日本最大の都市である東京、そして東海道の大都市の1つである名古屋。
東海道新幹線をはじめとして様々な移動手段がありますが、今まで名古屋に住んできた身として、名古屋と東京の間の移動手段を徹底比較をしていきます。この記事では、
- 名古屋から東京の移動手段の全てがわかる
- それぞれのメリットとデメリットがわかる
- ちょっとお得に快適に移動する方法がわかる
ような記事になっています。ぜひ最後までお読みください。
名古屋と東京の間の移動手段徹底比較
名古屋と東京の間の移動手段には、主に4つの方法があると考えています。
- 東海道新幹線
- 高速バス
- 飛行機
- JR在来線
この4つの手段を徹底的に比較していきます。
スピード・利便性なら新幹線
スピード、および利便性重視なら新幹線に勝るものはありません。名古屋〜東京の区間では新幹線が圧倒的なシェアを握っています。
東海道新幹線は「のぞみ12本ダイヤ」が設定されています。1時間あたりのぞみが最大12本、そこにひかり号やこだま号を合わせると1時間あたり15本〜20本近い新幹線が走ることになります。実に3分に1本。この圧倒的な本数のおかげで、乗りたい時に乗れるという利便性があります。
東京から名古屋は片道1時間半。ビールをのんびりと飲んでいればちょうど着きます。これはかなり快適。
最もメジャーで最も速く、そして最も利便性の高いのが東海道新幹線です。ただし、新幹線は値段が高いというデメリットもあります。のぞみ号の普通車指定席の場合、名古屋から東京までは11,300円(片道)です。往復すると、約2.5万円もかかってしまうというデメリットがあります。
安さ重視なら高速バス
安さ重視ならば高速バスが最も安い。高速バスの魅力はなんといっても安さです。高速バスで名古屋から東京まで、早割などを使えばJR東海バスでもウィラー(willer)でも2,400円。最安値では実に、新幹線の定価の5分の1で乗車できます。
ただし、この金額は早割などの条件があった場合のみに使える金額。場合によっては東海道新幹線と同じ水準とはいわないものの、それなりに高くなってしまうこともあります。また、最近では「高級志向の高速バス」なるものもあります。が、結局は後ほど紹介する「こだま号のグリーン車」の方が早くて安くて快適だったりします。
高速バスは各社ごと、1時間に1本〜30分に1本程度が走っています。比較的時間の調整は可能ですが、遅延する可能性もあるため時間に余裕を持って利用する必要があります。
本サイトでは、JR東海バスが運転する「新東名スーパーライナー」に乗車してきた際の様子をレビューしています。2階建バスも運転されていることから、この区間の利用者の多さがうかがえます。
飛行機・JR在来線は場合によりけり
名古屋から東京の間には飛行機も便があります。2022年現在、ANAが1日1往復、JALが1日1往復を飛ばしています。
飛行機については、航空会社としても名古屋と東京の間の移動で使ってもらおうとは思っていないはずです。羽田を経由して乗り継いでもらうために設定しているものと思われます。
ただし、飛行機は新幹線と違い「早割」が充実しています。早めの予約で安くなることが多い。僕の経験上、羽田から中部までの飛行機は最安7,000円台になっているのも見たことがあります。空港までのアクセスによっては、新幹線と大幅に変わらない所要時間で、新幹線より安く移動できます。
乗り継ぎがない場合でも意外と安く移動できたりするのが飛行機です。また、新幹線と違って「マイレージ」というサービスがあるのが大きな特徴です。ANA・JALともにマイレージが貯まります。特に旅行をする人にとっては、マイレージの価値はかなり高いでしょうから実質的な価格はかなり下がると言えそうです。
また、JR在来線で名古屋から東京を移動することもできます。青春18きっぷのシーズンには、東海道を在来線だけで移動する人が多くなるそうですね。青春18きっぷは、1日あたり2,410円で全国のJR全線が乗り放題になるきっぷ。ただし、特急や新幹線は一切利用できません。また、1日あたりでは発売されておらず、5回分で発売されています。
移動方法❶東海道新幹線 実は快適に安く移動する方法も!
名古屋から東京の移動の大部分を占めるのが東海道新幹線です。国土交通省の調査では「新幹線が100%のシェア」となっています。ここで紹介しているように、実際には新幹線以外の移動方法もありますが、新幹線の移動シェアが多すぎて埋もれてしまっている、それくらい新幹線での移動が多いということになります。
のぞみ号は本数が多いが座席が埋まるというデメリットも
東海道新幹線の圧倒的多数が「のぞみ」号です。東海道新幹線内での停車駅は
東京-品川-新横浜-名古屋-京都-新大阪
とかなり絞られており、完全に統一されています。2021年から2022年にかけての年末年始に実施された「のぞみ12本ダイヤ」は、名前の通り「1時間にのぞみが12本走る」という圧巻のダイヤです。
これだけ本数が多く、とても便利なのぞみ号ですがデメリットがあります。それは、東京-新大阪の移動需要があまりに大きく、名古屋から東京方面の自由席に乗車すると既に座席の大半が埋まってしまっているということ。
特に、東京行きに名古屋から乗車する場合、名古屋方面へ品川や新横浜から乗車する場合は危険です。のぞみ号は、東京-新大阪の間での需要が圧倒的大多数を占めるが故に、途中の名古屋からでは自由席で座席にたどり着けないというデメリットがあるのです。さらに不運なことに、のぞみ号は名古屋を出ると次は新横浜。名古屋で座席にありつけなかったらそこから1時間以上停車駅が一切ないので、立ちっぱなしになります。
そこで僕がオススメするのは、ひかり号。ひかり号はのぞみ号よりも停車駅は多い。しかし、かなり停車駅が絞られている列車もあります。特に名古屋を毎時31分に発車するひかり号、東京を毎時33分に発車するひかり号(主にひかり号の600番台)がオススメ。東京から名古屋の間では、のぞみ号の停車駅に加えて小田原か豊橋のいづれかしか停車しません。静岡県内の駅は全て通過します。また、のぞみ号の指定席は「のぞみ料金」として割増料金がかかりますがひかり号ならかかりません。
東海道新幹線は最近では、速達の「のぞみ」号を中心にかなり混雑しています。東海道新幹線の混雑状況については、こちらの記事でも解説していますのでご覧ください。
ネット予約「エクスプレス予約」や「スマートEX」を活用しよう
東海道新幹線をはじめJR各社は、新幹線のチケットレス化を推進しています。2022年春には九州新幹線もチケットレス乗車ができるようになり、全国全ての新幹線がチケットレスで乗車できることになりました。
東海道新幹線はこのチケットレス化を最初に始めた会社であり、年会費のかかる「エクスプレス予約」および年会費不要の「スマートEX」を運営しています。
年会費無料の「スマートEX」でも通常の指定席でも200円ほど割引になる上、割引率の高い「早得商品」が複数設定されています。
早得商品は「乗り遅れの場合、特急券は無効に(後続の自由席も利用不可)、運賃も払い戻し扱いで手数料がかかる」ことになります。しかし、乗り遅れそうな場合でも最悪スマホで変更が可能です。早得商品と通常商品との差額が必要になりますが、発車5分前までであれば変更が可能です。この場合、変更自体には手数料はかからず、
(スマートEX指定席や自由席など、早得ではない商品の金額)-(早得商品の金額)
の差額のみを支払えば変更することができます。
僕は早得商品を使う際は基本、発車10分前にアラームを設定しておき、例えば寝坊とか予定変更とか、10分前の時点で間に合わなさそうならその場でスマホを使い「スマートEX指定席」または「スマートEX自由席」に変更をします。紙のきっぷと違い、窓口へ行かなくても変更できるのが強みです。
ネット予約では、クレジットカードで支払い、交通系ICカードを登録することでチケットレスで乗車できます。割引商品も設定されているのでスマートEXなども活用したいところです。
【これが一番のオススメ】「EXこだまグリーン早得」や「ぷらっとこだま」をフル活用
先に言います。ここで紹介する方法がコスパが最強の方法であり、オススメです。新幹線に安く乗車できる方法です。
東海道新幹線の各駅停車タイプの列車「こだま」号には割引商品が多く設定されています。先ほど紹介した「エクスプレス予約」や「スマートEX」で予約できる商品や、JR東海系列の旅行会社「JR東海ツアーズ」で予約できる商品です。
僕が普段、こだま号を安く予約したい時にやっているのは、
- スマートEXで検索をかけてみる
- JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」を利用する
という流れ。先ほども触れたように、急な予定変更などの面でメリットがあるスマートEXを優先しています。
こちらのリンクにあるように、スマートEXには早割が多く設定されています。東京から名古屋の間で使いやすい割引商品は、1人旅の場合、
- EX早得21(21日前までの予約)
- EXこだまグリーン早得(3日前までの予約)
- EXグリーン早得(3日前までの予約)
2人以上での旅の場合、これらに加えて、
- EXのぞみファミリー早得(3日前までの予約)
- EXこだまファミリー早得(3日前までの予約)
が利用できます。さらに、JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」もオススメ。ただし、原則、変更ができない点に注意が必要です。
JR東海ツアーズが発売する旅行商品「ぷらっとこだま」は、こだま号の普通車指定席およびグリーン車指定席が割引となるきっぷです。前日までの予約でこだま号がかなりの割引率で利用できます。また、以下の点において通常のJRの切符とは取り扱いが異なります。
- 予約変更が不可能
- 東京都区内/大阪市内/名古屋市内などの「特定都区市内制度」が適用されない
- JR在来線の改札口からは入場できない
- 乗り遅れた場合、きっぷを買い直さなくてはならない
など、注意しなくてはならない点もいくつかあるので注意しましょう。しかし、これらの注意点をしっかり把握し、フル活用できればこの移動方法がコスパが最もいい移動方法になると思います。
なお、「ぷらっとこだま」にもグリーン車の設定があります。さらに最新のN700Sは、東海道新幹線においてはこだま号でも運用されています。狙って乗ればかなり快適。遅くても、全席コンセント配置など、快適性が抜群です。
これらのネット予約限定の割引もフル活用することで、名古屋と東京の間を安く手軽に移動することができます。
移動方法②高速バス/③JR在来線 安く移動したいならこれだ!
特に学生は、少しでも安く移動したい、となるでしょう。安く移動するには高速バスかJR在来線となります。JR在来線は座席がリクライニングできなかったり、乗り換えが何回も必要だったりと不便なので高速バスがオススメです。
高速バスも充実
名古屋から東京の間では、高速バスも多く走っています。最もメジャーなのが、JR東海バスや名鉄バスです。
特にJR東海バスは東京〜名古屋で途中ノンストップの「新東名スーパーライナー」を運転しています(途中サービスエリアで休憩はあります)。新東名スーパーライナーでは2階建バスが運転されるなど、多くの座席が販売されています。
JR東海バスの方が圧倒的に本数が多くなっています。JR東海バスは6時代から18時台まで1時間あたりおおむね2本程度が、最低でも1時間あたり1本は確保されています。
また、名鉄バスは京王バスとの共同運行を行なっています。
金沢行きの名鉄バス運行の高速バスに一度乗ったことがありますが、お手洗いなどがかなり充実しているのが印象的でした。JR東海バスより座席設備の面で上を行きます。
「18きっぷでJR在来線」が最安
青春18きっぷは、普通列車限定であるものの全国のJR在来線が乗り降り自由となるきっぷです。1日あたり2,410円と破格。5回分でしか発売されていないので、5回分も使わないという場合は金券ショップで購入するといいでしょう。2,410円よりはやや割高にはなってしまいます。
青春18きっぷのメリットはなんと言っても安いこと。ただし、特急・新幹線には一切乗車できないことには注意が必要です。特に静岡県内区間では座席も快適とは言い難く、苦行とまで言われる有様です。
2024年現在、東京から名古屋までを18きっぷで移動する最も快適な手段と言われているのが次の方法。
- 東京(首都圏)→沼津 JR東日本の普通列車グリーン車
- 沼津→浜松 ホームライナー
- 浜松→豊橋 ホームライナーがそのまま化ける普通列車
- 豊橋→名古屋 特別快速・新快速
快適ではあるものの、何度も乗り換えが必要であるというデメリットがあります。また、ダイヤ改正などで使えなくなることもあります。
この方法については、鉄道系YouTuberのスーツさんが詳しく解説されていますのでこちらもご覧ください。
結論:新幹線が一番いいが、割引はフル活用すべし!
最後に結論を端的にまとめて終わりにします。
結論、としては、
スマートEXやぷらっとこだまをフル活用すべし
ということですね。ただし、今回の記事でも詳説したように、注意点はいくつかあるので、しっかり把握して使うようにしましょう。
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