東北新幹線「はやぶさ」号用の車両としてデビューし、現在では「やまびこ」「なすの」「はやて」など全ての列車で使用されるようになったE5系新幹線。最高速度は320km/hで、その流線型のフォルムが特徴的。
そんなE5系新幹線のグリーン車を、実際に利用してきました。今回はE5系新幹線のグリーン車の座席の様子・車内設備などを詳しく紹介します。
東北新幹線・北海道新幹線で主力車両となるE5系・H5系の普通車については別の記事で詳しく解説しています。こちらの記事も併せてご覧ください。
また、E5系のグリーン車の様子については、宇都宮駅から上野駅まで「やまびこ」号に乗車した際の様子をVlogにまとめました。
E5系「はやぶさ」のグリーン車
E5系・H5系で運転される「はやぶさ」「やまびこ」「なすの」号は10両編成です。10両編成のうち、1号車〜8号車が普通席、9号車がグリーン車、10号車がグランクラスとなっています。グリーン車は9号車に設定されています。
東北新幹線10両編成は9号車がグリーン車
東北新幹線の10両編成では9号車にグリーン車が設定されています。10両編成の新幹線だと、新青森・新函館北斗寄りに行く必要があります。なお、E6系「こまち」などと連結された場合、11号車にもグリーン車が設定されます。E6系新幹線のグリーン車については、また機会を見つけて記事を作成しようと考えていますので、しばらくお待ちください。
東海道・山陽新幹線の16両編成では、編成の中央にグリーン車があります。東北新幹線では、E6系と連結して17両編成になった場合は編成の中央になりますが、10両編成での運転の場合、編成の端にグリーン車が来ます。少し歩くことになるのが難点です。
E5系のグリーン車は2+2配列で落ち着いた空間
実際にE5系のグリーン車の車内を紹介していきます。E5系の普通車は2+3の座席配列ですが、グリーン車は2+2の座席配列となっています。東海道・山陽新幹線の「のぞみ」などの座席と同じですね。
グリーン車は座席が茶色を基調とした座席になっているため、落ち着きがあります。また、床がカーペット敷きになっており、照明も暖色系の照明になっています。
参考までに、E5系・H5系の普通車の様子です。こちらも落ち着きのある車内空間ですが、横5列とあってやや狭いです。このように普通車とグリーン車を見比べると、グリーン車の落ち着いた空間がより鮮明にお分かりいただけるでしょう。
E5系にはグランクラスも設定
E5系新幹線にはグランクラスも設定されています。グランクラスはグリーン車よりさらに上のサービスを目指して設計された座席で、飛行機のファーストクラスに匹敵する座席です。
E5系の導入に伴って設定されたグランクラスには「はやぶさ」号に限り車内サービスがあります。グランクラス専属のアテンダントさんが、飲み物や食事のサービスをしてくださいます。E5系が「やまびこ」「なすの」にも投入される際はありません。
E5系のグランクラスには乗車したことがありませんが、実際に北陸新幹線のE7系・W7系のグランクラスには乗車したことがあります。グランクラスは落ち着いたワインレッドのレッドカーペットが敷かれており、座席もかなり豪華。
全席にバックシェルが装備されているため、後ろの人に気兼ねなくリクライニングすることができます。また、リクライニングは電動になっています。
グランクラスについて詳しくは、別の記事で解説をしています。こちらの記事は北陸新幹線のものですが、座席の設備などはほぼ同じです。気になる方は参考までに、ご覧ください。
E5系のグリーン車の座席を徹底的に紹介!
ということで、実際にE5系のグリーン車に乗車してきましたので、E5系のグリーン車の様子を徹底的に紹介していきます。
E5系のグリーン車は、茶色を基調とした座席
グリーン車の座席は落ち着いた茶色の座席になっています。東海道・山陽新幹線の16両編成のグリーン車をイメージさせる座席ですね。
東海道・山陽新幹線「のぞみ」号などのグリーン車とは異なり、枕がついています。枕は高さを調整することができますが、形を変えることはできません。グランクラスの方がより良い枕が採用されています。
木目調を使った間接照明のデザインが印象的
E5系のグリーン車の特徴の1つが、木目調を使った間接照明のデザインです。頭上の荷物棚周辺は木目調で統一されています。また、車内の照明は間接照明が採用されているため、落ち着きのある空間になっているのが特徴です。
床がカーペットであることも相まって、落ち着いた車内空間となっています。普通車と比べてやや暗くなっているのが特徴的です。
リクライニングに加えてレッグレストも装備
グリーン車にはリクライニングに加えてフットレストも装備されています。東海道新幹線のグリーン車にはない機能です。
リクライニングは電動ではなく通常通りのボタン式・背中で押して倒すタイプのリクライニング。一方、レッグレストは電動になっており、自動で動きます。
レッグレストはかなり上がります。ただ、電動で上げるタイプになっているので、上げるまでやや時間がかかることが難点です。
リクライニングを倒し、レッグレストを上げた状態です。ここまでくると、グリーン車というよりベッドに近いイメージ。到着まで少し休みたい、という場合にも最適です。
E5系のグリーン車には全席にコンセントを設置 広いテーブルも
E5系のグリーン車は、座席周りの設備も充実しています。東海道新幹線の座席設備とほぼ同じ座席の機能が装備されています。
E5系グリーン車では、全席にコンセントを設置
E5系のグリーン車では、全席にコンセントが設置されています。E5系の初期に製造された編成では、普通車において窓側でしかコンセントが利用できない編成があります。通路側でコンセントが使えるかどうかは、当日列車に乗るまで分からないのが実情。グリーン車のメリットの1つが、全席でコンセントの利用が保証されることです。
E5系のグリーン車では、東海道・山陽新幹線のN700系やN700S系のグリーン車と同様、肘掛けの下の部分にコンセントが設置されています。パソコンの充電にはちょっと微妙な位置ですが、スマートフォンの充電などであれば快適に使えそうです。
ひろびろとしたテーブルも完備
グリーン車には広々としたテーブルも完備されています。座席の背面にあるテーブルは、グリーン車の広い座席幅をほぼフルに使ったテーブル。パソコン作業をしたり、お弁当を食べたりといったことも快適にできます。
各座席の背面に設置されたテーブルは、前後に移動します。グリーン車は座席間隔が広いため、テーブルを前後に移動することでちょうど良い位置で使用することができます。
さらに、座席の肘掛けから出てくるタイプのテーブルもあります。ちょっとしたおつまみを食べる程度であれば、こちらのテーブルで十分そうです。
これが意外と便利 ドリンクホルダーを完備
そして意外と便利なのがドリンクホルダー。前の座席の背面にドリンクホルダーが設置されており、カップに入った飲み物などを置くことができるようになっています。新幹線では窓枠の部分に飲み物を置く人が多いのですが、ドリンクホルダーがあると便利です。
窓にはもちろん、シェードが設置されています。シェードもやや高級感がある(?)デザインで、また、座席番号の表示の部分にも間接照明が施されています。
ということで今回は、「はやぶさ」を中心に「やまびこ」「なすの」「はやて」などで使用されるE5系のグリーン車を紹介してきました。
東海道・山陽新幹線で使われているN700系のグリーン車やN700S系のグリーン車については既に別の記事で紹介しています。もし今回の記事がご好評であれば、タイミングを見つけてE6系(「こまち」など)のグリーン車にも乗ってこようと考えています。
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