グリーン車乗り放題まで!用途に応じて充実したJR四国のフリー切符を徹底紹介

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ここまでひたすら紹介してきたJRフリーきっぷシリーズもこれで最後です。

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四国にも充実!特急列車も乗り降り自由のフリー切符

JR四国はJR北海道と似ているところがあり、特急を含めて乗り降り自由というきっぷが充実しています。もちろん、北海道ほどは広くないのでこれらをうまく活用することでより効率的に観光地を回ることができます。

四国グリーン紀行

まず1つ目に、四国グリーン紀行。この切符の特徴は何といっても「グリーン車に乗り降り自由」ということ。2021年現在、JR各社で「グリーン車に乗り降り自由」という切符はここだけです。

グリーン車の利用回数も特に制限がなく、あらかじめグリーン車を確保しておくことも可能です。JR四国が走らせている各種観光列車「ものがたり」シリーズなどは全車グリーン車ながら、予約がなかなか取れません。そのため、あらかじめ予約を取らないとなかなか乗ることができません。

JR四国の窓口で「四国グリーン紀行」を購入する場合は窓口でグリーン車指定席の予約を取ることができます。インターネットで予約する場合は、予約の際にメールで申し込みを行うことになります(ただし、インターネットで申し込みの場合は切符が発送されてからは、インターネットや電話などでのグリーン車指定席が追加できないので注意です。もちろん、実際に旅行を始めてからなど、窓口で追加することは可能です)。

有効期限は4日間で2万円以上しますが、最近充実しつつある「四国まんなか千年ものがたり」などの観光列車にも乗車することができます。現在、3つの「ものがたり列車」が走っていますので、これらを制覇する旅、なんてのをすれば簡単に元は取れてしまいます。僕は実際に「四国まんなか千年ものがたり」に乗りましたが、レベルが違う。素晴らしい観光列車でした。

四国グリーン紀行
四国真ん中千年ものがたり-讃岐財田駅にて

なお、有効期間は少し短くなりますが後に紹介する「バースデイきっぷ」にもグリーン車用の設定があります。こちらの方が割安ですので、誕生月に旅行される方はこちらの利用を考えてもいいかもしれません。

有効期間:4日間

20,950円

四国フリーきっぷ

「四国フリーきっぷ」は名前の通り、JR四国全線が乗り降り自由となるきっぷです。「北海道フリーパス」の四国版という位置付けです。ただし、この「四国フリーきっぷ」は、普通列車と特急列車の普通車自由席が乗り降り自由。普通車指定席は利用できません。JR北海道のように回数制限付きで普通車指定席を使わせて欲しいところではありますが、僕の経験上、JR四国もそんなに特急列車が満席で走ることはありません。そのため、普通車自由席でも普通は座ることができますので気にする必要はないでしょう。

四国フリーきっぷ
四国の特急列車

四国を旅するなら最もスタンダードな切符ではありますが、JR四国はこれ以外にも様々なフリー切符を販売しています。これ以外のフリー切符もしっかり検討してから、それでも使う切符がなかった場合に使う、「万能だけどちょっとお得感がない」切符とも言えてしまいます。

有効期間:3日間

16,440円

週末乗り放題きっぷ

「週末乗り放題きっぷ」は、名前の通り週末に使えるフリーきっぷですが、利用可能なのは1日間だけ。ただし、JR東日本の週末パスなどとは違い、特急列車の普通車自由席にも乗り降り自由となります。

四国フリーきっぷの1日版と思えば問題ないでしょうが、それでもコスパは良くない。3日間で16,000円程度のきっぷが1日間で10,000円もします。割高にはなるので、どうしてもスケジュール的に1日、という場合に使うといいでしょう。また、名前の通り週末しか使えないので注意が必要です。

四国フリーきっぷ
1日で長距離を往復するなどといった場合はお得だが…

なお、実はこのきっぷより場合によっては安くて便利なのが「定期券de乗り放題きっぷ」です。後からご紹介します。

有効期間:1日間

10,460円

バースデイきっぷ

特急まで乗り放題の切符として有名なのがこれ。「バースデイきっぷ」という名前の通り、JR四国からの誕生日プレゼントです。誕生月のみに使用が可能です。ただし、「同伴者用」があり、値段などは本人用と全く同じ、誕生月となる本人と同一行程であれば誕生月ではなくても使うことができます。

なお、この切符は「グリーン車用」と「普通車自由席用」があります。「普通車自由席用」については、「四国フリーきっぷ」と大きく効力は変わりません。値段が安くなる、という認識でいいでしょう。「グリーン車用」については、「四国グリーン紀行」とほぼ同じ効力ですが、「四国グリーン紀行」が4日間有効であるのに対して「バースデイきっぷ」は有効期間が3日間と、1日短くなります。

バースデイきっぷ
グリーン車用であれば観光列車にも乗車できます

なお、グリーン車用を利用する場合は、予めグリーン車指定席の予約を撮ることができます。また、グリーン車指定席の利用回数には特に制限がありませんが、きっぷ上は「グリーン車回数券」となっているようで7回目以降は窓口でしか予約が取れません(6回目までは、指定席券売機の「回数券交換」からグリーン車指定席の予約を取ることができます)。

有効期間:3日間

グリーン車用 13,240円

普通車自由席用:9,680円

定期券de乗り放題きっぷ

こちらは「定期券de乗り放題きっぷ」JR四国路線を含む定期券を持っている場合に限り購入することができ、特急列車の普通車自由席にも乗り降り自由となります。ただし、前日までに購入することが条件です。

ちなみに、先ほど紹介した「週末乗り放題きっぷ」を安くする手段として利用することもできます。例えば、高松市内の「栗林」駅から「栗林公園北口」までの定期券大は1ヶ月5,280円(もっと安い区間もあるかもしれません)。これにこの「定期券de乗り放題きっぷ」の値段を加えても、7,820円。なんと週末乗り放題きっぷより安くなってしまうのです。定期券は当日に有効期間開始のものを買うことができますが、この「定期券de乗り放題きっぷ」は当日は購入することができないので注意が必要です。さらに、利用可能期間がかなり制限されているので、こちらも注意が必要です。

有効期間:1日間

2,540円

2021年4月3日・4日、6月5日・6日、8月7日・8日、10月2日・3日、12月4日・5日 2022年2月5日・6日

若者限定四国フリーきっぷ

名前の通り「若者限定」で購入することができるのがこの「若者限定四国フリーきっぷ」。25歳以下のみ購入が可能です。

定期券de乗り放題きっぷ
若者の貧乏旅行にはもってこい

北海道にも一部「U25」という括りの切符がありましたが、これを全線のフリー切符にも適用しているのがJR四国。身分証明書の提示が必要ですが、若者が四国を旅したいときには絶対に必要な、かなりお得な切符です。

なお、効力は「四国フリー切符」の普通車自由席用と変わりません。購入時に身分証明書を提示するだけでこれだけ安くなってしまう、若者の特権です。

有効期間:3日間

9,980円

アンパンマン列車スタンプラリーきっぷ

名前がこども向けだが意外と使い道があるのがこの切符。効力はこれもまた「四国フリー切符」とほぼ同じです。普通列車・快速列車に加えて特急列車の普通車自由席が乗り降り自由となります。この切符にしかない条件は「大人1名以上を含む2名以上の場合」というだけですので、グループ旅行であればこの切符を使えばOK。

最後の最後まで来て、「グループ旅行で特急乗り降り自由」ならこれ、ってのが出てきました。この「アンパンマン列車スタンプラリーきっぷ」はスタンプラリーの企画に合わせて販売されているものなので、販売が終了する可能性があることには注意が必要です。

有効期間:3日間

9,500円

「大人1名様以上含む2名様以上(幼児含む)の場合」が条件

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普通列車のみ利用可能なきっぷは近場の観光用か

四国には「四国再発見早トクきっぷ」という、普通列車限定の切符があります。もちろん、青春18きっぷも使えます。

四国再発見早トクきっぷ

続いては普通列車のみ使用可能な四国の切符。北海道や東日本にも「北海道・東日本パス」という、青春18きっぷにかなり近い切符がありますがその四国バージョンがこれ。

青春18きっぷと同様に普通列車のみに乗り降り可能、特急列車には乗車券としても使うことができません。しかしこの「四国再発見早トクきっぷ」は1日単位での販売となります。1枚単位で購入することができるのでお得で使いやすい。

四国再発見早トクきっぷ
普通列車・快速列車に乗ることができる

しかし、先ほどまで紹介してきた「四国フリーきっぷ」の類、特急列車まで含めて乗り降り自由の切符と比べるとコスパはかなり悪くなってしまう。例えばグループでの旅行であれば、先程の「アンパンマン列車スタンプラリーきっぷ」を使えば3日間で9,500円となり1日あたり3,200円弱で特急まで乗り降り自由となっています。

ということで、近場の人が使うためのきっぷ、という位置付けなのがこの「四国再発見早トクきっぷ」なのです。

有効期間:1日間

2,100円

青春18きっぷ

続いては言わずと知れた青春18きっぷ。

青春18きっぷは全国のJR線が利用できてしまう、とてお得なきっぷです。しかし、ごくごく一部の例外を除いて特急列車や新幹線に乗り降りすることはできません。原則、「特急・新幹線を利用しないと移動できない」区間や、「特急が多く走っていて、利便性のためにわずかな区間だけは乗れると便利」という場合だけ例外的に乗ることができます。しかし、北海道新幹線やJR北海道の石勝線などがそういった特例の対象で、四国エリアには特例はありません。

青春18きっぷ
四国限定ではないので、マリンライナーにも岡山から青春18切符で乗車できる(ただし、グリーン車指定席は不可)。

青春18切符をここでわざわざ使う意味は「本州へも渡れる」ということ。JR四国が発売するきっぷは、当然と言えば当然ですが本州へは渡れません。原則、四国島内と瀬戸大橋線を通って瀬戸大橋を渡った児島まで有効です。しかし、当然ですがこの「青春18きっぷ」はJRの会社を跨ぐのもOKなので岡山方面へと抜けることもできます。

青春18きっぷは、「普通列車普通車自由席」「普通列車グリーン車自由席」「快速列車普通車自由席」「快速列車普通車指定席」「快速列車グリーン車自由席」に乗り降り自由の切符であるため、マリンライナーの1号車1階の普通車指定席には別途指定席券を購入することで乗車できますが、2階のグリーン車指定席には乗車できません。ここは注意が必要です。

有効期間:5回分(複数人・日程分割も可)

〔夏季用〕2021年 7月20日~2021年 9月10日

〔冬季用〕2021年12月10日~2022年 1月10日

12,050円

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地域限定型のきっぷや、他の公共交通機関とのタイアップきっぷも充実

JR四国はローカル線をたくさん持っています。というより、今では唯一の新幹線を持たないJR、都市間輸送はごく一部であり、どの路線も都市間では普通列車の本数がかなり少ないといった事態が日常茶飯事です。こういった背景もあり、JR四国は地域を限定したフリー切符も積極的に販売し、観光客の誘致に力を入れています。

ことでん・JRくるり~んきっぷ

四国の玄関口とも言える香川県内を結ぶJRと琴電が出しているのがこの切符。琴平電鉄(通称「ことでん」は高松築港(高松駅から徒歩で10分ほど)から琴平までを結ぶ路線です)も乗り降り自由となる切符です。別に特急券を購入すれば特急列車にも乗車できます。高松から観光をしながら琴平方面へ、金刀比羅神社を観光して琴電でのんびり高松まで帰ってくるなんて旅はいかがでしょう?

ことでん・JRくるり~んきっぷ
琴平駅

有効期間:1日間

2,000円

高知プレミアム交通Pass

「プレミアム」の名前の通り高知の交通機関を幅広くカバーするのがこの「高知プレミアム交通Pass」。JR線に加えて高知エリアのバスなども乗り降り自由となります。

紙チケットにすると多少割高になるので、Webチケットをオススメします。

有効期間:3日間

West 12,000円

East 9,000円

※どちらもWebの場合。紙チケットは+500円

内子・大洲町並散策1日パス

大灘駅などで有名な、内子・大洲エリアが乗り降り自由となるのがこの切符です。このエリアには観光列車「伊予灘ものがたり」が走っています。別途グリーン券を購入することで「伊予灘ものがたり」乗車可能です。

伊予灘ものがたりラストラン
現行の伊予灘ものがたりももうすぐラストランを迎えます

海と近い鉄道の旅、海を見ながらのんびりローカル列車で観光をし、最後に「伊予灘ものがたり」で締めを。素晴らしい観光ルートではないでしょうか。

有効期間:1日間

2,840円

四万十・宇和海フリーきっぷ(フリータイプ)

四国の中でも最南端の部分、地図で言うと左下の部分にあたる四万十川周辺や宇和島周辺の大きなエリアが乗り降り自由となる切符です。四万十川周辺を観光するのに適した切符です。

「しまんトロッコ」などに乗車して四万十川を満喫するのもいいでしょう。

有効期間:3日間

3,760円

四国西南周遊レール&バスきっぷ(フリータイプ)

最後に、指定の航路で四国入りした際に使えるお得なフリー切符です。特急列車普通車自由席が乗り降り自由となります。有効期間は4日間なので、船でのんびり四国入りし、鉄道でのんびり観光をしながら4日間過ごす。のんびりした旅におすすめです。

先ほども書いたように、特急列車の普通車自由席を利用することができます。

有効期間:4日間

6,600円

●以下の指定航路に乗船のうえ、松山観光港、三津浜港、八幡浜港又は宿毛港に上陸された方が、航路乗船日の当日又は翌日からご利用される場合に限り発売いたします(お買い求めの際は、ご乗船の証明として、当該航路の乗船券(半券)をご提示ください)。

<松山観光港着>
○広島・呉~松山(石崎汽船、瀬戸内海汽船)
○小倉~松山(松山・小倉フェリー)

<三津浜港着>
○柳井・周防大島~松山(防予フェリー、周防大島松山フェリー)

<八幡浜港着>
○別府~八幡浜(宇和島運輸フェリー)
○臼杵~八幡浜(九四オレンジフェリー、宇和島運輸フェリー)

<宿毛港着>
○佐伯~宿毛(宿毛フェリー)

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コメント

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