観光列車がたくさん走っている九州。最近ではJR九州の「36ぷらす3」なんかが話題になっていましたね。
でも、調べれば調べるほど、九州は観光列車が多くて何がオススメなのか分からない。今回は九州の観光列車を一挙ご紹介。そして、日本全国で観光列車に乗ってきた経験から「これは絶対!」というものや「これは手軽に乗れるからオススメ」というものまでご紹介していきます。
九州は観光特急・観光列車の宝庫!
九州は観光列車の宝庫です。
はっきり言いますが、九州は観光列車が多すぎて、この記事を作るのもかなり苦労しました。
国鉄が民営化し、JRになった当初、JR北海道・JR四国と並んで経営が厳しくなるだろうと予想されたJR九州。そんなJR九州ですが、民営化直後から「ゆふいんの森」を出して鉄道を観光地化。今では厳しい経営が予想された「JR離島3社」のうち唯一、完全民営化に向けて走っている会社です。
そんな、JR九州の上昇起爆剤となった観光列車、その後もJR九州は観光列車を続々と送り込んできました。それに続くように、JR以外にも九州にはさまざまな観光列車があります。
九州で絶対に乗りたい観光列車はこれだ!
九州にはたくさんの観光列車があります。「これは是非とも乗りたい!」というのは「ゆふいんの森」。何と言っても、観光列車天国、九州の観光特急の先駆けです。
全座席がハイデッカー構造になっており。展望を楽しむ事ができます。車内にはビュッフェなども用意されおり、またアテンダントさんも乗務しているので観光気分を気軽に楽しむ事ができます。
九州でこれに乗ってみたい!観光列車
ここからは僕の独断と偏見に基づいて書きます。
まず乗ってみたいのは特急「いさぶろう・しんぺい」。この落ち着きのある外観がとてもいい。
そして、景色のいいところを走っていきます。鉄道についてはあまり詳しくはありませんが、こうやって記事を書いていると「自分は乗り鉄なんじゃね?」って思ってきたり。
それからもう一つ乗ってみたいのが肥薩おれんじ鉄道が運転する「おれんじ食堂」。
かなりいい景色を眺めながら、車内ではかなり豪華な食事をいただくことができます。こちらも、一覧で詳しく書いていきたいと思います!
ちょっと背伸びして乗りたい観光列車も
ややお高いながらも、是非とも乗ってみたいのが、最近デビューした「36+3」。
九州を1週間かけて1周するルートを通っています。
車内は、和風を意識して落ち着いた雰囲気となっています。是非とも乗ってみたい観光特急です。
JR九州の観光特急
さて、ここからは九州エリアの観光特急を全てリストアップしていきます。
まずはJR九州の観光特急をリストアップしちゃいましょう。
- 36ぷらす3
- 或る列車
- 特急 ゆふいんの森
- 特急 A列車で行こう
- SL人吉
- 特急 かわせみ やませみ
- 特急 あそぼーい!
- 特急 いさぶろう・しんぺい
- 特急 はやとの風
- 特急 指宿のたまて箱
- 特急 海幸山幸
めちゃめちゃ多いですね。これ以外にも「ななつ星」がありますが、これはちょっとレベルが違うのでここでは省略します。
36ぷらす3
JR九州が2020年にデビューさせた観光特急「36ぷらす3」。今まで、ローカル路線を中心に観光特急を走らせていたJR九州が、幹線にも観光特急を投入しました。
外見は今までの「特急つばめ」などとほぼ同じ(厳密には、色も違うようですが素人には分かりません)。しかし、中身はもう、違うとかいうレベルではありません。
こんな感じ。グリーン個室はどこかのホテルにありそうな接待室のような、あるいは執務室とでもいうべきか。和風で落ち着きのある空間。これ以外にも、通常のグリーン車にも畳の車両があったりと、今までの観光列車の概念をさらに覆してくれます。
或る列車
「或る列車」は、JR九州が走らせている観光列車で、車内での豪華スイーツが有名。
もともと九州に設立された鉄道会社が購入した幻の列車をモチーフに作られているそう。幻というのは、鉄道会社が運行するために準備したにも関わらず、国鉄により買収され実際には走ることがほとんどなかった車両。
そんな車内では、豪華なスイーツがいただけます。スイーツは、基本コースの料金に含まれています。
ゆふいんの森
特急「ゆふいんの森」は、湯布院と博多を結ぶ特急です。
景色のいい山間を走ります。客室から景色がよく見えるように、ハイデッカー構造になっています。
「ゆふいんの森」は過去に何度か乗り、記事も作りました。車内の設備・運賃等についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
A列車で行こう
続いて「A列車で行こう」。
こちらもゆふいんの森と同様、全社普通車指定席ですが、観光向けに様々な設備があります。例えば、1号車「A-TRAIN BAR」には名前の通りバーがあり、ドリンク片手にくつろげるようベンチやソファなどが置かれています。
また、九州の特急列車には多い「グループ専用座席」も用意されています。グループで旅行する際にはちょうど良いですが、あまり長時間の旅ではないので食事などには向かないでしょう。
この「特急A列車で行こう」にも実際に乗車し、レポートしてきました。こちらも合わせてご覧ください。
この特急は始発の熊本から終点の三角(みすみ)まで片道約40分。そんなに長くはありません。
SL人吉
「SL人吉」は、大雨の影響による肥薩線不通に伴い、2020年7月4日より当面の間、運転を見合わせております。
ここまでの「先端を行く」感じだった観光特急から一転、「SL」をウリにしているのがこの「SL人吉」です。しかし、このSLの車内には展望デッキに加え、バーやラウンジまで完備。SLとは思えない車内です。
車内はSLの客車とは思えないほどの豪華さ。「SLが引っ張っている」という、外から見ても絵になる列車に実際に乗って楽しんでみてはいかがでしょうか?
特急 かわせみ やませみ
「特急かわせみ やませみ」は、大雨の影響による肥薩線不通に伴い、2020年7月4日より当面の間、運転を見合わせております。
続いては「特急 かわせみ やませみ」。SL人吉と同じ区間を走ります。
この列車の名前の通り「かわ」や「やま」に沿って、人吉の球麿川に沿って山間を進んでいきます。
現在は門司港から博多の間で運転されていますが、それでもこの盛況ぶり。
車内は木目調を基調として作られており、非常に落ち着いた車内になっています。
特急 あそぼーい!
さて、続いては大人向けの観光特急ではなく「家族向けの観光特急」。子供が喜ぶような車内設備を設けた観光特急がこの「特急 あそぼーい!」です。
ちょっとした休憩スペースに加え、子供が遊べる遊具まで用意されています。
また、座席にも様々な工夫がなされています。最近ではかなり減りつつある前面展望が楽しめる「パノラマシート」があります。さらには、パノラマシート以外の座席についても、一部配慮がされています。例えば、一部の座席は小さな子供でも座れるように足置きが設置されていたり、さらにはその子供向けの座席は常に窓側にくるように配慮されていたり。
こういった、「子供と一緒に乗ること」を前提とした列車がこの特急「あそぼーい!」です。
特急 いさぶろう・しんぺい
さて、先ほどの特急「あそぼーい!」とはまたがらっと雰囲気が変わります。この特急「いさぶろう・しんぺい」は、日本三大車窓とも呼ばれる非常に景色の良い路線を走っていきます。大自然を鉄道から感じることが好きな僕からしたら、かなり魅力的な列車です。
2021年12月現在は、肥薩線が不通となっている影響で、鹿児島本線・門司港〜博多間を走行しています。実際に乗ってきたのでその様子をレポートしています。
えんじ色の外観をした列車はかなり落ち着きがあります。大自然の中を、派手な色の列車が走っていくのもそれはそれでいいですが、こういった落ち着いた色もかなり魅力的ですね。ループやスイッチバックなど、山岳路線ならではの景色が楽しめそうです。
車内もまた、昔ながらの雰囲気を意識して作られています。非常に落ち着きを感じられる雰囲気です。
特急 はやとの風
特急「はやとの風」は、2022年3月をもって引退し、長崎エリアを走る観光列車「ふたつ星」に姿を変えることになりました。
続ていは、鹿児島県を運行する特急「はやとの風」。昔、といっても平安時代にこのあたりを拠点に大和政権に対抗した「隼人」にちなんだ名前でしょうか。
この列車は内装が「木」を基調としています。そして、木を基調としつつも景色を楽しめるような、カウンタータイプの席が備え付けられています。
SLの車内を彷彿させる木目調と、それに対応した椅子のクッションの色、そして現代的すぎないkン時の電飾がいい雰囲気です。
特急 指宿のたまて箱
続いては鹿児島からさらに先へ行く観光特急「指宿のたまて箱」。「たまて箱」をテーマにし、車内には落ち着いた雰囲気の書斎があったり、海の絶景を見ながら走れるように窓側を向いた座席が配置されていたり。
この、木を基調とした車内は落ち着きがあっていいですね。指宿到着時には、「たまて箱」にちなんで煙をイメージした霧吹きが出されるだとか。乗ってみたい特急です。
特急 海幸山幸
続いては宮崎方面へ行って、特急「海幸山幸」。この特急も見ての通り、木を基調とした落ち着きのある特急です。外観にも木が押し出されているのがなかなかいい感じ。
実際に乗ってきました。車内の様子などを詳しくまとめてあります。
1号車が「海幸」となっており、青色を基調としたモックアップになっています。一方、2号車は「山幸」となっており、茶色を基調としたモックアップになっています。
基本的にはこれらの2種類が連結されて運転されます。それでも、特にコロナ前には指定席がなかなか取れないほど埋まっていたそうです。
この特急も通常の運賃と特急料金だけで乗ることができる特急です。
その他の鉄道会社の観光列車
最後に、JR以外の会社の観光列車をリストアップします。
- しまてつカフェトレイン(島原鉄道)
- おれんじ食堂(肥薩おれんじ鉄道)
- THE RAIL KITCHEN CHIKUGO(西日本鉄道)
- 水都/旅人(西日本鉄道)
しまてつカフェトレイン
第3セクター路線を含む私鉄で最初にご紹介するのが「しまてつカフェトレイン」。名前の通り、車内がカフェになっています。
島原鉄道の黄色い車体とその先に見える島原の海。このコントラストがとてもいいですねえ。
この「しまてつカフェトレイン」は、JRの観光向けとは異なり、内装はテーブルがあるくらいで普通の列車です。
しかし、その車内ではこんな写真映えする昼食をいただくことができます。食事つきにしては、JRの観光列車と比べてお値段もお手頃でねらい目といえるでしょう。
おれんじ食堂
続いては熊本県から鹿児島県にかけて走る「肥薩おれんじ鉄道」が運行する観光特急、「おれんじ食堂」。名前の通り、「食堂」ですから「食」をメインにした列車です。
この、海沿いを走っていく感じがとてもいいですね。海の絶景を眺めながら食事をとる事ができます。
車内はこんな感じ。
こちらもまた木を基調としつつ、非常に落ち着いた空間が演出されています。窓側を向いてはいるものの、各座席の間にはコンパートメントも設けられており、プライバシーに配慮されている感じがとてもいいですね。
そして、「食堂」というほどですから、メインとなる食事はこんな感じ。
いや、ガチのコースやん…
電車の中ではなくて、普通のレストランで食べても僕たち貧乏人にはすごいと思える食事なのに、窓の外に絶景が流れる電車の中で食べられるとは。
もちろん、それなりにお高いですけど、是非とも乗ってみたい観光特急です。
THE RAIL KITCHEN CHIKUGO
さて、やっと福岡・博多周辺まで戻ってきました。九州で唯一「大手私鉄」の部類に入る「西鉄」。この西鉄が最近、観光列車を新たに出しました。それがこの「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」。
読み方は「ザ レールキッチン 筑後」。名前の通り、キッチンです。車内にはピザを作る事ができるピザ窯があるんだとか。
何だか、外観は「ハッとする」感じではありますがそこまで派手ではない。しかし、車内を見てみると…
これです。まさに「落ち着いたカフェ」といった感じ。博多から地下鉄で5分ほどの「西鉄福岡(天神)」から乗る事ができるので、先ほどまで紹介してきたJRの観光特急と比べてやや手軽に乗る事ができる観光列車です。
水都・旅人
最後に、こちら。こちらは観光列車の類には入りますが、特別料金も予約も不要な列車です。
太宰府などの観光地を沿線に有する西鉄が運転している観光客向けの特別列車。普通列車などとして運転されています。
一昨年の4月、太宰府へいった際に乗りました。車内の写真を探してもなかったのでどうも撮ってきていないようなのですが、なかなかの車内です。ちょうど時間が合ったら、是非とも乗ってみたい列車です。
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