日本最速の新幹線である「はやぶさ」号。東北新幹線区間を最高速度320キロで駆け抜け、さらには青函トンネルを抜けて北海道の玄関口である新函館北斗駅までを結びます。今回はこの新幹線「はやぶさ」号について詳細に解説します。
東北新幹線「はやぶさ」号についてはVlogを作成しました。合わせてご覧ください。
新幹線はやぶさで東北を一気に縦断し北海道へ
東北新幹線の最速列車であり、名実ともに看板列車となっているのが「はやぶさ」号です。はやぶさ号は東北新幹線を駆け抜けて一気に東北を縦断。青函トンネルを抜けて北海道を目指します。
新幹線「はやぶさ」の特徴 最高速度320km/hで東北へ、北海道へ
新幹線「はやぶさ」号の特徴は、なんと言ってもそのスピードです。東北新幹線の最高速度は320キロ。最大の旅客数を誇る大動脈・東海道新幹線が285キロ、山陽新幹線が300キロ、上越新幹線が275キロ、それ以外の新幹線が260キロであるのと比べれば、圧倒的なスピードを誇ります。
「はやぶさ」号は2023年現在、すべての列車がE5系新幹線10両編成、または「はやぶさ15号」のようにE5系+E6系の17両編成で運転されます(コロナ禍期間には、一時的にE6系の7両編成「はやぶさ」が運転されたこともあります)。
東海道新幹線が最高速度285キロで止まっているのは、初期に作られた新幹線であるため曲線が多いなどの理由があります。東北新幹線は直線区間が非常に多いなど、地理的な要因があるものの最高速度は単独で日本一。
東北新幹線は初期に大宮〜盛岡で開業、その後、上野・東京への乗り入れに続いて、八戸、新青森へと延伸。さらに青函トンネルを抜けて北海道・新函館北斗へと延伸を果たしています。2030年代をめどに、札幌への延伸も控えており、今後も躍進が期待されます。
オススメの座席と東北新幹線はやぶさ号の予約方法 こまち号も連結
東北新幹線のオススメの座席です。
東北新幹線のオススメの座席はズバリ、E席です。白石蔵王駅周辺などで、天気が良ければ美しい蔵王の景色を見ることができます。また、大宮周辺では富士山が見えることもあります。
ただ、実はA席も捨てがたい。A席は七戸十和田周辺で太平洋が見えたり、新青森〜奥津軽いまべつ間では津軽海峡が、新函館北斗駅周辺では函館山が見えるなど、こちらも捨てがたい。北の方へ行くのであればA席もオススメです。
東北新幹線をはじめとした、JR東日本・JR北海道の新幹線を予約するなら「えきねっと」が便利です。「えきねっと」では、新幹線にチケットレス乗車できるだけではなく、早めの予約で「えきねっとトクだ値」などの割引を受けることもできます。
「えきねっとトクだ値」についてはこちらの記事でも解説しています。ご好評をいただいている記事ですので、気になる方はご覧ください。
「はやぶさ」号での車内販売やサービス
はやぶさ号では現在、車内販売が行われています。東海道新幹線が車内販売の終了を告知したのに対し、JR東日本は当面の間、東北新幹線や主要特急での車内販売を継続する意向です。
現在、新幹線の車内販売で販売されているのは、『ホットコーヒー、ソフトドリンク類(ペットボトル)、菓子類、アルコール類、つまみ類』です。一方、2019年に販売を終了したのが『お弁当、軽食類(サンドウィッチ類)、デザート類、お土産類、雑貨類』で、これらは車内販売では販売されていません。
ただし、ダントツトップの輸送人員を誇る東海道新幹線が車内販売を終了したことに伴い、「新幹線の車内販売がすべてなくなった」と思い込む人は少なくないはず。さらに、JR東海も言及する「乗車前に購入する人が増えた」の背景に、多かれ少なかれJR東日本の駅ナカビジネスの存在があるというジレンマから、僕はいつ無くなってもおかしくないと考えています。
最速320km/hで東北を駆け抜ける 途中の停車駅や空席状況
東北新幹線はやぶさ号の停車駅や空席状況などについて解説します。
新幹線「はやぶさ」の停車駅
東北新幹線はやぶさ号は、列車によって多少の停車駅の違いがあります。全列車が停車するのが、
東京・大宮・仙台・盛岡・新青森・新函館北斗
です。最速列車は途中の停車駅が4駅とかなり少なくなっています(過去に紹介した「はやぶさ28号」はこの最速パターンとなっています)。
一方、輸送量が減る盛岡から先では、「はやぶさ」号は各駅停車の列車としての役割も持っています。現在は概ね毎時1本の「はやぶさ」号が運転されており、2時間に1本が停車駅の少ないタイプ、2時間に1本が盛岡以北(盛岡〜新青森〜新函館北斗)で停車駅の多いタイプとして運転されています。これ以外に、朝夕の時間帯に限定して、仙台〜盛岡間で停車する「はやぶさ」号も運転されています。
最速320km/hで走り抜ける「はやぶさ」「こまち」は加算料金も設定
今回の記事で紹介している「はやぶさ」号の一部は、秋田行きの新幹線「こまち」号と併結して運転されます。こまち号と併結される場合、東京〜盛岡の間で併結運転が行われ、17両編成で運転されることになります。
「えきねっと」などでは別列車として表示されますが、東京〜仙台〜盛岡では「こまち」号を選んでも同じ新幹線を予約することができます。ただし、「こまち」号で予約する場合、「えきねっとトクだ値」などの割引は秋田新幹線内各駅まで行く場合にしか設定されていないこと、途中駅では階段などからやや遠くなりがちというデメリットがあります。
新幹線「はやぶさ」は座席も埋まりがちなので注意!
最後に新幹線「はやぶさ」の空席状況です。東北新幹線「はやぶさ」号は全車指定席で、自由席の設定はありません。ただし、盛岡〜新青森〜新函館北斗駅間では「特定特急券(立席特急券)」で普通車指定席の空席を利用できます。
以前に別の記事でも紹介していますが、「はやぶさ」号の普通車指定席の混雑具合は次のようになっています。
区間 | 指定席 | 自由席 |
---|---|---|
東京〜大宮 | やや混雑 平日の朝夕や休日は窓側が埋まる程度 | (自由席なし) |
大宮〜仙台 | やや混雑 平日の朝夕や休日は窓側が埋まる程度 | (自由席なし) |
仙台〜盛岡 | やや空席が目立つ | (自由席なし) |
盛岡〜新青森 | 空席がやや多い。 繁忙期以外は、直前でも窓側座席を取れる | 特定特急券で座れる場合が多い |
新青森〜新函館北斗 | 空席が多いが混雑することも | 比較的混雑することも |
特に、東京〜仙台ではとても混雑します。東京〜盛岡でもやや混雑します。北へ行くほど(=東京から離れるほど)混雑する傾向にあります。ただし、南(仙台〜東京)で座席が押さえられているため、北海道など北でも座席が確保できないという事例もあるので、注意が必要です。
また、東北新幹線は東海道新幹線(東京〜新大阪)と比べて需要は少ないものの、東海道新幹線の看板列車「のぞみ」号のように本数も多くないため、混雑することも多々あります。
東北新幹線では「はやぶさ」号以外の「やまびこ」号や「なすの」号では自由席が設定されています。
東北新幹線の自由席については、こちらの記事で解説していますのでご覧ください。
新幹線「はやぶさ」で東北を旅しよう
ここまで、東北新幹線「はやぶさ」号の様子を紹介してきました。ここからは東北新幹線「はやぶさ」号で楽しむことができる観光地などを紹介します。
仙台は東北の一大都市!
東北新幹線「はやぶさ」号が首都圏を出発してから最初に停車するのが仙台。仙台は東北で最大の都市です。
仙台といえば名物は牛タン。出来立ての美味しい牛タンを楽しむことができます。お店によってはかなり混雑するので、あらかじめお店を決めて予約してから行くのがオススメです。
また、日本三景の1つに数えられる松島も人気。松島はJR仙石線などで行くこともできるので、新幹線で仙台駅までアクセスしてちょっと足を伸ばして、なんてことも簡単にできます。
盛岡で降りて観光!そして秋田へも!
さらに足を伸ばせば盛岡へ。盛岡は東北の中でも地理的に中心部に位置しています。三陸海岸をはじめとした絶景スポットへの入り口となっています。
特に龍泉洞はかなり景色が素晴らしい。盛岡駅からバスで2時間半ほどかかるものの、岩手の観光地として一度は足を運んでおきたい場所です。
さらに盛岡駅から秋田新幹線「こまち」号に乗車すれば秋田へも足を運ぶことができます。
秋田といえばナマハゲ。ナマハゲは秋田の代名詞とも言えるもので、さまざまな場所に巨大な銅像があります。
また、男鹿半島などは景色がいいスポットが多く、見どころが多くあります。また、秋田新幹線の終着駅である秋田駅から、東北新幹線の終点である新青森駅までは観光列車「リゾートしらかみ」が走っています。リゾートしらかみから見る絶景はまさに息を呑むような絶景。オススメです。
これ以外にも秋田には魅力的な観光地が多くあります。
青森周辺は世界遺産もたくさんある大自然!
最後に青森。青森、特に東北新幹線でアクセスしやすいのが十和田湖や奥入瀬渓流など。これらの観光地にはJRバス東北がバス路線を運行しており、Suicaなどを利用して乗車することもできます。
奥入瀬渓流はちょっとしたトレッキングにオススメ。また、十和田湖も景色が素晴らしく、クルーズを楽しみたいところです。
新幹線で青森へと足を運んだ時に便利な「車なしでの青森観光」の記事も作成しました。バスなどで絶景を楽しむことができるスポットも充実。ぜひ、楽しんでみてほしいスポットを紹介しています。
今回は東北新幹線の看板的な列車「はやぶさ」号について紹介しました。これ以外にも日本全国の新幹線について、徹底的に紹介した記事を多数、書いています。併せてご覧ください。
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