沖縄旅行の帰りに利用した伊丹空港。名古屋を拠点とする僕は、伊丹空港から名古屋へ移動することになりました。また、与那国島から帰ってきた時は関西国際空港を利用、オーストラリア・ケアンズへ行った際は往復関西国際空港を利用しました。
実は意外と実用的な「大阪(伊丹・関西)利用で名古屋に帰る」という方法。今回はこの方法を解説します。
特に僕がいつも使う全日空は、中部発着便は主に小型機での運用。だから、帰りの切符なしでの弾丸旅行は少し心配。そんなときのバックアップ的存在として伊丹空港が使える!
便利だけれど、行き先・座席数が限られる中部国際空港
名古屋の、空の玄関口として機能している中部国際空港・セントレア。国内線の行き先も多く、国際線も就航しています。しかし、東京や大阪に挟まれて、微妙な立ち位置に置かれているのもまた、事実です。
国際線の就航路線がアジアに限定される名古屋・セントレア
しかし、名古屋発着の航空便は主にB737やA320、またはそれ以下のサイズの小型機などがメイン。国際線はデルタ航空の撤退によりアメリカ本土やヨーロッパへの直行便は皆無(臨時でJALがロンドン便を飛ばすことなどがあります)。2023年現在の通年ダイヤでは、ユナイテッド航空のグアム便と日本航空のホノルル便を除いて、すべてアジア便です(2024年4月からは、やっとフィンエアーのヘルシンキ便が復活する見込みです)。
ANAもJALも、需要が限定的な名古屋から直行便を飛ばすのではなく、羽田空港や成田空港での乗り継ぎを前提として、名古屋〜東京路線を1日複数便、飛ばしています。
東京での空路の乗り継ぎは、時間こそ合えばいいものの場合によっては10時間近い待ち時間になることも。となるとやはり、諦めて新幹線で移動しようという話になるのです。
名古屋〜東京という需要のある路線ですから、Peachやジェットスターも飛ばして、座席販売のみでもしてほしいところです。
名古屋から国際線を利用するなら実は便利な関西国際空港KIX
海外へ行く際は東京(成田・羽田)での乗り継ぎが第1候補となります。ただ、意外と関西国際空港も便利。関西国際空港まで行けば、成田空港や羽田空港ほどではないものの、欧米を含めた直行便があります。
実際に、2023年の夏にオーストラリア・ケアンズへと足を運んだ際は、往復ともに関西国際空港を利用しました。欧米路線などなら東京乗り継ぎの数時間は誤差と感じられるものの、片道7時間程度のオーストラリア路線などで数時間は結構な違い。
後ほど紹介するように、実は名古屋から関西国際空港はアクセスが良い。国際線を使うなら選択肢に入るのが関西国際空港です。
国内線の空席がない時に利用できる大阪・伊丹空港
国際線ならば関西国際空港が利用できますが、実は国内線のバックアップとしても利用できる関西国際空港に加えて、大阪・伊丹空港。大阪・伊丹空港は国内の幹線が多くあり、大型機も就航します。
実際に沖縄へ行った際、帰りの名古屋・中部路線の空席がなかったため、大阪・伊丹路線を利用しました。
特に西側・南側の各空港からの帰りに空席がない場合など、代替空港として利用しやすいのが大阪の空港です。名古屋から東京とは異なり、名古屋から大阪は比較的近いので移動もしやすいのです。
名古屋や岐阜から関西国際空港KIXへ
国際線を中心に利用機会がある「名古屋・岐阜から関西国際空港へ」。その移動方法について解説します。
関西国際空港は大阪の中心地からはやや離れている
関西国際空港は24時間運用できる空港として、大阪湾に建設された空港です。大阪の市街地からはやや離れているため、伊丹空港と異なりアクセスにはやや時間がかかります。
関西空港へのアクセス手段は主に2つ。①JR関西空港線、②南海空港線です。JR、南海ともに有料特急(主に座席指定制)と運賃のみで乗ることができる急行・快速を運転しています。
JRの関空特急「はるか」
JR西日本は関西空港へのアクセス特急として、特急「はるか」を運転しています。
特急「はるか」はJRの特急であるため、外国人専用の「JRパス」が利用できます。そのため、外国人が多いのが1つの特徴。また、JRならではの路線ネットワークを駆使して、京都まで直通しているのも大きな特徴です。
新幹線から特急「はるか」への乗り継ぎで利用すると、乗り継ぎ割引というものが適用されお得だったのですが、この制度が廃止されることになりました。ということで、値段であれば次に紹介するラピートが優勢です。
名古屋駅から出発する場合、
名古屋-東海道新幹線→京都または新大阪→関空特急はるか→関西国際空港
となります。特急「はるか」は京都にも停車するため、京都でも新大阪でも乗り換えることができます。
南海特急ラピート
南海が運転する関空特急が「ラピート」です。鉄仮面のような特徴的な見た目をしています。
こちらは大阪ミナミに直接乗り入れているのが特徴です。難波まで行く場合には便利です。また、難波に直接乗り入れるため、近鉄との相性が良い。次の節でも紹介しますが、近鉄特急に乗り換えて名古屋に向かうこともできます。
大阪南に直接乗り入れる近鉄特急も便利
大阪・伊丹空港は、大阪でも北部にあるため、名古屋に移動する際は新幹線が便利です。
しかし、関西空港は事情が異なります。関西空港は大阪の中でも南にあるため、近鉄にも簡単に乗り換えることができます。近鉄特急を使えば、大阪難波駅から名古屋駅まで、2時間ちょっとで移動できます。南海特急を使う場合、名古屋を出発点として考えると、
名古屋-近鉄特急→大阪難波-特急ラピート→関西空港
となります。新幹線+JR特急と比べて、移動時間を比較してみましょう。
大阪〜名古屋移動手段 | 関西空港〜大阪市内 | 大阪〜名古屋 | 合計移動時間 |
---|---|---|---|
JR特急+新幹線 | 50分〜1時間程度 | 50分程度 | 約2時間 |
南海特急+近鉄特急 | 40分程度 | 2時間程度 | 約2時間45分 |
スピードが大きく異なるので流石に近鉄は新幹線にはかないません。しかし、実は移動時間の合計で1時間も違わない。時差ボケなどがある場合は特に、近鉄の快適な設備で爆睡していたら名古屋まで着けるのは大きいです(新幹線で爆睡すると東京まで連れられる運命になります笑)。
岐阜から大阪・伊丹空港や関西国際空港を利用するのであれば米原乗り換えも
岐阜から大阪・伊丹空港や関西国際空港を利用するのであれば、米原駅で乗り換えるのも方法の1つです。特に比較的時間がある場合、僕がオススメするルートは次のルートです。
岐阜・大垣などー【JR東海道線】ー米原ー【東海道新幹線】ー京都ー【関空特急はるか】ー関西国際空港
岐阜・大垣などー【JR東海道線】ー米原ー【東海道新幹線】ー京都ー【伊丹空港シャトルバス】ー伊丹空港
この場合、新大阪で乗り換えるのではなく京都駅で乗り換えるのは理由があります。それは、米原〜京都1駅だけであれば、新幹線の自由席が圧倒的に安いからです。
これは新幹線のシステムなのでやや複雑なのですが、新幹線の主に隣接する駅間は、特に何も指定せず普通に「自由席特急券」を購入すれば、安くなるシステムがあります。特定特急券と呼ばれるシステムで、特に何も考えず自由席特急券を購入すればOKです。
新幹線自由席特急券が、米原〜新大阪は2,000円以上するのに対し米原〜京都なら980円です。半額以下となります。その上、関空特急「はるか」は全列車が京都駅まで乗り入れ。大阪・伊丹空港へも、新大阪駅と同様に京都駅からもシャトルバスが運行されています。
実は乗り換え1回だけ!便利な関西空港をフル活用しよう
ここまで近鉄を使う方法とJRを使う方法を解説してきましたが、実はどちらを使おうとも、乗り換えは1回で済むのです。JRであれば新大阪駅、南海+近鉄であれば大阪難波駅での乗り換え1回のみです。
これらの駅は観光利用も多いため、エスカレーターなどが適切に整備された駅です。少し歩く場合はあるものの、そこまで大変な思いをせずに乗り換えをすることができます。
遠そうで実は意外と便利な関西国際空港。フル活用したいところです。
名古屋から大阪国際空港(伊丹空港)へ
実際に大阪・伊丹空港から名古屋へと帰宅した時の経験をもとに、移動方法を解説します。
大阪と名古屋の間は何を使って移動すると便利か
では、大阪と名古屋の間は何を使って移動すると便利でしょうか。移動手段は主に4通りあります。①新幹線、②近鉄特急、③JR在来線、④高速バス、です。
時間に余裕がない場合は①新幹線の1択になります。また、大阪・伊丹空港は大阪の中でも北部にあるため、新幹線を利用するのが最も便利です。
名古屋と大阪の間の移動手段については、別に記事を作成しています。こちらの記事にも書いているように、実はJR在来線や近鉄特急でも移動が可能です。
大阪・伊丹空港へは大阪モノレールが乗り入れるがシャトルバスも便利
結論。名古屋から新大阪まで新幹線で移動した後に空港へ行くためにはシャトルバスを利用するのが一番便利です。大阪・伊丹空港へのシャトルバスは大阪駅や大阪難波駅、さらには新大阪駅からも出ています。このシャトルバスは交通系ICカードなども利用することができるうえ、予約も不要なので最も便利。
また、モノレールと地下鉄を乗り継ぐ方法もあります。モノレールは新大阪駅や大阪駅に直接乗り入れていないため、乗り換えが必要となるのが難点ですがバスと比べて遅延が少ないのがメリットです。
モノレール自体は、大きな荷物を持って乗ることも可能ですので、モノレール沿線に用事がある場合は検討してみてもいいかもしれません。
ただしモノレールを利用して大阪駅や新大阪駅、難波へと向かう場合、千里中央駅で北大急行線に乗り換え、御堂筋線へと直通することになります。
伊丹空港ー【モノレール】ー千里中央ー【北大急行線・御堂筋線直通】ー新大阪ー大阪
この最短ルートでは、御堂筋線は新大阪・大阪・難波・今宮・天王寺などへ長通するため便利ではあるものの、大阪の繁華街を貫いていくので、混雑は避けられません。
伊丹空港⇄新大阪の間の移動は、やっぱり直結のシャトルバスが便利!モノレールと地下鉄を乗り継ぐのは、コスト・時間の両面からあまりオススメしない。
名古屋から大阪伊丹空港を利用して飛行機に乗る場合の費用について
今回僕は沖縄から名古屋へ帰る際に伊丹空港を利用しました。空港アクセスのための費用自体は当然、新幹線などを使ったため中部国際空港よりかかりました。
しかし、「沖縄〜中部国際空港」路線と「沖縄〜大阪・伊丹空港」の路線の航空運賃を比べたとき、「沖縄〜大阪・伊丹空港」の方が飛行機の運賃が安い。そのため、結局全体の費用としてはそれほど高くはなりませんでした。
実際に、沖縄から中部セントレアへ行きそこから名鉄線に乗るのと、沖縄から伊丹空港へ移動しそこから新幹線を使って名古屋へ戻るのでは3000円程度の差しかありませんでした。
飛行機と新幹線を乗り継いで名古屋へ戻っても意外とお金はかからないものです。
よく疑問に思う「新幹線の自由席に座ることができるか」という問題については、別に記事を作成しました。合わせてご覧ください。
コメント