北海道の中でも平地が多い道東地域。太平洋側に面していることから海産物も豊富であり、また、道東ならではの自然もあります。
いままで30回以上、北海道に足を運んできて、道東にも何度も足を運んできました。今回の記事では、北海道の道東(帯広、釧路、根室、摩周など)の魅力的な観光エリアについて詳しく紹介します。
北海道・道東は自然豊かな観光地が豊富
北海道・道東は豊かな自然があり、豊富な観光スポットがある魅力的な観光エリアです。北海道の大自然を感じるには最高の場所です。
道東を観光して、北海道の自然を感じよう
北海道を観光するなら、北海道の大自然を感じたい。そんな北海道を思いっきり感じることができるのが道東エリアです。
日高山脈を挟んで札幌などとは離れていることが欠点です。ただ、冬場でも比較的暖かく、雪をかぶる期間も短いのが道東です。
道東の玄関口は釧路空港または帯広空港 東京・羽田から直行便も
道東を観光する場合の玄関口としておすすめなのが、釧路空港と帯広空港。両空港ともに、東京・羽田空港から直行便が就航しています。釧路空港についてはコロナ禍で季節運航となっていましたが、今でも夏季にはLCCのPeachが関西国際空港から就航しています。
また、釧路空港についてはANAが、新千歳空港から道内便を飛ばしています。日本各地からの路線が就航する新千歳空港で乗り継ぎ、ANAの道内路線を利用するのも良いでしょう。
ANAの札幌・新千歳〜帯広便については、また別で記事を書こうと考えています。
公共交通機関がほとんどないのが大きな欠点
道東を観光する際の最大のデメリットといえるのが「車がないと観光するのが厳しい」ということ。特に、「北海道らしい観光エリア」=「景色が素晴らしい観光エリア」=「人口が希薄なエリア」と言い換えることができるため、公共交通機関が本当にないのです。
北海道では、公共交通機関がほぼ皆無という村も存在します。また、バス路線などの設定があったとしても1日数便なんてことも。
これらの地域を効率的に回るためには、レンタカーなどの自動車がないとやや厳しいのも事実です。レンタカーなどもうまく活用できると良いでしょう。
なお、道東を含めて札幌などからワイドに周遊する場合、「ひがし北海道フリーパス」がオススメです。
道東のドライブ オススメのスポット徹底解説!
ここからは道東ドライブのオススメスポットを徹底的に解説していきます。ひがし北海道の釧路・帯広などから、摩周エリアなどを観光するなら圧倒的にオススメなスポットです。
釧路湿原① 細岡展望台から夕陽を眺めよう
まず初めにオススメするのが、釧路湿原の「細岡展望台」。細岡展望台は釧路湿原を眺めることができる絶景ビュースポットです。
細岡展望台へは車でアクセスすることができます。また、JR釧網本線の釧路湿原駅から徒歩でアクセスすることもできますが、JR釧網本線は圧倒的に列車の本数が少ないので、注意が必要です。
細岡展望台は特に、釧路湿原の中でも東部にあります。そのため、釧路湿原を一望すると西側を向く。したがって、釧路湿原の向こう側に沈んでゆく美しい夕陽を眺めることができるスポットとして大人気です。
また、この細岡展望台の周辺では、釧路湿原のアクティビティも楽しむことができます。これらのアクティビティとあわせて、釧路湿原を堪能できるスポットです。
釧路湿原② 北斗展望台
続いてオススメするのが北斗展望台。先ほど紹介した「細岡展望台」とは、釧路湿原を挟んで反対側、釧路湿原の南側にあります。
僕は北斗展望台へは、車ではなくバスで行きました。バス停のすぐ近くにある博物館から徒歩で30分ほどです。
30分歩いた先に待っている美しい景色は、是非とも見てほしい景色です。ここ北斗展望台からも、釧路湿原の壮大さがよくわかると思います。
釧路湿原を肌身で感じよう
ここまで、釧路湿原を一望できる観光地として「北斗展望台」と「細岡展望台」を紹介しました。展望台意外にも、カヌーなどの体験もオススメです。
時期によりますが、特に夏にはカヌーなどのアクティビティも楽しむことができます。釧路湿原ならではの景色を見ながら身体を動かすのは最高です。
釧路湿原はとても広いため、見どころはたくさんあります。釧路湿原については、別の記事でもまとめています。
これ以外にオススメの見どころがありましたら、ぜひコメントで教えてください!
手付かずの自然が残る尻羽岬
続いて紹介するのは、手付かずの自然が残る尻羽岬。釧路からドライブで片道1時間半ほどと、ドライブにはもってこいの観光スポットです。
尻羽岬は観光ガイドブックなどでもあまり紹介されていない、穴場な観光スポットです。近くに公共交通機関はありません。
尻羽岬は太平洋に面した場所に位置しています。釧路の立地上、太平洋を遮るものは何もないため、きれいな水平線が見られます。
これぞ北海道、という壮大な風景が広がっています。また、時期によらず楽しむことができるというのも、尻羽岬の大きな特徴です。
尻羽岬からは根室方面の景色も見ることができます。この辺りを歩くとなるとやや距離があります。駐車場からこの写真を撮影した場所までは、片道徒歩10分程度でした。
なお、尻羽岬へ車で行く場合、途中の知方学小学校付近からは完全な砂利道になります。舗装されていないので注意。
美幌峠で屈斜路湖から道北までを見渡す
続いて紹介するのは美幌峠。今回の記事では、釧路発で摩周・屈斜路エリアと一緒に回るのが便利なので釧路発のドライブとして紹介していますが、北見・網走の方が場所としては近いです。
美幌峠はこの屈斜路湖周辺のエリアと、美幌・北見・網走方面の境にある峠です。屈斜路湖がカルデラ状になっているため、綺麗に屈斜路湖・美幌両方向を見渡すことができます。
美幌峠から見た屈斜路湖は、まさに絶景。この写真は4月上旬に行った際に撮影したもの。屈斜路湖の表面の氷が少し溶けており、これはこれで美しい。
時期によっては雪を被った山々も見ることができ、とても美しい。まさに息を呑むような景色を楽しむことができます。
美幌峠は展望台を併設した「道の駅」になっており、地元の名産品なども販売されています。結構広くて新しく、賑わっている道の駅です。ここでちょっとグルメを楽しんだり、地元の名産を楽しんだりするのもオススメです。
屈斜路湖は温泉も湧き出す絶景観光スポット
屈斜路湖は温泉も湧き出す絶景観光スポットです。先ほど、屈斜路湖を一望できる美幌峠展望台を紹介しましたが、屈斜路湖を湖の高さから見るのもオススメです。
屈斜路湖はカルデラ湖になっているため、周りは山に囲まれています。この周りを囲う山々がなかなか美しい。
また、屈斜路湖周辺では温泉も湧き出します。温泉に入ってひと休み、なんてのもオススメ。屈斜路湖の湖畔には自由に入ることができる温泉(たぶん足湯程度に使う目的)も。
なお、このエリアをドライブする際は動物が出るので注意。道の真ん中に堂々と陣取るキツネ。エゾシカもしょっちゅう出てくるので注意が必要です。
摩周湖の絶景を眺めよう
続いて紹介するのは摩周湖。摩周湖は屈斜路湖と並んで有名な観光エリアですね。屈斜路湖から車で15分ほど、ちょっと坂道を登ると展望台に行くことができます。
摩周湖は日本一の透明度を誇る湖で、最も深い場所で221mの深さがあるため凍りにくいことで知られています。
摩周湖は屈斜路湖よりも綺麗な、いわゆる「カルデラ」になっています。この写真は先ほどの屈斜路湖と同じ日に撮影していますが、全然凍っていいないのがお分かりいただけるかと思います。
摩周湖を一望できる展望台もしっかりあります。写真の通り、摩周湖を眺めながらのんびりできる場所が。もちろん、カフェやお土産屋さんも併設されており、かなり綺麗です。
僕は時間的にちょうど良かったこと、この先は山道をしばらく運転する予定だったことがあり、ここで昼食をとりました。
ドライブしながら雄阿寒岳を眺める
雄阿寒岳(おあかんだけ)は、北海道の阿寒町に位置する標高1499メートルの山。摩周や屈斜路周辺から見ることができる山です。
また、国道241号線をドライブしていると、途中に何度かビューイングスポットがあります。車を止めて写真を撮ることができます。
北海道にはニセコの羊蹄山をはじめ、富士山のような山の景色がたくさん。ドライブしているだけで景色が楽しめるのでオススメです。
なお、途中で車を停めることができる場所があり、特に雄阿寒岳が綺麗にみられる場所ではカメラマークのある駐車場もあります。運転しながらの撮影は危険なので絶対にやめましょう。
阿寒湖の絶景を眺めよう
阿寒湖は道東ドライブの中心となるエリア。釧路からも、網走からも車で2時間程度であり、温泉地でもあるため旅館が充実しています。
阿寒湖は4月初めまでは湖面が凍っており、雪が積もっています。そしてほとりには温泉が湧くため、高級ホテルも立ち並びます。
阿寒湖のほとりを散歩しているとこの通り、エゾシカが普通にいます。北海道らしい景色の中を散歩できるのが、この阿寒湖です。
阿寒湖温泉でホッと一息
阿寒湖は特にバブルの時代において、観光地として非常に人気でした。現在もその面影は残っており、温泉ホテルが多数並んでいます。
阿寒湖周辺に宿泊するなら、部屋から阿寒湖を一望することができる部屋に宿泊するのがオススメです。
阿寒湖の市街地には無料で入ることができる足湯もあります。また、そこまで広い街ではありませんが、お土産ショップなども充実しています。旅の拠点にはもってこいの場所です。
道東ドライブでは見どころがたくさん。さらに東に足を運んで、根室方面はまだあまり利用したことがないので、いつかさらに詳しく紹介したいと考えています。
帯広発でも楽しめる!帯広周辺の観光スポット
道東で比較的大きな街として、ここまで紹介してきた釧路と、釧路より少し西より(札幌寄り)にある帯広があります。帯広発で楽しむことができるドライブスポットも、数多くあります。
国鉄広尾線の沿線をドライブしよう
国鉄広尾線は、帯広駅から広尾駅までを結んでいた路線です。やがては日高山脈の先端・襟裳(えりも)岬を回って日高本線に接続、苫小牧までを結ぶ日勝線計画も計画されていましたが、実現しませんでした。
広尾線には「愛国駅」や「幸福駅」など、名前が特徴的な駅がありました。これらの駅は広尾線の廃線後にも観光地として整備され、今でも残っています。
国鉄広尾線の廃線跡は、帯広駅から車で手軽に行くことができるのも大きな魅力です。帯広駅からそこまで遠くないので、ちょっとしたドライブには最適です。
ここからは広尾線沿線の具体的な観光地について、紹介していきます。
愛国駅
まず初めに紹介するのが愛国駅。愛国駅は帯広駅から車で20分かからない程度の場所にあります。広尾線廃線後の今でも、駅舎が残る駅の1つです。
オレンジ色の駅が特徴的です。駅舎内に入ることもできます。かつて線路が通っていたところには機関車がありますが、冬の時期はブルーシートがかけられていました。
駅舎内には、きっぷのレプリカなどがたくさん貼ってあります。次に紹介する「幸福駅」の名前と合わせて、「愛国→幸福」のきっぷが人気です。このきっぷに願い事を書いて貼る、なんて人もいます。
幸福駅
2つ目に紹介するのが幸福駅。幸福駅は、帯広駅から車で30分、幸福駅から車で15分ほどの場所に位置しています。
幸福駅には、広尾線廃線当時に使用されていたキハ22系が保存されています。車両の中に入ることもできます。
メンテナンスにもかなり力を入れているようで、今でも走り出しそうな状態の良い、車両です。映画「鉄道員(ぽっぽや)」で出てきた車両と似ていて(全く同じに見えたが、実は形式は違うらしい)、北海道のローカル線感があります。
愛国駅とは異なり、実際に広尾線が運行されていた当時の駅舎がそのまま残っているわけではありません。新しく作った駅舎もどきですが、こちらはピンクのきっぷ(駅舎もどきの内部で売っている)がたくさん貼られています。
さらに東へ 根室方面へ
ここまでは、釧路・帯広の観光地を中心に紹介してきました。最後にさらに東へと足を伸ばして、根室方面の観光スポットを紹介します。
日本本土最東端の地・納沙布岬へ
根室は北方領土に近いエリアです。根室の中で最も東にある岬・納沙布岬には北方領土返還を求めて作られた「四島のかけ橋」などのモニュメントがあります。
僕が訪れた日はそこまで天気が良くなかったのですが、天気がいい日は北方領土が目視で見られるような場所です。
北方領土が返還されていない今、この納沙布岬が日本本土で最東端の地となっています。根室に行ったら是非とも、足を運んで欲しい場所です。
納沙布岬へのアクセス方法などについては別の記事で詳しく紹介しています。まとまったアクセスこそ少ないものの一定数のアクセスがコンスタントにある記事で、多くの方の参考になっているかと思います。
根室へ行くなら花咲線の旅がオススメ
釧路から根室へは鉄道が現存しています。根室本線の末端区間で、JR北海道は「花咲線」という愛称をつけています。
花咲線は絶景の中を走っていくため、観光客に人気が高い路線です。片道3時間ほどの時間がかかり長いものの、全く飽きません。
僕も日本全国を鉄道などで旅行してきましたが、ここまで美しい路線はなかなかありません。根室へと向かうなら、花咲線の利用がオススメです。
なお、日本最東端の駅が根室本線の東根室駅です(終点・根室駅の1駅手前)。この東根室駅も観光地の1つになっています。
知床五湖を眺める絶景旅へ
さらに足を伸ばしてほぼ道北へ、知床五湖を眺める旅もオススメです。知床五湖は世界遺産にも指定されている絶景エリアです。
世界遺産・知床五湖をはじめとした知床半島についてはこちらの記事でまとめてありますので、ご覧ください。
今回の記事では、北海道・道東の観光エリアを一挙にご紹介しました。これ以外にも魅力的な観光地がたくさんあるため、記事として加筆する予定です。また「ここも紹介してほしい!」という観光スポットがあれば、是非ともコメント欄で教えてください。
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