新潟から日本海沿いの各都市・鶴岡、酒田、村上、そして一部列車は秋田までを結んでいる特急いなほ。特急いなほの自由席は空いているのか?割引は?などといった疑問にお答えします。
予約は「えきねっと」で JR東日本の特急は割引運賃も充実
予約は「えきねっと」で取るのがオススメです。JR東日本が運営するネット予約サイト「えきねっと」は多くの割引切符を発売しています。
「えきねっとトクだ値」が割引率最大
割引率が最大なのが「えきねっとトクだ値」です。特急いなほ号では、えきねっとトクだ値で10%OFFと30%OFFが用意されています。かなりの割引になるのでオススメです。
設定区間 | 通常料金 | 特急トクだ値1 (当日まで) | 特急トクだ値14 (14日前まで) |
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新潟-鶴岡 | 4,530円 | 4,070円 | 3,160円 |
新潟-秋田 | 7,350円 | 6,600円 | 5,130円 |
なお、2022年3月現在、特急いなほの「えきねっとトクだ値」にはグリーン車の設定はありません。
「えきねっとトクだ値」に関しては、別の記事で予約方法なども徹底的に解説しました。利用方法などについても詳細に扱い、予約方法もスクショを用いて徹底的に解説しました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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特急いなほの停車駅 日本海沿いの各都市に停車
特急いなほの停車駅は次のようになっています(特急いなほ1号の停車駅)。
新潟・豊栄・新発田・中条・坂町・村上・府屋・あつみ温泉・鶴岡・余目・酒田・遊佐・象潟・仁賀保・羽後本荘・新潟
日本海沿いの各駅に停車します。首都圏から秋田方面のお客さんは秋田新幹線を利用するため、新潟から秋田までの都市間輸送の役割はほとんどありません。そのため、速達型と停車型に別れているなどということもなく、おおむね上記の通りの停車駅です。
一部の列車は秋田駅まで運転し、秋田新幹線と接続しています。なお、秋田新幹線はミニ新幹線区間(盛岡〜秋田)間では在来線特急扱いであり、秋田新幹線と特急いなほの乗り継ぎ割引はありません(上越新幹線はフル規格で新幹線扱いなので、乗り継ぎ割引が適用されます)。
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上越新幹線・秋田新幹線と接続し、日本海側各都市へのアクセスに
特急いなほは、上越新幹線や秋田新幹線と接続して日本海側各都市へのアクセスを担っています。
首都圏から酒田・鶴岡・村上方面へのアクセスの役割も担っています。新潟駅では上越新幹線との対面乗り換えを実現しています。
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特急いなほと上越新幹線を乗り継ぐことで、特急いなほの特急券も割引になります。
また、上越新幹線との乗り換え駅となる新潟駅は特急いなほの始発駅なので、自由席であっても十分座れます。首都圏方面と行き来する場合は是非とも活用したいところです。
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特急いなほの座席徹底紹介
続いては特急いなほの座席を徹底的に紹介していきます。グリーン車の様子も記事に追加しました。
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特急いなほのグリーン車はかなり快適!
特急いなほ号のグリーン車に乗る機会があったのでこちらの様子もご紹介します。特急「いなほ」に転用される前、E653系は「フレッシュひたち」として走っていましたが、その時にはグリーン車はありませんでした。特急「いなほ」への転用のために製造されたグリーン車です。
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特急いなほ号のグリーン車は、他の特急とはかなり作りが違います。まず乗ってみるとわかるのが、座席が圧倒的に大きいこと。
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座席の高さがかなりあります。かなり高さがあるため、リクライニングをするとベッドのような感覚になります。
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座席は2+1の配列になっており、グリーン車らしくかなり余裕のある作りになっています。
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そして大きな特徴が「座席背面に仕切りがある」ということ。東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線のグランクラスのようにバックシェルがあるわけではなく、全座席の背後に仕切りがついています。これにより、一切後ろの人のことを気にせずリクライニングを倒すことができます。
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リクライニングを最大まで倒すとこんな感じ。爆睡できます。後ろの人に配慮せず好き放題倒せるのでかなりありがたい。
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グリーン車については全席にコンセントが装備されています(普通車の座席にはコンセントはありません)。
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テーブルはインアーム式、肘掛けから出てくるタイプのテーブルです。
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テーブルは2つ折りになっています。2つ折になっており、折ったまま使うこともできるし、広げて使うこともできます。
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テーブルを広げるとこんな感じ。かなり横に細長くなります。
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iPad Air4(10インチ)を置くとこんな感じ。ここは、特急いなほ号のグリーン車の唯一の難点と言えそう。横に細長いため、奥行きのあるパソコンは置きにくそう。
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さらに、グリーン車の車内に休憩スペースがあります。デッキではなく、グリーン車の扉を入った客室内に、です。グリーン車は静寂な空間も含めて“グリーン車”だと思っているので、正直どんな需要を想定しての休憩スペースなのかが分からない、ってのが本音。
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2人掛けの休憩スペースもあります。こういうスペースこそ、普通車の乗客も使える場所に配置するべきなような気がしてならない…
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ただ、休憩スペースの横を含めて仕切りがしっかり設置されているため、休憩スペースの近くだから気になる、ってこともないような配慮はされています。
他の特急列車のグリーン車と比べてもかなり豪華な座席といえる特急いなほ号のグリーン車。ちょっと贅沢してみたい、JRのグリーン車に乗ってみたい、なんて時はグリーン車を使うのもオススメです。
特急いなほの普通車の座席徹底紹介!コンセントなどは残念ながらない
特急いなほの普通車の様子です。元々は常磐線の特急ひたち・ときわ号で使われていた車両です。
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常磐線特急のお下がりのため、コンセントなどの最新の設備は整っていません。座席も、調べた限りでは更新されていない様子です。
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座席自体は常磐線特急のお下がりとはいえ、かなり快適です。テーブルももちろん、大きなテーブルが設置されています。
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パソコン作業などをしたり、あるいは食事を取ったりする場合には便利です。車内設備の案内などは貼っておらず、シートのリクライニングについての説明があるだけです。
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リクライニングも備わっています。一昔前の車両のため、座席の背もたれが倒れるボタンに加えて座面がスライドするボタンもあります。最近では、背もたれに連動して座面もスライドする形が増えてきたため、やや古さは感じられます。
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チケットホルダーが、どこからどう見ても後付けされた感満載に設置されています。ここにチケットを入れておけば検札してくれます。
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特急いなほの車内設備 Wi-Fiなどの設置はない
特急いなほの車内設備のご紹介です。2022年現在、特急いなほ号の車内にはWi-Fiの設備はありません。JR東日本は、比較的車内Wi-Fiサービスの導入に積極的な方なので是非とも今後の導入を期待したいところです。
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やはり、常磐線特急のお下がり感が出てしまいます。お手洗いは古くはないですが、最新の特急とは違いウォシュレットなどは装備されていません。清潔に掃除はされているので不便は感じません。
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洗面台もきれいに手入れがなされています。自動で水が出るタイプの蛇口です。東北地方を走ることもあり、温度調整用のつまみが左側にあります。しっかり、温水も出てきます。
座席は日本海側(A席)を取りたい!
座席はぜひ、A席を狙いたい。A席は日本海側になります。特急いなほが走る羽越線、特に新潟から鶴岡の間は観光列車「海里」も走る日本海の絶景区間です。
日本海の絶景を見ながらの列車旅はなかなかいい。特に夕方の時間はこんな美しい景色も見られます。
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2021年夏の日本一周旅行で撮影した様子。かなり美しい。
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冬の日本海もこれはこれで美しい。白い波が寒々しい。そんな景色を、エアコンの効いた暖かい車内から眺めることができます。特急いなほでは絶対に、海側となるA席を狙いたいところです。
特急いなほの自由席混雑状況
最後に、特急いなほ号の自由席混雑状況について説明していきます。自由席のチケットで座れるか否かを解説します。
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新潟〜鶴岡間では混雑
特急いなほ号で最も利用客が多い区間は鶴岡から新潟です。先にも解説したように、新潟からは上越新幹線に接続し、東京方面へと抜けることができます。特急いなほ号は、新潟から日本海側、特に庄内平野に位置する鶴岡・村上・酒田への需要が大きいためここまでの区間が特に混雑します。
夕方の上り列車などは、新幹線に乗り継ぐお客さんで混雑します。ただし、コロナ禍において満席になることはなく、なんとか窓側の座席にありつける、といった程度の混雑であることが多い様子。
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この区間で、特に鶴岡などから乗車する場合は、酒田などからの乗客で既に座席が一定数埋まっていることが考えられます。指定席を取ることを考えてもいいでしょう。
鶴岡・酒田〜秋田ではやや空いている
鶴岡から秋田の間ではやや空席があります。下り(新潟→秋田)の特急では、鶴岡・酒田である程度の下車があります。逆も然り、上り(秋田→新潟)の特急では、鶴岡・酒田からの乗車が多い。そのため、鶴岡から秋田の間ではほぼ確実にと言えるほど、空席にたどり着くことができます。
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実際に乗車したところ、1両に乗客が5人いないくらい。閑散期ということもありましたが、減便されないか心配になるほどの乗車率でした。
結論:自由席でもよっぽど座れる!
特急いなほ号は、自由席でもよっぽど座れます。ここで解説した、需要が大きい酒田から新潟の間は便数も多い。
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新幹線と同時に指定席券を確保してしまうならそれでもいい。でも、自由席でも全然座れる。特に、酒田から乗車する場合、酒田始発の特急いなほを狙えば確実に空席を見つけることができるでしょう。自由席もうまく活用したいところです。
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