでしょう。
コメント